こげぱんの資産運用

ピンチはチャンスなりをモットーに株式投資を中心とした資産運用についてつづります

東和フードサービス【3329】~株主総会雑感(株主の愛に支えられつつ普通の会社へ)

初投稿:2021.9.16、更新日2022.8.1、2023.7.29

こんにちは!

この記事は、東和フードサービス(3329)に関心のある方に向けた株主としてのコメントを記したものです。

なお、2023年7月開催の株主総会の内容等を追記して記事をアップデートしています(更新箇所は青字です)。

・株主の愛に支えられた会社

・各種基準日が4月末に統一

★★★★

【目次】 

 

【本社ビル】

【銀座の椿屋珈琲】

f:id:cogepan20:20210916210219j:plain                     

1 東和フードサービスについて

⑴ 会社概要

椿屋珈琲、ダッキーダック、イタリアンダイニング ドナなどを運営する会社です。

個人的には、株主になる前からレストランにはお世話になっていました。

売上高108億円、総資産84億円、時価総額136億円の事業規模。

PBRも2.23倍と外食産業としては高い評価と思います。

経営理念等

・社是:『先を見据えて今を生きる』

・経営理念:『味覚とサービスを通じて都会生活に安全で楽しい食の場を提供する』

セグメント 

(売上高構成比)

・椿屋珈琲グループ(39.8%)(48店舗)

・ダッキーダックグループ(21.1%)(20店舗)

・イタリアンダイニング ドナグループ(20%)(27店舗)

・ぱすたかん・こてがえしグループ(9%)(17店舗)

・プロント(7店舗)(5.4%)

・生産カンパニー/物販・EC’(4.7%)

⑵ 株主になったきっかけ

4月決算銘柄を探していたところ、株主優待があり、なじみがあるレストランを経営している当社が目に留まりました。

コロナ禍ということもあり、優待を頂きながら今後の業績回復を期待しようと考え株主となりました。

⑶ 2023年4月期の経営分析

収益性

・売上高総利益率:73%

売上高営業利益率:6%

飲食業の基本が原価3割であることを考えると粗利率は悪くありません。

2期連続の営業赤字からの黒字化です。

今後の更なる収益性向上が楽しみです。

安全性

流動比率(200%以上が望ましい):272%

自己資本比率(30%以上が望ましい):71%

前期同様に短期的にも中・長期的にも安全性は問題なさそうです。

ただし、少し安全性重視のため資本効率が低いようにも感じます。

効率性

有形固定資産回転率:7.42

前期よりも向上しています。

店舗の新規出店をしつつ、回転率が上がっていることから効率的な経営がなされていると判断します。

⑷ 2022年4月期の経営分析

収益性

・売上高総利益率:71%

売上高営業利益率 営業赤字

粗利率は悪くありません。

コロナ禍の影響で2期連続の営業赤字です。

ただし、助成金のおかげで当期利益は黒字となっています。

安全性

流動比率(200%以上が望ましい):288%

自己資本比率(30%以上が望ましい):67%

短期的にも中・長期的にも安全性は問題なさそうです。

効率性

有形固定資産回転率:5.25

飲食店はある意味、”立地家業”。

椿屋珈琲も都内の一等地でよく目にします。

そのように考えると、宿泊業・飲食サービス業の平均が1.62であることを考えると効率的な経営がなされていると考えます。

なお勘定科目は「建物」、「土地」の順となっています。

⑸ 2021年4月期の経営分析

2期連続の赤字です。

収益性

・売上高総利益率:70%

一般に、飲食店は原価率3割が標準といわれています。

その意味で、スタンダードな経営がなされているようです。

けれども、コロナ禍のため赤字経営になっています。

椿屋珈琲での店員さんの独特なコスチュームとの関係は不明ですが、販管費を賄うほどの売り上げが上がっていなかったようです。

安全性

原価率3割を守っているように、安全性についても下記の指標について目安となる数値をクリアしています。

堅実な経営がなされていると考えます。

これなら、コロナ禍を乗り越えることはそれほど難しいことではないように感じました。

流動比率:315%

・負債比率:41%

自己資本比率:71%

効率性 

棚卸資産回転率:210.65

レストランなので棚卸資産回転率が高いことは容易に想像できます。

そして、200を超える棚卸試案回転率は、自分の持株である、日レス・ドトール、クリエイトレストランツHD、ワイズテーブル、コロワイドなどと比べても最も高い数値です。

人気がある商品を扱っており、売れ残りが少ないことを意味していると考えます。

【イタリアンダイニングDONA】

f:id:cogepan20:20210830144153j:plain 

2 株主総会

⑴ 2023年7月の株主総会

第24期 定時株主総会 2023年7月28日(金) TOWAJ’Sビル(本社ビル)

驚いたのは、パチスロのビルと思っていた場所が本社ビルであったこと。

感心したのは、会場までの接客が丁寧だったこと(さすが、椿屋珈琲を運営する会社です)。

また、冷えたペットボトルのお水をいただきました。

会場には50名前後の株主が参加していたようです。

社長の「おはようございます!」の挨拶に対して、会場からも元気よく「おはようございます!」の返事がありました。

活気があって良かったです。

事業報告のビデオに続いて、社長から対処すべき課題の説明と議案の上程がなされました。

主な質疑応答

Q.今期の展望について

A.新たに3つの店舗を開業させ前期比105%を見込んでいる。

猛暑はプラスだが、人員確保が課題。

コスト増をカバーしつつ収益向上に努める。

Q.海外展開の可能性について

A.現在は1都3県で事業を展開している。

それは、ケーキという生物を扱っているため工場からの距離の制約によるものである。

よって、エリアを広めるためには工場建設も必要になるので、現地の有力企業との協力関係が不可欠と考えている。

なお、当社では従業員に対する暖簾分けのような制度を展開しているが、法人についてもそのようなことの可能性について法律的に検討を進めている。

Q.前期の好業績はメニュー価格の改定によるものか?

A.適正価格を各ブランドごと定期的に見直しを実施し、それが消費者にも受け入れていただいた結果と認識している。

Q.椿屋珈琲新宿店のような増床は今後も続けるのか?

A.椿屋珈琲新宿店の場合はたまたまコロナ禍でスペースが開いたため増床が実現できた。

Q.M&Aの予定について

A.現状はないし、そもそも具体的なことは話せない。

Q.東和産業の影響について

A.東和産業から分社化されて以来、資本関係はなく当社の経営に対する影響はない。

Q.外国人の採用について

A.今回2名の外国人を採用している。

Q.112の店舗に対して200名の社員は少ないのでは?

A.店舗で働く社員の労務管理については一部負担があったと反省している。

ただし、社員の数を増やす前に、本部の社員を現場に派遣することによる平準化を優先させたい。

今後は、社員にも長期休暇が取れるような環境づくりを推進していきたい。

Q.1号議案で4月に統一することについて

A.6年前に減損会計の処置によるスケジュール管理の必要性から4月と5月に分離した。

今回は、それを4月にすることで事務の効率化を図るものである。

なお、決算期が4月であることのメリットは、税理士や監査人等が余裕を持って仕事に当たることができることなどがあると思う。

決議事項

・定款一部変更の件

・取締役3名選任の件

拍手を持って承認・可決されました。

株主総会雑感

会社を良くしようと株主からの”心ある質問”が多かったように感じました。

会場に集った株主間でもお互いに知り合いの方が多かったようで、挨拶が頻繁になされていました。

よって、株主の愛に支えられた会社だと考えます。

また、これまで決算日と株主総会の基準日が4月で、株主総会に参加するための議決権の基準日が5月だったのが、今回の定款変更で全て4月に統一されました。

普通の会社になったと思います。

ただし、椿屋珈琲新宿店のように1日の売上高が3000万円を超えるような、純喫茶としては普通でない収益をあげている面もあります。

今後の持続可能な成長が楽しみです。

株主総会の案内板】

⑵ 2022年7月の株主総会

第23回定時株主総会 2022年7月28日(木) ホテル ルポール麹町

参加できず。

⑶ 2021年7月の株主総会

第22回定時株主総会 2021年7月30日(金)ホテル ルポール麹町

参加できず。

⑷ 株主還元    

配当

1株配当実績は下記の通りです。

・2023年4月期:11円

・2022年4月期:10.5円

・2021年4月期:6円

・2020年4月期:9円

・2019年4月期12円

減配基調から増配基調に回復している点は評価できます。

株主優待

500円分の優待食事券が持株に応じてもらえます。

100株の場合

〈4月末〉3枚、〈10月末〉2枚

試供品

2022年7月の株主総会参加者には試供品が配られたようです。

【試供品】

                  

【会場でいただいた水】

3 株主としてのコメント

⑴ 株主優待は届いたのに議決権行使書が届かない謎

・始まりは議決権行使書が届かないことから

4月決算銘柄は7月中に株主総会が開かれます。

けれども7月半ばになっても株主総会招集通知が届きません。

株主優待が届いているのに、株主総会招集通知が届かないのは何故だろう?

過去に貸株で優待が取れなかった経験から、今回も貸株関係のミスではないかと思い、SBI証券に問い合わせました。

SBI証券に問い合わせ

株主優待が届いているのに議決権行使書類が届かないのは何故なのかを電話でSBI証券に問い合わせました。

最初は、オペレーターの女性から

オ:「今は株主ではありません」

私:「もちろんです、貸株をしてますから」

というやり取りが続き、ようやくオペレーターの方に自分の疑問点を理解してもらいました。

どうやら、優待権利確定日には貸株が解除されふつうに株主優待を頂けたようです。

けれども、残念ながら議決権行使書面が発行されない理由は分からず、担当しているみずほ信託銀行の連絡先を教えてもらうことになりました。

そして、おそらく

「みずほ信託会社の発送手続きミスに違いない」

とこの時はそう考えていました。

みずほ信託銀行に問い合わせ

みずほ信託銀行に問い合わせました。

オペレーターの方は若い女性で何回も中断して社内の人に聞きながら対応してくれました。

そして、送付ミスではないかと聞いたところ、

オ:「臨時総会開催のため7月末の通常総会はありません。」との回答でした。

そんなこともあるのかな?と思いつついったん電話を置きました。

その後、ちょっと気になってネットで調べてみるとなんと、7月末に株主総会が開かれる旨の株主総会招集通知のPDFがアップされているではありませんか!

