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TWOSTONE&Sons【7352】〜株主総会雑感(会社を知りたいと思って総会へ参加した結果・・・)
初投稿:2024.12.15
こんにちは!
この記事は、TWOSTONE&Sons【7352】に関心のある方に向けた株主としてのコメントをまとめたものです。
・相場暴落時にネット上で話題に
・他の株主も自分と同じくら会社をご存知なさそうでした・・・
【目次】
【株主総会の会場】
1 TWOSTONE&Sonsについて
⑴ 会社概要
売上高、総資産、時価総額の事業規模。
会社の付加価値(のれん、ブランド力)を意味するPBRは倍です。
企業理念
下記のようになかなか”攻めた”理念だと思います。
⚫️ビジョン
BREAK THE RULES(不合理な常識をぶっ壊す)
セグメント
様々なセグメントがありますが、主なサービスは下記の3つです。
⚫️エンジニアプラットフォームサービス
ITエンジニアの独立支援
フリーランスエンジニアのマッチング
ITエンジニア特化型転職支援サービス
⚫️マーケティングプラットフォームサービス
WEBマーケティングコンサル
BtoCプラットフォーム
⚫️コンサル・アドバイザリーサービス
戦略コンサルティング
M&Aアドバイザリー
⑵ 株主になったきっかけ
8月の相場暴落時に当社の株価も乱高下。
そのことがネット上で話題になったことから関心を持ちました。
決算月も8月でしたので、どのような会社なのかを知るために株主となってます。
⑶ 経営分析
説明資料には創業以来、11期連続増収を達成とあります。
基本的には良き業績と考えます。
収益性
・売上高総利益率:29%
・売上高営業利益率(10%以上は優良株):3%
粗利が高いのはビジネスモデルが優れていることを意味すると考えます。
ただし、営業利益率が低いのは、販管費が多いため。
その販管費が計画に基づく成長投資なのかコストが割高なのかを見極めることが大切だと思います。
安全性
・流動比率(100%以上が望ましい):205%
・自己資本比率(30%以上が望ましい):41%
短期的にも中・長期的にも懸念はないレベルだと考えます。
効率性
・有形固定資産回転率:336.99
飛び抜けて高い数値だと考えます。
オフィス等にコストがかかっていなくて、効率的な経営がなされていると推測します。
【株主総会の案内板】
2 株主総会等
⑴ 株主総会
第11回 定時株主総会 2024年11月28日(木) TKPガーデンシティ渋谷
十数人程度の株主が来ていました。
経営陣の若さが印象に残っています。
主な質疑応答
Q.個人投資家向けのIRについて
A.当社はM&A仲介事業、IT支援、PMI(買収後のアフターフォロー)などを中心に事業を展開中である。
分かりやすい説明に努めたい。
Q.株主優待について
A.多くは使われていないが、一部の方に使ってもらっている。
その中には当社のSEになった方もいる。
試作的な試みであり、より多くの方に使ってもらえるよう検討を続ける。
Q.営業について
A.企業を探す営業とエンジニアを探す営業の2種類がある。
子会社と連携して、柔軟な思考力と行動力のある人材を探している。
Q.売上について
A.システム開発を中心に8割がITエンジニアリングである。
例えば、紹介した人材が80万円の契約で160時間勤務する場合、手数料を20%頂いている。
決議事項
⚫️定款一部変更の件
⚫️取締役5名選任の件
⚫️監査役1名選任の件
拍手を持って承認・可決されました。
⑵ 株主還元
配当
有配になって以降、減配傾向なのがちょっと気になります。
・2024年8月期:0.5円
・2023年8月期:1円
・2022年8月期:2円
・2021年8月期:0円
株主優待
自社サービスの利用権
【建物の入口】
3 株主としてのコメント
⑴ 会社を知りたいと思って総会へ参加した結果
8月の相場暴落時にネットで話題になった会社ということで打診買いをして株主になりました。
株主総会に行けば、会社のことをもっと知ることができると期待してました。
分かりやすいプレゼンや資料のおかげで会社の理解は深まりました。
