こげぱんの資産運用

ピンチはチャンスなりをモットーに株式投資を中心とした資産運用についてつづります

サンアスタリスク【4053】〜貸株金利とチャラさの変遷

初投稿:2021.5.18、更新日:2022.4.13、2023.4.10

こんにちは!

この記事は、サンアスタリスク【4053】に関心のある方に向けた株主としてのコメントをまとめたものです。

なお、2023年3月の株主総会の内容等を追記し、記事をアップデートしています(更新箇所は青字です)。

ベトナムなどからWebエンジニアの確保

・貸株金利8.75%(SBI証券、2022年4月13日現在)

→3.5%(SBI証券、2022年4月10日)

★★★

【目次】

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1 サンアスタリスクについて

⑴ 会社概要

DX関連銘柄です。

企業の新規事業開発をデジタル技術、ビジネス設計の両面で継続支援することとIT人材の育成、紹介の2本柱。

ベトナムなど海外の大学との産学連携による人材育成が特徴です。

売上高107億円、総資産96億円、時価総額408億円の事業規模。

時価総額の高さは市場からの評価が高いことを物語っています。

同時に、貸株金利が高いことから、金利を払ってまでして株を借りて空売りして儲けようとする人が多いくらい株価が割高と判断する投資家も少なくありません。

ちなみに、PBRは5.27倍と昨年の半分となっています。

ビジョン

「誰もが価値創造に夢中になれる世界」

IT企業のオーケストラホールディングスも”創造”を企業理念に上げていますが、サンアスタリスクの方がよりクリエイティブだと感じています。

セグメント

「デジタル・クリエイティブスタジオ事業」

単一です。

「クリエイティブ&エンジニアリング」

顧客と一緒にデジタルプロダクトを創造

●「タレントプラットフォーム」

デジタルプロダクトの創造に必要な人材を発掘・育成し、顧客の排出

なお、DXには少なくとも下記の2種類あり、

・デジタリゼーション:業務効率化が目的

・デジタライゼーション:価値創造が目的

サンアスタリスクは価値創造が得意とのことでした。

⑵ 株主となったきっかけ

2020年夏に、IPO直後のモメンタムの良さとDX関連銘柄という理由で買いました。

堅調だった株価はその後、長期下落トレンドへ。

特定口座で現物のため、塩漬け状態のまま長期で保有しています。

⑶ 2022年12月期の経営分析

増収・減益でした。

減益の要因は設備投資として約3億円を投じたためと説明されています。

この設備投資が成長投資であることを期待します。

収益性

・売上高総利益率:53%

売上高営業利益率(10%以上が優良株):8%

粗利率は高いです。

けれども、営業利益率良くはありません。

しかも昨年よりも利益率は落ちています。

販管費(成長投資)の増減によるものと推察されますが、計画的になされているのか疑問です。

安全性

流動比率(200%以上が望ましい):493%

自己資本比率(30%以上が望ましい):80%

短期的にも中・長期的にも問題は認められません。

昨年同様です。

反対に集めた資金を有効に活用できていないのではないかと感じてしまいます。

効率性

・有形固定比率回転率:40.23

本社移転等の投資により、昨年よりは効率性は低下しています。

ちなみに有形固定資産の内訳は「建物付属設備」、「工具、器具及び備品」となっています。

⑷ 2021年12月期の経営分析

収益性

・売上高総利益率:51%

売上高営業利益率:18%

高収益です。

しかも昨年に引き続いているということで持続性もあり、良いビジネスモデルと考えます。

安全性

流動比率(200%以上が望ましい):469%

自己資本比率(30%以上が望ましい):78%

昨年より多少数値は落ちていますが安全性に問題は見当たりません。

短期的にも中・長期的にも財務基盤は盤石と言って良さそうです。

効率性 

・有形固定資産回転率:78.95

有形固定資産に対して資金の効率的な投資がなされていると思います。

ちなみに有形固定資産の内訳は「建物付属設備」、「工具、器具及び備品」となっており不動産にはあまりコストをかけていないことが特徴と思います。

⑸ 2020年12月期の経営分析

増収増益で好調です。

招集通知の財務諸表をもとに収益性と安全性を分析してみます。

収益性

・売上高総利益率:53%

売上高営業利益率:17%

  高収益なビジネスモデルとなっていることが分かります。

サンアスタリスクの強みの一つはベトナムなどの大学との産学連携によりWebエンジニアを雇用し、低コストでの開発を実現している点が挙げられます。

人材確保という点で差別化が図られており、今のところ良いビジネスモデルであると考えます。

ただし、他国との産学連携の参入障壁がどの程度なのかが良く分からないため、同業他社が海外からの人材確保に本腰を入れた場合どうなるかは未知数です。

安全性

流動比率(200%以上が望ましい):573%

当座比率(100%以上が望ましい):560%

・負債比率(100%以下が望ましい):24%

自己資本比率(30%以上が望ましい):81%

革ジャン社長、外見とは反対に財務は固いです!

「短期的な株価の変動は気にしない。」との発言の背景には強固な財務基盤の裏付けがあるからだと推察します。

2 株主総会

⑴ 2023年3月の株主総会

第10回定時株主総会 2023年3月30日(木) ベルサール神田

ハイブリッド開催でした。

ただし、事前申込制。

主な質疑応答

【事前】

Q.ムースの状況について

A.活躍しているアーティストのことを深く知りたい人に情報を提供するもの。

アーティストが四人で見込み通りの展開であるが、収益を増やすためには、アーティスト数を増やすことが必要と認識している。

Q.シンガポールのインターネットプラットフォームの状況について

A.着々と準備しているが、申し上げる事項はまだありません。

Q.北米マーケットの開拓について

A.エンターテイメントの領域で準備をしてきた。

今後10年間はチャレンジ期間と考える。

【会場】

Q.オンラインによる決算説明会について

A.楽しかったので今後も続けるつもりである。

Q.今後の株主総会の実施形態について

A.バーチャルオンリーを含めて検討中である。

決議事項

・取締役5名選任の件

・監査等委員ある取締役3名選任の件

拍手を持って賛成・可決されました。

⑵ 2022年3月の株主総会

第9回定時株主総会 2022年3月30日(水) 両国スタジオ

ハイブリッド型の株主総会でした。

移動中にスマホを利用して参加しました。

株主総会

取締役の方々がラフな服装をしていたのが印象的でした。

社長がスライドを用いて事業説明が実施されました。

決議事項として

・定款一部変更の件

・取締役5名選任の件

が滞りなく承認・可決されました。

オンライン株主懇談会

下記の項目についてリラックスした雰囲気の中、懇談会が実施されてました。

DX・事業体制

人材・チーム

コミュニティ

コーポレートガバナンス

環境

印象に残ったのは

・経営陣が和気藹々と意見交換している様子

コーポレートガバナンスについての苦労話

さまざまな国籍の人が協力しあっていること

・即戦力のみならず新人(価値創造人材)の採用、人材の最適配置への注力

などです。

非常にクリエイティブな会社であることはよく分かりました。

⑶ 2021年3月の株主総会

第8回定時株主総会 2021年3月30日(火) 両国スタジオ 

他の会社と競合したため不参加。

ただし、バーチャル株主総会は実施されていました。

自分はついうっかり事前申し込みを失念していたため参加できませんでしたが、次回からはオンラインでもいいので参加したいと思います。

株主総会招集通知に同封されていたメッセージカード 光とタッチポイント】

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3 株主としてのコメント

⑴ 貸株金利の高さ

SBI証券で貸株を利用しています。

自分の持株の中で、一番貸株金利が高いのがこのサンアスタリスクです。

貸株金利は8.5%です。

ちなみに、次に高いのがペッパーフードサービスの8.0%

いきなりブレーキと言われGC注記(継続企業の前提に疑義がある)付のペッパーフードサービス以上の高金利

貸株金利が高いということは、高い金利を払ってまでして株を借りて空売りしたい人が沢山いることを表しています。

ヤフーファイナンス信用残を見てみると、確かに膨大な売り残が積みあがっています。

なぜ、多くの投資家はサンアスタリスクの株が下がり続けると考えているのでしょうか?

