こんにちは!
この記事は、UUUM(3990)に関心のある方に向けた株主としてのコメントを記したものです。
・ユーチューバーからの【逆風】とは反対に増収増益
・個人経済圏というコンセプト
【目次】
【本社が所在する東京ミッドタウン】
1 UUUMについて
⑴ 会社概要
ユーチューバー等のクリエイターサポート業務を行っている会社です。
■経営理念
”セカイにコドモゴコロを”
■経営戦略
”もっとアソビナカマを”
■行動規範
1 法令及び社会規範の遵守
2 人権の尊重
3 適正な労働環境の提供
4 情報の管理と保全
5 公正な取引
6 反社会的勢力への対応
■セグメント
動画コンテンツ事業の単一セグメント
経営理念や戦略の”やわらかさ”と行動規範の”かたさ”の調和がユニークだと思います。
また、社長の「個人がメディア化しプラットフォームやメディアを問わず影響力が持てる時代。」という認識にも共感します。
⑵ 株主になったきっかけ
経済、金融、医学など専門的な知識が必要になった時、ネット上の動画を見ることで全体としてのイメージを素早くつかむことが出来ます。
ありがたいことです。
そのような動画市場がより拡充することを願い、動画クリエーターを支援する会社を応援したいという気持ちで数年前から株主をしています(その意味では、Googleの株主でもあります)。
特にUUUM所属のユーチューバーを推しているわけではありません。
残念ながら、株価は買値からは大きく下落していますが、このような株価の乱高下は成長する市場における”成長企業”にはよくあることです。
長い時間軸で付き合っていこうと考えています。
⑶ 経営分析
株主総会招集通知の連結計算書類に基づき分析します。
■収益性
・売上高総利益率:27%
・売上高営業利益率:3%
”成長企業”といいつつも、営業利益率3%はちょっと物足りないと思います。
多くの人が指摘しているように、大物ユーチューバーの脱退により収益性の低下が生じたものと考えます。
■安全性
・流動比率:136%
・負債比率:146%
・自己資本比率:41%
財務的にも万全とは言い難いですが、かといって大きな問題等は認められません。
また、
・ROE:11.6%
こちらも、悪くありません。
■効率性
・棚卸資産回転率:172.44
商品の売れ行きは良さそうです。
・有形固定資産回転率:89.25
東京ミッドタウンという一等地に事務所がありますが、会社全体としては少ない不動産で比較的大きな利益を上げていると考えます。
2 株主総会等
⑴ 株主総会
第8回定時株主総会 2021年8月26日(木)ミッドタウン・タワー
参加できず。
⑵ 株主還元
■配当
なし
■株主優待
なし
3 株主としてのコメント
⑴ ユーチューバーからの【逆風】とは反対に増収増益
YouTubeでUUUMを検索してみて下さい。
「大物ユーチューバー脱退」、「オワコン」という動画のオンパレードです。
実際その通りなのですが、業績としては増収増益が発表されており、「解決すべき課題」に対処するというという当たり前の経営がなされています。
逆に、大物ユーチューバーの脱退に関して何も手を打たずそのまま漫然と会社経営をすると思い込んで発信しているユーチューバーの方がオワコンのように思います。
UUUMを叩けばバズるという短絡的かつ、典型的なゼロイチ思考なのでしょうか?
タイトルは”UUUM逆風”、中身はUUUMの決算資料を流して業績の良さに言及、言うに事欠いて他のユーチューバー事務所の大量脱退に言及・・・支離滅裂で何を言いたいのかわからない動画もありました。
もっとひどい動画になると他の人のコピペのようなものさえあります。
再生回数を増やすためには何をしてもいいというものではありません。
視聴する人のことを考えてある程度のクオリティは維持すべきです。
話がそれれました(スミマセン)。
では、UUUMの好業績の要因は何か?
会社の決算説明動画等を踏まえると以下の3つが挙げられると思います。
・動画広告費市場の右肩上がりの上昇
成長し続ける市場で事業を行っている優位性があります。
・ユーチューバーのみならず多くのインフルエンサーを数多くサポート
大物ではなく中堅ユーチューバーを多くサポートすることによるリスク分散が図れます。
・大物ユーチューバーに対しては個人経済圏をサポート
グッズ販売やイベント等により大物ユーチューバーの個人経済圏の実現を独自性が期待できます。
収入の2割をUUUMに支払うことがもったいない、そのお金でアルバイトを雇えば良いと考えて脱退した”大物ユーチューバー”に個人経済圏は作れるのでしょうか?
そうでなくても、長い人生は、良い時もあれば悪い時もあります。
悪い時に、組織のサポートなしに個人の力だけで頑張っていくことは結構しんどいのではないかと思います。
もちろん、何十年もの間、才能を枯渇させずクオリティの高い作品を出し続けている人もいると思います。
文学の世界では村上春樹さんもその第一人者です。
けれども村上さんは、小説家にとって重要な資質として
1 才能
2 集中力
3 持続力
を挙げています。
そして、特に集中力と持続力を培うために、フルマラソン、トライアスロン、ウルトラマラソン(100km)等に挑戦し続けています。
村上春樹さんですら毎日精進を重ねているのです。
同様に、多くの人が注目する動画配信市場も甘っちょろい世界ではありません。
そんな世界で単独で戦っていける人はなかなか少ないのではないのでしょうか?
⑵ 個人経済圏というコンセプト
ポイントを中心に「ドコモ経済圏」、「au経済圏」「楽天経済圏」など、企業レベルでの経済圏が身近な存在となっています。
その先に個人経済圏があるとUUUMは考えているようです。
それが具体的にどのようなものなのか、本当に実現できるのかは良く分からない部分が多いと思います。
けれども経営者にとって大切なのは、そのようなコンセプトを打ち出すしてその方向を目指すことだと考えます。
マクドナルドの創業者(ファウンダー)であるレイ・クロックは、実際にはハンバーガーやそれを30秒で作る厨房(システム)など、何も生み出しませんでした。
けれども、最終的に彼がマクドナルドを手に入れたのはコンセプトがあったからだと映画では描かれています。
また、さまざまな 動画で批判されるのはつらいと思います。
プログラミングスクールの社長は自分を批判するユーチューバーを「訴える!」と発信しました。
気持ちは分かります。
でも、他にすることがあるのではないでしょうか?
その点でも、ユーチューバーからの批判の嵐にもめげず、言い訳もせず、経営に集中し、さらなる成長につながるコンセプトを明確にし、誹謗中傷からクリエイターを守り、増収増益という結果を出している経営陣は素晴らしいと思います。
併せて、会社HPの株主総会の質疑応答を拝読し、鋭くかつ愛のある質問をする株主が複数いることに力強さを感じたことを申し添えます。
おつきあいいただき、ありがとうございました。
※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。
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