こげぱんの資産運用

ピンチはチャンスなりをモットーに株式投資を中心とした資産運用についてつづります

FIXER【5129】〜株主総会雑感

初投稿:2023.11.28

こんにちは!

この記事は、FIXER【5129】に関心のある方に向けた株主としてのコメントをまとめたものです。

厚労省の「新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理システム」を実現する技術力

・将来性は確信しつつも足元の株価は・・・

【目次】 

株主総会の会場 シーバンスS館(右手)】

1 FIXERについて

⑴ 会社概要

情報サービス企業クラウドネイティブカンパニー

四季報では基幹システムのクラウド構築、クライド移行と保守運用サービス展開、とあります。

売上高110億円、総資産71億円、時価総額164億円の事業規模。

会社の付加価値(のれん、ブランド力)を意味するPBRは2.88倍

株価下落が続いているにも関わらず未だ高い評価を得ていると思います。

企業理念 

⚫️Mission

あなたのチャレンジをテクノロジーで成就する

「FIX(=成就)」というメッセージに共感しました。

サービス

情報サービス業ですが、細部は下記の通り展開しています。

システム開発

・アジュール

・リセール

SaaS

⑵ 株主になったきっかけ

マイクロソフトが太鼓判を押す技術力とコロナ禍で社会貢献した実績で注目していました。

成長企業なので株価の乱高下は覚悟していましたが、予想通り乱高下(どちらかといえば下落トレンド)しています。

⑶ 経営分析

収益性

・売上高総利益率:37%

売上高営業利益率(10%以上は優良株):19%

高収益な優良株と言えそうです。

ただし、業績そのものは減収減益

前の期の厚労省によるコロナ禍関連の収益(コロナ5類に伴い42億円の減益)がいかに大きかったかを物語っています。

逆に考えれば、そのような特需がなくても”ふつう”に成長著しい企業であるとも言えます。

安全性

流動比率(100%以上が望ましい):450%

自己資本比率(30%以上が望ましい):80%

短期的にも中・長期的にも問題ありません。

むしろ、キャッシュリッチな会社であり今後の投資の成否が気になります。

効率性 

・有形固定資産回転率:39.96

一般的なIT企業と同水準だと考えます。

オフィスやシステムへの設備投資もしているので、比較的効率的な経営ができているのではないかと推察します。

【会場内のスクリーン】

2 株主総会

⑴ 株主総会

第14回定時株主総会2023年11月22日(水)シーバンスS館

30名ぐらいの株主が集っていました。

午後1時30分からの総会ということで株主の参加しやすさへの配慮に好感を持ちました。

会場の1階大ホールには木材を多用した”学校の体育館のような癒し”が感じられ、AIを駆使するハイテク企業とは対照的な印象を持ちました。

主な質疑応答

【ネット】

Q.IR活動について

A.機関投資家を通じて160人と面談。

今後は、個人投資家へのIRも頑張る。

【会場】

Q.株価下落について

A.忸怩たる思いである。

主要顧客との契約締結について上手に説明できなっかったことも一因。

Q.自社株買いについて

A.成長投資を優先させるため考えていない。

Q.厚労省の契約(随意契約一般競争入札)についてのIRについて

A.契約締結後、速やかに開示していく。

Q.役員のネームプレートの小ささについて

A.改善する。

Q.招集通知の薄さについて

A.厚い招集通知をもらいやすくなるようオペレーションを検討する。

Q.暑い招集通知を請求しようとすると金融機関からやな顔をされる(?)

A.改善を検討する。

Q.オープンAI社のサムアルトマン氏の解任と復帰について

A.オープンAI社内で、サムアルトマン氏を中心とする生成AIを推進するグループと抑制するグループ間に対立が生じて本事案に至ったことは承知している。

当社の生成AI事業に対しては問題は生じていない。

なお、周りからは”よかったね”と言われている。

Q.”全人類に寄与する”という姿勢に共感した

A.ありがとうございます。

Q.GaiXer(ガイザー:FIXERの生成型AIサービス)について

A.自治体においける文書作成機能として寄与(収益化も含め)している。

Q.社長の株式の保有比率について

A.場合によっては下げることも検討する。

Q.新卒社員について

A.83名についてはまず、生成AIのトレーニングを積ませてから現場に配置している。

その結果、生産性や利益率の向上に繋がっていると考える。

Q.大型案件の受注について

これまでやってきたことと、”部品”に対して生成AIを通じて新規に取り組んだ案件に大別できる。

四半期毎の決算に契約締結がマッチせず思い通りのIRができなかった。

Q.営業活動について

A.これまではPMが兼務することもあったが、今は専任者で対応している。

Q.地方自治体の生成AI事業の有償/無償の割合について

A.現在は半々だが、来年からは有償の割合が増えると予想する。

Q.今後の業績の見通しについて

A.クラウド事業については順調。

生成AIをプロセスにどのように組み込みながら生産性や利益率の向上を図っていくかがポイントとなる。

Q.1号議案(バーチャルオンリー総会)とハイブリッド総会について

A.パンデミックが発生した時の対応ということで議案を上程させていただいた。

Q.前期は厚労省関連の事業の減収が響いたが今後の展開は?

A.厚労省関連の事業については大きな資産と捉えている。

さまざまな”部品”として発展させていくことを考えており、適時、情報開示していく。

Q.持株会について

A.存在する、社員は10%のディスカウントで当社株を購入することができる。

Q.株価下落は社長の株が貸し株として出回っているからではないか?

A.(CFOより)社長の株は質権設定がなされているが、信託銀行からは出ていないので、社長の株が貸し株として出回ることはない。

(社長より)株価低迷は成長業として期待されていた当社が投資家から失望を買ったためと認識。

ガイザーをきっかけに、ユーザーのニーズに応えるサービスを提供できるシステムを作っていくとともに、投資家の期待に添える発表を頑張りたい。

Q.キャッシュフローについて

A.48億円ある。

【ネット】

Q.法律で薄い招集通で良いようになっている。

一部の投資家の発言に左右されないように頑張ってほしい。

A.検討する。

【会場】

Q.社長以外で貸し株を提供することは可能なのか?