もういちど、みずほ信託銀行に問い合わせました。

私:「議決権行書が届いていない件で、総会が無いとの回答ですが、総会は実施されますよ・・・。」

結局、みずほ信託銀行の担当者では原因は分からず、会社の連絡先を教えてもらうことになりました。

・会社に問い合わせ

会社に問い合わせたところ、決算と株主優待権利確定日は4月末だが、議決権行使書の権利確定日は5月末との回答でした。

ようやく謎が解けました。

貸株(優待権利獲得優先)をやっていた関係で優待はゲットできましたが、それ以外は貸株となっていたため、5月の議決権獲得日に権利を得ることが出来なかったというわけでした。

驚きました。

こんなケースがあることを始めて知りました。

いろいろな会社があるのですね!

担当者からは社内のスケジュールの都合で行っているとのこと。

正直、権利確定日を分割している説明を聞いても趣旨は良く分かりませんでした。

ちなみに、ここまで調べるのに約1時間

謎以外に、意外と証券会社や信託銀行の人も株式についてそれほど詳しいわけではないことが分かりました。

来年は、手動で5月末に買い株を解除して株主総会に参加し、いろいろと質問してみたいと考えています。

【椿屋珈琲のランチ 1300円(税別)】

f:id:cogepan20:20210916205241j:plain

⑵ 椿屋珈琲

椿屋珈琲には興味はありましたが、すっかりドトール慣れしていたので行くきっかけがありませんでした。

けれども、先日、頂いた優待食事券を握りしめて初めて椿屋珈琲に行きました。

行ってみて、確かに値段は安くはありませんが、客層や昭和レトロな雰囲気、店員さんのユニークなコスチュームなどリーズナブルな満足感が得られました。

行ってみて良かったです。

今度は家族を連れて行ってみようと思いました。

株主優待のおかげです。

株主優待の食事券】

f:id:cogepan20:20210916210806j:plain

4 まとめ

東和フードサービスについて述べてきました。

外食業界はコロナ禍からの回復期にあり、当社の今後の業績向上にも期待が持てます。

ただし、インフレに伴う食材高騰などさまざまな課題を抱えていることも事実。

今後の『椿屋珈琲』という高級喫茶業態のブランド力時代の変化に伴うさまざまな改革の行方を株主として、また、消費者として期待します。

お読みいただき、ありがとうございました。   

  

※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。 

#投資 #株式 #株主総会 #資産形成 #資産運用 #東和フードサービス #椿屋珈琲 

  

フォーカスシステムズ(4662)について

こんにちは!

 

この記事は、フォーカスシステムズ(4662)に関心のある方に向けた株主としてのコメントを記したものです。

 

・恩株について

・三次電池の特許について

 

【目次】 

 

【会社から頂いた冊子】

f:id:cogepan20:20210904155641j:plain

                     

1 フォーカスシステムズについて

⑴ 会社概要

公共向けシステム開発に強みを持つ会社です。

システムインテグレーション、ITサービス、情報セキュリティが3本柱です。

■経営理念 

社員すべてが心と力を合わせ、企業の発展と成長を通じて、未来のより良い環境づくりに貢献する

■コーポレートスローガン

テクノロジーにハートを込めて

■経営ビジョン

・個人責任

・企業責任

・社会責任

■セグメント(構成比)

・公共関連事業(32.4%)

エンタープライズ事業(23.7%)

・広域ソリューション事業(19.2%)

イノベーション事業(24.7%)

注目すべきは、イノベーション事業。

三次電池他、画期的な技術の実用化が楽しみです。

⑵ 株主になったきっかけ

5年以上前から株主です。

情報セキュリティに関心があり当社の株式を購入しました。

当時はデジタルフォレンジング(デジタル社会における探偵のような役割)を大きくPRしていたようですが、最近は3次電池が話題になるなど、時代移り変わりの速さを実感します。

株価が2倍になり、2分割したところで100株を売却。

いわゆる恩株として100株を保有し続けています。

⑶ 経営分析

コロナ禍ですが、増収増益です。

■収益性

売上高営業利益率:6%

IT関連企業としてはちょっと物足りない気がします。

売上原価も販管費も高めとなっています。

■安全性

流動比率:215%

・負債比率:61%

自己資本比率:62%

財務的に問題は見つかりません。

ROEも10.3%であり、株主資本を遊ばせているわけでもありません。

バランスの取れた経営がなされていると考えます。

■効率性

棚卸資産回転率:331.69

増収増益とあって商品の売れ行きは好調であり、棚卸資産回転率の高さがそのことを物語っています。

 

株主優待ポイントで交換した精密ドライバー】

f:id:cogepan20:20210904155727j:plain

2 株主総会

⑴ 株主総会

第45期定時株主総会 2021年6月29日(火) msbTamachi(田町)

参加できず。

なお、取締役選任の件の中で当社には退役自衛官が2015年6月から6年間就任し続けていることが他社にはない特徴だと思います。

⑵ 株主還元    

■配当

一株当たり24円(普通配当20円、特別配当4円)

予想配当利回り2.83%

株主優待

株数に応じたプレミアム優待倶楽部のポイント

                   

3 株主としてのコメント

⑴ 恩株について

株価が2倍になった時に半分を利益確定することによって残りの株と安心して付き合っていくことができるという考えがあります。

いわゆる恩株というものです。

基本的には良い考えと思いますが、問題がないわけでもありません。

・2倍以上に株価が上昇する場合の機会損失

株主優待権利の喪失

フォーカスシステムズの場合、100株となってからは株主優待の恩恵に預かっていません。

写真には唯一の優待である精密ドライバーを載せていますが、生活に潤いをもたらすことを考えると、恩株化の前に一息ついて優待のことを考えることも必要かもしれません。

⑵ 三次電池の特許について

三次電池とは、IoT機器の無充電を目指す技術です。

その原理は、昇降温に伴う熱サイクル特性により、繰り返し、安定した電圧が得られる特性を生かしたものです。

フォーカスシステムズのこの特許について報じられると2日間ストップ高を繰り返す人気ぶりでした。

普段は地味で堅実経営ですが、このように時々世の中の注目を浴びることもこの会社の魅力だと思います。

さまざまな分野で研究を重ねており、今後の成果が期待されます。

 

おつきあいいただき、ありがとうございました。   

  

※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。 

 

 

#投資 #株式 #株主総会 #資産形成 #資産運用 #フォーカスシステムズ

  

SBIホールディングス【8473】~インフォメーションミーティング雑感

初投稿:2021.9.9、更新日:2021.12.20、2022.6.15、2022.8.23、2022.12.5、2022.6.6、2023.7.29、2023.12.1

こんにちは!

この記事は、SBIホールディングス【8473】に関心のある方に向けた株主としてのコメントをまとめたものです。

なお、2023年11月のSBIインフォメーションミーティングの内容を追記し、記事をアップデートしています(更新箇所は青字です)。

★★★★

・投資対象としてのSBI

・インフォメーションミーティングは最高の株主還元

【目次】 

【本社のある泉ガーデンタワー

f:id:cogepan20:20211220134847j:plain                     

1 SBIホールディングスについて

⑴ 会社概要

大手ネット証券であり、証券口座首位の金融グループです。

企業理念等 

・正しい倫理的価値観を持つ

・金融イノベーターたれ

・新産業クリエイターを目指す

・セルフエボリューションの継続

・社会的責任を全うする

新中期ビジョン(2021年4月から3~5年間)

・連結税引き前利益3000憶円

・新事業の税引前利益の総額が連結税引き前利益に占める割合が20%

ROEは10%以上

数値を用いた野心的な成長ストーリーが明らかにされています。

特に、2項目目が特徴的でここまで大企業化してもさらなる成長を続けようとする硬い意志が感じられます。

持続的成長目標(抜粋)

・オープンアライアンス戦略の進展とパートナーとのシナジーを効率的に生み出す生態系の構築。→地方創生

・革新的技術を持つベンチャーへの積極的投資と新技術を通じた有機的結合・シナジーの極大化を目指す。→技術革新

・デジタル金融分野への積極的かつ多角的に進出し、新たな事業拡大を図る。→暗号資産

・グループ運用資産残高を現在の4.4兆円から10兆円兆を目指す。→SPAC

セグメント(収益構成比率)

・金融サービス事業(59.3%)

・アセットマネジメント事業(39.6%)

・バイオヘルスケア&メディカルインフォマティックス事業(1.1%)