ただし、株主については自分と同じように当社のことが良く分かっていない方の多さが印象的でした。
ネットの話題で投資が左右される株主が自分も含め多くいるということが明らかに・・・来て良かったです。
⑵ 気になっていること
新しいサービスをする会社が大手と組むケースが増えています。
例えば
⚫️マネーフォワード〜個人向け事業に対する三井住友カードとの資本業務提携
⚫️ウェルスナビ〜三菱UFJ銀行の完全子会社化
などです。
そのようなトレンドを考えると、当社の場合も大企業との提携があっても不思議ではないと考えます。
8月の相場暴落時に当社の株価がそれ以上に暴落したことからもボラティリティの高い銘柄だと思います。
大企業との資本業務提携により株価が急騰するような可能性について、ちょっと気になっています。
4 まとめ
TWOSTONE&Sonsについて述べてきました。
ネットで話題になったものの、会社のことをよく分かっていなかったため打診買いして株主総会へ参加。
そうしたら、自分と同じように当社のことについてよく分かっていない株主が意外に多かった・・・というオチ。
業績は良いのですが、ボラティリティが高いので長く付き合うにはそれなりの覚悟が必要かもしれません。
お読みいただき、ありがとうございました。
なお、経営分析においては下記の書籍を参考にしています。
※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。
#投資 #株式 #株主総会 #資産形成 #資産運用 #TWOSTONE&Sons
メルカリ【4385】~批判的な質問が絶えなかった株主総会
初投稿:2024.12.1
こんにちは!
この記事は、メルカリ【4385】に関心のある方に向けた株主としてのコメントをまとめたものです。
・成長性に疑問
・株主からの批判的な質問の連続
【目次】
【六本木ヒルズ】
1 メルカリについて
⑴ 会社概要
売上高1874憶円、総資産5017憶円、時価総額3196憶円の事業規模。
会社の付加価値(のれん、ブランド力)を意味するPBRは4.31倍です(高め)。
四季報ではフリマアプリ国内首位とあります。
企業理念
ミッションは下記の通りです。
ちょっと抽象的すぎるところと、グループとカンパニーとミッションが別になっているところが気になりました。
社員一人ひとりに浸透していれば問題ないのですが・・・。
●New Group Mission
あらゆる価値を循環させ、
あらゆる人の可能性をひろげる
●Company Mission
新たな価値を生み出す世界的なマーケットプレイスを創る
セグメント
地域ごと下記のように区分されています。
何で、Japan にだけ Regionがついているのか謎です。
●Japan Region
●US
⑵ 株主になったきっかけ
6月決算企業ということと断捨離に関心があったことから利用するかどうかの判断のため決算直前に株主となりました。
その後、株価推移を踏まえて利確しています。
⑶ 経営分析
収益性
・売上高総利益率:69%
・売上高営業利益率(10%以上は優良株):9%
粗利率の高いビジネスモデルです。
それに比べると営業利益率は低め。
販管費等にコストがかかっていることになりますが、それが
一時的なものなのか構造的なものなのか?
成長投資の割合はどのくらいなのか?
が今後の成長に大きく影響すると思います。
安全性
・流動比率(100%以上が望ましい):133%
・自己資本比率(30%以上が望ましい):14%
短期的なキャッシュはあるものの、中・長期的には懸念される水準です。
長期で株主になるには覚悟が必要かもしれません。
効率性
・売上債権回転率:0.96
低い数値です。
低い回転率はビジネスモデルの関係かもしれませんが、”伸びしろ”があると考えます。
・有形固定資産回転率:127.31
比較的高い数値です。
六本木にオフィスがありますが、相対的に低コストで、効率的であると思料します。
【六本木上空にて】
2 株主総会等
⑴ 株主総会
第12回定時株主総会 2024年9月25日(水)
バーチャルオンリー総会でした。
主な質疑応答
ネットで事前質問等一部が配信されています。
当日質問については、株主からの批判の連続であり
”何故、この会社は株主からこんなにも憎まれているのか?”