A.100万株程度なら可能ではないかと推察する。

決議事項

・定款一部変更の件

・取締役4名選任の件

拍手を持って承認・可決されました。

株主総会雑感

若い株主、恒例の株主、株価を重視する株主、会社の価値(将来性)を信じる株主など、さまざまな意見を聞くことができました。

株主として投資家として学ぶことが多かったと思います。

・会社は投資家の期待値をコントロールすることにもっと注力すべき

・株主は機関投資家の売り仕掛けに合わない成長企業はないことをもっと認識すべき

と感じました。

今後は個人投資家へのIRにも努めるとのこと。

バーチャルオンリー総会も可能になりましたが、次回も、株主が参加しやすく(オンライン、午後開催)、さまざまな意見が飛び交う開かれた株主総会を期待します。

⑵ 株主還元    

配当

なし

株主優待

なし

自社株買い 

なし

【建物の入り口】

               

3 株主としてのコメント

⑴ 気に入っていること

基本的にBto B事業なので個人的な親しみは感じにくいと思います。

それでも

・高い技術力(マイクロソフト認定)

・時流に乗った事業領域(クラウド、生成AI)

・社会貢献(コロナ禍での厚労省関連事業の全う)

などに魅力を感じています。

⑵ 気になったこと

質疑応答に際しての社長の回答には誠実さを感じました。

ただし、もう少しだけ分かりやすく丁寧に説明するよう心がけた方が良いように感じました。

IRについては社長自身も苦労されてきたご様子。

普段からのステークホルダとの質の高いコミュニケーションの蓄積良きIR、ひいては高いPER(会社の評価)を通じた株高に通じると思います。

【1階の様子】

4 まとめ

FIXERについて述べてきました。

将来性が楽しみな会社なのでずっと付き合っていく予定です。

ただし、株価は低迷しており当面は厳しい状況が続く覚悟も必要だと思います。

当社の業績、IR、株価をしっかりと見極めることにより、成長企業への投資の知見が高まると考えています。

そのような長い時間軸を持って今後もモニターし続けていく予定です。

お読みいただき、ありがとうございました。

なお、経営分析においては下記の書籍を参考にしています。

※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。 

#投資 #株式 #株主総会 #資産形成 #資産運用 #FIXER #厚生労働省 #クラウド

  

お金のEXPO2023(byマネーフォワード)に参加して

こんにちは!
この記事は4年ぶりに開催されたマネーフォワードによる「お金のEXPO2023」に参加した時のコメントをまとめたものです。

【受付前にて】

1 はじめに

2023年11月15日(土)の終日、グランドプリンスホテル新高輪国際館パミールにて「お金のEXPO2023」が開催されていました。
今回参加した理由は、お金についての最新の知識を入手するため(一応、FP)とマネフォが好きだったため。
ちなみに、家計簿アプリ「マネーフォワードME」の有料会員を5年以上継続(年払い)しいるユーザーです。
あと、4年前も参加しています。
【会場の入り口にて】

2 参加したセミナーについて

⑴ 投資家・本田圭佑とマネーフォワード創業者辻庸介が語る投資家と起業家の視点と本音

主なポイント
・有名人がビジネスに参入することは欧米では当たり前だが、日本にはそれがない、でもそこが逆にチャンス!
・お金に興味を持ったきっかけは世界中の格差がどのようにして生じたのかについて疑問を抱いたことから。
・資産運用のスタイルはハイリスクハイリターン、成功確率を上げるために戦略を練り、試行錯誤を繰り返している。
・サッカー選手以上に会社は面白い!
・成長領域にお金を置いておくことの大切さ。
・戦争もいじめも批判もなくらならい、それが生態系、前向きに考えることでストレスをコントロールする。
・実現できないことを目標にするからその実現に向けて抗い続けることに意味がある。
・痛みを知った後でも目標を持ち続けられるか否かが分かれ道。
・根性、情熱、信念を持ち続けられる人はプロの世界でも少ない。
・インプットは読書と成功者との面談。
・インプットするだけでなく自分化することが大切。
・サッカーチームのキャプテンだった時の英語は”ホングリッシュ”とチームメートから揶揄された
・インプットの9割は英語、そのおかげで日本のニュースのヤバさに気づいた。
・毎日、新しいアイデアのことを考えながらシンガポールで頑張っている。
コメント
辻社長がにこやかに対談されていることが印象的でした。
特に、通信回線が切れた時の対応、マネフォに不動産を入れようと頑張っていること、海外機関投資家へのIR活動の話なども好感が持てました。
また、本田さんからはお金のこと以上に、ライフスタイルについての刺激(気づき)を沢山いただけてよかったです。
参加して、良かったです。
【当セミナーは写真撮影が許可されていました】

⑵ これからの時代に必要なパーソナルファイナンシャルアドバイザー

主なポイント
・FPとは?
・FPにできること
・どのようなFPを選ぶべきか?
コメント
医者や弁護士のようにお金について相談できるパーソナルファイナンシャルアドバイザーを持つことは大切だという話には共感しました。
自分の場合、勉強してFPの資格を取得するとともに、日本FP協会に認定された勉強会に複数参加してお金と上手に付き合っていくよう心がけています。
その中での肌感覚として、コンサルフィーのみで生計を立てられるFPさんは少なく、多くの場合保険等の金融商品の販売によるコミッションに頼っているのが現状と思います。
国会で金融に関する新しい法律も可決されたようなので、それを機にFPの地位・役割が向上することを祈念しています。

⑶  経済ジャーナリスト後藤達也氏が見る、2024年の投資展望

主なポイント
・2024年の相場は上がる可能性がある。
・個人金融資産2000兆円の内訳は、預貯金:1100兆円、年金・保険:700億円、株・投信:200兆円。
・新NISAをきっかけに、預貯金の1%である11兆円が株・投信に流れるだけでも株高が実現する。
・今年の春の株高時には6兆円の買い越しだった。
・現在のNISA口座の残高が32兆円で、新NISAで投資枠が3倍になることを考えると11兆円流入の可能性はある。
・日本人は「みんながやっっているから」という理由で投資を始めるのではないか?
・でも、蓋を開けてみなければ分からない(笑)
コメント
分かりやすいプレゼンでした。
後藤さんの強調されていた、「ささいな変化を見逃すな」という主張には共感しました。
情報を「自分の視点のみならず、他者の視点で捉えたときの意味について考えることが大切である」と理解しました。
自分もインフレが定着する時代においては、長期的な株高を予想しています。
【ホテル内の様子】