・その他

⑵ 株主になったきっかけ

2020年に、約10年ぶりくらいにSBI株を購入しました。

ちょうど、チャートが上向きかつ3月末の権利確定日前でした。

ネット証券大手であり、知っている会社でもあるので今度は末永くホールドする予定です。

⑶ 2023年3月期の経営分析

増収減益です。

減益の理由としてベトナム事業の不振等が挙げられていました。

収益性

・売上高税引き前利益率:10%

昨年より大幅に低下しています。

それでも、米国の利上げに伴う世界的な経済混乱の中では奮闘していたとみなすことができるかもしれません。

安全性

自己資本比率:8%

前期よりも低下しています。

金融業としてなら、許容範囲なのかもしれません。

ただし、今回の議案である、”発行可能株式総数の増加”も将来の自己資本比率改善のための布石ではないかと考えます。

効率性

・有形固定資産回転率:8.01

昨年よりも効率性は上昇しました。

有形固定資産の増加率よりも売上高の増加率のほうが大きかったためです。

⑷ 2022年3月期の経営分析

新生銀行買収の効果も加わり、過去最高益とのことです。

収益性

・売上高税引き前利益率:23%

昨年より若干数値は下がっていますが、高収益です。

安全性

自己資本比率:10%

昨年と変化なく、安定しています。

効率性

・有形固定資産回転率:4.37

昨年よりも効率性が下がっています。

有形固定資産の金額がほぼ倍増したことが要因です。

新生銀行の完全子会社化の影響かもしれません。

⑸ 2021年3月期の経営分析

収益性

・売上高税引き前利益率:26%

一般的には高収益と言えると思います。

ちなみにマネックスグループも27%でした。

安全性

自己資本比率:10%

一般的には低いように見えますが、金融業界ではこのレベルが妥当なのかもしれません。

ちなみにマネックスグループは6%でした。

効率性 

・有形固定資産回転率:8.42%

金融業のためか、不動産にはそれほど多く投資されていないようです。

参考として、マネックスグループは16%を超えており、SBIグループよりもさらに不動産投資の割合が低くなっています。

株主優待

f:id:cogepan20:20210902133933j:plain

2 株主総会

⑴ 2023年6月の株主総会

第25期 2023年6月29日(水) The Okura Tokyo 「平安の間」

ライブ配信を視聴しました。

ただし、残念ながら経営近況報告会は配信されませんでした。

なお、参加した人の話では、新生銀行の旧経営陣に対する批判等、深掘りした内容が報告されたとのことでした。

主な質疑応答

Q.2億株ぐらいの株式を増やすことは増資の可能性について

A.今の所、そのようなことは考えていない。

今の所、使用率は8割となっているので将来を考えて定款変更するものである。

Q.著名な社外取締役がいることに敬意を表しますが、女性役員の登用を希望する。

A.当社は男性、女性で区別していない。

ただし、女性特有の本領を発揮できる分野での活躍を促している。

Q.役員の中の持株0について

A.個人の判断に任せている。

また、株の有無に関わらず竹中氏はしっかりと活躍されている。

決議事項

・定款一部変更の件

・取締役15名選任の件

監査役1名選任の件

・補欠監査役1名選任の件

・退任取締役に対し退職慰労金贈呈の件

拍手を持って承認・可決されました。

株主総会雑感

ライブ配信だけでは物足りませんでした。

やはり、会場に足を運んで経営近況報告会まで聞きたかったです。

配信されないということは、それだけディープな話があったということ。

当社の状況はもちろんですが、経済・金融を中心とした世界で何が起きているのかを知る上でも、できれば会場参加をしたいと思いました。

⑵ 2023年11月のインフォメーションミーティング(東京)

2023年11月27日(月) ホテルオータニ 1300〜1530

1300人を前に5つのキークエスチョンに沿って北尾社長の熱弁が振るわれました。

【下半期の業績について】

・これまでの業績は金融サービス業を中心に順調に推移

・下期はマクロ、セミマクロの点で大転換期を迎えると予想

・日銀が利上げをしないのは勇気がないからだが、利上げは時間の問題

・米国経済は利上げにも関わらず強いが、英国・独国は厳しい

・こう見えても自民党員!!!

・顧客中心主義が1999年創業以来のSBIの一貫姿勢

・SBI新生銀行の株主に入ってきた村上ファンドとは仲良くやっていきたい

村上ファンドからの560億円の投資を半導体事業に積み増して1000億投資へ

第四のメガバンク構想として新生銀行と地方金融機関の連携を継続

金利と銀行株には0.9の相関関係がある

島根銀行スマートフォン支店:”しまホ”の躍進

・「SBI生成AI室」を活用した人材育成

金利がつきボラティリティが大きくなるとFXの収益が増加する

・ALA−5のおかげで元気(老眼がない、髪の毛ふさふさ、記憶力もまだまだ!)

・ALA−5を中東の大金持ちに推奨中

・98歳になるお母さんもALA−5で元気

大東文化大学の陸上部もALA−5を活用中(運動効率アップ)

マイナビとの資本業務提携による双方の収益機会の拡大

【(手数料)ゼロ革命について】

楽天潰しのためにやっているのではなく顧客中心主義に基づき4年前から準備

・革命は根拠を持たないと成功しない

・200億円の手数料ロスは送客によりグループとして対応

マネックスは実質自主廃業ではないか

ゼロ革命は第二段を準備中であり、業界最低コストを実現していく

【デジタルスペース分野について】

堂島取引所の発展を支援(カーボンクレジット排出権取引所)

・いちごレジデンストーク

・日本デジタル空間経済連盟などを通じて政治を動かしていく

・仮想通貨については日本は珍しく対応が早かった、この流れを加速していく

半導体へ進出について】

・天の時:米中対立

・地の利:日本には半導体製造関連企業や半導体を必要とする自動車産業等が存在

・人の輪:台湾のPRMC(世界第6位)とのJV:世のため人のため

・工場は宮城県

・金融同様、生態系として半導体事業を育成する

【中東関連のビジネスについて】

・ムハマンド皇太子による「サウジアラビアビジョン2030」の石油依存からの脱却

・リャドを拠点としたサウジアラビアへの投資

・女性の車の運転解禁

・KACST(サウジの研究所)との協力

主な質疑応答

Q.女性の役員登用について

A.女性だからというで役員を選ぶことはしない(会場から拍手)

Q.暗号資産についてのネガティブな見方(バークシャーハサウエー社)について

A.人それぞれの考え方があって良い。

ただし、暗号資産はブロックチェーン技術に支えられ現実に何兆円も流通している。

これまでは、法定通貨とゴールドがペアとして考えられてきたが、暗号資産にはデジタルゴールドという側面もある。

アセットアロケーションの一つとして必要であり、大きく伸びると信じて投資している。

Q.半導体工場の環境に与える影響について

A.当然考えている。

国の環境基準に関係なく、当社では排水は処理施設を作って川に流すように対応する。

Q.半導体ビジネスのボラティリティについて

A.メモリー半導体は不況だがロジック半導体は大丈夫だと考える。

世界の方向性は、半導体をより沢山作るという流れになっている!

さらに、当社の工場はトヨタの工場の横に設置する。

政府からの援助もある。

採算は十分にある。

半導体ビジネスで大切なのはシリコンサイクルの落ち目で投資すること。

これができなかったのでエルピーダは潰れた(メモリ中心も含めて)。

技術の方向性と技術の進化を見据えてビジネスをしているから大丈夫。

Q.手数料ゼロ革命の対応について

A.顧客獲得コストの低下を活かし、投信やFXなどのクロスセルで補完していく。

また、25周年の記念配当についてもご期待ください!

Q.個人目線での資産運用のポイントについて

A.まず、自分でコントロールできる税金とコストを安くすること。

タイミングを取らないことも重要で、長期積立分散投資は有効。

また、33年ぶりの円安ということで通貨分散(グローバルアセットアロケーション)も大切。

Q.大光銀行への投資について

直接地方に投資をするのではなく、地元を知る金融機関のDX化を通じて支援をしていく。

SBIインフォメーションミーティング雑感

北尾社長の演説2時間と質疑応答の30分間があっという間でした。

SBIや金融業界のみならず日本や世界の動向についても参考になりました。

北尾社長の話の中核にあるのは

・顧客中心主義(論語

・技術の方向性と進化に対する見通し

・独特の生態系(仕組み化?)

だと思います。

その思想を理解することは金融機関として他に例を見ないほどの急成長を遂げたSBIの原動力を知る第一歩だと考えます。

そしてそのことが、他に急成長する企業を発見する洞察力になったり、日本経済の復活を信じることにつながると信じます。

来て良かったです。

【お土産】

⑶ 2023年5月のインフォメーションミーティング(東京)

2023年5月29日(月) The Okura Tokyo 1300〜1530

下記のKey Questionsをテーマに、北尾社長の元気な講演を伺うことができました。

・2023年3月期の業績レビュー

・ネオ証券化についての進捗

・地方創生について

・2〜3年後のGroupの充填戦略

主なポイント

日本会計基準では黒字なのに国際会計基準では赤字なメガバンクを取り上げ、金融庁による国際会計基準普及の必要性を指摘。

・北尾社長は、お話できないが3つほど成し遂げたい大きなことがある。

・事業セグメントを3つ(配当・安定、機動的な経営判断、先進的な取り組み)に変更した上で、多くの企業経営者は何がどのような観点で大事かが分かっていないと強調。

ROEが21.6%から3.6%に低下したことの理由(自己資本が膨れ上がったこと)を説明し、10%目標を堅持するとのこと。

・外国人投資家の比率が下がり、個人投資家の比率が上がった。

・韓国事業において不動産投資をやめるよう厳命したおかげで、何とか踏みとどまることができた(経験値に基づく先を見る力の大切さ)。

ベトナムのTP Bankの今期の業績不振については、長期的には伸びるものの、短期的には米国景気の影響によりボラティリティが高くなる。

・スキンケア部門におけるエッセンシャルローションは北尾社長も愛用していて良いとのこと(説得力は?)。

・米国においてチャールズシュワブやロビンフットが手数料を無料化したことで口座数が飛躍的に伸びた例を挙げて、ネオ証券化(手数料無料化)の必要性を強調。

・PTS市場関連でPFOF(ペイメント・フォー・オーダーフロー)を禁止し東証が独占していることを不当として公正取引委員会に訴えているのは、世のため人のためで日本を変えるためである。

・収益力を強化するために法人営業にも力を注ぐ。

公益は私益に通じるとして、NISAやiDeCoを徹底的に活用する。

・SBI新生銀行の3500億円の税金返済のため、2回目の公開買い付けを実施する。

・米国のシリコンバレー銀行倒産を例として、金利の上昇に伴い倒産企業が増えると予想し、これをチャンスと捉える。

・日銀の金利政策については、植田総裁の発言について

「なんのこっちゃわからん!ボクのようにわかりやすく話してほしい!」

と要望。

・日銀の総資産は740兆円に拡大しているが、金利上昇に伴い、保有する国債ETFは下落すると予想。

東証時価総額は730兆円。

・藤巻さんがおっしゃるようなハイパーインフレが生じても大丈夫なように準備は整えている。

スクイーズアウト(少数株主排除)によりSBI新生銀行の支配は3社オンリーにする。

・SBI新生銀行をを中心に第4のメガバンク構想に繋げる。

・今後は救わなければならない銀行が増えると予想。

りそな銀行のモデルを紹介し、SBIはそれを上回るメガバンクを目指す。

ビックピクチャーを描いた後に、細部のプロセスを緻密に積み上げることが重要。

・顧客、商品・サービス、事業の多様性が必要。

主な質疑応答

Q.上場ドロボー企業(成長がひと段落しても配当しない企業)の指導について

A.配当と成長率のバランスは大切。

主幹事会社として、例えばフィルカンパニーの経営陣を新しくするなど指導を継続していく。

Q.金利上昇の影響について

A.経済は生き物であり、守りを固めながら如何に攻めるのかがポイント。

金利上昇が業界や会社にどのような変化をもたらすかを見極めながら、「ここぞ!」という時に行動を加速することが大切。

Q.人材育成について

A.自分はこれまで全社員を面談してきた。

大きな仕事をこなしてこそ人物は大きくなる。

自分にはまだまだ及ばないが、仕事をつじて人材育成に努める。

Q.株価低迷について

A.コングロマリットディスカウントの影響と考える。

当グループの事業が分かりにくいことも関係している。

ただし、最新の米国の論文では、さまざまなビジネスを展開する生態系にはシナジー(相乗効果)がありやがてより良き状態になるとされている。

いずれ、事業内容に株価はついてくると信じる。

Q.自社株買いについて

A.自社株買いは好きではない。

ご指摘の自社株買いに対して機関投資家空売りをぶつけてくることに加え、自分になやりたいことが沢山あるのでそのための研究開発や設備投資等に資金を使いたい。

Q.B to C toのビジネスについて90億円の投資が1000億円になったが、1500億円になっても売却しないのか?

