こげぱんの資産運用

ピンチはチャンスなりをモットーに株式投資を中心とした資産運用についてつづります

クロス・マーケティング・グループ【3675】〜会社説明会&株主総会雑感

初投稿:2022.10.

こんにちは!

この記事は、クロス・マーケティンググループ【3675】に関心のある方に向けた株主としてのコメントをまとめたものです。

・IRに積極的かつ株主総会の午後開催

・デジタルマーケティング市場への攻勢

【目次】 

株主総会の会場&本社所在の東京オペラシティ

1 クロス・マーケティンググループについて

⑴ 会社概要

リサーチに加えDXやデジタルマーケティングなどを事業とする会社。

総資産は131億円、売上高は248億円、時価総額166億円の事業規模です。

PBRは2.86倍と比較的好評価を得ています。

事業コンセプト等 

〜すべては、お客様の最良の決断のために〜

・私たちは、視点を大切にしています。

・私たちは、技術を大切にしています。

・私たちは、ココロを大切にしています。

簡潔な言葉で大切なことを表現していると思います。

セグメント

マーケティング・リサーチ事業

マーケティング・リサーチに関わるコンサルテーション

⑵ 株主になったきっかけ

会社を知ったのが株式講演会での会社説明会

それ以降、ウオッチしていましたが、6月の決算を前に株主となりました。

また、ポイ活の一環として以前にリサーチパネルを利用していたことがあります。

後で、当社の関連企業だと知って親しみが湧きました。

⑶ 経営分析

収益性

・売上高総利益率:40%

売上高営業利益率:10%

粗利率は高く、高収益なビジネスモデルと言えそうです。

それに対して営業利益率がそれほど高くないのは、販管費が多めということ。

事業拡大について社長が熱く語っていたことから、成長投資がなされているのかもしれません。

安全性

流動比率(200%以上が望ましい):213%

自己資本比率(30%以上が望ましい):47%

短期的な安全性は問題なし。

中・長期的な安先生についても悪くはないと思います。

効率性 

・有形固定資産回転率:84.99

数値は高く有形固定資産についても効率的な経営がなされていると考えます。

東京オペラシティからの眺望】

2 株主総会

⑴ 株主総会

第10回定時株主総会 2022年9月29日(木) 東京オペラシティタワー

午後2時からの開催でした。

午後開催というのは、株主との意見交換に積極的な姿勢の表れであり嬉しいです。

社長から過去最高の業績と配当についての説明があり、議案審議の時間となりました。

株主からの建設的な質問が多かったと思います。

主な質疑応答

Q.業績の自動化(1.5倍)について

A.アンケートについては機械化が進んでいる。

データについてのエラーチェック等についてはAIを活用することによって効率化が期待される。

Q.データマーケティング事業についての今期予想について(同種の質問あり)

A.新卒者を投入するなどして業績向上に努める。

Q.オンデマンド株主総会について

A.前向きに検討する。

Q.株価、出来高、プライム市場について

A.プライム市場に上場維持するための流通株式が増加している。

これまでIRを定期的に実施してきたためと考える。

今後はより分かりやすいIRを心がける。

Q.メタバースなどの新領域への参入について

A.インフルエンサー関連企業を買収して事業展開を図っている。

バーチャル・リアリティについては調査中でありその結果を踏まえ参入判断をする。

Q.退職慰労金について

A.多額な金額ではなく、あくまで失業給付金という位置付け

Q.社外取締役と報酬制度について

A.社外取締役が参入しやすいような業績連動型報酬制度については検討中

Q.デジタルマーケティング事業のブレを踏まえた中計のアップデートについて

A.マクロ経済が安定しない中での中計のアップデートには慎重であるべき。

Q.退職慰労金について判断し難い

A.指名・報酬委員会での審査を経て慎重に議論している。

Q.円安の影響について

A.海外での売上が45億あり、円安による7億円のプラスの効果が出ている。

その他、FMCG(日用消費財)、原材料高等の影響も受けている。

Q.役員の数が少ないのでは

A.4名から2名にしたが、監督と執行の分離を徹底させるためである。

Q.次の経営者について

A.社内等から検討しているが、社長自身が49歳であり、年間20%で成長しているデジタルマーケティング市場を開拓するなどやりたいことが山積しているので引き続き頑張っていきたい。

決議事項

・剰余金の配当の件

・定款一部変更の件

・取締役2名選任の件

・会社説明である取締役3名選任の件

・退任取締役に対する退職慰労金贈呈の件

拍手を持って賛成・可決されました。

⑵ 会社説明会

2022年6月7日に東京証券会館にて会社説明会が約1時間実施されました。

主なポイントは下記の通りです。

●創業20年

上場ゴール企業ではない。

上場時の9倍の売り上げを実現し、海外にも進出。

●事業概要

・デジタルマーケティング:ホームページやアプリの作成

・データマーケティング:アンケートの収集

インサイト事業:データを用いてコンサルティングを行う。

●会社の持つ4つの強み

・800万人超のアンケートパネルネットワーク

・300名のアナリスト

・5000社、72000窓口の顧客基盤

・ネットリサーチシステム100名超のエンジニア組織

質疑応答

Q.競合他社にない強みは?

A.800万人超のデータベース

Q.株主優待について

A.20周年記念のみ。

Q.マクロミルインテージ社との違いにつて

A.リサーチ会社の大手3社はあまり差異がない(2〜3%の低成長)。

当社はそれ以外の事業により収益性向上に努めている。

⑶ 株主還元    

配当

一株当たりの配当の推移は下記の通りです。

2022年6月期:9.6円

2021年6月期:4円

2020年6月期:6.2円

2019年6月期:6円

2018年6月期:5.5円

配当の金額が上下していますが、成長企業であってきちんと配当をする姿勢は良いと思います。

株主優待  

(通常は)なし 

但し、創立20周年記念のQUOカードをいただきました。

【20創立20周年記念の株主優待QUOカード

【受付の案内板】

               

3 株主としてのコメント

⑴ 気に入っていること

ポイ活は別として、消費者としては馴染みが薄いですが、下記の点は気に入っています。

・デジタルマーケティング市場へ業容を拡大していこうとする積極姿勢

株主総会を午後に開催し株主からの質問に真摯に応えようと社長の姿勢

日本証券新聞セミナーなど積極的なIR活動

・40代の社長に70代や80代の監査等委員の取締役という多様性を有する経営陣

などです。

⑵ 気になっていること

今回は20周年ということで、記念のQUOカードをいただけました。

次は30周年かな?などと気の早いことが気になったりしています。

また、株主の中にはデジタルマーケティング今期予想に対るこだわりをお持ちの方もいらっしゃいました。

自分がそこまで短期の業績に着目していなかったので、余計のその方のこだわりが気になりました。

【総会会場での会社PRビデオ】

                     

4 まとめ

クロス・マーケティング・グループについて述べてきました。

データマーケット事業から始めてデジタルマーケット事業へと業容を拡大する積極姿勢を持つ社長に頼もしさを感じました。

取締役の数を2名に絞り込んだのは経営スピードのアップのためと思量します。

ただし、この業界は競争が厳しいので優秀な人材と共にどれだけ仕事できるかも問われていると考えます。

少なくなった取締役ですが、長い時間軸で考えた場合取締役の拡充が求められる時期が近いうちに訪れるはず。

その時のために業績連動型報酬制度などを整え、経営陣としてより良い経営を目指すことを期待します。

お読みいただき、ありがとうございました。   

  

※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。 

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