⑷ ザ・ジャッジ あなたの資産に都心中古マンションを入れる理由

主なポイント
・新NISAを用いた長期分散積立にもリスクにさらされる年代がある。
・それは60〜70代。
・その理由は、株価が30%も下落するショックが過去100年間に8回も生じており、それに巻き込まれたら給与所得のない年代は辛い目にさらされるため。
・そのため、利益の一部は金や不動産などの実物資産を持つこともリスクヘッジになり得る。
コメント
不動産の営業の方の熱意のある興味深いお話が聞けて良かったです。
投資の王道と言われる長期分散積立投資ですが、暴落のリスクに備える必要性はあると思います。
自分の場合、半年ぐらい生活できる現金を常に維持することで、暴落時の売却や市場からの退場を回避するよう努めてきました。
そうすることで、暴落時に買いに行くチャンスも併せて得ることができると思います。
いずれにしても、資産を分散させておくことの大切さを再認識しました。

⑸ 人気の通貨ペア紹介!FXで長期投資?スワップポイントで?

主なポイント
・メキシコの今後の経済成長を考えるとメキシコペソ高でキャピタルゲインが得られる可能性が高い。
・為替が思った通りにならなくても、10%を超えるスワップポイントは魅力的!
コメント
現在、米ドルと豪ドルを数年にわたって保有しています。
新たに、メキシコペソ投資への熱が高まりました。

⑹ 初心者でも分かる!杉原杏璃と始める次世代の米国株投資

主なポイント
杉原杏璃さんは23歳の時に投資を始めて18年間の投資を行いつつ、3冊の著書を出版してきた。
プログラマー投資家のGOさんによるmoomooアプリの良さの解説
・moomoo証券社長から、米国株に強く2000万人が利用しているアプリについての説明
・アプリの主な機能:決算書の見方の勉強、スクリーナー、他の人の保有銘柄一覧など
コメント
moomooのアプリはダウンロードしていました。
今回のセミナーをきっかけに口座開設の手続きをしました。
ある意味、知識は実行しなければ意味がありません。
その意味で、口座手続きとmoomooアプリの活用&米国株売買へ一歩踏み出した今回のセミナーは個人的にはとても意味があるものでした。
【ホテルの案内板】

3 まとめ

お金のEXPO2023について述べてきました。
関係者の皆さん、お疲れ様でした。
投資家という生き方、新NISA、日本株、米国株、不動産、FX、ファイナンシャルプランナー、各種金融関連のスマホアプリについてなど、さまざまな知見が得られました。
感謝の気持ちでいっぱいです。
来年も、お金と上手に付き合っていくための知見やライフスタイルに対する気づきが得られるようなイベントを楽しみにしています。
お読みいただき、ありがとうございました。
 
#マネーフォワード #資産運用 #お金のEXPO  #米国株 #moomoo  #FX 

プレミアアンチエイジング【4934】について

初投稿:2023.11.21

こんにちは!

この記事は、プレミアアンチエイジング【4934】に関心のある方に向けた株主としてのコメントをまとめたものです。

株主優待の良さ

棚卸資産評価損の計上(在庫処分)

【目次】 

株主総会会場のある日本橋室町の様子】

1 プレミアアンチエイジングについて

⑴ 会社概要

化粧品の会社です。

四季報によると、化粧落とし「デュオ」が柱で、通販と卸売を展開しつつ、オールインワン「カナデル」などを育成中とあります。

売上高264億円、総資産121億円、時価総額86億円の事業規模。

会社の付加価値(のれん、ブランド力)を意味するPBRは1.14倍です。

株価は最高値の19190円から現在は993円と大きく下落しています。

企業理念 

下記の通り、おしゃれな理念が掲げられています。

”時間(年齢)から解き放つ”という概念がどのように人々に受け止められるかがポイントだと感じています。

⚫️スローガン

Forever vivid

人の時間を、解き放つ。

⚫️パーパス

Uniqueな感性と思考で生み出した製品やサービスで、全ての人を年齢から解き放ち、新たな価値観で輝かせる。

主要な事業内容

化粧品の企画、開発、販売

⑵ 株主になったきっかけ

7月決算企業で株主優待がいただけることで注目していました。

株価のボラティリティが高いので打診買いで100株の株式を購入しています。

⑶ 経営分析

収益性

・売上高総利益率:73%

売上高営業利益率(10%以上は優良株)営業赤字。

他の化粧品会社同様に、原材料費が低く(中には原材料は水みたいなものとおっしゃる方もいました)粗利率は高いです。

ただし、営業赤字です。

これは、販管費が高いのではなく、売上高が販売計画を下回ったことが原因と推察します。

安全性

流動比率(100%以上が望ましい):306%

自己資本比率(30%以上が望ましい):63%

短期的にも、中・長期的にも指標からは財務的な問題は見当たりません。

棚卸資産評価損計上(在庫処分)したことによる強固な財務基盤の維持は実現できていると考えます。

効率性 

・有形固定資産回転率:339.83

有形固定資産についても、効率的な経営がなされていると考えます。

有形固定資産の内訳は金額順に「建物」、「工具器具備品」、「建設仮勘定」となっています。

「建設仮勘定」が3番目に大きな金額として計上されていることから、”投資”についても考慮されている点は将来性を期待できるので評価できると思います。

【YUITO1階の三重テラス】

2 株主総会

⑴ 株主総会

第14回定時株主総会 2023年10月27日(金) 日本橋室町野村ビルYUITO

他の株主総会と競合したため、残念ながら不参加。

でも参加した人の話によると、株価下落に伴う厳しい意見が多かったとのこと。

これに対して、会社としては滞留した在庫について棚卸評価損を計上したりして将来に向けた再成長の基盤づくりに尽力しているとのことでした。

果断な経営については評価したいと思います。

決議事項

・定款一部変更の件

・取締役4名選任の件

承認・可決されたとのことです。

⑵ 株主還元    

配当

なし

株主優待

100株以上の株主に対して4000円相当の自社製品となっています。

使用した感想などは、別途追記したいと思います。

下記の製品がいただけました。  

               

3 株主としてのコメント

⑴ 気に入っていること

株主優待はありがたいと思いました。

かつて株主だったドクターシーラボキャピタルゲインインカムゲインをもたらしてくれました)を思い出しました。

株主優待については株主還元という面のみならず、販売促進という面を強調すれば外資の理解も得られるのではないでしょうか?