まさか、上場直後のサンアスタリスクは倒産してしまうのでしょうか?

それとも、隠された重大な問題でもあるのでしょうか?

多くの人が空売りをしているのは、社長が短期の株価を気にしないと発言していることを信じて安心していることが理由と考えています。

社長が株価を気にしないなら空売り勢は高い金利を払ってでも安心して空売りを続けることが出来ます。

でも、社長が短期の株価を気にしないというのは本当のことでしょうか?

自分は以下の3点から信じて良いと思っています。

・盤石な財務基盤(株価が下がっても当面の経営には支障がない)

・社長の持株比率が低い(7.92%で4位)

・公の場でも革ジャンで登場するくらい自己主張が強い(ある意味嘘が少ない)

ちなみに持株比率については、大株主1位の平井氏と3位の藤本氏が創業者のようです。

現在の社長である小林氏については、ベトナムでの活躍が会社躍動の原動力として評価されたと報じられています。

また、空売りが積みあがっていることは、逆に考えれば、踏み上げ相場による急騰も余地も高いということ。

SBI証券で貸株によって、高い金利を頂きつつ将来の大化けを夢見るのも悪くない話かもしれません(現実は、それほど甘くはないと思いますが・・・。)。

⑵ 今後の方針

現物をホールドしつつ、場合によっては買い増しも考えています。

理由はこれまで述べた通り

・DX関連銘柄

ベトナムなどとの産学連携による優秀な人材を活かすビジネスモデルを評価

・貸株金利の高さ

・2017年12月に代表取締役の交代を経験しておりトップ交代に対する耐性がある

などです。

⑶ 気になること

顧客

現状は、スタートアップやベンチャーが顧客の中心です。

収益の安定化を図るためには、顧客層をもっと増やして比較的大きな会社とのビジネスも増やすべきかと思っています。

DXはすべての会社が必要としている技術トレンドなので、マーケティングにも力を注いで頂きたいと思います。

ただし、2022年4月12日の報道では、

ソニーネットワークコミュニケーションズと共に、シンガポールNFT事業会社を設立すると報じられていました。

大企業と組むことで会社の信頼性がより高まり、顧客層の拡充が期待されます。

NFT:非代替性トークン(Non-Fujible Token)の略称。ブロックチェーン上に記録される一意で代替え不可能なデータ単位。画像・動画とうのデジタルファイルを関連づけて所有権の公的な証明をすることができる(株主総会招集通知より抜粋)。

株主構成

個人投資家の持ち株比率が高く4位にようやく農林中央金庫が登場します。

大株主4人が喧嘩でもしたら目も当てられない状況になりかねません。

大株主3位の小林一成さんは何故、経営陣に加わっていないのでしょうか?

(note では海外企業チャンネルを通じて元気に情報発信されているご様子)

すみません、人事のことは良く分かりません。

ただ、もう少し、取引先等の企業にも保有してもらった方が安定感が増すと思います。

その意味で、比較的大きな企業と取引先兼大株主になってもらえるような、資本業務提携があれば、アルベルト(3906)がトヨタ東京海上日動火災などとの業務提携によりテンバーガーになったことの再現がなされるように思います。

⑷ チャラさについて

若い社長の”革ジャン”に象徴されるように、株主としてはこれまで見た目のチャラさをずっと感じていました。

ただし、最近は事業活動についてもチャラさを感じることが増えています。

例えば、

連結損益計算書において、しれっと計上された5千万円以上の投資有価証券評価損

・対処すべき課題の注尺の多さ(用語の説明は単なる行数稼ぎ?)

・デジタルの会社なのに株主にはメッセージカード(紙媒体)

例えば、

ベトナムの子会社でAIの研究開発に取り組んでいきます。」

と対処すべき課題に記述されていますが、それだけでは株主にとっては有益な投資判断にはつながりません。

専門用語の問題ではなく、中身とそれを伝えたいという情熱の問題だと考えます。

事業活動においてはもう少し真剣さを望みます。

【最新の株主総会招集通知に同封されたメッセージカード】

4 まとめ

サンアスタリスクについて述べてきました。

貸株金利時価総額がこの1年で約半分になりましたが、チャラさは反対に見た目のみならず事業活動にも散見される変遷だったと思います。

自分の持ち株会社の中で、最もICT技術が高く、かつ、クリエイティブな会社です。

業績好調は好調でも株価は低迷、時価総額は大き反面貸株金利が高いなど、投資家にとってもさまざまな面を有しておりそこがこの会社に投資をする魅力だと実感しています。

長期塩漬け状態ですが、財務基盤の良さを踏まえ、貸株金利を頂きながら”踏み上げ大相場”を夢見て長く付き合っていこうと思います。

お読みいただき、ありがとうございました。   

  

※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。 

#投資 #株式 #株主総会 #資産形成 #資産運用 #サンアスタリスク #DX #ベトナム #革ジャン #産学連携 #メッセージカード

  

アンジェス【4563】について〜株主総会雑感

初投稿2021.、更新日:2022.4.27こんにちは!

この記事は、アンジェス【4563】に関心のある方に向けた個人投資家(株主)としてのコメントを記したものです。

なお、2022年3月の株主総会の内容を追記し、記事をアップデートしています(更新箇所は青地です)。

・のらりくらりとした株主総会(質疑応答)

GC注記

★★

【目次】

株主優待の一例】

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1 アンジェスについて

⑴ 会社概要

創薬ベンチャー

大阪大学医学部が母体。 

⑵ 株主となったきっかけ

2020年のコロナ禍において、ワクチンを開発している会社として”応援”の意味を込めて株主になりました。

他には、デンカという会社も同じ理由で株式を購入。

1年後、デンカは1.5倍以上の株価に対して、こちらは塩漬け状態。

当初は含み益がありましたが・・・なかなかバイオ株は難しいですね。

⑶ 2021年12月期の経営分析

収益性

6400万円の売上高で営業損失が156億円です。

収益性の酷さのみならず、営業キャッシュ・フローがマイナスとなっており慢性的な赤字経営が続いていることが問題と考えます。

バイオベンチャーだからという意見もよく耳にします。

しかし、同じバイオベンチャーペプチドリームが黒字経営をしていることを踏まえると、収益性に問題を抱えていると言わざるをえません。

安全性

流動比率(200%以上が望ましい):318%

自己資本比率(30%以上が望ましい):85%

安全性については指標を見る限り問題がありません。

ただし、GC注記(継続企業の前提に関する疑義)がついていることはよく認識しておく必要があると思います。

効率性 

・有形固定資産回転率:0.33

低い数値です。

有形固定資産の内訳の大部分を占めるのが「建物」となっています。

研究関連の建物に投資している金額が、売上高に比べて大きく、効率的な経営には結びついていないと考えます。

⑷ 業績

赤字です。

GC注記(継続企業の前提に関する注記)が会社四季報に記載されています。

招集通知の対処すべき課題において

・自社既存プロジェクトの推進

・開発パイプラインの拡充と事業基盤の拡大

・開発プロジェクトにおける提携先の確保

・資金調達の実施

の4点を挙げそれにより、

「継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。」

と説明されています。

意見が分かれるところではあると思いますが、会社の判断もある意味正しいのかもしれません。

というのも、利益剰余金が146億円を超える赤字にもかかわらず、時価総額が1500憶円あること、そしてコロナワクチンや治療薬の期待があるからです。

先のことは分かりませんが、世界中で変異種が出ていることを踏まえれば、コロナについては、予防するためにインフルエンザ同様に毎年ワクチンを接種することが必要になるかもしれません。

