こげぱんの資産運用

ピンチはチャンスなりをモットーに株式投資を中心とした資産運用についてつづります

JAL(9201)の株主総会に参加して

こんにちは!

 

この記事は、JAL(9201)に関心のある方に向けた株主としてのコメントを記したものです。

 

・『沈まぬ太陽』の世界が目の前に

・素晴らしい株主総会の運営を考えると・・・

 

 

【目次 】

 

 

 

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1 JALについて

⑴ 会社概要

ご存じの通り日本を代表する航空会社です。

2010年の経営破綻後は公的資金投入とリストラで更生法終結

国内線、国際線ともにANAに次ぐ2位。

業績は2022年に”コロナ”前の水準への回復を目指しています。

 

⑵ 株主になったきっかけ

2020年11月に公募増資をして株価が下落した際に株式を購入。

価値に比べて価格が低いとの判断は今のところ正しく、株価は買値の1.5倍を超えています。

含み益があることに加え、自分の株価はすぐに回復するだろうという予測が的中しました。

JALとは相性がいいのかもしれません。

 

⑶ 経営分析

■収益性

コロナ禍の直撃により赤字です。

■安全性

2010年に経営破綻した経験からか、コロナ禍にもかかわらず財務基盤は思った以上に良かったです。

流動比率:119%

・負債比率:115%

自己資本比率:47%

■効率性

・有形固定資産回転率:0.46

有形固定資産のなかでも最新鋭機エアバスA350を購入していることから、有形固定資産回転率は極めて低い数値が出ていました。

ただし、燃費がいいことや脱炭素などを考え合わせると長期的な視点では必要な有形固定資産への投資と言えるかもしれません。


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2 株主総会

⑴ 株主総会

500名が参加するという久々の大きな株主総会

・議決権交付書の確認が3回

・持ち物検査が1回

という物々しい受付。

 

総会そのものは約2時間近く中身の濃い議論がなされました。

自分の中での主なポイントは3点

・素晴らしい議事進行

 東京ガーデンシアターという新しい会場、スクリーンに表示される字幕など

山崎豊子著『沈まぬ太陽』の世界の継続

 経営破綻時に整理解雇された165名(労働組合?)関係者による金銭要求

・マイルのブランド価値、収益源

  コロナ禍の渦中にも関わらず収益を上げるJALのマイルのブランド価値

 

株主からの質問の半分は整理解雇に関するもの。

動議も有りました。

「役員が報酬を自主返納してその金銭を整理解雇された者への慰謝料にしろ!」

というスーツ姿の男性の主張には、思わず耳を疑いました。

・ここまで人は卑しくなってしまうのか!

という驚きと

・このような人は人の安全にかかわる仕事に絶対に就かせてはならない!

と感じました。

こうした理不尽な”整理解雇者”の主張とは反対に、会社側は極めて冷静かつ真摯な対応だったと思います。

同時に、会場の多くの株主も会社側の説明の後に惜しみない拍手を送っていました。

”整理解雇者”を除く多くの株主と感覚を共有出来て安心しました。

 

細部のQ&A

Q.株主優待の是非について

A.優待の期間の延長を実施している。株主優待は販売促進に貢献しており収益改善に不可欠。

Q.国際線ネットワークの進捗について

A.独占禁止法の特例許可を得るよう努力中。

Q.役員ダイバーシティ(女性取締役)について

A.女性役員が回答。現在役員数は5名。管理職比率を19.5%から30%に引き上げるべく努力中。ご期待ください。

以上、事前質問

 

Q.マイレージ事業について

A.航空機座席(ファーストクラス等)で償還でき、キャッシュアウトが少ないので利益が出しやすい。引き続き、ブランド価値向上に努める。

Q.航空機整備員の減少によりミスを防げるのか?

A.ハイテク機器を駆使し、壊れる前の兆候をつかんで予防整備により事故防止の徹底を図る。

Q.再度の新株発行は?

A.コミットメントライン(負債)もあり、新株発行は考えていない。増資による希薄化を打ち返すべく努力するので、ご期待ください。

Q.整理解雇者165名の労働争議が解決しない理由は?

A.最高裁で判決も出ているので金銭要求には応じない。

  再雇用という形で対応していく。

 ※2010年の経営破綻に伴い、3割(16,000)名がJALを去った。

  2018年から整理解雇者、早期退職者、希望退職者の経験者採用を開始し、約100名が再雇用。

  整理解雇者の身を特別扱いはしない

  なお、165名の整理解雇者からは7名が採用済み。

Q.JAL”グループ”にしないのか?

A.考えていない。グループ化しなくても出向や社内異動の形で人材のマルチタスク力向上は履かれている。

Q.役員報酬について

A.役員報酬は基礎報酬50%、業績連動報酬50%となっている。

  現状は、業績連動報酬0%、基礎報酬10%カットの45/100となっている。

Q.超音速機の導入について

A.ブーム者については出資もしており注視していく。導入の検討はこれから。

 

最後の株主の質問は、厳しい環境にもかかわらず頑張っている現場の職員への温かいねぎらいの言葉であり、それに対する赤坂社長のお礼の回答でした。

ホッとしました。

議案は採択され、新役員が紹介され拍手で迎えられました。

  

⑵ 株主総会

総会後に、ボーイング777とエアバスA350の違いについてJALの社員とみられる方に質問してみました。

答えは、燃費が25%もA350の方がいいという回答でした。

それなら、機種変更もやむを得ないと納得。

スッキリした気持ちで総会会場を後にすることが出来ました。

 

⑶ 株主還元                        

■配当

2年連続無配、かつ、来期も未定。

2023年度の復配を目指すとのこと。

株主優待 

優待券を頂きました。

はじめての人にJALの商品やサービスを知ってもらうきっかけと位置付けているようです。

 

 

【総会会場となった東京ガーデンシアター前】

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3 株主としてのコメント

 航空機の運航という人の命を預かる会社

理不尽な”整理解雇者”の粘着質な主張にして毅然たる対応を貫いた経営サイドとそれを拍手をもって支持する多くの株主に囲まれ、会社の素晴らしい株主総会の運営力を実感しました。

安心してJALの飛行機に乗れそうです。

 

一方で中国系の春秋航空日本を6月に子会社化して訪日需要を取り込もうとしているが、対中国でG7が厳しい態度で臨んでいる今日、中国ビジネスや中国人インバウンドがはたして、会社の思惑通りいくのか?懸念点も少なくありません。

 

全体として、総会の対応については、個人の資質も高いと思われますが、組織力の底力のなせる業と考えます。

その背景には、経営破綻という地獄、そして『沈まぬ太陽』のような労働組合による陰湿ないじめとそれに対する対応など、血のにじむような運営力なしではここまで復活することが出来なかった事情があったように推察します。

株主の発言が、リアルタイムで字幕として表示されているスクリーンを見て、

そんなことが出来るのか!

と、株主総会では初めての経験でもあり、思わず感動してしまいました。

そもそも、東京ガーデンシアターはコンサート会場

音楽活動はありませんでしたが、株主総会にもかかわらず、それと同等以上の感動を頂けました。

この感動をもとに、株主としてJALの復活を末永く注視していきたいと思います。

 

 

おつきあいいただき、ありがとうございました。   

  

※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。 

 

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