A.売らない。

値段の問題ではなくビジョンの問題。

Q.公正取引委会に東証を訴えている件について

A.係争中であり、詳しくは話せない。

ただし、日本ではPTSが育たず米国のような厚みのある市場になっていない問題がある。

Q.テクノロジーの進化について

A.チャットGPTについては英語版は良いが日本語版はまだまだ。

金融とインターネットは相性が良い。

ブロックチェーン技術はAIと結合することに大きな可能性を見出している。

量子コンピュータの実用化により暗号がどうなるかは懸念事項。

ライフ技術も大切だが、本来の人間の免疫力も大事

想像(創造)していかないと人類は進歩しない。

Q.iDeCoの手続きがネットで完結しないことについて

A.一部の制約がサービスの進化を妨げている点はある。

改善する必要があると思う。

Q.八十二銀行滋賀銀行イオン銀行への投資について

A.地銀への投資は救済目的が主であったが、今後はwin-win目的が重要になる。

その見極めが大切。

世のため人のため、幅広い提携を通じて地方創生に努める。

Q.ネット銀行を上場させ、SBI新生銀行を非上場とする意図は?

A.ジョイント銀行の場合、持分比率を確保して主導権を取らないと意見の相違により経営に影響が出る場合があるため。

株主としてのコメント

当ミーティングでは、SBI HDはもちろん、広く金融業界の現状、問題点、今後の展望等についてさまざまな気づきが毎回得られます。

当然、そのことは投資力向上に貢献すると考えます。

その意味で、最大の株主還元であり、半年に1回の参加を楽しみにしています。

余談ですが、70代で元気な経営者には北尾社長のほか、大戸屋買収のコロワイドの蔵人会長、コロナ禍で東京都を提訴したグローバルダイニングの長谷川社長がいます。

皆さんに共通しているのは、元気なことに加え、いうべきことはわかりやすくはっきりおっしゃるという点。

閉塞感が漂い、人の目を気にしがちな現在、自分の考えをしっかり持つとともにそれを分かりやすく伝えることの大切さを改めて再認識しました。

【2023年5月のインフォメーションミーティングで頂いたお土産】

⑷ 2022年12月のインフォメーションミーティング(東京)

2022年12月5日(月) The Okura Tokyo 1300〜1500

結論から言えば、北尾会長が2時間、元気で話を全うされたことに尽きると思います。

細部のポイントについては下記の通りです。

主なポイント

●上半期の業績について

・増収・減益だがたの金融会社との比較から、”善戦した”と考える。

新生銀行の完全子会社化について

・組織再編や人事交流により一体化を推進中。

シナジー効果は既に発揮されている(SBIラップ等の例より)。

・今後はトライアングル戦略(SBI、新生銀行、地銀)を推進する。

・特に、ノンバンク事業(不動産の小口化商品)に注力する。

新生銀行の貸出残高や預金残高も大幅上昇中。

新生銀行の国の借金を返すという大義を果たしつつある。

・顧客基盤は新生銀行800万人強、SBI HD3500万人強で合計4400万人弱

・これまでは、SBI HDの経営資源ギブしてきたが、今後はテイクもしていく。

●ネオ証券化について

証券業界のゼロコミッション(手数料ゼロ)

・2024年3月期の上半期に実施したい。

・収益の十数%の手数料がなくなっても、お客様から他の金融商品を利用していただければ問題ない

FX事業の収益はトップレベ

・ネット証券はSBI1強

野村證券預かり資産高が大きいが、60歳以上の顧客中心でありいずれは60歳未満の顧客中心の当社に資産がシフトすると予想

・NISA、iDeCoに注力

直接上場の仕組みを作る

●地方創生について

・地銀の問題点は勘定系基幹システムの膨大なコスト

SaaSを用いた次世代バンキングシステムでコストを固定費から変動費

・地方もリージョナルからネーション化へ

地銀、地域住民、地域産業、地方自治体の4つの連携が大切

道の駅にEVインフラを整備する(防災対策としても有望)。

日本酒は地域そのもの

・地方の酒屋は規模が小さくブランドの保証等に課題

バルニバービとの連携

・企業版ふるさと納税

●下半期の事業環境

金利は上がる

・FTX破綻の影響はほとんどない

・デジタル通貨の可能性(規制強化は安心できる金融商品への第一歩)

・Ripple裁判の行方(証券か?通貨か?)

・NFTを利用したデジタルアート

質疑応答

Q.日本郵船の配当政策について

A.キャピタルゲインインカムゲインのバランスが大切。

Q.配当しないグロース企業について

A.成長してるのに内部留保オンリーで配当しないのはおかしい。主幹事として所要の働きかけを行う。

Q.保険事業について

A.ゼロから進出したので基盤作りに時間を要した。

保険で伸びているのは海外という厳しい現実を踏まえ、配当可能であればするよう指導している。

Q.後継者問題について

A.外部からの登用は考えられない。

社内で後継者が見つかるかもしれない。

全体統治ができる人はなかなかいないので、分割統治ができる人材育成に注力している。

Q.AIを用いた分身による経営について

A.難しいのではないか、また、分身ではない方が良いと思う。

Q.企業価値と株価の関係について

A.株主の75%は機関投資家であり、パーツの価値を合計してバリューを出すと割安であることが理解してもらえる。

20%未満である個人投資家に価値を理解していただくことが重要。

バフェット氏に買っていただくようお願いしましょうか(笑)

インフォメーションミーティング雑感

会長の本3冊と健康サプリメントをいただき、2時間中身の濃いお話を聞かせていただきました。

たくさんの元気をいただきました。

併せて、株価が割安であることがよくわかりました。

SBIのみならず、金融や最新のデジタル業界、ひいては世の中の仕組みに関する様々な刺激をいただきました。

引き続き、株主を続けます。

⑸ 2022年6月の株主総会

第24期定時株主総会 2022年6月29日(水) The Okura Tokyo

ライブ配信を視聴しました(約30分)。

業績については増収増益(過去最高)増配とのこと。

合わせてSBIソーシャルレンディング関連の損失についての陳謝がありました。

質疑応答

Q.竹中平蔵氏の当社に対する印象について

A.経営近況報告会にて回答する。

Q.ハイパーツールの改善の体制について

A.改善要望は全てトップにまで上がる体制になっている。

要望については個別の案件として対応する。

決議事項

・取締役15名専任の件等

拍手を持って賛成・可決されました。

なお、計算書類については新生銀行買収に伴い一部が間に合わなかったいうことで、2022年7月27日(水)に泉ガーデンタワー22階のSBIHD会議室にて第24期定時株主総会継続会が開催さてています。

株主総会雑感

株主総会ライブ配信は視聴できました。

けれども、経営近況報告会は配信されませんでした。

昨年と同様です。

理由は分かりませんが、ちょっと隠蔽体質なとこをを感じます。

SBIソーシャルレンディングが社会問題を起こして会社の企業価値を毀損しています。

もう少し、ステークホルダーとの情報共有を蜜にする姿勢が必要なのではないか?とちょっと残念な気持ちです。

⑹ インフォメーションミーティングについて

2022年6月15日(水) 帝国ホテル孔雀の間

数百人の株主が集っていました。

北尾社長が2時間休憩なしに80枚のパワーポイントを用いながら、業績や今後の戦略について語って続けていました。

その後、30分間の質疑応答にもしっかりと対応されていました。

説明のポイント

株価急落の原因

増収増益増配にも関わらず株価が冴えません。

アナリストの評価を平均すると40%程度もSBIの株価はディスカウントされているとのこと。

コロナ禍、米国の利上げ、ウクライナ情勢の三重苦に加え、大株主だったJOHambroが865万株を売却したとの影響も大きかったようです。

そもそも、SBIの株主構成においては個人投資家が2割未満しかなく、機関投資家が7割以上(5割は海外機関投資家ということが背景にあるようです。

今後は個人投資家の割合を増やすとのこと。

株主として期待しています。

新生銀行TOBについて

米国を筆頭に今後世界的に金利が上昇することが見込まれます。

これはノーマライゼーション(正常化)の一環と捉えているようです。

金利上昇で儲かるのは銀行

新生銀行の完全子会社化もこの世界的な潮流に沿ったものと考えます。

SBIとしては今後は経営資源を銀行やノンバンクに投入していく戦略。

その一方で証券については”ネオ証券化を推進するそうです。

”ネオ証券化”とは顧客第一主義に基づき、売買手数料等の無料化を推し進めるというもの。

これにより今後数年間で、証券会社の淘汰・再編が生じるとのこと。

銀行業により儲けたお金で証券業の手数料無料かにより顧客獲得を加速していくというある意味、”弱肉強食”の世界観を垣間見たような気がしました。

金融を核に金融を超える

今後はMUSTWANTのカテゴライズをしっかりとしながら事業展開をしていくとのことでした。

ブロックチェーン技術を用いた暗号資産NFTを拡充を図るとのことでした。

また、アフリカで中古車販売等を実施するなど幅広い事業展開も興味深く感じています。

主な質疑応答

Q.岸田政権の金融政策について

A.木原官房副長官について間違いを指摘した。

いうべきことは今後もしっかりと発言していく!