そう考えると、今はファイザーやモデルナなどに比べて出遅れているかもしれませんが、長期的にワクチンの需要があるとするならばそれだけでも大粋な収益になるように考えます。

いずれにしても、バイオ株は難しいです。

しっかりと調べつつも慎重に付き合っていく姿勢が大切だと思います。

2 株主総会

⑴ 2022年3月の株主総会

第23期定時株主総会 2022年3月30日(水) ハービスHALL

ハイブリッド方式の株主総会でした。

配信を視聴しました。

社長から事業の説明がありました。

”のらりくらり”といった印象です。

GC注記についても認めていない旨の説明がありました。

主な質疑応答

Q.事業に関するゴールが見えない。期限をはっきりさせてほしい。

A.創薬事業というのは前例のないものであり先が見えないもの。できる限りスケジュール化に努める。

Q.新薬開発の勇気ある撤退について

A.コラテジェンの開発・収益化にも期間を要しており、次のライセンスアウト→キャッシュ化を目指していく。

Q.コロナワクチンの開発に関して、昨年の株主総会において社長は「初夏に良い話ができる」と説明していたが、その後、何の説明もない。コロナワクチンを開発する気があるのかどうか、本心を明らかにせよ(株主を裏切っているのではないか)!

A.お詫び申し上げる。原因は社内に抗体を測定する検査装置がないこと(海外にはある)。コロナワクチンの開発を断念したわけではない。お叱りをしっかりと受け止めて経営に邁進する。

Q.ワクチン開発において子供専用のワクチン開発を目指すことについて

A.検討する。

Q.業績の大幅な低下の理由について

A.田辺三菱製薬との取引の影響

Q.ワクチン開発に伴う補助金は開発失敗時には返却しないといけないのか?

A.そのようなことはない。

Q.米国やカナダからの補助金につては返却を迫られる恐れはあるのか?

A.可能性はある。

決議事項

・定款一部変更の件

・取締役6名選任の件

・補欠監査役1名選任の件

質疑応答では株主からの厳しい質問に、会場から大きな拍手が湧き上がっていました。

それでも、決議事項については滞りなく承認・可決。

併せて、紹介された新役員に対しても拍手が送られていました。

事業説明会

その後、森下教授による

「遺伝子医療のグローバルリーダーを目指して 遺伝子治療とDNAワクチンの未来」

という講演会や討論が行われました。

⑵ 2021年3月の株主総会

第22期定時株主総会 2021年3月30日(火) ハービスHALL

会場が大阪のため不参加。

⑶ 株主優待

株主優待割引対象商品カタログが送付されてきました。

ハチミツや美容品、健康食品、ドライヤーなどが載っていました。 

5割引などお値打ちなものがたくさんありました。

また、議決権を行使した株主への特別企画として

美顔器やホワイトエッセンスなどを70%引き。

株主優待は無くなったようです。

ちなみに、個人的には株主優待を利用していません。

3 株主としてのコメント

⑴ バフェットの教え

米国の投資家ウオーレン・バフェットは、

「研究開発にお金をかける会社には投資しない」

という方針と聞いたことがあります。

初めてその話を耳にした時

「研究開発をしなけれがイノベーションも期待できないのではないか?」

とちょっと疑問を感じました。

ただし、研究開発にはリスクが伴います。

そしてバフェットはそのリスクを前提としたビジネスモデルを投資対象としなかったということです。

バフェットの指摘の正しさを(全面的ではありませんが)痛感しています。

⑵ 今後の予定

NISA口座で購入しています。

株価は大きく下落したまま。

今の状況では、株価上昇も期待薄です。

ただし、

・自分の投資のどこがまちがっていたのか?

・ペプチドリームとの違いを産んだ違いは何か?

・大学初のベンチャーには玉石混合な理由は?

・コロナ禍の対策の顛末は?

・欧米と日本のバイオ企業の大きな違いは何か?

・応援したいという気持ちはどこまで許容されるのか?

などを考えることは価値のあることと考えます。

戒めとしてホールドです。

4 まとめ

アンジェスについて述べてきました。

国産コロナワクチンの開発を期待し、応援する意味で株主となりました。

けれども、その後の経過を見るに期待は大きく萎んだ状態。

株主総会で”ものらりくらり”という対応を見ると、「ある意味このような状況は当初から予想していたのではないか?」と確信犯の疑いさえ感じられました。

今更ながら、バイオ株投資の難しさと同業であるペプチドリームの経営の優秀さを実感しています。

お読みいただき、ありがとうございました。   

  

※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。 

#投資 #株式 #株主総会 #資産形成 #資産運用 #アンジェス #バイオ #コロナ #ワクチン #治療薬

  

ストライク【6196】〜株主総会雑感

初投稿2020.12.15、更新日:2021.5.8、2021.12.23、2023.1.1、2023.12.

こんにちは!

この記事は、ストライク【6196】に関心のある方に向けた株主としてのコメントをまとめたものです。

2023年12月の株主総会参加の内容等を追記して記事を更新しています(更新部分は青字です)。

・バランス感覚の良さ

・中計の先を見据えた成長ストーリー(成長型M&A、ベンチャー育成など)

【目次】

【ストライク本社が入る三井物産ビル】

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1 ストライクについて

⑴ 会社概要

M&A仲介企業です。

売上高138億円、総資産182億円、時価総額192億円という事業規模。

会社の付加価値(のれん、ブランド力)を示すPBRは6.3倍と前期よりも低下していますが市場からの評価は維持されています。

⑵ 株主になったきっかけ

中小企業のM&A仲介企業に着目していたので、当然当社の株主にもなりました。

5年以上も前から売買を繰り返しながら細く長く株主を続けていまます。

なお、競合他社の株主でもあるので個人的な見解を次項でまとめてみました(何らかの参考になれば幸いです。)

⑶ 主なM&A仲介企業とその状況

上場している主なM&A仲介企業でこれまで株主総会に足を運んだことのあることがある会社は以下の通りです。

⚫️日本M&Aセンターホールディングス【2127】

・業界ナンバーワンで中小企業のM&A仲介業界をつくってきた

・質の高いサービスだが手数料は高め

・不適切な会計(期ズレ)で役員9名を処分した後、営業部門から100名が抜けて時価総額は1/3に減少

・不祥事に際して株を売却した欧州の機関投資家が禊を経て買いに転じているとのこと(ラジオ日経の解説者より)

⚫️M&Aキャピタルパートナーズ【6080】

・ライオンのCM

・社員の高額報酬で有名

・訴訟がないことが強み

・大型のM&Aも得意

⚫️ストライク【6196】

・当初はネットを駆使した経営に特徴

公認会計士・税理士の経営陣

・医療関係に強み

⚫️M&A総研ホールディングス【9552】

・経営陣が若く、社長がエンジニア

・M&Aマッチングアプリなどに強み

・M&A成立までの期間の短縮(半年)&手数料の明確化(成功報酬型)が売り文句

⑷  2023年9月期の経営分析

収益性

●売上高総利益率:67%

売上高営業利益率:38%

前期に引き続き高収益性を維持していると考えます。

安全性

流動比率:424%

自己資本比率:79%

前期よりも数値は低下していますが、短期的にも中・長期的にも安全性に問題はありません。

むしろ株主からの質問があったように預貯金の多さが目立ちます。

社長からは、新しい事業を考えているとのことでしたので、期待したいと思います。

効率性

●有形固定資産回転率:12.77

前期に比べて数値は半減しています。

これは、東京オフィスの増床等に伴う有形固定資産の増加によるものと考えます。

瑣末な話ですが、上記位の他の企業が八重洲に集中(鉄鋼ビルディング、東京ミッドタウン八重洲丸の内トラストタワーN館)しているのに当社は大手町が本社(三井物産ビル)となっています。