さらに、株数や保有期間に応じた更なる株主優待の拡充も可能だと思います。

期待しています。

⑵ 気になっていること

株価が高値から20分の1まで下落しました。

高値で購入された大部分の株主は損切り済みなのか、あるいはやれやれ売りを狙っているのか、さらには長期ホルダーなのか・・・・。

今後の株価を左右する大きな要因の一つだと思います。

株主の購入価格、気になります。

【三重テラスで頂いた伊勢名物赤福凍!】

4 まとめ

プレミアアンチエイジングについて述べてきました。

個人的には富をもたらしてくれたドクターシーラボに似ているような親近感を抱いています。

ただし、業績不振に伴う株価下落の影響によりしばらくは”調整”が続くようにも感じています。

それでも、棚卸資産評価損を計上するなど問題を先送りしない姿勢は評価できます。

引き続き長期的な目線で注視していきたいと思います。

お読みいただき、ありがとうございました。

なお、経営分析においては下記の書籍を参考にしています。

※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。 

#投資 #株式 #株主総会 #資産形成 #資産運用 #プレミアアンチエイジング

  

ブレインテクノロジー【4075】について

初投稿:2023.11.4

こんにちは!

この記事は、ブレインテクノロジー【4075】に関心のある方に向けた株主としてのコメントをまとめたものです。

・株主のアツい想い

・オペレーショナルレベルでの社員のやり切る力は?

【目次】 

株主総会の会場】

1 ブレインテクノロジーについて

⑴ 会社概要

異常検知「Impulse」企業内検索エンジン「Neuron Enterprise Serch」の2つのAI実装ソフト事業が中心の企業です。

売上高10億円、総資産18億円、時価総額の39億円事業規模。

会社の付加価値(のれん、ブランド力)を意味するPBRは2.66倍と、比較的高い評価です。

企業理念 

⚫️ミッション

「企業活動の継続性と生産性の劇的な向上に貢献すること」

セグメント

エンタープライズAIソフトウエア事業」の単一セグメント

少しわかりにくい”業界”のように感じました。

⑵ 株主になったきっかけ

7月の決算企業を検索していて業績が好調と考えて”打診買”により株主となりました。

よって、株価は乱高下の影響はあまり大きくはありません。

⑶ 経営分析

収益性

・売上高総利益率:65%

売上高営業利益率(10%以上は優良株):15%

収益性は高いです。

特に営業利益率は10%を超えている点は評価できます。

ただし、業績そのものは増収減益。

社長の説明によると、トップライン(売上高)が計画未達のため販管費を引いた利益が前期に比べて落ち込んだとのことでした。

安全性

流動比率(100%以上が望ましい):486%

自己資本比率(30%以上が望ましい):86%

財務については短期的にも中・長期的にも問題ありません。

堅実な経営がなされていると思います。

現状は事業規模を考えると財務を重視するのは理解できます。

ただし、数年後に企業規模が大きくなった時には資産効率の観点から見直しが必要になると思います。

そうでない場合はキャッシュリッチゆえM&Aの対象とされかねないと推測します。

効率性 

・有形固定資産回転率:107.14

IT企業らしく、有形固定資産についても効率的な経営がなされていると考えます。

なお、有形固定資産の勘定科目は「工具、器具及び備品」となっており、オフィス等はレンタルなのではないかと推察します。

また、有形固定資産の金額が983万円に対し、無形固定資産の金額が3億円を超えていることからも、投資先についてのメリハリが効いていると感じました。

株主総会の案内板】

2 株主総会

⑴ 株主総会

第15回定時株主総会2023年10月27日(金)AP品川アネックス

数十名程度の株主が集っていました。

席には役員の名簿と裏に注意事項が記載されたペーパーが配られていました。

主な質疑応答

Q.株価下落について

A.トップラインが計画に届かなかったことが原因と考える。

数字を伸ばすことが株価向上につながると考える。

Q.配当政策について

A.数年間は成長投資を重視するため配当することは考えていない。

当面は営業力を強化(採用のみならず外部のリソースを活用)しトップラインを伸ばすことに尽力する。

Q.販管費の内訳について

A.開示ルールにおいて非開示で問題ないためそのようにしている。

細部は有価証券報告書を参考にしてほしい。

Q.有価証券報告書の内容は今ここでできないのか?

A.公平性を期すため、3時に開示となっている。

Q.従業員への報酬は大丈夫なのか?

A.平均で667万円(昨年)である。

離職率も低い。

Q.研究開発費の推移について

21年度まではメジャーバージョンアップが中心で大きかった。

現在はメンテナンス中心の金額となっている。

Q.EPSが低下した理由は?