を持ちました。
特に印象に残っているのは次の2つ。
・成績が低迷する鹿島アントラーズへの批判的な質問の連続。
・売買でトラブルが生じた際の対応は当初、議題とは関係ないとスルーするも、総会終了直前になって5分の待ち時間の後に、いきなりしっかり対応するとの細く説明するも、当初の説明を修正した理由が謎。
決議事項
⚫️取締役12名選任の件
可決されました。
⑵ 株主還元
配当
無配
株主優待
なし
【夜の六本木ヒルズ】
3 株主としてのコメント
⑴ 将来性について
当社の将来性は期待していません。
理由は、2Cビジネスであるにも関わらず消費者からの批判が多いからです。
私事ですが、中古品ビジネスの会社についてはエニグモ(to C)、オークネット(to B)の株主だったことがあります。
残念ながら個人相手のエニグモについては株価は右肩下がり。
これに対して法人相手のオークネットの株価は右肩上がり。
やはり、法人に着目しないと収益をあげることは難しいのが現実だと考えます。
SBIグループが新生銀行を手に入れて法人事業を通じて大幅な収益を得ていることもこの考え方に符合します。
当社の場合、個人中心であり、しかも売買に関するトラブルの多さとそれに対する対応の批判が多いことから、社長が語った成長ストーリーに同意することができませんでした。
⑵ 気になったこと
株主総会を通じて気になったことを列挙します。
・株主からの耐えることのない批判の連続
・配信されている株主動画30分の中での15分間の中身のない議事進行の説明
・使い勝手の悪いバーチャルオンリー株主総会ソフト(アクセスするのにアクションが多く、特に音声を聴くのにボタンを押す必要性が疑問)
・ネット環境に恵まれない株主に対する不平等
・メルカリ使用者のトラブルの多さ
・鹿島アントラーズをお荷物と考える株主の多さ
4 まとめ
メルカリについて述べてきました。
断捨離を踏まえて、当社のサービスについて気になって株主総会に参加しました。
結論的には、
”成長性に乏しく、自己資本比率が小さく、株主から愛されない、トラブルの多い会社”
という印象を持ちました。
断捨離については、引き続き、ビックカメラのラクウルを利用していきたいと思いますす。
お読みいただき、ありがとうございました。
なお、経営分析においては下記の書籍を参考にしています。
※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。
#投資 #株式 #株主総会 #資産形成 #資産運用 #メルカリ
東邦銀行【8346】について
初投稿:2024.9.23
こんにちは!
この記事は、東邦銀行に関心のある方に向けた株主としてのコメントをまとめたものです。
・コンサル事業に注力
【目次】
1 東邦銀行について
⑴ 会社概要
経常収益589億円、総資産6.7兆円、時価総額646億円の事業規模。
会社の付加価値(のれん、ブランド力)を意味するPBRは0.32倍です。
他の地方銀行と同様に市場の評価は厳しいものがあります。
企業理念
下記の通りです。
地域密着が素直に表れていて良いと感じます。
⚫️パーパス
「すべてを地域のために」
⚫️長期ビジョン
「地域社居合に貢献する会社へ〜金融サービスの枠を超えて〜」
⚫️ゴール
「お客様1社1社の事業価値向上」
「お客様一人ひとりの豊かな暮らしづくり」
⑵ 株主になったきっかけ
2024年5月にふくしまシティハーフマラソンにエントリーしていました。
これも何かのご縁と思い、決算直前に株主になっています。
⑶ 経営
増収・増益とのこと。
ただし、トレンドとしてはほぼ横ばいと考えます。
2 株主総会等
⑴ 株主総会
第121回定時株主総会 2024年6月26日(水)当行本店
ライブ配信を視聴しました。
事業報告については紹介ビデオが使われていて分かりやすかったです。