M&A仲介企業をハシゴするであろう顧客獲得という観点から、オフィスが地理的に少し離れていることのメリットとデメリットがどうなのか気になります。

⑸ 2022年9月記の経営分析

収益性

●売上高総利益率:67%

売上高営業利益率:39%

非常に高収益なビジネスと考えます。

ただし、業界2位で同じく9月決算のM&Aキャピタルパートナーズの営業利益率は57%とさらに高収益です。

安全性

流動比率:696%

自己資本比率:88%

短期的にも中・長期的にも安全性に問題はありません。

というより、主要M&A仲介業者はキャッシュリッチな会社ばかりです。

おそらくM&Aのチャンスを活かすために現金を多く保有していると会社は説明すると推察します。

でも、意外と多くの経営リスクを抱えており”そのための備え”ということも高すぎる安全性の背景と考えます(日本M&Aセンターは不適切な会計で時価総額が一時期、1/3に減少)。

効率性

●有形固定資産回転率:28.7

比較的高い数値であり、有形固定資産については効率的な経営がなされていると思います。

有形固定資産の勘定科目は「建物」、「工具、器具及び備品」、「その他」となっており主にオフィスのコストと考えます。

ちなみに、有形固定資産の金額はM&Aキャピタルパートナーズの3倍となっています。

そのことは、M&Aキャピタルパートナーズがオフィスを東京に集中さているのに対して、ストライクは全国に展開しているためと推察します。

【メトロ大手町駅直結の総会会場のOTEMACHI ONE】

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2 株主総会

⑴ 2023年12月の株主総会

第27回定時株主総会 2023年12月26日(火) Otemachi One

数十名程度の株主が集っていました。

総会の様子は質疑応答を除いて後日配信されるということでした。

社長からの報告で印象に残ったことを列挙します。

・事業承継のためのM&Aはあと5年ぐらいは勢いがある

・成長のためのM&Aが官(中小企業庁)民ともに取り組まれている

・監査等委員会設置会社への移行(執行と監督を分離)

・スタートアップに注力していく

主な質疑応答

Q.役員による不適切な発言防止について

A.細かい規定は無いが、人選の中でそのようなことのない人物と判断している。

なお、公での発言についての注意喚起はしている。

Q.採用は新人にシフトしているのか?

A.新人も中途も共に強化している。

中途は即戦力、新人は企業文化の育成という点で期待している。

Q.Sベンチャーラボの成果について

A.収益化には直結していないが、スタートアップ(売り手)のみでなく大企業(買い手)とのつながりが持てた事が大きな成果と認識している。

Q.株価対策について

A.業績を上げることに加え、投資家に知ってもらうことが重要と認識。

そのため、機関投資家を含めたIRに注力していく。

なお、前期は1/四半期で躓いたが、今期は落ち込みを減らすよう努めている。

Q.マイクのスイッチが入っていない

A.申し訳ない

Q.競合他社との選別化について

A.中小企業のM&A仲介業は参入障壁が低く差別化は難しいが、得意分野を作ることが重要と考える(事業承継のM&Aはあと5年は伸びると予想)。

当社の場合、ヘルスケア・医療分野が強く特化チームが対応している。

さらに、新しい企業や産業の育成という国策の観点から専門の部署を立ち上げて注力中である。

Q.140億円の現預金について

A.当社はこれまでM&Aの一本足打法でやってきたが中計の先となる次のビジネス(ストック?)も考えている。

そこに資する現預金ではあるが、140億円では心許ない。

Q.(AI)マッチングの今後の展開について

A.M&Aはソーシング(営業)、マッチング、エクスキューション(実行)の3段階からなるが、マッチングはそのコア部分である。

現状、月に2回のマッチング会議をしているがアナログ方式ではあるが成果は上がっている。

ITを駆使したマッチングも当社は早くから対応してきており、社長自身がシステムに関与してきた。

AIの活用については大学との共同研究を実施しており、他社に負けないように頑張る!

Q.当社のCMの成果について

A.成果は上がっていると認識。

当社の売り上げの6割が事業承継(高齢者)であり、テレビをよく見る世代であるからである。

また、競合他社はM&Aが社名にあるが当社にはそれがない。

その意味でも、CMを通じた認知度向上は大切と考える。

WEBサイトを通じた申し込みも増えている。

来年もCMを流すのでご期待ください。

Q.離職率について

A.10%強である。

Q.9月決算のM&A企業が多いことの合理的な理由は?

M&Aキャピタルパートナーズ、当社、M&A総研ホールディングスが9月決算となっている。

当社は3の倍数の月がキリが良いということで8月から9月に変更した。

9月決算がたまたま重なっただけなのか、不思議であり、分からない・・・。

決議事項

・剰余金処分の件

・定款一部変更の件

・取締役(監査等委員である取締役を除く)5名選任の件

・監査等委員である取締役4名選任の件

・取締役(監査等委員である取締役を除く)の報酬額設定の件

・監査等委員である取締役の報酬額設定の件

拍手を持って承認・可決されました。

なお、総会終了後に新任者3名から挨拶がありました。

また、散会時に会場から拍手が湧き上がっていました(拍手がある会社は良い会社だと個人的には思っています)。

株主総会雑感

当社のイメージは、先行企業の良い部分を取りいれたバランス感覚が強みだと思っていました。

けれども今回、事業承継型M&Aの賞味期限や中計後の新たな事業の検討について言及されたり、ベンチャー育成事業への取組AI・DXについての大学との共同研究などの成長ストーリーを伺うことができたのは想定外でした。

来て良かったです。

【2023年12月の株主総会の案内板】

⑵ 2022年12月の株主総会

第26回定時株主総会 2022年12月23日(金) Otemachi One

参加せず。

ただし、ホームペーにからアーカイブ配信がされています。

株主総会雑感

M&Aキャピタルパートナーズと比較すると株主還元の点では

M:QUOカード3000円分(現在は廃止)、配当40円/株

ス:QUOカード1000円分、配当51円/株

ストライクの方が積極的だと思います。

ありがたいことです。

ただし、株主総会の配信については

M:ライブ配信

ス:アーカイブ配信(質疑応答カット)

という違いがあります。

M&Aキャピタルパートナーズの社長はリアルタイムで明快にかつ自信を持って株主総会の議事進行を行いました。

説明責任を果たしつつ安心感を株主にもたらしたと考えます。

これに対して、ストライクの社長は、編集後の配信であり肝心の質疑応答がカットされています。

参加した人の話では、業績や株価についての質問がありましたが、あまり上手に回答できていなかったとのこと→2023年の株主総会ではいろいろな株主がいる中でしっかりとした議事進行ができているとともに真摯に株主からの質問にも回答していたと思います。

なお、ビジネスレポートでは

・中部・近畿・九州エリアで税理団体との業務提携を拡大

・デロイト・トーマスグループとともにM&A業務を支援

というトピックスが強調されていました。

⑶ 2021年12月の株主総会

第25回定時株主総会 2021年12月23日(木) Otemachi One

社長のおはようございますに対して、株主からもおはようございますの声が聞こえました。

映像とナレーションにより事業報告、対処すべき課題が説明されました。

増収増益であったこと、決算月が8月から9月に変更されたこ、本社移転などが社長から説明されました。

質疑応答

Q.ストライクが考える良き人材とは?

A.明るく、前向きで、協調性のある人。

仕事は入社後に覚えれば良く、入社時には性格や素養を重視している。

Q.案件の進捗管理について、過去に”期ずれ”は生じたことはあるのか、また、その時何か問題があったのか?