Q.借入金の増加について

A.新生銀行買収に伴うもの。

また、買収費用はシティバンクからの借入と社債で賄っている。

Q.JO Hambroの株式売却について

A.事前に連絡はなかった。

Q.日本と海外の売上の比率について

A.比率は考えていない。個々の案件についてリスクとリターンを評価しプロフィッタブルかどうかで判断している。

Q.日本のGDPが伸びない理由について

A.日本が成熟したきたため。多様性と大きな世界観を持った若者に期待している!

【インフォメーションミーティングの看板@帝国ホテル】

⑺ 第24期中間報告書について

2021年冬に第24期中間報告書が届きました。

報告書のポイントは3点。

まずは、

「創業以来、上半期業績として過去最高の収益(売上高)及び利益を達成」したこと。

次に、報道でご存じの通り、新生銀行TOBすることの意義についての説明。

NTTがドコモの社長を更迭して企業グループの価値を高めました

SBIも新生銀行の社長を交代させ業績の拡大につなげることを期待します。

最後は、フィンテックを駆使した金融商品・サービスの紹介

SBIは

フィンテック1.0:IT×金融

フィンテック1.5:オンライン金融生態系×AI・ビックデータ・IoT等

フィンテック2.0:ブロックチェーンを中核としたデジタル金融生態系×AI等

と定義づけ、ブロックチェーンを中心とした金融商品やサービスの拡充に努めています(ただし、フィンテックのバージョンについてはいろいろな定義があるようです)。

具体的には、

セキュリティトークンにより資金を調達するスキームであるセキュリティ・トークン・オファリング(STO)

美術品にブロックチェーン証明書を発行する非代替性トークン(Non-Fungible Token:NFT)

分散型台帳技術(Distributed Ledger Technology:DLT)を駆使したデジタル通貨発行支援

などが紹介されていました。

他方、違和感を感じた表現はM&Aについてです。

11社ほどM&Aの記事の中で紹介されています。

持分法適用会社(議決権保有率が20%以上50%未満の非連結子会社等)としてメディカルデータビジョンアルベルトなどの企業が紹介されていますが、これらの企業の株主として資本業務提携は承知していますが、M&Aという認識は・・・?

何より、SBIとつながりを持ってもMDVもアルベルトも株価には良い影響は出ていません。

先程の、フィンテック2.0の定義もそうですが、SBIは独自の定義とロジックで説明する傾向が強いので注意が必要です(不祥事が絶えないことも含む)。

株価については、新生銀行の件が決着するまでは不透明感から低迷してましたが、TOB成功後は上昇トレンドとなっています。

引き続き、ブロックチェーン技術を駆使した金融商品・サービス拡大する業績を中心にモニタを続けたいと思います。

⑻ 2021年5月の株主総会

第23期定時株主総会 2021年6月29日(火) The Okura Tokyo

ライブ中継を見ました。

30分足らずで終了。

質問は、竹中平蔵氏のこととHIPER SBIの使い勝手についてのものでした。

総会後の事業報告の中で様々な質疑応答がなされたと想像しますが、残念ながら今回はその中継はありませんでした。

⑼ 株主還元    

配当

一株当たりの配当金の推移

・2023年3月期:150円

・2022年3月期:150円

・2021年3月期:120円

・2020年3月期:100円

・2019年3月期:100円

・2018年3月期:85円

・2017年3月期:50円

安定して増配を続けており高配当も魅力です。

株主優待

株数と保有期間に応じて暗号資産(7月末時点換算で2,000円相当)、健康補助食品、化粧品等が選べます。

今回は、アプラスゴールドEX(60粒)11,880円等を頂きました。                  

3 株主としてのコメント

⑴ 投資対象としてのSBI

SBI証券についてネットで検索してみると、

・口座開設をいかにお得にするか?

・キャンペーンのお知らせ

IPOや仮想通貨関連の裏技

iDeCo口座・・・

などがありますが、意外と投資対象とての記事は少ないように思います。

投資対象としての主なプラスの材料とマイナスの材料は下記の通りです。

●プラス材料

量的緩和を背景とした金融相場の継続(日米株式)

・菅政権終了に伴う総裁選と衆議院選挙(選挙に伴う株高→アベノミクス相場の再来の可能性)

600万口座という証券業界ナンバーワンの地位

・「新規事業の税引き前利益の総額が連結税引前利益に占める割合が20%程度」という新中期ビジョンに基づく成長性

・暗号資産の飛躍的発展

・バイオ・ヘルスケア&メディカルインフォマティックス事業の収益化

●マイナス材料

・北尾社長の高齢化(70歳)

SBIソーシャルレンディングの廃業に象徴される不祥事の多発

・定期的に生じ続けている金融庁の政処分

SOR(スマート・オーダー・ルーティング)注文を巡る先回り取引による不適切な利益

まとめると、優秀な人が必死に稼いでくれる一方、必死さゆえに不祥事を起こし続けてきた会社と見なすことが出来そうです。

長期的には成長し続けると予想しますが、不祥事による株価下落や企業価値の棄損のリスクは覚悟しておく必要があると思います。

リスクと言えば、カリスマ経営者の北尾社長の年齢も挙げられます。

同業のマネックスグループ松本大さんが50代で会長となり40代の清明祐子さんに社長を譲ったのとは対照的です。

もちろん北尾会長の元気さは株主総会のライブ中継からもか確認しています。

けれども、トップの交代が未経験という組織のリスクはやはりそれなりのインパクトの要因になると思います。

株式の売買において馴染みのある会社であり、かつ、株価も上昇基調であり、配当・優待も魅力的ですが投資対象として長く付き合うなら、お行儀の悪さや北尾社長依存のリスクをしっかりと認識しておくことが無難だと思います。

ちなみに、自分は投資対処としてのSBIに魅力を感じ、長期保有の予定です。

⑵ 論語と経営

企業経営に論語を活かす経営者は少なくありません。

新一万円札で注目を浴びている渋沢栄一に始まり、その子孫の方もコモンズ投信において論語の大切さを唱えています。

北尾社長もその一人です。

いままで、

「それほど反響が無いのに北尾社長が論語に関する著書やSNSで発信をし続けるのは何故なんだろう?」

と疑問に思っていました。

むしろ、マイナス材料で述べたような不祥事がずっと続いていることから

論語の効果はそれほどでもないのでは?」

とさえ感じていました。

けれども、よくよく考えれば、論語の重要性を社内外に発信し続けてきたのはご自身のためなのかもしれないと最近考えるようになってきました。

49歳で野村証券を飛び出し、野村證券を凌駕する会社を作ることは並大抵のことではありません。

きわどい判断を迫られることも数えきれないほどあったと思います。

それでも、創業以来ずっと社長として会社をここまで大きくできたのは、論語によって社長自身がその方向性を誤らなかったことが大きいと考えます。

定期的に不祥事が続いているものの、致命傷に至っていないことが論語のおかげなのかもしれません。

4 まとめ

SBIホールディングスについて述べてきました。

インフォメーションミーティングや高配当・株主優待など個人株主を重視する姿勢に好感を持っています(株主総会終了後の経営近況報告会についてもライブ配信されればさらに良い)。

また、SBIの戦略を読み解くことで金融・経済についての理解も深まります。

今後ともしっかりとモニターしていきたいと思います。

お読みいただき、ありがとうございました。   

  

※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。 

#投資 #株式 #株主総会 #資産形成 #資産運用 #SBI #ALA #新生銀行

ラクーンホールディングス(3031)について~株価下落は必然?

こんにちは!

 

この記事は、ラクーン(3031)に関心のある方に向けた株主としてのコメントを記したものです。

 

・株価の下落は必然?

フィンテック企業には2種類ある

 

【目次】 

 

【第25回定時株主総会決議ご通知】

f:id:cogepan20:20210904144302j:plain

                     

1 ラクーンホールディングスについて

⑴ 会社概要

メルカリの企業版と言われる衣料・雑貨の企業間電子商取引「スーパーデリバリー」を運営しつつ、売掛債権保証業務にも力を注ぐ会社です。

 

■企業理念等 

「企業活動を効率化し便利にする」

■セグメント

・EC事業

 「スーパーデリバリー」

・フィナンシャル事業

 「T&G売掛保証」、「URIHO」、「住居用家賃保証」

⑵ 株主になったきっかけ

某ユーチューバーの10バーガー候補という動画を見て興味を持ち購入。

数カ月間保有していました。

チャート的に勢いがなくなったことと、イー・ギャランティ株主総会に参加したことで7月に利益を確定しました。

⑶ 経営分析

2021年度は大幅な増数増益でした。

ここでは、より細部を明らかにするため、会社四季報で同業と記されているイー・ギャランティとの比較により分析してみました。

■収益性

・売上高総利益率:85%

売上高営業利益率:27%

高収益のビジネスモデルといえます。

10バーガー候補とみなされるのも分かる気がします。

けれども、イー・ギャランティの場合は

・売上高総利益率:75%

売上高営業利益率:43%

こちらのほうが、より高収益と考えました。

■安全性

流動比率(200%以上):169%

・負債比率(100%以下):133%

自己資本比率(30%以上):43%

財務的には悪くはありませんが、安全とみなされる基準値を流動比率と負債比率が下回っています。

この点でも、3指数とも基準値を上回るイー・ギャランティに軍配が上がります。

■効率性 

・売上債権回転率:0.89

債券保証ビジネスが収益の柱の会社にしては、債権回収が上手くいっていないように思います。

効率性の観点でもイー・ギャランティが売上債権回転率が100を超えていることから、著しく見劣りすると分析します。

このように分析した結果、収益性、安全性、効率性すべての面でイーギャランティが優れているという結論に達しました。

利益を確定した理由の一つがここにあります。

 

cogepan20.hatenablog.com

 

2 株主総会

⑴ 株主総会

第25回定時株主総会 2021年7月24日(土) 日本橋蛎殻町 ラクーン本社

土曜日に総会を開くことは、広く株主の意見を聴くという点で好感が持てます。

ただし、今回は東京オリンピックのボランティア活動と競合したため欠席しています。 

⑵ 株主還元 

■配当

20円

株主優待

なし 

また、ROEが13.5%予想配当利回り0.74です。

特に、ROE20%が当面の目標というのは株主にとっては好ましいポイントです。  

               

3 株主としてのコメント

⑴ 株価下落は必然?