コンサル業に注力していることが特徴だと感じました。
主な質疑応答
【事前】
Q.会場に来れない株主の発言について(ハガキによる意見)
A.メール等により反映できる仕組みを構築していきたい。
【会場】
Q.福島市(西口、東口の開発)の発展について
A.投稿としても人的支援を含めてできる限りのことは実施していく。
Q.人材投資について
A.6年間で35兆円の人的投資の計画である。
その中で人材育成には9億円を当てる。
人数については6年間で退職者等を踏まえ、100名程度の純増と見積もっている。
Q.店舗の統廃合について
A.現在、31店舗を保有している。
統廃合というのではなく、フルバンキングからエリア営業体制への移行と考える。
これによりコンサルティングや営業人員の強化、専門的サービス向上を目指す。
ただし、お客様の理解あってのことなので、準備をしかりしていいく。
Q.社長が全国地方銀行協会の副会長になったことについて
A.北海道・東北地区の代表として頑張っていきたい。
Q.睡眠口座について
A.1年以上取引のない口座についてはまとめて預金保険機構へ納付する仕組みとなっている。
当行としても少なくするような所要の働きかけは実施している。
Q.コンサル事業の収益について
A.前期では14.9億円の収益で前々期より3億円のプラスとなっている。
決議事項
⚫️剰余金処分の件
⚫️監査等委員である取締役以外の取締役6名選任の件
⚫️監査等委員である取締役4名選任の件
拍手を持って承認・可決されました。
⑵ 株主還元
配当
一株配当の推移は下記の通りです。
・2024年3月期:7円
・2023年3月期:7円
・2022年3月期:7円
・2021年3月期:5円
・2000年3月期:6円
株主優待
1000株以上の株主に対して、保有数と保有期間に応じた優待カタログが利用できるようです。
【ふくしまシティハーフマラソン完走タオル】
3 株主としてのコメント
⑴ 気に入っていること
議案決議後のみならず、議案上提示にも取締役候補者の紹介があったことは新鮮でした。
また、退任する取締役の紹介から人を大切にする会社という印象を受けました。
地方銀行は厳しいと言われる中で、コンサル事業に注力するなど、積極的な活動は好感が持てました。
また、ライブ配信も株主を重視する姿勢と評価します。
⑵ 気になっていること
ビデオで紹介された各種計画は立派でした。
ただし、リファラル採用(社内外の信頼できる人材の紹介による採用)やアルムナイネットワーク(定年以外の退職者)などの専門用語がどれだけの視聴者に理解されたのかちょっと気になっています。
PDCAサイクルの中で、プラン以外の3つの要素がどれだけしっかりなされるかが重要だと感じました。
【福島のお土産、家族にも大好評でした!】
4 まとめ
東邦銀行について述べてきました。
地方銀行の株主になったことはこれまでなかったため、新鮮な体験ができました。
マラソンの経験と重なって、地方活性化の重要性を肌で実感しています。
コンサル事業などの事業ポートフォリオの多角などに試行錯誤する姿勢も好ましく感じました。
金利のつく時代を背景に、ふくしまの復興への益々の貢献を期待します。
お読みいただき、ありがとうございました。
なお、経営分析においては下記の書籍を参考にしています。
※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。
#投資 #株式 #株主総会 #資産形成 #資産運用 #東邦銀行 #ふくしま #マラソン
商船三井【9104】〜株主総会雑感(今後のM&Aの成否は?)
初投稿:2024.9.18
こんにちは!
この記事は、商船三井【9104】に関心のある方に向けた株主としてのコメントをまとめたものです。
・高配当銘柄の成長戦略
・今後のM&Aの成否は?