A.販管費が増加したというよりは、売上高が11億の計画に対して10億円となってしまった計画未達の影響と考える。

決議事項

・取締役5名選任の件

拍手を持って承認・可決されました。

⑵ 事業説明会

株主総会に引き続き、事業説明会が開催されました。

株主からも建設的な意見が出されていたと感じました。

主なポイント

人工知能の会社として未来工場(研究開発)を通じて製品を提供してきた沿革

・”ニューロ”と”インパルス”が収益の2本柱

・ニューロはアイシン、デンソーサントリーに提供

・インパルスは清水建設ダイワハウス三菱電機に提供

・社員の72%はエンジニアでそのうち62%が修士号・博士号保持者、20%が外国人

・特定企業に依存しない

・クロスセル(顧客に関連商品を追加購入を推奨する営業手法)、アップセル(顧客に上位商品の購入を推奨する営業手法)、新規顧客、既存顧客の順に強化

・成長戦略:機能強化、アライアンス、次の成長ドライバー(センサ、カメラ、ビデオ)

主な質疑応答

Q.上場ゴールにならないように

A.今後、株価が上がらないなら公募価格以上でのMBOして欲しいとの要望だが、期待に添えるよう尽力する。

Q.目標未達について

A.中長期の計画を初めて立てたが、計画の達成度について適時開示するとともに半年に一度はレビューしていく。

Q.社長が株を売却しているとのネット書き込みについて

A.自分自身は売却せず保持し続けている。

Q.M&A(特に営業部門)について

A.可能性は探っている。

また、オーガニックな成長を続けてきた結果、システムインテグレートな人材が育ち足回りが強くなってきた。

Q.インパルスの製造業以外での展開について

A.そもそもがソフト会社向けだったが、製造業からの需要に応じて現在に至っったって。

Q.(モノ対象の)精度99%以上のサービスよりも精度95%(ヒト対象)のサービスの提供について

A.そのようなニーズについても検討していく。

Q.説明にあったAIシステム市場(1兆円)における当社の位置付けについて

A.当社が目指すのはより正確には外観検査市場と認識。

それに近い業界として異常検知市場というものもできつつある。

当該分野でのシェア拡大を目指す。

Q.成長未達の原因について

A.営業が4名(製品担当は1名)であり営業力強化が急務

また、遠因として製造業は異常が見つかりにくくその効果が現れるまで1年単位を要する。

さらに、ニューロの検索を実現するための時間も長期化の傾向。

回転率を上げる努力を続ける。

Q.海外展開について

A.日系企業を中心にタイや欧米でのビジネスを検討しているがそれぞれ課題を抱えている。

ただし、米国での人件費の高騰を受けて効率化の余地という点でビジネスチャンスがあると認識。

⑶ 株主還元    

配当

なし

株主優待

なし                  

3 株主としてのコメント

⑴ 気に入っていること

2時間以上の長時間に及びましたが、株主総会会社説明会は良い勉強になりました。

株主総会では、株主が社長に手厳しい意見をぶつけるのみならず、株主同士が意見をぶつけ合う展開もありました。

けれども、最後には経営陣からも笑いがあり結果オーライだったようにも感じています。

特に、会社説明会では沢山の改善提案がなされました(業界用語をあまり理解できず、一部しか記述できなくてすみません)。

時流に乗っていて、新しい成長企業で、課題が明確で、良い意味で株主からの関心が高い会社として、今後に期待できると感じました。

⑵ 気になったこと

開始早々は、社長のマックブックに貼られた沢山のシール

「なんなんだ!?」

と意識を持って行かれてしまいました。

他の総会では見られない、強烈なインパクトに動揺してしまいました。

あと、株主から従業員の待遇を気に掛ける質問がありました。

これに対して、平均年収は600万円越えで前期に離職した従業員は無い旨の回答がなされました。

気になったのは従業員の仕事ぶり。

「平均年収が600万円を超えていて誰も辞めないのは、居心地が良くてコンフォートゾーンにどっぷりはまっているからではないか?」

とも感じました。

人が成長するためにはコンフォートゾーンを抜けてラーニングゾーンへ足を踏み出すことが不可欠。

業績低迷は、従業員に対する良いきっかけになり得ます。

果たして、社長が業績低迷で株主から厳しい叱責に晒されている現実が従業員にどこまで共有されているのか?

とても気になりました。

業績低迷は社長のみならず社員にも責任があるのは当然。

オペレーションレベル(特に営業)での”やり切る力”の今後の向上に期待します。

余談ですが、離職率についてはゼロが必ずしも良いとは考えていません。

適切な人事評価、組織の活性化、従業員のキャリアアップなどを考えると退職する人が一定数いた方が”健全”と考えるからです。

会社の規模にもよりますが、一桁台の離職率を妥当とする経営者が多かったように思います。

当社の離職率や、社長が離職率を経営指標の一つとして考えているかに注目していきたいと思っています。

【総会会場にて】

4 まとめ

ブレインテクノロジーについて述べてきました。

正直、馴染みの薄い会社でしたが、株主のアツい思いや、会社説明会による成長ストーリーなどを知ることができてよかったです。

まだまだ小さい会社ですが、将来性も感じました。

ただし、飛躍的な成長のためには高学歴な社員や外国人従業員の奮起が不可欠だとも思いました。

そのためにも社長のリーダーシップが大切だと思います。

色々な意味で今後が楽しみな会社なので引き続き注目していきたいと思います。

お読みいただき、ありがとうございました。

なお、経営分析においては下記の書籍を参考にしています。

 

※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。 

#投資 #株式 #株主総会 #資産形成 #資産運用 #ブレインテクノロジー #AI

  

カラダノート【4014】について

初投稿:2023.10.31

こんにちは!

この記事は、カラダノート【4014】に関心のある方に向けた株主としてのコメントをまとめたものです。

・妊娠・子育てアプリの会社

・今後のJMDCとの関係

【目次】 

株主総会の会場】

1 カラダノートについて

⑴ 会社概要

売上高20億円、総資産10億円、時価総額36億円の事業規模。

会社の付加価値(のれん、ブランド力)を意味するPBRは9.63倍の高い評価です。

企業理念 

理念は下記の通りで、共感できるものです。

『家族の健康を支え笑顔をふやす』

セグメント

主な事業としては下記の通り紹介されています。

少し抽象的な印象を持ちました。

⚫️ファミリーデータプラットフォーム事業

自社メディア等により収集するデータベースを元に、ユーザーのニーズに合った商材を提供しているクライアント又は自社サービスをマッチングする

なお、会社説明会では3本柱として

・家族サポート事業(個人)