A.経営者としては、適切に経営していく使命がある。

20年8月期にありふがいない結果で大変であった。

他社において期ずれに対する不適切な会計問題が生じていることなどを考慮しながらしっかりと進捗管理に取り組む。

決議事項

・剰余金処分の件

・取締役6名選任の件

滞りなく可決されました。

総会終了時

総会終了時に拍手のある会社は良い会社だと思います。

今回のストライクの総会終了の際には拍手がありました!

また、さりげなく社長ひとりが、会場を後にする株主を見送られている姿が印象的でした。

⑷ 第24回定時株主総会

2020年11月25日(水)にOtemachi Oneにて株主総化が実施されました。

株主総会参加は2回目。

前回も少人数でしたが、今回も出席者は十数人ほど。

会社のホームページから動画を見ることが出来ますが、何故か、質疑応答はカットされていました。

ということもあり、主な質疑について紹介します。

・Q.招集通知に示される成約組数の目標値が高いのでは?

 A.コンサルタントも増員しており十分達成可能。

・Q.株価上昇した。分割の予定は?

 A.株主に報いる努力を今後も継続する。

・Q.数カ月前に経済雑誌M&A業界についネガティブな記事(両手勘定に伴う利益相反、過剰接待)が報じられたが、それに対するリスクの有無は?

 A.報道に該当するものはなく、中小企業庁ガイドラインの変更もない。

基本的に安定した経営が続いているので粛々と議事が進んでいきました。

ただし残念だったのは、総会終了時に拍手が無かったこと。

小人数ということもありますが、気持ちよく総会が終了した時には自然と拍手が沸き上がるもの。

次回参加時にそうなることを期待します。

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⑸ 2021年9月期の中間報告書について

中間決算を終え、ビジネスレポートVol.10を頂きました。

一読した感想は以下の通りです。

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〇良かった点

①配当性向を20%から25%に引き上げ。

その結果一株当たりの配当金の推移は次の通り。

2017年:8円

2018年:9円

2019年:14.5円

2020年:24円

株主還元としてありがたいと思います。

M&Aについての社員の声

社員の”生の声”をすることが出来るのは株主としても有益です。

「アドバイザーは売り手と買い手の間に立ち仲介する仕事になります・・・」

との記載がありました。

そのことから、やはり利益相反の懸念はあることが伺えました。

×気になった点

①ストライクのビジネス

一面にM&A仲介フローの図が載っています。

昨年12月に河野太郎大臣が、両手勘定の仲介ビジネスに関する売り手と買い手の利益相反について懸念を表明して以来株価は低迷を続けています。

それに対する、反論なり誤解を解くような説得力のある説明にはなっていない点が残念でした(例えば、売り手と買い手の部署が異なる、仲介する会社の規模等)。

②業績ハイライト

第2四半期を終了し、

・新規受託件数

・成約組数

・成約件数

・売上高

・経常利益

当期純利益

全ての進捗率が50%以下です。

昨年同期比を上回っているのは

・売上高

オンリーでした。

苦戦していますね。

また、期ずれを言い訳にするのでしょうか?

M&Aキャピタルマネジメント(6080)は少数精鋭でビジネスを展開しているので業績の波はある意味やむを得ない面があると思います。

ストライクの場合、公認会計士が中心となっておりしかも採用人員を増やしています。

もう少し、頑張りを期待したいと思います。

また、株価は一時期1株7000円を超えていましたが、今は4500円を割り込んでいます。

株価の低迷は業績の進捗の遅れを織り込んでいるように思います。

さらに押す場面もあらば買い増しも考えています。

配当も株主優待もあり後継者がいない会社を廃業から救うという意味ではSDGsにもつながる大切なビジネス。

約5年ぐらい株主を続けていますが、引き続きモニターを続けます。

⑹ 株主還元について

配当

1株配当実績は下記のとおりです。

2023年9月期:51円

2022年9月期:40円

2021年9月期:32円

2020年8月期:24円

2019年8月期:14.5円

2018年8月記:9円

増配が続いており感謝しています。

株主優待

2023年もクオカード1000円がいただけました。

ありがたいことです。

株主優待 クオカード1000円】

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3 株主としてのコメント

⑴ 今後の保有方針について

NISA口座で保有してきたため、分割を利用した利益確定を繰り返してきました。

”資産株”にしてもいいと考えているので、特定口座での保有も併せて行っていきたいと考えています。

ただし、M&A市場は競争激化や価格競争、或いは行政指導などの懸念材料もあります。

それらの課題を解決することも含め、会社の取り組みを注視していきたいと思います。

⑵ 安定感

日本M&AセンターホールディングスやM&Aキャピタルパートナーズの”いいとこどり”や”反面教師”を意識しているであろう経営に安定感を感じています。

具体例は下記の通りです。

・仲介手数料の廃止

・人員を増強して案件数を増やすことによる計画的な事業の進捗

・成約組数、成約件数、新規受託についての定義と説明の明記

・スタートアップ企業支援

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4 まとめ

ストライクについて、競合他社と比較をしつつ述べてきました。

株主還元も積極的な反面(インカムゲイン:良好)、株主からは株価(キャピタルゲイン:苦戦)についての懸念もありました。

ただし、株主総会についてはライブ配信を含め改善の余地があると感じました。

好業績に加え、配当や株主優待等の株主還元も積極的なことに加え、将来への成長ストーリーにつても期待できると思えたので、引き続き株主をしていきたいと思っています。

お読みいただき、ありがとうございました。

 

#株式 #投資 #資産運用 #株主総会 #配当 #株主優待 #ストライク #M&A #Otemachi One #ベンチャー

洗濯機の買替

こんにちは!

 

先日、洗濯機を買い換えました。

これまでは、洗濯機が動かなくなってから買い換えていましたが、今回は作動不良の兆候が見えてきたところでの買替。

 

【新:洗濯機】

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前の洗濯機、6年と1か月間、お疲れさまでした。

一般に、洗濯機は6月が底値と言われていますが、今回は5月で購入。

理由は

・十分安くなった(4月より1万1千円安くなった)

・商品が無くなる恐れがある(すでに製造中止)

ビックカメラのポイントアップ(3%アップの期限が5月いっぱい)

・早くスッキリしたい(底値をウオッチしつづけるのも結構大変)

などです。

 

購入するに当たっては最近はやりの斜めドラム式も検討しましたが、

・基本は日の当たるベランダで干す

・いざとなったら浴室乾燥が使える

・洗濯についての妻の習慣を維持する

ことで縦型を選びました。

メーカーは4~5社ほどありましたが、洗濯機はモーターが命

モーターが優れている会社と言えば発電所を作っている会社。

そんな考え方で、我が家はここ三代ずっと日立を愛用しています。

 

価格について

旧:日立ビートウオッシュ BW‐8TV A

  2015年3月 ヤマダ電機にて、59,832円で購入

  ポイント525ポイント、リサイクル料等2,900円

新:日立ビートウオッシュ BWV80F

  2021年5月 ビックカメラにて75,000円で購入

  ポイント9750ポイント リサイクル料等4,180

 

6年を経過し、洗濯機も高くなっていることが分かります。

使用してみて、妻曰く

・音が静かになった

・おふろの残り湯の吸い取りが速くなった

・ごみ取りが簡単になった

とのこと。

音の原因はモーター音でしたが、そこが静かになるということはモーターも進歩しているからでしょう。

発電所を作っている、しっかりとした技術を有する会社の製品を選択して良かったです。

 

【旧:洗濯機】

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今回の洗濯機の買替は、ある日突然洗濯機が動かなくなるという事態を避けることが目的でしたが、新しい洗濯機をリーズナブルに買うことによって妻の機嫌がすこぶる良くなったことがいちばんの成果かもしれません。

 

お金と上手に付き合っていくためには、

・収入を増やす

・支出を抑える

・運用利回りを上げる

の3点に集約されます。

 

このなかで、支出を抑えることに対してはあまりやりすぎると生活がパサパサになってしまう恐れがあります。

その際、メリハリをもってお金を使うことが大切になってくると思います。

毎日使う洗濯機。

洗濯は毎日の生活習慣のなかで省くことができない”仕事”だからこそ必要なコストをかける意味があると思います。

 

最後に

日立に限らず、最近の総合電機メーカーはモノづくりのみならず、顧客の問題を解決するソリューション事業に力を入れ収益を上げる傾向があります。

そのこと自体はいいと思いますが、モノづくりを軽視することなく消費者が喜ぶような家電製品を今後も作り続けていただきたいと切に願っています。

 

おつきあいいただき、ありがとうございました。

 

#洗濯 #洗濯機 #買替 #日立 #ビートウオッシュ #消費 #家電 #モノづくり

 

丹青社(9743)について

こんにちは!