【目次】
【本社ビル】
1 商船三井について
⑴ 会社概要
四季報では、「国内海運2位の総合輸送企業」とあります。
売上高1.6兆円、総資産4.1兆円、時価総額1.7兆円の事業規模。
PBRは0.69倍と低評価。
ただし、株主総会での質疑応答から経営陣はあまりこの点について危機感を持っているようではありませんでした。
あくまで、計画を達成していくことで成長を続けていく姿勢のようです。
企業理念
⚫️グループの企業理念
あおい海から人々の毎日を支え、豊な未来をひらきます
分かりやすい理念だと思います。
ただし、この理念を通じて社員から創造性豊かなアイデアがどれだけ創出されるかについてはちょっと気になっています。
セグメント
下記の4事業に大別されます。
不動産事業が含まれるウェルビーイング事業が、非船舶という点で特徴的だと思います。
⚫️ドライバルク事業
⚫️エネルギー事業
⚫️製品輸送事業
⚫️ウェルビーイングライフ事業
⑵ 株主になったきっかけ
”商船三井に負けるな!”
という株主が散見されて気になっていました。
チャートを見ながら買い時と思ったタイミングで、約2年前に株主になりました。
おかげさまでそれ以来、含み益をキープしています。
⑶ 経営分析
収益性
・売上高総利益率:15%
・売上高営業利益率(10%以上は優良株):6%
収益性は高くありません。
しかも、粗利率も営業利益率ともに日本郵船に負けています。
今後の長期ビジョンを踏まえ、成長性がどのようになるか見守りたいと思います。
安全性
・流動比率(100%以上が望ましい):414%
・自己資本比率(30%以上が望ましい):58%
短期的及び中・長期的な安全性について懸念はありません。
むしろ、手持ちの豊富なキャッシュをどのように活用するかが課題と考えます。
その意味で、M&Aに注力する方向性は正しいと思います。
効率性
・有形固定資産回転率:0.98
有形固定資産回転率は高くはありません。
これは、例えば前期と比べて「船舶」の金額が1200億円以上増えていることからも明らかなように、有形固定資産の増額によるものです。
このような成長投資が長期的に実を結ぶことを期待したいと思います。
【総会会場の案内板】
2 株主総会等
⑴ 株主総会
2023年度定時株主総会2024年6月25日(火) 虎ノ門ヒルズフォーラム
少し遅れて会場に参加しました。
ライブ配信も実施されていたようです。
多くの株主が集っていましたが、予備の会議室まで満席になることはなかったようです。
主なポイント
⚫️「BLUE ACTION 2035」を踏まえたKPIは順調に達成中
⚫️配当については下限が150円、配当性向30%以上で来期は180円を予定
⚫️事業ポートフォリオの変革により安定、非開運事業の推進
主な質疑応答
真摯な質問について丁寧な回答がなされている印象を持ちました。
主な項目は下記のとおりです。
台湾有事、円高による利益圧縮、低PBR、従業員の賃上げ、アンモニア輸送、港湾(米国、オランダ)の株式譲渡、EBITDA、コンテナ線の運賃交渉と船舶需給の見通し、女性活用、MITSUI OCEAN FUJI、従業員の男女比、外国人従業員の配置・教育、スエズ運河、太陽光発電を活用した電気推進船の可能性
などについて質疑応答がなされています。
当社のHPでも動画が確認できますので、細部はそちらをご参照ください。
決議事項
⚫️剰余金処分の件
⚫️取締役9名選任の件
⚫️補欠監査役1名選任の件
拍手を持って・承認・可決されました。
なお、役員の紹介も丁寧に実施されています。
⑵ 株主還元
配当
1株配当実績は下記のとおりです(Yahooファイナンスより)。
配当利回り5%を超える高配当株として認識。
なお、株式分割の影響は反映されていないと思います。
・2024年3月期:220円
・2023年3月期:560円
・2022年3月期:1200円
・2021年3月期:150円
・2020年3月期:65円