第1四半期決算が発表され、株価はストップ安を付けました。

その後も下落トレンドが継続しており、9月3日現在で年初来安値を更新しています。

4月23日の高値から約4か月で株価は半値になりました。

なぜ、こんなことになったのでしょうか?

計画に対する事業の進捗状況が芳しくなかったことや、前年同期比で営業利益率が-24.8%であったことなどが下落の要因と考えられます。

ふつうに悪くない決算だとしても、市場の期待に達しないということで暴落するのは、”成長企業あるある”と見なせるかもしれません。

けれども、ラクーンの場合もっと深いところに問題を抱えているようにも感じます。

それは、”成長そのものが一過性のものではないか?”という懸念です。

もし、その仮説が正しければ株価下落は必然です。

具体的に見ていきましょう。

ラクーンはEC事業とフィナンシャル事業の2本柱。

EC事業ではマスク・消毒液のコロナ特需が業績を押し上げましたが、これは徐々に剥落していくと予想します。

フィナンシャル事業では、倒産する会社が少なかったことが好業績につながっています。

でも、よく考えると今は多くの中小企業が給付金をもらっているので倒産件数は少なくて当然。

問題は、給付金が無くなってから事業活動を通じて借りたお金をこれからどこまで返済できるかにかかっていると思います。

その意味で、某ユーチューバーが、”ラクーンの企業に対する目利き力は素晴らしい”と絶賛しているのは早計だと考えます。

そして、このことは、イー・ギャランティ株主総会にて社長がラクーンは同業者とは考えていない金利等の面で対象が異なる)”と社長が明言したことに符合します。

ラクーンもその点は認識しているようです。

株主総会招集通知の中の対処すべき課題の中で”売掛保証サービスの利益の安定性”を掲げており、保証履行による損失が利益に与える影響を認識しているようです。

けれども、分かっていることと出来ることは別問題です。

「見せてもらおうか!ラクーンの目利き力とやらを!」

10バーガー候補ラクーンの成長ドライバーがコロナ禍におけるマスクや給付金の特需という一過性のものでなければよいのですが・・・。

⑵ フィンテック企業には2種類ある

フィンテック企業には金融機関が大規模なIT化を進める場合と、IT企業が金融業に参入する場合があります。

それぞれ、一長一短があると思います。

経験論ですが、ラクーンのようなIT企業が金融界に参入した場合は、最初は調子良く事業が進みますが、ある程度のところで成長が鈍化するパターンが多いように感じています。

おそらく、金融業界のよりディープな部分に関係しているように考えます。

金融業界は、リーマンブラザーズや山一證券の破綻に象徴されるように甘っちょろい世界ではありません。

アナログ的な業務をデジタル化するだけなら成長はすぐに滞ってしまいます。

持続的な成長を期待するなら顧客の与信に係る1次データの質と量が極めて重要になってきます。

イー・ギャランティは大株主でもあるNTTデータと組んでIT化の推進、ひいては膨大な1次データを活用した非連続的な飛躍を目指しています。

この2社を比べながら企業活動や企業の持続的成長をモニターすることが、フィンテック企業に対する目利き力を高めることに通じると考えます。

 

おつきあいいただき、ありがとうございました。   

  

※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。 

 

#投資 #株式 #株主総会 #資産形成 #資産運用 #ラクーン

  

2021年8月の投資のふりかえり

こんにちは!

 

8月の投資は好調でした。

毎月末日は日経平均株価が下落することが約1年続いていました。

けれども8月は上昇して終了。

何らかのトレンド転換かもしれません。

月が変わりツキも変わることを期待します。

 

・8月の株式投資の評価益は約106万円(本年の評価益は約71万円)

・8月の株式投資では155,110円利確(本年の確定した利益は約102万円)。

 

なお、エビデンスとしてスクリーンショットを掲載していますが、”参考程度”にしていてください。

ご存じの通り、”スクリーンショットはアプリを使えば容易に改ざん”できます。

スクリーンショットで儲けたという話が”事実”であると単純に信じない方が”無難”かと思います。

 

【目次】 

 

山形県にある米澤藩主上杉家廟所(びょうしょ)】  

f:id:cogepan20:20210901122149j:plain


仙台と山形を旅行しました。

仙台では伊達政宗、山形では上杉謙信ゆかりの地を訪ねました。

ふたりとも戦国の英傑ですが、その子孫については明暗が分かれていたように感じました。

伊達家はお家騒動で揺れ動いたのに対し、上杉家は9代の上杉鷹山天明の大飢饉に際して素晴らしい政治を行ったと評価されています(ケネディ元大統領も尊敬していたとの事)。

写真の統一感のある上杉家の廟所を見ながら、長い時間軸で考えることの大切さを感じました。

ブログの記事の中ですが、

”今だけ、金だけ、自分だけ”

とならぬよう気を付けたいと思います。

 

1 株式の売買 

⑴ 売却

 

・コムチュア 100株

GCA 300株

コムチュアはNISA口座で購入していたことから、チャートを見ながら利確しました。

何度も売買していますのでまた購入するかもしれません。

GCATOBに伴う売却(利確)です。

総会にも出席し、長期保有を考えていましたが仕方ありません。

ちなみに、TOB対象となった持株は覚えているだけで他に、ドクターシーラボがあります。

⑵ 購入

J フロント リテーリング

2カ月ぶりの買いです。

JFRは大丸をよく使うので優待目当てで再購入しました。

今度は特定口座で長期保有予定です。

 

【マネーフォワードからの抜粋】

f:id:cogepan20:20210901144543p:plain

 今月の株式については、若干上昇しています。

けれども、基本的には下記の理由から売却を優先しています。

・コアサテライト戦略(投信8割、株式2割)の実現

・生活資金の確保

・利確の習慣化

・投資力向上(チャートを用いた売時に見極め)

 

上昇したのは相場が良かったため。

・人的資本→株式投資の売買益等(2割)

・金融資本→長期積立分散投資 (8割)

人的資本をしっかり活用して資産運用に精進します。

 

2 配当

・スターマイカ 1,300円(100株)

・TAKARA&COMPANY 2,700円(100株)

インテリックス 2400円(100株)

・サムティ 19,500円(500株)

GCA 8,750円(500株)

・コムチュア 825円(100株) 

  合計 35,752円

今月もありがたく配当を頂きました。

サムティは評価益に加え、優待と配当も魅力です。 

 

3 株主優待

8月に届いた主な株主優待は次の通りです。

TAKARA&COMPANY:1500円分のカタログギフト

オリックス:ふるさと優待

 オリックスについてはよろしければ過去記事もお読みください。

cogepan20.hatenablog.com

 

 

4 株主総会

8月に実施された持株の株主総会は以下の5社です。

・UUUM

ユーグレナ(臨時株主総会、バーチャル総会)

インテリックス

・TAKARA&COMPANY

・アルベルト(臨時株主総会) 

 

残念ながら総会開催日と旅行が競合したため参加することは出来ませんでした。

けれども、その埋め合わせのためいつも以上に会社HPを見ることで新たな発見がありました。

いずれにしても、株主総会に出席し株主として会社の企業価値向上のために提言することに意義を感じていますので、そのことも含めて記事をアップしていく予定です。

 

5 投資信託等(iDeCoを除く)

 長期・積立・分散投資を実施しているのは次の8社です。

積立投資を始めた年月も表示しています。

 

・ウエルスナビ :15万円/月(月5回) 

 2019年10月~:23カ月

セゾン投信:20万円/月(毎月4日、8日)

 2020年2月?~:19カ月

SBI証券で投資信託『ひふみプラス』:万円/週(毎週金曜日)

 2020年6月~:14カ月

SBI証券投資信託『SBI・V・S&P500』:1万円/週(毎週月曜日)

 2021年7月~2か月

さわかみファンド:1万円/月(毎月1日) 

 2020年8月~:13カ月

コモンズ投信:4万円/月(毎月1日) 

 2020年9月~:12カ月

マネックス証券eMAXIS Sim米国株式(S&P500):10万円/月(毎月1日)

  2020年9月~:12ヵ月

楽天証券でiFreeNEXT NASDAQ100インデックス:2万円/月

 2020年12月~:9カ月

コインチェックビットコイン積立:1万円/月 (毎月1日)

 2021年1月~:8カ月

 

現在の積立投資は毎月約63万円です。

コモンズ投信から積立1年のお礼のお葉書を頂いたのはうれしかったです!

また、さわかみ投信のwebセミナーで”お水の時間”に参加させていただいたのですが、衝撃を受けるくらい勉強になりました。

アナリストの地政学の話にすっかりはまってしまいました!