 

 

この記事は、丹青社(たんせいしゃ)(9473)の株式に関心がある方に向けた、株主としての所感をまとめたものです。

 

【目次】

1 丹青社について

 ⑴ 会社概要

 ⑵ 株主になったきっかけ

 ⑶ 経営分析

 

2 株主総会

⑴ 株主総会

⑵ 配当

⑶ 株主優待

⑷ 株主総会のお土産

 

3 株主としてのコメント 

 

 

株主総会の会場となったロイヤルパークホテル】

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1 丹青社について

⑴ 会社概要

丹青社はまちづくりプロジェクトにも参画するディスプレイ(空間創造)会社です。

 ・経営理念

 『空間創造のプロフェッショナル

・事業区分

 『商業その他施設事業』

 『チェーンストア事業』

  『文化施設事業』

の3区分によりディスプレイ事業展開。

 

⑵ 株主になったきっかけ

1月決算銘柄の中で高配当かつ、オリンピック等のイベントによる成長が期待されたこときっかけです。

 

⑶ 経営分析

・収益性:中期経営計画によれば目標とする連結営業利益率として7%を上げています。

2021年:7%

2020年:7%

・安全性:流動比率200%以上、当座比率100%以上、負債比率100%以下という”基準”をクリアしています。

自己資本比率

2021年:69%

2020年:60%

安全性はコロナ禍においてむしろ向上しています。

 

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2 株主総会

⑴ 2021年の株主総会

2021年4月27日(金) ロイヤルパークホテル

 

社長の株主総会開始の発生とともに株主から拍手が沸き上がりました。

珍しい光景です。

業績に関するビデオに引き続いて社長から課題について説明がありました。

 

質疑応答については下記の通り。

Q.従業員の持ち株会の状況と役員の持ち株会の有無について問う。

A.従業員の持ち株会については、任意。現状は、173万株(2.8%)、450名、月650万円

 役員の持ち株会は存在しているが、こちらも任意。

Q.売り上げが減っている状態にもかかわらず新規採用数が増加している理由は?

A.人材は財産。長期的な観点から採用をしている。

Q.SDGsの具体的な取り組みは?

A.CSRを重要課題としてとらえている。

 

議案の

・剰余金処分の件

・取締役選任の件

は滞りなく承認されました。

 

 また、退任取締役の挨拶がありました。

何と、50年間の勤務を全うされたとのこと。

幸せな会社人人生だったとVサインをされたお姿が印象的でした。

お疲れさまでした。

 

最後は、拍手をもって滞りなく株主総会は終了。

そして、笑顔で話し始める株主が散見されました。

何か、同窓会のような雰囲気も感じられました。

 

⑵ 年間配当金

2021年40円(一株当たり)

2020年42円(一株当たり)

昨年よりも下がりました。

 

⑶ 株主優待

  なし

 

⑷ 株主総会のお土産

最近は取りやめになっています。

ちなみに、2019年の株主総会のお土産は、浜松の代表的お土産のひとつである”治一郎”でした。

 

2019年株主総会のお土産】

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 ごちそうさまでした。

【治一郎のラスクとバームクーヘン】

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 3 株主としてのコメント

NISA口座で株式を保有していましたが、今年が5年目。

コロナ禍では、株価は含み損を抱えましたが、その後値を戻しやれやれ売り(利確)

長い伝統を持つ会社なので安定感があります。

状況によっては再度株主になることもあるかもしれません。

丹青社が手掛けた直近のディスプレイに渋谷スクランブルスクエアのショップ&レストランがあったりします。

また、山梨県立リニア見学センターで鑑賞したビデオも丹青社が制作していました。

街づくりに多くの実績を持つとともにさらなる各種プロジェクトに参画する丹青社の事業拡張にも期待したいと思います。

 

 

おつきあいいただき、ありがとうございました。   

  

※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。 

 

※この記事を読まれて、良かったと思われる方は★を押していただくと励みになります。

 

#投資 #株式 #株主総会 #資産形成 #資産運用 #丹青社

  

2021年4月の投資のふりかえり

こんにちは!

 

4月の相場は厳しかったです。

3度目のロックダウンの影響などもあるのだと思います。

 

・3月の株式投資の含み益は約マイナス123万円(本年は約32万円)

・3月の株式の確定した利益は約4万円(本年は約79万円)

 

資産運用の目標は

・現役時代の年収を上回ること

ですが、4月は大幅に下落してしまいました(含み損)。

 

資産のピークは3月22日。 

その後、

3月24日に86万円の大幅下落。

4月は21日に71万円の大幅下落。

毎月、20日過ぎに大幅下落するアノマリーがあるのかもしれません。

また、月末は去年の10月から7カ月連続で下落しています。

そういったパターンをつかむことも投資の勝率を上げるためには大切かもしれません。

 

よろしければ、3月のふりかえりは以下のリンクからご覧下さい。

 

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【目次】

1 株式

2 配当

3 株主優待

4 株主総会

5 投資信託等 ← 保有期間追記

6 貸株金利 ← 新規

7 気づき

 

 

【ホテル椿山荘から見える夜景】  

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1 株式の売買 

⑴ 売却

・SBI(特定口座):100株

 

SBIは利益の確定です。

SBI証券保有していましたが、貸株が出来ないためいったん利益を確定し別な証券会社で時期を見て買い戻し、総会へ参加する予定です。

もう少し、利益の確定をこまめに行うべきだったと思います。

   

⑵ 購入

東和フードサービス(特定口座、4月):100株

ペッパーフードサービス(特定口座、12月):200株

・ヨシムラフードサービス(特定口座、5月):200株

・日本M&Aセンター(NISA口座、3月決算):100株

投資法人みらい(NISA口座、4、10月分配):200株

・JIA(特定口座、12月):100株

 

ポイントは3つ

 

・フードサービスが多いですが、ポストコロナでの業績回復期待

・持株の複数化:優待目当てや、長期保有に値する銘柄に資金を充当する趣旨

・NISA口座でのJ-REIT保有開始

 

  

【マネーフォワードからの抜粋】

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 株式については、先月と同様3000万円付近で推移しましたが、月末にかけて大きく下落しています。

 

2 配当

・Casa 3,000円(100株)

丹青社 1,800円(100株)

 

 ・バルニバーニ 500円(200株)

  合計 5,300円

 

1月決算期の銘柄と7月決算期の銘柄の中間配当です。 

 

3 株主優待

3月に届いた主な株主優待次の通りです。

 

ペッパーフードサービスから500円の自社商品券×2枚

・バルニバーニから2000円の商品券とステイタスメンバーカード

 