株主優待
保有期間と株数に応じて、
・「にっぽん丸」クルーズ優待券
・フェリーサービス共通クーポン券
・自社オリジナルカタログ
が頂けます。
自社株買い
高配当株ですが、自社株買いに対しても積極的な姿勢を示しているようです。
短期的に考えると自社株買いをする金額も配当して欲しいような気がしますが、長期的には株数が減ることの恩恵もあると考えます。
日本郵船との比較を踏まえ、それらのバランスが大切に注目していきたいと思います。
【株主総会で頂いた資料】
【総会会場にて】
3 株主としてのコメント
⑴ 気に入っていること
初めて株主総会に参加しました。
これまでの高配当に加え、高成長の点でも期待できそうだと感じています。
さらに、総会会場で議案についての賛否の集計票の記入は求められたのは初めてのこと。
その意味で、オリジナリティが感じられた点も良かったです。
ざっくりした感じですが、ライバルの日本郵船よりも会場での展示や資料配布に注力しているようにも感じました。
⑵ 気になっていること(株主総会雑感)
質疑応答については株主から積極的かつ建設的な意見が多かったと思います。
さらに回答する経営陣も、まず担当役員が答えそれを議長が補足するスタイルを採用しており、上手く機能していたと考えます。
それでも、ちょっと物足りない感じもありました。
何故なら、会社の今後の成長を左右するM&Aについての審議が少なかったからです。
一般に、M&Aの半分は失敗するとも言われています。
そのような現実を踏まえると、M&Aによる事業拡大が全て順調に行くとも限りません。
その辺りのことについて少し気になりました。
ちなみに、M&Aで業績を伸ばしている企業に東京海上HDがありますが、そこでは
・M&Aの3原則
・グループ内での成長が期待できない企業の売却のルール化
などが株主に対して説明されており、リスク管理がしっかりしていると考えます。
M&Aで成長を続けてきた東京海上HDとこれからM&Aで成長していこうとする当社を比較しつつ、理想的なM&Aについて深掘りしていきたいと思っています。
【総会会場にて】
4 まとめ
商船三井について述べてきました。
海運業の将来性に期待を抱き当社の株主になり含み益のまま推移しています。
ただし、将来性を左右するM&Aについてはどこまで上手に実施し得るのかは正直、未知数だと感じています。
その辺りを東京海上 HDのようなM&Aで成長した会社と比較しつつ、できれば長期で株主を続けていきたいと思っています。
お読みいただき、ありがとうございました。
【総会会場にて】
※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。
#投資 #株式 #株主総会 #資産形成 #資産運用 #商船三井 #MOL
セブン銀行【8410】〜株主総会雑感(内部留保の使い道は・・・)
初投稿:2024.7.22
こんにちは!
この記事は、セブン銀行【8410】に関心のある方に向けた株主としてのコメントをまとめたものです。
・好業績にも関わらす株価は低迷
・トップダウンの大切さ
【目次】
【セブン銀行のATM】
1 セブン銀行について
⑴ 会社概要
ATMでお馴染みのセブン銀行です。
売上高1978億円、総資産1.7兆円、時価総額3248億円の事業規模。
会社の付加価値(のれん、ブランド力)を意味するPBRは1.19倍です。
企業理念
下記の理念等が掲げらてています。
分かりやすく共感が持てるものだと思いますが、想像力を掻き立てられ創造性を発揮し得るようなキーワードがあっても良いように感じました。
⚫️存在価値(パーパス)
お客様の「あったらいいな」を超えて、日常の未来を生み出し続ける。
⚫️社是
1 私たちは、お客様に信頼される誠実な企業でありたい。
2 私たちは、株主、取引先、地域社会に信頼される誠実な企業でありたい。
3 私たちは、社員に信頼される誠実な企業でありたい。
セグメント
下記の3つに区分されています。