・データマーケティング

・大企業とのPoC共同事業(例えば、中部電力

を挙げていました。

⑵ 株主になったきっかけ

決算が7月の企業であり株主優待が気になって株主になりました。

社名から健康管理の会社のイメージがありましたが、妊娠・子育てアプリに強みを持つ会社ということは株主総会にて知りました。

⑶ 経営分析

収益性

・売上高総利益率:74%

売上高営業利益率(10%以上は優良株):営業赤字

IT企業らしく粗利率は高いです。

残念ながら営業赤字ですが、社長の話によると今期に黒字化の見通しが立っているとのことで楽しみです。

安全性

流動比率(100%以上が望ましい):263%

自己資本比率(30%以上が望ましい):35%

短期的には問題ない水準です。

ただし、中・長期的には会社の規模を考えると少し懸念の残る数値と考えます。

元々固定資産もなく今回減資をしているので、何かあった時の対応が気になります。

効率性 

棚卸資産回転率:79.79

主にサービスを提供している会社なので、棚卸資産回転率は高めです。

情報通信業の平均が約25であることを考えても、効率的な経営がなされていると推測します。

株主総会の案内板】

2 株主総会

⑴ 株主総会

第15回定時株主総会 2023年10月26日(木) 田町グランパークプラザ棟

十人前後の株主が集っていました。

総会そのものは30分程度で終了し、その後、会社説明会がなされました。

主な質疑応答

Q.退任する取締役(12年勤務)について(一言お願いします)

A.社長から、「新たな道を歩みたい」という本人の意向が紹介される(本人からの一言はなし。)

Q.1号議案の減資に伴う繰越利益剰余金の補填について

A.繰越利益剰余金がマイナスのままの会社もあるが、当社は今期、黒字化を予定しており、これに合わせて過去のマイナスを清算することが妥当と判断した。

Q.1号議案に伴う節税と社会的責任のバランスについて

A.納税による社会的責任を果たすことは重要と考える。

資本金1億円というのは大企業レベルであり、当社の事業規模や利益にふさわしいレベルを考えての減資と考える。

Q.新役員の挨拶ともう一人の退任役員のコメントについて

A.承知した(総会後)。

Q.減資や固定資産がないことが資金調達に与える影響について

A.M&A等においては銀行から借入金を得られる状況にある。

(公募増資も含めて)資金調達についてはその都度、最適な方法で実行していく。

決議事項

・資本金の額の減少及び剰余金処分の件

・取締役3名選任の件

・監査等委員である取締役3名選任の件

拍手を持って承認・可決されました。

⑵  会社説明会

株主総会の5分後に約30分程度の会社説明会が実施されました。

主なポイント

・医療費圧縮の流れ:シックケア→ヘルスケア→ウエルネス

・競争力の源泉:妊娠・子育てアプリは95%の利用率、接点から一気通貫の事業

・成長戦略:個人顧客数×LTV(ライフタイムバリュー)×家族コンシェルジュ

主な質疑応答

Q.トップダウンボトムアップの意思決定について

A.トップダウンによる”指示待ち”等の影響につては十分留意して経営していく。

併せて、社員の子供に無償で株式を贈与する新制度である「わが子のように」の実例を紹介しながらオリジナリティの重要性に言及。

Q.事業全体の底上げを図るのか、特定の重点分野に注力するのか(戦略について)

A.子育てのDX化について改善を継続していく。

今後もイオニアに近い形でアプリを出していく。

ただし、これまでを振り返るとアプリにより便利にはなったが、少子化に歯止めがかかったとは言えない。

コンシェルジュによるより深い問題解決、官民共同等に留意し、メディアへのポジティブな情報発信を通じて社会の雰囲気をかえ、ひいては少子化対策に貢献していきたい。

Q.今後の黒字化の推移について

A.ストックビジネスを中心に頑張る。住宅関連事業の業績が大きいと認識。

Q.人員の大量採用に伴うガバナンスや組織文化への影響について

A.採用時や育成時を含めてしっかりと人事評価することで対応していく。

Q.これからの資本業務提携について

A.ビジョンが一致する会社と共同で事業を実施しつつ変化を起こすことが重要と認識。

そのためには、当社のスタンスをSDGsサステナビリティ子育て支援等で発信し続けることが重要。

遊園地などにも着目している。

そのような情報発信の過程で事業化への紹介がなされると思料する。

Q.データビジネスの難しさについて

A.PHR(パーソナル・ヘルス・レコード)については、ご指摘のとおり個人情報管理などハードルが高く難しい面が多々ある。

ただし、その難しさを乗り越えた先に還元が得られるものと考える。

(JMDCの松島さんからの補足)データの流れにはリアルからデータへとデータからリアルの2つの流れがあり、これらは循環している。

データビジネスの深化に応じて見えないものが見えてくることに意義があると考える。

JMDCの親会社であるオムロンのデバイスとの連携についてはこれからの話ではないか。

当社の社外取締役就任についてはあくまで私個人の判断である。

⑶ 株主還元    

配当

なし

株主優待

下記のお水ボトル1セット無料券

調べてから使ってみたいと思います。 

株主優待

3 株主としてのコメント

⑴ 気に入っていること

少子化に果断に挑む社長の心意気は素晴らしいと感じました。

特に、便利にはなったが少子化に歯止めがかからない現実を直視し、その上で、改善策を考える姿勢には好感が持てました。

さらに、オリジナリティやパイオニア精神からもさらなる成長が期待されます。

また、妊娠・子育てアプリを通じて、生まれる前から”顧客”の情報を入手できるのはある意味、すごいことだと感心しています。

JDMCが関心を寄せるのも納得です。

⑵ 気になっていること

社長のノンバーバル(非言語)コミュニケーションは上手ではありません。

総会中にずっとモニターを覗き込んでおり、株主へのアイコンタクトがほとんど無かったからです。

対処すべき課題に「知名度の向上」が挙げられていますが、まずはステークホルダーとの良好なコミュニケーションから始めないと上手くいかないのではないかと気になりました。

もう一つ気になったのは、JMDC代表取締役会長の方の社外取締役就任と生え抜きの取締の退社です。

当社にとって、一つの転機だと推測されます。

社長の今期黒字化の強気の姿勢の背景に、成長著しいJMDCとの関係があるように思えてなりません。

JMDCとの関係が当社の成長に及ぼす様々な影響をモニターしていきたいと思います。

株主総会の会場の全景】

4 まとめ

カラダノートについて述べてきました。

あまりよく知らないで株主となりましたが、株主総会会社説明会を通じて、少子化対策や成長性といった点で魅力を感じました。

その一方で、役員の入れ替わりによる当社の方向性についてはまだまだ見えない部分を感じています。

今までの良さを活かしつ、当社の今期からの黒字化、さらには持続的成長を期待します。

お読みいただき、ありがとうございました。

なお、経営分析においては下記の書籍を参考にしています。

 

※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。 

#投資 #株式 #株主総会 #資産形成 #資産運用 #カラダノート

 

  

インテージホールディングス【4326】について

初投稿:2023.10.19

こんにちは!