バルニバーニ系列レストランとして青いナポリ(最寄り駅はメトロ後楽園駅でランチを楽しみました。

その時は、商品券とステイタスメンバーカード(5%割引)の併用はできませんでした。

ステイタスメンバーカードは株主限定割引コース(5000円→3800円)にトライしてみようかと考えています。

 

 

また、GCAの議決権を行使したお礼として1000円のオリジナルクオカードを頂きました。

 

4 株主総会

4月に参加した株主総会は以下の通りです。

 

・Casa

丹青社

 

 

Casaは総会を通じて会社の理解が深まって良かったと思います。

既に記事をアップしてますので、関心のある方は下記リンクをご覧下さい。

 

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総会に参加した企業を中心に、持株会社の記事を引き続きアップする予定です。

 

5 投資信託等(iDeCoを除く)

 長期・積立・分散投資を実施しているのは次の8社です。

積立投資を始めた年月と、ウエルスナビやマネーフォワードで表示される利回りを表示しています。

 

・ウエルスナビ :15万円/月(月5回) 

 2019年10月~:19カ月

セゾン投信:20万円/月(毎月4日、8日)

 2020年2月?~:

SBI証券で投資信託『ひふみプラス』:2万円/週(毎週金曜日)

 2020年6月~:11カ月

さわかみファンド:1万円/月(毎月1日) 

 2020年8月~

コモンズ投信:4万円/月(毎月1日) 

 2020年9月~:8カ月

マネックス証券eMAXIS Sim米国株式(S&P500):10万円/月(毎月1日)

 

楽天証券でiFreeNEXT NASDAQ100インデックス:2万円/月

 2020年12月~:5カ月

コインチェックビットコイン積立:1万円/月 (毎月1日)

 2020年12月~:5カ月

 

現在の積立投資は毎月約63万円です(先月までは、セゾンポケットで購入していた投信を加えていましたがマネフォに反映されないので外しています)。

  

【マネーフォワードから抜粋】

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毎月の積立額が63万円なのにそれ以上の評価益となっています。

・原因は複利の効果による利回りアップ

・家族名義の投資信託が数万円加わっていること

が挙げられます。

 

日経平均も少し前には30000円を超えていたのに、現在は29000円を割れ

マザーズ指数はさらに厳しい状況。

個別株では苦戦していますが、投資信託では着実に資産が積みあがっています。

長期・積立・分散投資が投資の王道と呼ばれるにふさわしいことを実感。

それとともに、個別株投資の難しさを味わっています。

 

6 貸株金利 

SBI証券にて貸株をしています。

 

 4月の金利 4,283円

 

意外と多いことに驚いています。

・サンアスタリスクは8.5%

ペッパーフードサービスは8.0%

と高金利です。

 

7 気づき

 4月の投資についての”気づき”は次の3点です。

 

⑴ 株式を持つ基準

今月は株式と投資信託で明暗を分けました。

 

悔しい気持ちもありますが、基本的には投資信託中心で良さそうです。

それでは、株式を買うことの意味は?

2つあると思います。

株主優待を愛用していたたり、企業を応援したいため。

・ハイリターン(年間50%以上の成長)

そう考えれば、その2つに当てはまらない銘柄は現金化することになると思います。

特に、運用中の投資信託の年平均成長率(CAGR)が10%前後あることを考えれば、そのレベルにも至らない株式は思い切って損切りして投資信託を通じてやり直すようにしていこうと思います。

 

⑵ NISA口座で買う基準

株価の上昇が思ったほどでない銘柄について、NISA口座だとなかなか損切が出来ません。

特に大きく下落した銘柄はなおさらです。

そこで、今月からJ-REITをNISA口座で購入し続けることを始めました。

東京を中心に不動産は今後数年間は高騰するとの見込みからです。

少なくとも配当金が非課税になります。

実績としては、ジャパン・ホテル・リート投資法人保有して1年で1.5倍になっています(コロナショック中に購入)。

同様に、配当があり1年で1.5倍を見込める銘柄を中心にNISA口座を活用していきたいと思います。

 

 

⑶ 暴落時の株式購入

4月購入銘柄にJIAがありますが、株価が大幅に下げたところで購入しました。

現在は、半月ほどですが5%ほどのプラス。

バフェット流投資とまではいきませんが、月の後半や月末は下げることが多い昨今。

そういったタイミングを狙っていい会社の株式を安く買うことを徹底することも投資効率を上げる上げる上では大切だと思います。

 

 

最後に、5月の株価の見通しについて。

 

・上がる要因

”セル・イン・メイ”という言葉があります。

”5月に株を売れ”という意味です。

それは5月の株価が高いからです。

何故高いかと言えば、米国で4月中に確定申告がなされてその還付金が5月に支給され、そのお金で株を買う人が多いからと言われています。

今年に限って言えば、確定申告の期限は1カ月延長されているので6月まで株高かもしれません。

また、米国ではワクチン接種が進んでいて、NYでは7月1日を目標に、通常の生活に復帰させる流れとなっています。

 

・下がる要因

ビットコインが急落したりしており金融市場の混乱が懸念されます。

また、アルケゴス事件のような金融不祥事もいつ飛び出してきてもおかしくはありません。

中国の経済が下り坂となっており、チャイナショックの再来もあり得ます。

その他、米国の経済が復活することによりドルが米国に引き戻され新興国の経済に大きな影響が表れつつあります。

 

基本的には、日米欧の中央銀行が通貨を増やしているのでモノである株式等は長期的には上昇することになると思います。

けれども、上記の上がる要因、下がる要因により、株価は引き続き乱高下することが予想されます。

それは一般には投資家にとってはストレスになるものです。

そうならない人は、投資歴が長いかストレスとの上手な付き合い方を身につけたひとなのではないかと思います。

自分もそんな人になれるよう努めるとともに、リスク管理を徹底しながら投資を続けたいと思います。

 

 

おつきあいいただき、ありがとうございました。

 

※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。

  

アルベルト【3906】について〜将来性の期待は高いものの短期的な契約履行状況には懸念も

初投稿:2021.4.29、更新日:2022.3.14

こんにちは!

この記事は、アルベルト【3906】に関心のある方に向けた株主としてのコメントをまとめたものです。

なお、2022年3月に株主総会招集通知を頂いたので事業報告等を分析したコメントを追記し、記事を更新しています(更新箇所は青字です)。

・AIビジネス成長分野、データサイエンティストとカタリスト戦略

・上場後6年間で2度の不祥事

【目次】

 【株主総会が行われた住友不動産新宿グランドタワーベルサール新宿グランド)】

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1 アルベルトについて

⑴ 会社概要

アルベルトは流行りのAI企業、データ分析の会社です。

名前は、アルベルト・アインシュタイン博士にちなんでいて、

既成概念にとらわれない革新的な理論とアイディアで世界をよりよくしていきたいたい

という想いが込められているそうです。

上場7年目、総資産450億円を用いて330億円を売上げ、時価総額240億という会社です。

特徴としては、トヨタ東京海上日動火災KDDI三井住友フィナンシャルグループ、マクニカ、日本ユニシスなど、各産業のリーディングカンパニーを顧客に持つ点。

特に、トヨタと資本業務提携しており、第2位の大株主であることが目を引きます。

多くのデータサイエンティスト(2020年9月時点では250名)を抱える強みが評価された結果だと考えます。

なお、筆頭株主SBIでありその株主通信によるとM&Aをした会社の中にアルベルトが含まれていました。

MISSION

「データサイエンスで未来を紡ぐWe are tha CATALYST.」

3つの事業

・AI実装支援事業(プロジェクト型サービス)