クレジットカードのみならず電子マネー事業を継続していることは意外でした。
⚫️国内事業セグメント
⚫️クレジットカード・電子マネー事業セグメント
⚫️海外事業セグメント
⑵ 株主になったきっかけ
高配当かつ馴染みのある会社であることから、最近株主になりました。
⑶ 経営分析
収益性
・売上高経常利益率:15%
収益性は高いと考えます。
数多くのATMがあることから薄利多売のビジネスモデルかと思いましたが、手数料ビジネスの良さを再認識させられました。
安全性
・自己資本比率(30%以上が望ましい):16%
銀行なので、自己資本比率は低めです。
ただし、メガバンクでも自己資本比率が一桁である会社があることを考えるとキャッシュリッチ(自社株買いが可能)だと推察されます。
効率性
・有形固定資産回転率:5054.32
非常に効率的です。
考えてみればATMが中核なので、有形固定資産も少額で済むことによる効率性であることが頷けます。
2 株主総会等
⑴ 株主総会
第23回定時株主総会 2024年6月17日(月) 東京プリンスホテル
ライブ配信を視聴しました。
分かりやすい動画で業績が説明されました。
特に、増収・増益で業績が良いことと、第4世代のATMへの更新に注力していることが印象的でした。
ただし、今期は増収減益(ATM入れ替えのためのコスト増)と説明が最後になされ、ちょっと拍子抜けしてしまいました。
主な質疑応答
【事前】
Q.株価について
A.満足していない。
事業ポートフォリオを見直して(複線化)成長戦略を追求する。
A.+Connect(あらゆる認証・手続きの窓口)を通じて地方自治体との連携(特にマイナンバーカード)を強化していく。
Q.兼任の社外取締役について
A.取締役会に出席しているから問題ない。
Q.女性の活躍について
現状では、執行役員に2名、管理職17.7%、採用時の46.5%は女性である。
【会場】
Q.JREバンクの影響について
A.新しい銀行は我々のATMを使うことが多く、その点ではプラスと考えている。
ただし、銀行業務には影響があるので独自のサービスで対応していきたい。
Q.金利上昇に伴う調達コストの影響について
A.過去(1990〜1991年)に8%、7%の高金利の時代があったことを踏まえ、4つのシナリオを考えてそれぞれに対して金利上昇の影響を試算している。
その結果を踏まえ、具体的にはATMの現金のコントロール(圧縮)により調達コストを抑える一方で、個人向けローンのボリュームを上げたりしながらメリットもとっていきたい。
Q.硬貨(小銭)の扱いについて
A.ATMの入金は可能だが出金は不可。
レジについてはセブンイレブンとの調整を検討していきたい。
Q.金融犯罪(マネーロンダリング)対策について
A.現状では詐欺被害は少ない。
ただし、口座を不正に悪用されるケースはある。
このため、
・モニターをして犯罪のパターンを早期に発見する
・モニターをしてアクセスを注視する
あるいは、フィッシング対策に対応していくことが大切と考える。
Q.少子化対策について
A.時短勤務や(子供が2歳半にになるまでの)休職プランを用意し、多くの女性と半分ぐらいの男性が利用している。
厚労省の”えるぼしマーク”の認定も頂いている。
Q.キャッシュレス化対策について
A.グローバルな視点ではキャッシュレスは3〜4割に止まると考える。
その一方で、キャッシュレスにも対応するアプローチに取り組む。
Q.株価対策について
A.新規事業に投資をしているが償却までの5年程度を要すると予想している。
Q.手数料の値上げについて
A.手数料の値上げは提携先企業が決めている。
現状、200〜300円以上、上がることは少ないのではないか。
当社としては提携先企業のサポートを踏まえ適切な手数料の価格についてお願いする立場と認識している。
Q.(10年前からの株主より)業績、成長性は良いのに株価が低迷している理由は?
(会場から拍手!)