この記事は、インテージホールディングス【4326】に関心のある方に向けた株主としてのコメントをまとめたものです。

・市場調査分野で国内首位

docomoの子会社へ

【目次】 

株主総会の会場 富士ソフト

                     

1 インテージホールディングスについて

⑴ 会社概要

売上高613億円、総資産443億円、時価総額749億円の事業規模。

会社の付加価値(のれん、ブランド力)を意味するPBRは2.3倍と比較的高い評価です。

企業理念 

⚫️知る、つなぐ、未来を拓く

抽象的ですがグループとしての方向性は示せていると思います。

セグメント

主な事業の柱は下記の3つです。

⚫️マーケティング支援(消費財・サービス)

⚫️マーケティング支援(ヘルスケア)

⚫️ビジネネスインテリジェンス

⑵ 株主になったきっかけ

マーケティング関連の知人の恩師が当社の元取締役ということで以前から関心を持っていました。

伝統のある会社ということでも安心感がありました。

⑶ 経営分析

増収増益でした。

ただし、営業利益、経常利益ともに減益です。

収益性

・売上高総利益率:35%

売上高営業利益率(10%以上は優良株):6%

粗利率が高く良いビジネスモデルだと思います。

けれども、営業利益率は低め。

当社の説明では、体制強化のための投資を予定通り実施したため。

長期的な成長にはプラスと判断します。

安全性

流動比率(100%以上が望ましい):224%

自己資本比率(30%以上が望ましい):70%

短期的にも中・長期的にも安全性については問題はないと考えます。

堅実な経営がなされているようです。

効率性 

・有形固定資産回転率:15.64

IT企業にしては少し効率性が低いようにも感じます。

有形固定資産の内訳を見てみると約20億円の「土地」、10億円強の「建物及び構築物」となっています。

伝統のある会社だけに多くの資産を抱えているようです。

2 株主総会

⑴ 株主総会

第51回定時株主総会 2023年9月28日(木) 富士ソフトアキバプラザ

主な質疑応答

完全子会社についての質問がありましたが、そのようなことは無いとの回答でした。

決議事項

・剰余金処分の件

・取締役7名選任の件

・株主提案

会社提案については拍手を持って承認・可決され、株主提案については否決されています。

⑵ 株主還元    

配当

・2023年6月期:42円

・2022年6月期:38円

・2021年6月期:35円

・2000年6月期:30円

・2019年6月期:22円

増配が続いており有難いことです。

株主優待

12月末日の株主に対し、株数に応じたQUOカードがもらえます。   

3 株主としてのコメント

⑴ 気に入っていること

株主還元を意識した経営がなされていることを評価します。

配当性向が50%でしかも増配が続いていることはありがたいことです。

また、2023年10月18日にdocomoによるTOBが終了し、その子会社となりました。

今後は、docomoの持つ9600万人の会員基盤と当社の持つ「データハンドリング」のノウハウによる相乗効果に期待しています。

⑵ 気になっていること

2023年6月期は増収でしたが計画は未達ということで、大口顧客の経営状況に業績が左右されることが明らかになりました。

景気の影響は仕方のないことかもしれません。

けれども、データ分析などによる価値創造によって、なるべく景気の変動の影響の少ないビジネスモデルを今後、構築できるかどうかが気になっています。

また、TOBについてはdocomoが公開買い付けを実施している期間は株高でしたが、その終了後は元の株価水準まで戻っています。

上場維持の場合のTOBについて、株価の推移の一例として覚えていて損はないと感じました。

4 まとめ

インテージホールディングスについて述べてきました。

伝統があり、かつ、市場調査分野で国内首位の会社。

しかも、株主還元を重視した姿勢も評価できます。

ただし、docomoの子会社となったことが当社にどのような影響を与えるのかは注視する必要があると思います(株価はTOBに伴い”行って来い”でしたが・・・)。

お読みいただき、ありがとうございました。

なお、経営分析においては下記の書籍を参考にしています。

※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。 

#投資 #株式 #株主総会 #資産形成 #資産運用 #インテージホールディングス

  

JDSC【4418】株主総会雑感(AIを核とした産業協調の強み)

初投稿:2023.9.28

こんにちは!

この記事は、JDSC【4418】に関心のある方に向けた株主としてのコメントをまとめたものです。

・東大と関係が深いAI会社

・PKSHAとはにて非なる会社

【目次】 

株主総会の会場 ソラシティ】

                       