・データサイエンティスト育成支援j事業

・AIプロダクト事業

⑵ 株主となったきっかけ

2018年12月25日(権利付き最終日)に購入しました。

アルベルトのチャートを俯瞰してみると、低迷していた株価が一気に1万5千円まで急騰しました。

その状況を、

「AI銘柄だからそのまま長期的に上昇トレンドになるだろう」

と判断。

1万5千円が1万2千円を割り込んだところで

・押目が来た

・NISA口座枠が使える

と判断して購入。

しばらくは、同水準をもみ合っていましたが、その後は下落トレンド

典型的な高値つかみ。

現在の株価は買値の半分程度で推移。

あらためて損切りの大切さを学びました。

⑶ 経営分析(2021年12月期)

前期から一変し、増収増益です。

株主総会招集通知書の連結計算書類をもとに経営分析を行いました。

収益性

・売上高総利益率:59%

売上高営業利益率:13%

高収益なビジネスであることが分かります。

なお、これまでとの比較で売上高総利益率が下がる一方で、売上高営業利益率が上昇傾向にあります。

最終的な利益が増加することは望ましいと考えます。

安全性

流動比率(200%以上が望ましい):526%

自己資本比率(30%以上が望ましい):83%

短期的にも中・長期的にも安全性に問題は見出せません。

逆に考えると、株主へ配当をしていないことで安全性が確保されているともいうことができそうです。

効率性

・有形固定資産回転率:18.49

IT企業らしく、土地・建物等にはあまり資金を投じてなく、比較的効率的な経営がなされていると考えます。

ただし、毎年有形固定資産が上昇しています。

招集通知の設備投資の状況では、先進技術研究用の機材購入等(28,180千円)とあります。

具体的にどんなハイテク機器なのか気になります。

⑷ 経営分析(2020年12月期)

増収減益

収益性

売上高総利益率は62%

売上高営業利益率は9%

粗利率の良さが際立っています。

販管費の多くは、大学院卒のデータサイエンティストを250名も抱えていることによる人件費と推察します。

安全性

流動比率は888%

自己資本比率は90%

なかなかお目にかかれない数値です。

強固な財務体質と言っていいと思います。

2 株主総会

⑴ 株主総会

第16回定時株主総会 2021年3月26日(金)住友不動産新宿グランドタワー

今回は都合がつかず、欠席しました。

過去に参加した際、松本社長が自信をもって経営に臨んでいる姿が印象的でした。

いろいろありましたが、さらなる奮闘を期待しています。

アルベルトは、トヨタが大株主となったことで株式の希薄化が生じていると言われています。

株数が増えることにより一株当たりの利益が低下します。

それを嫌って売却する株主がいたことも株価低迷の一因と考えられます。

そして今回の決議事項の中で

定款一部変更の件があり、発行可能株式総数を現在の

現: 9,500,000株

新:17,810,000株

となりました。

変更の理由として、流動性の向上、将来の事業拡大に備えた機動的な資本政策の遂行を可能にするためとあります。

事業拡大には寄与しますが、株数がさらに増えることの株主に与える影響はどうなのでしょうか?

懸念材料です。

⑵  株主還元

配当

なし

株主優待

なし

株主総会会場のロビーにて】

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3 株主としてのコメント

⑴ カタリスト戦略

カタリストというのは触媒の意味。

トヨタ東京海上KDDI、三井住友などの大手企業の間のデータ分析を通じて新たな価値を提供しつつ非連続的な成長を遂げるという戦略。

例えば、車に関する膨大な事故の情報(ビックデータ)を解析することによって新たな保険商品が生まれるかもしれないという説明を聞いたことがあります。

Wi-Fiアクセスポイントから最寄りのおすすめレストランが紹介されるなどのサービスも魅力的です。

産業間のAI・データシェアリングによるAIネットワーク化社会の実現を目指す戦略に注目しています。

⑵  第4次産業革命

第4次産業革命(知識集約産業)が進行中と言われています。

①IOT(モノのインターネット)によるさまざまな情報のインプット

②ビックデータを活用した一次情報の蓄積

③AIを駆使した新たな価値の創造

④RPA(ロボット)を使った効率的なアウトプット

から構成されていると言われています。

アルベルトはその第4次産業革命に関わる企業であり、日本の繁栄にも貢献しうる位置づけにあります。

また、コロナ禍においてはデータサイエンティスト7名が厚労省に派遣され、人同士の接触頻度の分析を行う任務を達成するなどの実績もあります。

アルベルトやAI関連銘柄の投資における適切な判断をするためにも、そして現在進行形の第4次産業革命のトレンドをつかむためにも、引き続き、アルベルトのことを深掘りしていきたいと思います。

⑶  不祥事について

過去に、創業メンバーによるインサイダー取引、現社長による不適切会計などの不祥事を引き起こしています。

その結果、2020年12月の減益の理由は特別損失として、外部調査委員会による調査費(約1億7千万円)の計上。

そして外部調査委員会による調査とは、不適切な売り上げ計上が指摘されました。

この結果、再発防止として

①再発防止策の実効性を担保する体制

CFOの役割の明確化及び充実化

③教育・研修を通じた会計に係る知識・コンプライアンス意識の強化

④適切な会計処理に関するルールの整備及びコミュニケーション環境の改善

⑤不適切な会計処理に関与した役職員に対する適正に処分

に取り組むとのことでした。

特に、⑤に関しては、松本社長が報酬の減額及び自主返納の処分を受けています。

また、今回の件で独立監査人が変わっています。

さらに、招集通知によると”期ずれ”もあったとのことです。

日本M&Aセンター、アウトソーシングを含め、”期ずれ”の問題はどの企業でも起こりうる投資家にとっては頭の痛い問題だと感じています。

⑷ 気になる点

一般に株価が下落する要因は3つあると言われています。

業績低迷、不祥事、将来の成長期待の剥落

です。

アルベルトの場合、残念ながらインサイダー取引と不適切な会計の不祥事を引き起こしています。

では、業績についてはどうでしょうか。

EPS(一株あたりの当期純利益)の推移は下記の通りです。

2018年12月期:88.33円

2019年12月期:54.88円

2020年12月期:33.06円

2021年12月期:79.60円

直近4年間では、右肩下がりを続けようやく前期に回復基調となっています。

会社がいう「非連続成長の実現」どころか、「既存事業のリニア成長」すら実現できていません。

強いていうならば、前社長から今の社長に交代した時に株価を大きく上昇しただけです。

でも、その時からおおよそ5年が経過しました。

経営環境の変化のスピードは早いです。

「カタリスト」も悪くはありませんが、この5年間の”成長”を鑑みるに賞味期限切れのように考えます。

そう考えると、将来の成長期待の剥落の懸念もあります。

PBRが6.36倍ということは、会社に対するのれん、ブランド価値、無形の価値に対して市場や投資家の評価が高いことを意味しています。

そして

PBR=PER×ROE

で表され長期的な視点たるPERは約54、短期的な視点たるROEは約11%

に分解されます。

長期的な評価が高い一方、短期的な評価としてはイマイチです。

招集通知にはAIシステムの実装スケジュールの遅延と追加作業による”納期遅延”が報告されています。

将来の夢を語るのは結構ですが、現実を直視し、しっかりと契約を履行ROEを高める努力が伴わないと高PBRを維持するのは難しいのではないでしょうか。

4 まとめ

アルベルトについて述べてきました。

AI、データサイエンティストなどのフィールドの良さがあり、SBI傘下トヨタ東京海上日動火災保険などの大企業との取引先を抱える強みがあります。

その一方で、2度の不祥事EPSの低さ納期遅延など懸念材料も少なくなく、無配のため下落トレンドに歯止めが掛かりにくい”弱み”もあります。

他のAI銘柄同様に難しい株なので、10年単位での長期投資、または、値動きを果敢に捉えるトレーディングが良いのではないかと感じています。

お読みいただき、ありがとうございました。   

  

※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。 

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