こういった、プラスαの部分も投資の楽しみの一つだと感じています。

  

【マネーフォワードから抜粋】

f:id:cogepan20:20210901144717p:plain

8月の急上昇はちょうど、株価低迷時にウエルスナビに40万円の入金をしたことを表しています。

基本は長期分散積立ですが、適時、無理のない範囲で”ここだ!”と、一括購入(入金)も楽しんでいます。

 

6 貸株金利 

SBI証券にて貸株をしています。

受け取った金利は下記の通りです。

8月の金利受取額 4,351.48円

7月よりも減少しています。 

持株の中の高金利銘柄の推移

4月→5月→6月→7月→8月の推移は

・サンアスタリスクは8.5%→10.25%→8.75%→7.5%→7.75%

ペッパーフードサービスは8.0%→7%→6.25%→3.25%→2.5%

7月→8月

・ニューラルポケットは4%→4%

8月

グローバルダイニングは2.75% 

 

7 気づき

8月の投資についての”気づき”は次の2点です。

⑴ 優待株と資産株という区分

株式については売ることが前提な銘柄と持ち続けることが前提な銘柄に区分しています。

売ることが前提な銘柄は、5年以内に1.5倍の値上がりを期待できかつ配当がある銘柄としてNISA口座で購入しています。

けれども、持ち続けることが前提な株は優待銘柄とその他というあいまいなくくりでやってきました。

今回、持ち続けることが前提な株というのは優待銘柄と資産株という区分にしようと考えています。

資産株と位置付けるのは資産運用に大きく貢献し得る銘柄を集中的にモニターするためです。

今のところ、日本M&Aセンター(600株)を資産株と位置付けましたが、約100銘柄にも及ぶ持株から適時、資産株を選出しより効率的な資産運用につなげたいと考えています。

 

⑵ 株式は無理に減らさなくても良い

コア・サテライト戦略(8:2)を急ぐあまり、株式の比率を下げることに意識が偏っていました。

当たり前の話ですが、バランスよりもトータルの資産が増えることの方が大切です。

7月の株価下落により、持株の評価益を高める意識が希薄になっていたように思います。

この先、大規模金融緩和により株価がバブルになる日もそんなに遠い日ではないと予測しています。

その時には、株式のほうがより効率的な資産運用につながると考えます。

金融・経済状況に柔軟に対応し得る投資に努めたいと思います。

 

最後に

9月になりました。

今後の株価にとってプラスの材料は、

・ワクチン接種率の増加

衆議院選挙

などがあ挙げられます。

 

反対にマイナスの材料は

・デルタ株が米国景気回復に与える影響

・チャイナショック(米中対立)

などです。

 

過去10年ぐらいの統計では8月は株価が低迷する月のはずでした。

けれども、今年については少なくとも自分にはそれが当たりませんでした。

”投資においては、先のことは分からない”

そのことを前提として、荒れる相場と上手に付き合っていきたいと思います。

 

 

おつきあいいただき、ありがとうございました。

 

※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。

 

#資産形成 #資産運用 #投資 #株式 #株主総会 #配当 #株主優待 #投資信託 #ロボアドバイザー

  

UUUM(3990)について~個人経済圏というコンセプト

こんにちは!

 

この記事は、UUUM(3990)に関心のある方に向けた株主としてのコメントを記したものです。

 

・ユーチューバーからの【逆風】とは反対に増収増益

・個人経済圏というコンセプト

 

【目次】 

 

【本社が所在する東京ミッドタウン

f:id:cogepan20:20210830143348j:plain

                       

1 UUUMについて

⑴ 会社概要

ユーチューバー等のクリエイターサポート業務を行っている会社です。

■経営理念

”セカイにコドモゴコロを”

■経営戦略

”もっとアソビナカマを”

■行動規範

1 法令及び社会規範の遵守

2 人権の尊重

3 適正な労働環境の提供

4 情報の管理と保全

5 公正な取引

6 反社会的勢力への対応

■セグメント

動画コンテンツ事業の単一セグメント

 

経営理念や戦略の”やわらかさ”と行動規範の”かたさ”の調和がユニークだと思います。

また、社長の「個人がメディア化しプラットフォームやメディアを問わず影響力が持てる時代。」という認識にも共感します。

 

⑵ 株主になったきっかけ

 経済、金融、医学など専門的な知識が必要になった時、ネット上の動画を見ることで全体としてのイメージを素早くつかむことが出来ます。

ありがたいことです。

そのような動画市場がより拡充することを願い、動画クリエーターを支援する会社を応援したいという気持ちで数年前から株主をしています(その意味では、Googleの株主でもあります)。

特にUUUM所属のユーチューバーを推しているわけではありません。

残念ながら、株価は買値からは大きく下落していますが、このような株価の乱高下は成長する市場における”成長企業”にはよくあることです。

長い時間軸で付き合っていこうと考えています。

⑶ 経営分析

株主総会招集通知の連結計算書類に基づき分析します。

■収益性

・売上高総利益率:27%

売上高営業利益率:3%

”成長企業”といいつつも、営業利益率3%はちょっと物足りないと思います。

多くの人が指摘しているように、大物ユーチューバーの脱退により収益性の低下が生じたものと考えます。

■安全性

流動比率:136%

・負債比率:146%

自己資本比率:41%

財務的にも万全とは言い難いですが、かといって大きな問題等は認められません。

また、

ROE:11.6%

こちらも、悪くありません。
 ■効率性 

棚卸資産回転率:172.44

商品の売れ行きは良さそうです。

・有形固定資産回転率:89.25

東京ミッドタウンという一等地に事務所がありますが、会社全体としては少ない不動産で比較的大きな利益を上げていると考えます。


2 株主総会

⑴ 株主総会

第8回定時株主総会 2021年8月26日(木)ミッドタウン・タワー

参加できず。

⑵ 株主還元    

■配当

なし

株主優待

なし

                   

3 株主としてのコメント

⑴ ユーチューバーからの【逆風】とは反対に増収増益

YouTubeでUUUMを検索してみて下さい。

「大物ユーチューバー脱退」、「オワコン」という動画のオンパレードです。

実際その通りなのですが、業績としては増収増益が発表されており、「解決すべき課題」に対処するというという当たり前の経営がなされています。

逆に、大物ユーチューバーの脱退に関して何も手を打たずそのまま漫然と会社経営をすると思い込んで発信しているユーチューバーの方がオワコンのように思います。

 UUUMを叩けばバズるという短絡的かつ、典型的なゼロイチ思考なのでしょうか?

タイトルは”UUUM逆風”、中身はUUUMの決算資料を流して業績の良さに言及、言うに事欠いて他のユーチューバー事務所の大量脱退に言及・・・支離滅裂で何を言いたいのかわからない動画もありました。

もっとひどい動画になると他の人のコピペのようなものさえあります。

再生回数を増やすためには何をしてもいいというものではありません。

視聴する人のことを考えてある程度のクオリティは維持すべきです。

話がそれれました(スミマセン)。

 

では、UUUMの好業績の要因は何か?

会社の決算説明動画等を踏まえると以下の3つが挙げられると思います。

・動画広告費市場の右肩上がりの上昇

 成長し続ける市場で事業を行っている優位性があります。

・ユーチューバーのみならず多くのインフルエンサーを数多くサポート

 大物ではなく中堅ユーチューバーを多くサポートすることによるリスク分散が図れます。

・大物ユーチューバーに対しては個人経済圏をサポート

 グッズ販売やイベント等により大物ユーチューバーの個人経済圏の実現を独自性が期待できます。

収入の2割をUUUMに支払うことがもったいない、そのお金でアルバイトを雇えば良いと考えて脱退した”大物ユーチューバー”に個人経済圏は作れるのでしょうか?

そうでなくても、長い人生は、良い時もあれば悪い時もあります。

悪い時に、組織のサポートなしに個人の力だけで頑張っていくことは結構しんどいのではないかと思います。

もちろん、何十年もの間、才能を枯渇させずクオリティの高い作品を出し続けている人もいると思います。

文学の世界では村上春樹さんもその第一人者です。

けれども村上さんは、小説家にとって重要な資質として

1 才能

2 集中力

3 持続力

を挙げています。

そして、特に集中力と持続力を培うために、フルマラソントライアスロンウルトラマラソン(100km)等に挑戦し続けています。

 

 

村上春樹さんですら毎日精進を重ねているのです。

同様に、多くの人が注目する動画配信市場も甘っちょろい世界ではありません。

そんな世界で単独で戦っていける人はなかなか少ないのではないのでしょうか?

⑵ 個人経済圏というコンセプト

ポイントを中心に「ドコモ経済圏」、「au経済圏」「楽天経済圏」など、企業レベルでの経済圏が身近な存在となっています。

その先に個人経済圏があるとUUUMは考えているようです。

それが具体的にどのようなものなのか、本当に実現できるのかは良く分からない部分が多いと思います。

けれども経営者にとって大切なのは、そのようなコンセプトを打ち出すしてその方向を目指すことだと考えます。

 マクドナルドの創業者(ファウンダー)であるレイ・クロックは、実際にはハンバーガーやそれを30秒で作る厨房(システム)など、何も生み出しませんでした。

けれども、最終的に彼がマクドナルドを手に入れたのはコンセプトがあったからだと映画では描かれています。

 

また、さまざまな 動画で批判されるのはつらいと思います。

プログラミングスクールの社長は自分を批判するユーチューバーを「訴える!」と発信しました。

気持ちは分かります。

でも、他にすることがあるのではないでしょうか?

その点でも、ユーチューバーからの批判の嵐にもめげず、言い訳もせず、経営に集中し、さらなる成長につながるコンセプトを明確にし、誹謗中傷からクリエイターを守り、増収増益という結果を出している経営陣は素晴らしいと思います。

併せて、会社HPの株主総会の質疑応答を拝読し、鋭くかつ愛のある質問をする株主が複数いることに力強さを感じたことを申し添えます。

 

おつきあいいただき、ありがとうございました。   

  

※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。 

 

 

#投資 #株式 #株主総会 #資産形成 #資産運用 #UUUM #YouTube

  

TAKARA&COMPANY【7921】~株主総会雑感

初投稿:2021.8.30、更新日2022.2.8、2022.8.27

こんにちは!

