初投稿:2024.4.27
こんにちは!
この記事は、サントリー【2587】に関心のある方に向けた株主としてのコメントをまとめたものです。
・新しい社長と改訂された企業理念
・お金と音楽(ミニコンサート)の親和性
【目次】
1 サントリーについて
⑴ 会社概要
売上高1兆5917億円、総資産1兆9124億円、時価総額1兆5570億円の事業規模。
会社の付加価値(ブランド力、のれん)を示すPBRは1.43倍と東証の要望レベルはクリアしています。
企業理念
馴染みのある言葉もあり、奥が深い理念と考えます。
⚫️私たちの目的 Our Purpose
人と自然と響き合い、豊な生活文化を創造し、「人間の生命の輝き」を目指す。
⚫️私たちの価値観 Our Values
Growing for Good/やってみなはれ/利益三分主義
⚫️私たちのDNA ”Who We Are”
Alwais Togethee with Seikatsusha
生活者の喜怒哀楽に寄り添い、潤い豊かな人生を提供します。
セグメント
地域別になっているようです。
⚫️日本
⚫️APAC
⚫️欧州
⚫️米国
地域別の収益を見てみると国内が高く、海外の伸び代が多いことが分かります。
⑵ 株主になったきっかけ
12月決算企業で、業績が良く、ミニコンサートがあったことから直前に、株主となりました。
なお、昨年も株主でしたが、総会は別の会社と競合していたため参加できませんでした。
今回、リベンジで株主総会&ミニコンサートに参加しましたが、昨年もこちらに参加しておけば良かったと後悔しています。
⑶ 経営分析
収益性
・売上高総利益率:37%
・売上高営業利益率(10%以上は優良株):9%
比較的収益性は悪くないと考えます。
ちなみに、アサヒビールの前期の決算も同水準の収益性でした。
業界大手は類似の経営状況に収斂していくのでしょうか?
安全性
・流動比率(200%以上が望ましい):119%
・自己資本比率(30%以上が望ましい):62%
安全性については、短期的にも中・長期的にも問題ないレベルです。
さらにアサヒビールとの比較においても安全性は高い水準にあります。
ただし、資本効率と企業価値の向上から考えると何かしら手を打つ段階にあるのかもしれません。
効率性
・有形固定資産回転率:3.82
高くはない数値だと思います。
けれども、さまざまなドリンクを製造している以上、土地や建物への投資が必要なのは理解できます。
ちなみにアサヒビールの場合も約3でした。
【今回の株主総会の看板】
【前回の株主総会の案内板】
2 株主総会等
⑴ 株主総会
第15回定時株主総会 2024年3月27日(水) サントリーホール
新社長から前期の業績、中期経営計画等についての報告がありました。
特に印象に残ったのは、企業理念の改定。
更なる成長に期待が高まりました。
主な質疑応答
【事前】
Q.地方活性化について
A.自治体と協調しつつ、民間人材の派遣、広報、健康増進等の分野で活動している。
Q.当社の強みについて
A.変化するニーズに対応できるところ。
特に、ナチュラル、健康、さまざまな嗜好性への対応。
Q.株主優待について
A.株主還元については配当を基準としているので優待は予定していない。
【会場】
Q.社長が女性になったのにきめ細やかさがない
A.お土産についてはお帰りの際にお渡しする予定です。
Q.1400億円のキャッシュフローについて
A.2023年時点では805億円であり、キャッシュフローについては成長余力として活用していく。
Q.当社のIT化について
A.IT化については重要と考える。
具体的な取り組みについては、自動販売機の品切れ防止のための無線での状況把握、工場のスマートファクトリー化など。
社員の教育にも必要である。
IT化に伴うメリットとリスクのバランスを考えながらやっていく。
Q.Seikatsushaの意味について
A.顧客を消費の一瞬のみでなく生身の人間として捉える趣旨である。
Q.女性管理職について
A.タレントレビューを通じてリーサーを増やす取り組みを強化する。
Q.収益に比べて利益の伸びが低いのは人件費のコントロールに問題があるのでは?
A.生産性を上げるための人件費ととらえ、全体を見ながらコストコントロールしている。
併せて2024年の物流問題(ドライバー不足等)に対する最適化にも努める。
Q.特徴を活かした販売戦略について
A.市場のニーズをとらえたスピード感ある開発力を活かしていく。
具体的には成長と利益の二兎を取れるような自動販売機の開発にも注力している。
また、品質重視やコンプライアンス遵守によって小林製薬のような事案防止を図っていく。
Q.(最初からの株主より)日本の人口減少への対策について
A.2030年に向けて、ポテンシャルの高い海外においてM&Aの活用によって伸びていきたい。
決議事項
・剰余金処分の件
・取締役6名選任の件
・監査役会設置会社である取締役1名選任の件
・補欠の監査等委員である取締役1名選任の件
拍手を持って承認・可決されました。
⑵ 株主還元
配当
1株配当実績は下記の通りです。
・2023年12月期:80円
・2022年12月期:80円
・2021年12月期:78円
・2020年12月期:78円
・2019年12月期:78円
・2018年12月期:78円
親会社の意向なのか、減配せず手堅く配当されてきたようです。
株主優待
なし
自社株買い
2024年12月期において積極的に実施しているようです。
【サントリーホールにて】
3 株主としてのコメント
⑴ 気に入っていること
株主総会は、会社を想う株主が多いように感じました。
建設的な質疑応答は参加していて気持ちが良かったです。
さらに、ミニコンサートは素晴らしかったです。
アメイジンググレースにウルっときてしまいました。
総会でお金の話で左脳をフル回転させ、その後、音楽を堪能しながら右脳を活性化させることができたのではないかと感じました。
お金と音楽の親和性を実感しています。
⑵ 気になっていること
株主総会の中で、株主優待を希望する声が多かったように思います。
サントリーが好きな人なら、製品が欲しくなるのは当然の心理だと思います。
ただし、親会社からすれば合理的に考えれば優待は魅力的に感じられないことも理解はできます。
ただし、同じような位置付けの通信のソフトバンクがペイペイポイントの株主優待に設定するケースなどを考えると、
”株主優待に関する一工夫あっても良いのにな・・・”
と気になりました。
【サントリーホール前の広場にて】
【株主総会のお土産】
4 まとめ
サントリー食品インターナショナルについて述べてきました。
新しくなった社長の頑張りも好感が持てましたし、何よりミニコンサートの素晴らしさがとても印象的でした。
一方、IT&DX関連などライバル企業に対して少し出遅れているようにも感じられました。
それらを全部考え合わせても、ミニコンサートがある限り毎年参加したいと思えるような株主総会でした。
お読みいただき、ありがとうございます。
※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。
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