A.成長戦略が市場から評価されていないためと分析。
減益、特損、+Connectの実績を示せていないなどの要因もある。
このため、成長戦略の見える化により市場の評価を高めていきたい。
A.他校はネットを中心としたローン金利で収益を稼いでいるが、当社はATMを核とした手数料で儲けており、ビジネスモデルが異なる。
また、セブングループの中の比率は他グループに比べて小さいが、グループの中の4〜5%は稼いでいる。
他グループについては純粋に比較はしていないが、ベンチマークとして見ている。
Q.(ATMでお釣りが出てこなかった株主より)システムトラブルについて
A.紙幣の読み取りの品質向上に努めている(定量的には話せないが)。
また、ATMの稼働率は現在99.98%だがさらに向上する見込みである。
Q.株価回復の時期について
A.明言できないが、なるべく早く回復するよう努める。
具体的には原価低減、第4世代ATMにより+Connectの普及、カード事業のプラス化などに注力していく。
Q.トップラインを伸ばすに当たってのボトルネックについて
A.セブンカードの会員数が少ないのが課題。
海外については、米国のCDについては入金にもチャレンジして新マーケットの開拓に努める。
インドネシアやフィリピンではATMを伸ばしていく。
Q.減価償却の5年は今後も発生し続けるのか?
A.現在取り組んでいる第4世代のATMへの換装はハードウエアの更新である。
この先のサービス付加はソフトウエアの更新で対応できるため固定費が膨らみ続けることは無いと認識。
Q.これまで株主が元気になる話がない!(会場から拍手!)
役員は面白くない、配当も上げない、剰余金があるのに自社株買いもしない・・・。
A.内部留保については現在、積極策を検討中です。
期待しつつお待ち下さい。
決議事項
・取締役8名選任の件
・監査役1名選任の件
・補欠監査役1名選任の件
拍手を持って承認・可決されました。
株主総会雑感
丁寧な議事運営がなされていると感じる一方で、経営陣の熱意というものが今ひとつ伝わらなかったのが残念です。
ただし、内部留保については策を練っているということでしたのでステークホルダーに対する嬉しいサプライズを期待しています。
⑵ 株主還元
配当
1株配当実績は下記のとおりです。
業績を踏まえれば、増配しても良いように感じます。
・2024年3月期:11円
・2023年3月期:11円
・2022年3月期:11円
・2021年3月期:11円
・2000年3月期:11円
・2019年3月期:11円
株主優待
なし
自社株買い
2023年秋、13億円を上限、発行済株式総数に対する割合は0.32%
【株主総会が開催された芝公園付近にて 大谷翔平選手のMVPを祝して】
3 株主としてのコメント
⑴ 気に入っていること
自分はマイナンバーカードが普及することが国民にとって、公平で効率的な社会をもたらすと考えています。
その点で、当行のATM(+Connect)によってマイナンバーカードを最大限に活用できるようになることに大いに期待しています。
企業価値の向上はもちろんですが、社会インフラとしての拡充にも期待しています。
⑵ 気になっていること
当行の一番の課題は、最後の株主の指摘に尽きると思います。
”元気になる話がなかった!”
現在の経営陣の認識として、
ボトムアップで部下が頑張って上げてきた企画を無難にこなすことが仕事
と思っている人ばかりなのではないか?と気になりました。
やたら、株主から質問を催促する議事運営もボトムアップの姿勢に付合します。
全体を俯瞰し、大局観を踏まえたトップダウンによる経営姿勢が疎かになっているように見えました。
金融機関であっても、SBIのように半導体製造に乗り出すようなトップダウンの決断をする会社もあります。
そのようなトップダウンの決断が下せないなら、せめて他社を真似してください。
リクルートは6000億円の自社株買いを発表してから株価は右肩上がりですよ!
13億円はちょっと少なすぎるのではありませんか?
4 まとめ
セブン銀行について述べてきました。
ATMはお金の入出金オンリーと思っていましたが、さまざまな手続きが可能ということで大いに関心が持てるようになりました。
一方、増収・減益の業績予想もあり株価は冴えません。
さまざまな制約がある中で、ポテンシャルを活かした経営による企業価値向上に期待します。
お読みいただき、ありがとうございました。
なお、経営分析においては下記の書籍を参考にしています。
※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。
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