この記事は、TAKARA&COMPANY【7921】に関心のある方に向けた株主としてのコメントをまとめたものです。

なお、2022年8月の株主総会の内容を追記して、記事をアップデートしています(更新箇所は青字です)。

・株価低迷について~EPS、PER

・トップライン(売上高)拡大による成長の大切さ

【目次】 

株主総会の会場@メトロポリタンホテル】

                     

1 TAKARA&COMPANYについて

⑴ 会社概要

ディスクロージャー関連事業宝印刷通訳・翻訳老舗のサイマルをグループ内に持つ。

5月決算企業

総資産309億円、売上高253億円、時価総額264億円の事業規模です

PBRは1.15という低水準。

経営理念等

■グループ企業理念等 

社会の公器としての使命を果たす

■目指す姿

グループ各社の専門性を磨き、お客様の企業価値拡大に貢献し、社会になくてはならないグローバル企業であり続ける

■行動指針

1 顧客とともに新たな価値を創造する

2 倫理と道義を重んじる

3 専門能力を高め、顧客とともに成長する

4 お互いを認め合い、高め合う

5 社会の公器として正しいかどうかを判断基準とする

”公器”という言葉から銀行をイメージしてしまいます。

金融サービスという業種なので大枠では正しいのかもしれませんが、この会社はB to Bの会社なので、一般消費者としての感覚ではピンときません。

また、お客様や顧客という言葉はありますが、株主についての文言がないことも気になります。

今は、従業員、債権者、株主、社会等さまざまなステークホルダーを意識することが当たり前の時代。

創業70周年を迎えたことは良いことですが、今後のさらなる発展のためには見直しが必要なのではないかと感じました。

セグメント

ディスクロージャー関連事業

金融商品取引法有価証券報告書、四半期報告書、決算短信の英訳、目論見書作成支援

会社法:招集通知作成支援、ネットで招集のツール提供、ハイブリッド型バーチャル株主総会の動画撮影等

・IR:事業報告/株主通信、株主優待品の支援、統合報告書

・その他

●通訳・翻訳事業

⑵ 株主になったきっかけ

5月決算企業配当・株主優待もありディスクロージャー関連という希少性も魅力なため2021年にNISA口座で購入しました。

⑶ 2022年5月期の経営分析

収益性

・売上高総利益率:43%

売上高営業利益率:14%

収益性は高く優良株(営業利益率10%以上)です。

しかも、前期よりも改善しています。

安全性

流動比率(200%以上が望ましい):268%

自己資本比率(30%以上が望ましい):76%

短期的にも中・長期的にも問題ないレベルです。

効率性

・売上債権回転率:5.79%

B to Bビジネスが基本なので債権の割合は多いと思います。

売上債権回転率が高いことからその回収も短期間で行われており効率性の向上が続いていると考えます。

⑷ 2021年5月期の経営分析

収益性

売上高営業利益率:11%

比較的高収益であり、優良株と考えて良いと思います。

安全性

株主総会の招集通知の連結計算書類から

流動比率:231%

・負債比率:38%

自己資本比率:73%

経営上の目安をすべてクリアしています。

財務的には問題なさそうです。

また、会社四季報2021年夏号から

ROEも10%

であることから、いたずらに資本をため込んでいるのではなく、投資に対してミニマムの利益は上げられていると考えます。

効率性 

・売上債権回転率:5.62

少し低いように感じます。

財務面に強い役員がどれだけいるか分かりませんが、効率性を高める余地はまだまだあると考えます。

株主総会の案内看板 3F 富士】

2 株主総会

⑴ 2022年8月の株主総会

第85回定時株主総会 2022年8月26日(金) メトロポリタンホテル

受付にてメトロポリタンホテルのお水を頂きました。

豪華で広いホテルの会場に数十人の株主が集っていました。

社長からの説明で、業績は増収・増益、配当は安定配当を意識して58円としたい旨がありました。

事業報告についてはビデオで実施。

対処すべき課題としてグループ経営の強化新規事業の開拓と育成などが挙げられていました。

主な質疑応答

Q.印刷から電子化へのシフトに対応した人材教育について

A.株主総会招集通知の電子化に伴う印刷事業のシュリンクのスピードを見極めながら判断する。

教育については「ネットで召集」等コンテンツ作りに資する人材育成を意識して実施。

Q.株主優待について

A.株主の住所とは異なる場所(親類の住所)に送付は可能。

また、配送料の関係で株主優待の内容に制約があるので、更なる魅力的な株主優待については検討中である。

Q.退職慰労金制度の廃止について

A.当社がまだ小さな会社だった時からの制度であり時代にそぐわなくなってきた。

外部からの役員と社内の役員の待遇を合わせる効果が期待できる。

譲渡制限付き株式(RS)につては今後検討する。

Q.ディスクロージャー関連事業と通訳・翻訳事業の割合について(現在3:1)

A.ディスクロージャー関連業務についてはシュリンクの度合いを見つつ、業容を少しずつ変化させて収益向上を模索していく。

通訳・翻訳事業につては伸びしろが大きいと考える。

Q.買収防衛策の是非について

A.特定株主の割合が少ないため実施せざるを得ないと認識。

企業価値向上の必要性についてはその通りと考える。

Q.株式分割について

A.現在は時価総額が小さいため実施できないが、以前のように定期的に実施し得るよう努める。

Q.社員に株を持たせることについて

A.持株会は存在する。

現状、若い社員はある程度の持株を持つと車等の購入のために換金してしまっている。

検討課題とて取り組んでいく。

Q.音声認識技術について

A.音声認識技術を用いたアプリがあることは承知しているが、グローバルな会議(G7等)では役に立つレベルには至っていない。

音声認識技術についても引き続き、状況を注視していく。

決議事項

・定款一部変更の件

・取締役6名選任の件

・当社株式の大量買付行為に関する対応策(買収防衛策)継続の件

・退任取締役に対し退職慰労金贈呈の件

退職慰労金制度廃止に伴う打ち切り支給の件

・拍手を持って賛成・可決となりました。

また、役員紹介時と散会時の2回会場から拍手があり、株主の愛を感じました。

株主総会雑感

質疑応答において経営陣から真摯な態度で回答していただきました。

会場の安全対策やサービスも申し分ありませんでした。

また、会場からの拍手も多く株主から大切にされていることが感じられました。

初めての総会ですが、来てよかったです。

ただし、創業70年という伝統ある会社であるにも関わらず、比較的、時価総額が小さいのは、長年に渡る成長戦略がイマイチだったのではないかと考えます。

収益性も高く、おそらく、商品やサービスのクオリティは高いものと思慮しますが、それだけでは企業価値時価総額の拡大には十分寄与し得なかったのかもしれません。

トップラインを伸ばして成長を持続することの企業における重要性と難しさを実感しました。

⑵ 2021年8月の株主総会

第84回定時株主総会 2021年8月27日(金)メトロポリタン

参加できませんでした。

ただし、決議事項の中に

「退任取締役に対し退職慰労金贈呈の件」

というものがあり、創業70周年の”重み”を感じさせられました。

株主優待

f:id:cogepan20:20210823150730j:plain

⑶ 株主還元   

配当

中間株主通信及び四季報より

一株あたりの配当の推移

・2022年5月:58円

・2021年5月:54円

・2020年5月:54円

・2019年5月:50円

・2018年5月:50円

なお、22年5月期は創業70周年記念配当2.0円が含まれているとのこと。

現在の配当利回りは3.48%と高配当です。

株主優待

株数と保有期間に応じたカタログギフトを頂けます。

100株で数カ月の株主として1500円相当のかれー&スープのセットを頂きました。

注文してから優待が届くまでは短期間で好感が持てました。

ただし、ウイルズのようなプレミアム優待倶楽部と比較すると商品選択の幅が小さくどうしても見劣りしてしまいます。

ディスクロージャー関連事業のIR関連の商品については競争力確保が必要だと思います。

グループ企業のロゴマーク

TAKARA & COMPANY ロゴマーク

                              (会社HPより引用)

舵輪、羅針盤、盾がをモチーフとしたデザインだそうです。               

3 株主としてのコメント

⑴ 株価低迷について~EPS

TAKARA&COMPANYの株価は低迷しています。

株価はEPS×PERで決まります。

EPSの推移は

2019年5月:110.5円

2020年5月:139.0円

2021年5月:130.1円

2022年5月:129.5円(予想)

となっており、昨年5月をピークに低下しています。

EPS低下の理由として2点考えられます。

・コロナ禍の影響:国際会議の減少に伴う通訳事業への影響

M&Aの影響(PMI):昨年3月に買収した通訳・翻訳事業のサイマルインターナショナル社を始めとして積極的な買収を行っています。

PMI(ポスト・マージャー・インテグレーション)には

経営統合→業務統合→意識統合

の3段階に分かれると言われています。

まだまだ、M&Aの成果が表れるまでには何年もかかると考えます。

M&Aに積極的なクリエイトレストランツホールディングスもM&Aに伴うPMIコストによりEPSの低迷が数年続きました。

少なくとも、ライザップのように負ののれんをねらったM&Aの大失敗にだけはならないように祈っています。

業績面からみてもM&Aに伴うさまざまなコストにより上昇の効果はまだまだ先だと考えます。

⑵ 株価の低迷について~PER

2021年5月:PERは15倍

ほぼ日経平均株価と同レベル(少し高い)のように考えます。

TAKARA&COMPANYの比較会社として会社四季報ではプロネクサスを挙げています。

両者を比較したところ、チャートもなだらかな右肩下がり、時価総額も200~300憶円程度と大枠でとらえた場合には、顕著な差異は見出せませんでした。

そのことから、業界全体が飛躍的に伸びるような評価がマーケットから得られていないように考えます。

むしろ、ディスクロージャー業務の中でも、株主優待に関して「プレミアム優待倶楽部」を運用するウイルズの方が激しい値動きをしており、テンバーガー候補としているユーチューバーもいるほどです。

基本的にB to Bの会社なのでB to Cの会社のように”大きな風”が吹くことも望めず、技術革新による飛躍的な発展が起こる可能性も少ないと思います。

当面、PER(人気)という面から見ても株価の上昇には時間がかかると予想します。

⑶  効率的なIRと効果的なIR

株価低迷をEPSPERの面から分析しました。

EPSは低迷していますが、四季報では最高益の見出しもあり回復基調と考えます。

問題はPERです。

そもそも論として、PERは市場の評価を意味しIRがその評価を大きく左右します。

この会社はIR支援ソフトを提供する会社です。

まず、自社のIRを通じてPERを上げることが、商品(IR支援ソフト)の最大のアピールになるのではないでしょうか。

人手や属人性を省くWizLaboシリーズによる効率的なIR支援が今後の収益を支える大きな柱となっているのは承知しています。

けれども、市場や投資家の投資意欲を掻き立てるような効果的なIR支援も取り組むべき価値は十分にあると考えます。

社会の公器として「なくてはならない会社」であり続けるためには、企業が求める効果的なIR支援は避けて通れない道なのではないかと思います。

【総会会場にて頂いたお水】

4 まとめ

TAKARA&COMPANYについて述べてきました。

創業70周年記念配当により高配当株であり、かつ、乱高下する日本株の中にあって株価は比較的安定しています。

株主優待もいただけ、含み益もあるありがたい銘柄です。

ちょっと欲張りかもしれませんが、今後は効率的なIRソフトウエアの提供のみなず、市場や投資家の心に響くような効果的な自社のIRとIR支援ソフトの継続的な改善についても取り組むことを期待しています。

お読み頂き、ありがとうございました。   

  

※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。 

#投資 #株式 #株主総会 #資産形成 #資産運用 #TAKARA&COMPANY