1 JDSCについて

⑴ 会社概要

売上高19億円、総資産42億円、時価総額181億円の事業規模。

会社の付加価値(のれん、ブランド力)を意味するPBRは5.07倍と高評価です。

業種はSI ・ソフトウエア開発で時価総額順位は110/256社とのこと。

四季報ではブレインパッドPKSHAが比較会社となっています。

企業理念 

HPには私達が提供できる価値として

「利益に直結したAI活用サービス」

が掲げられています。

事業内容

下記の3つが事業内容です。

⚫️機械学習を活用したアルゴリズムモジュールの開発とライセンス提供事業

⚫️ITシステムの開発と運用事業

⚫️データサイエンスに関するコモン・コンサルティング事業

⑵ 株主になったきっかけ

6月決算企業を探していました。

東京大学との繋がりの深いAI企業ということで追い風を受けて成長するかもしれないと思い株主となりました。

⑶ 経営分析

収益性

・売上高総利益率:51%

売上高営業利益率(10%以上は優良株):4%

IT企業らしく粗利率が高い割には営業利益率は高くありません。

会社の説明によると人材確保・育成のために投資をしているとのこと。

成長投資についは一過性のものか計画的に今後も継続されているかどうかが気になるところです。

安全性

流動比率(100%以上が望ましい):601%

自己資本比率(30%以上が望ましい):86%

短期的にも中・長期的にも財務的には問題ありません。

会社の規模を考えて安全計数を高めに経営することは理解できます。

ただし、少し資本効率を高めても良いように思えます。

M&Aも積極的とのことなので、その点での成長を期待します。

効率性 

・有形固定資産回転率:31.02

全業種の平均が47.3(2021年)であることを考えると、更なる効率化の余地があると考えます。

株主総会の案内板】

2 株主総会

⑴ 株主総会

第5期定時株主総会 2023年9月26日(火) お茶の水ソラシティ

受付でペットボトルに入った水をいただきました。

席にはプレゼン資料が配布。

集まった株主は比較的ベテランで30名を超えていました。

11時からの総会開始。

社長CFOから業績の説明と当社のコンセプトが配布資料に沿ってなされました。

事業の例として

・フレイル事業

・”船のかかりつけ医”的な事業

・メールカスタマーセンター事業

などの事例が紹介されていました。

ビジネスの構造は同じで業界が異なるので効率性とリスク分散が同時に達成しうる良いビジネスモデルだと感じました。

主な質疑応答

Q.リーン(社員30名)であるMCC社の買収について

A.損益分岐点、利益率、リスク共に低い会社である。

買収には攻めの部分があるが、グループ全体としてのシナジー効果があると考える。

Q.1号議案(減資)とM&Aの財源について

A.ご指摘のとおり節税による株主メリットもある。

M&Aの財源については借入金を考えている。

ただし、過剰にならないよう気をつけ、適正な資本構成に努める。

Q.大きく増減する社員数の推移について

A.ストックオプションの行使により大量の離職者が発生した。

離職者の中には起業を試みる者、フリーランスとして当社を支援する者などがいるが、当社のJoint R&Dという仕組みについては個別のコンテンツが重要であり、ノウハウが流出するリスクは少ないと考える。

それよりも、新規採用者の教育・育成により当社ビジネスの本質が損なわれないように留意することが重要。

Q.継続顧客60%の意味について

A.妥当と考える。

新規顧客40%によって各種分野における顧客分散がなされることで、リスク管理に資すると考える(1社に依存しすぎると何かあった場合は大変なことになる)。

Q.海外の人材の活用について

A.これまでに何人かのトライアルを実施してきたが、顧客とのコミュニケーションの問題から能力が十分に発揮されなかった。

海外人材の活用については引き続き検討する。

決議事項

・資本金の額の減少の件

・取締役5名選任の件

・取締役に対する株式報酬付与のための報酬決定の件

拍手を持って承認・可決されました。

なお、散会前に前役員から”ひとこ挨拶”があったのが印象的でした。

経営陣と株主の良好な構築に寄与していたと思います。

株主総会雑感

総会に参加するまでは、数多く存在する流行のAI企業としか思っていませんでした。

ただし、コンソーシアスムという結合する理論のビジネスモデルや株主との関係を大切にしようとする姿勢は評価されるものだと感じました。

将来が楽しみな会社と出会えて良かったと思っています。

⑵ 株主還元    

配当

なし

株主優待

なし 

自社株買い

2022年11月にM&Aを目的とした自社株買いが実施されています。

【会場 カンファレンスセンターへの入り口】

                 

3 株主としてのコメント

⑴ 気に入ったこと

社長から社名のJDSCのCの頭文字であるコンソーシアスムというコンセプトの説明に関心を持ちました。

この指とまれということで、自社の能力だけではできないことを”産業協調”で実現するというのは素晴らしい発想だと思います。

当社の競争力の源泉となる可能性があり将来性に期待が持てます。

⑵ 気になったこと

気になったことを簡潔に列挙します。

・大量の離職や採用により組織文化やガバナンスはしっかりと醸成できるのか?

株主総会の時間が短かった(10時スタートを希望)

・コンソーシアムの良さがHPでは見つけられなかった。

・そもそも当社のHPは分かりにくい。

・役員のスーツの着こなしや身だしなみ、足で机の布を蹴る仕草

など。

今後、会社が成長することでステークホルダーとのコミュニケーションがますます重要になると思います。

その際、ノンバーバルコミュニケーション(非言語によるコミュニケーション)である、見た目(姿勢、服装、仕草、話し方等)で評価を落とさなければ・・・と気になりました。

⑶  PKSHAとの比較

以前、PKSHAの株主だったことがあります。

確か、起業時の役員がどんどん離職していき最後は一人になって、

「意思決定が早くなるからいいんだ!」

と社長が豪語していたと記憶しています。

そして株主総会の時には、信者のような若手株主によるヨイショの発言と、ベテランによる苦言が交錯し、カオスのような状態でした。

今考えると、PKSHAは基本的に社長の好みによる【排除の論理】が特徴だったと思います。

そして当社の株主総会

最初はPKSHAと同じだったらどうしようと懸念していました。

というのも、

・東大関

・AI企業

・上場後まもない

株主総会でミネラルウォーターの提供

株主総会でのプレゼン資料の配布

など共通点が多かったからです。

でもそれは杞憂だったと思います。

JDSCのJOINT R&Dがしっかりと社内カルチャーとして根付いているという前提に立てば、【結合の理論】が特徴となるからです。

PKSHAとは対極に位置するものです。

ということで、株主総会も有意義な審議ができていました。

参加して良かったです!

【会場でいただいたお水】

4 まとめ

JDSCについて述べてきました。

追い風の期待されるAI企業であることに加え、ビジネスモデルも良いものであると考えます。

ただし、まだ事業規模も小さく株主総会も5回目の会社なので、人員の増減他、いろいろなことがこの先も発生すると推察します。

それらの課題も含め、自社の強みを活かしながら成長を続けることを今後も注視していきたいと思います。

お読みいただき、ありがとうございました。

なお、経営分析においては下記の書籍を参考にしています。

    

※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。 

#投資 #株式 #株主総会 #資産形成 #資産運用 #JDSC  #AI