投稿日:2022.2.19
こんにちは!
この記事は、三菱商事【8058】に関心のある方に向けた株主としてのコメントをまとめたものです。
・時代とともに変化する総合商社のビジネスモデル
・上方修正&増配、EX・DXの一体推進
【目次】
【三菱商事の主要な子会社の一つであるローソン】
1 三菱商事について
⑴ 会社概要
企業理念
「三綱領」
●所期奉公:事業を通じ、物心共に豊かな社会の実現に努力すると同時に、かけがえのない地球環境の維持にも貢献する。
●所持公明:公明正大で品格のある行動を旨とし、活動の公開性、透明性を堅持する。
●立業貿易:全世界的、宇宙的視野に立脚した事業展開を図る。
歴史のある会社であることを思い出させてくれるような企業理念だと思います。
「中期経営戦略2021」
●事業ポートフォーリオ
●成長メカニズム
●人事制度改革
●定量目標・資本政策
セグメント
・天然ガス
・総合素材
・石油・化学
・金属資源
・産業インフラ
・自動車・モビリティ
・食品産業
・コンシューマー産業
・電力ソリューション
・複合都市開発
・その他、調整・消去
⑵ 株主になったきっかけ
高配当、資源高、日本を代表する商社ということで数ヶ月前に株主となりました。
バフェットも保有しているということで以前から気にはなっていました。
保有してからも基本的に株価は右肩上がり。
配当もいただけて株主としては満足してます。
⑶ 経営分析
収益性
・売上高総利益率:12%
・売上高税引前利益率:2%
売上原価及び販管費が大きく、収益性は意外と高くありませんでした。
それでも売上高が巨額なので利益は大きな金額となります。
安全性
・流動比率(200%以上が望ましい):132%
・自己資本比率(30%以上が望ましい):35%
財務的に盤石とは言い難いですが、問題となる数値ではないと考えます。
効率性
・有形固定資産回転率:5.13
卸業としては平均よりも少し下回る数値です。
⑷ 総合商社とは?
総合商社は
が大手7社と呼ばれています。
総合商社は
基本機能:商取引機能、在庫機能、金融・ファイナンス機能、情報・渉外機能
付帯機能:資源開発機能、オーガナイズ機能、事業経営・管理機能
の機能を有すると言われています。
資源株と見做されることが多い総合商社。
でも、それは付帯機能である資源開発機能に注目されてのことと考えます。
そもそも、総合商社は時代の変化に合わせて柔軟にビジネスモデルを変化させており、非資源分野の育成にも力を注いでいるようです。
脱炭素の流れで、太陽光や風力、水素など新エネルギーへの転換が図られています。
【株主通信の表紙】
2 株主総会等
⑴ 株主総会
2021年6月25日(金) ザ・プリンス パークタワー東京
アーカイブ配信を利用して視聴しました。
事前アンケートに基づく、業績と配当についての説明とともに9つの質問に対する回答もしっかりと編集されていました。
説明責任を積極的に果たそうとする姿勢に好感を持ちました。
⑵ 株主還元
配当
一株あたりの配当の推移
2018年度:125円
2019年度:132円
2020年度:134円
2021年度:134円→142円(見通し)
高配当で増配基調であり、株主としては満足です。
また、累進配当性を採用しており、業績の影響を局限して長期に株主に報いる方針もありがたいと考えます。
株主優待
なし
その他
株主優待ではないので、外国人も不満はないかも?
2022年9月まで有効なのでそれまでにミュージアムへ足を運んでみます。
3 株主としてのコメント
⑴ 株主通信を読んで
他の会社と同様にカーボンニュートラル社会へのロードマップが紹介されていました。
けれども中身はEX(2兆円投資)と(NTTと組んだ)DXの相乗効果を狙う内容となっており、他社よりも良く練られているように考えます。
そして、ウエストホールディングスから調達した太陽光発電の再エネをAmazonに長期供給する取り組みが紹介されていました。
未来創造に挑戦する事業展開に注目していきます。
⑵ 気になった点
・株主総会で◯期、○回の表記がない
1870年(明治3年)に土佐・高知藩の岩崎弥太郎が設立した海運業の九十九商会が会社の源流である歴史の長い会社のためかもしれません。
ただし、年度表記なので総会実施日と一致しないのがややこしく感じます。
・ファシリティ・マネジメントの分野でイオンディライトと競合?
産業インフラ事業におけるトピックスとして、ファシリティ・マネジメントへの進出が記載されていました。
読んでみると、人材不足を解消するためDXに力を注ぐとのこと。
イオンディライトと同じことが書かれており、どちらかが真似したのかもしれないと、少し気になりました。
・EPSの予想
2021年3月期:116.9円
2022年3月期:521.6円
2023年3月期:413.2円
と予想されています。
今期はV字回復し過去最高益を更新していますが、23年3月期は減益予想となっています。
少し先のことですが、右肩上がりの成長を期待しています。
【株主通信の裏面】
4 まとめ
三菱商事について述べてきました。
「株価ではなくビジネスモデルを買う」というバフェットが保有するだけあって時代に柔軟に対応できるさまざまな事業を経営していることがわかりました。
株主としては配当をいただけたり、含み益を狙えることも大きな魅了です。
ただし、本当に三菱商事から学ぶべきは、生き残るために個人も企業と同様に時代に応じて変化することかもしれないと感じました。
お読みいただき、ありがとうございました。
【子会社の三菱HCキャピタル】
※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。