こんにちは!
この記事は、東京ビックサイトで2024年1月に開催された資産運用EXPO2024春に参加した時のコメントをまとめたものです。
- 1 はじめに
- 2 『2024年の世界経済と市場見通し』 複眼経営塾塾頭 エミン ユルマズ氏
- 3 『家計相談1000世帯越え!我慢しない「貯蓄・節約・資産運用のコツ」』 FP事務所アイプランニング代表 飯村久美氏
- 4 『2024年注目セクターのご紹介』日本金融経済研究所代表理事 馬渕磨理子氏
- 5 まとめ
1 はじめに
資産運用EXPOはほぼ毎年のように参加しています。
今年は、来場者が多く活気に溢れていたように感じました。
出店者についても、新NISA関連で証券業は勿論、国内外の不動産、アンティークコインやウイスキーなどの実物資産なども負けじと気合の入った活動をしていたことが印象的でした。
この記事では、その中で参加した講演会の概要についてまとめました。
2 『2024年の世界経済と市場見通し』 複眼経営塾塾頭 エミン ユルマズ氏
朝早くから多くの人達が集っていました。
夜型人間とブラックスワンの話題で講演会がスタートしています。
主なポイント
・世界の製造業PMIは48.5で元気ない
・株式に2ヶ月先行するバルチク海運指数が12月にピーククアウトしている
・米失業率は低水準だが後で下方修正することが多い
・米雇用統計はアルバイトが増えて正規社員が減っている→購買力の低下
・逆イールドカーブが解消→長期的には株価に有利だが、3〜半年で景気後退?
・戦争にもかかわらず原油は上りも下りもしない
・経済はメインストリート、相場はウォールストリート、相場をクラッシュさせられないため、インフレ目標は2%→3%へ
・日本の金利?は2.5%が妥当
・日本人のインフレに対するマインドの変化(16%物価高という認識)
・米国の利下げで為替は円高方向へ
・株式の狙い目は化学の低PBR銘柄
・グロース250指数は悪いままであり、ライブドアショック以来の水準→プライム市場のダウンかグロース市場の上昇が予想される
・中国のハンセン指数は自由落下状態→グローバルマネーの直接投資が日中逆転
・トルコの場合金利が40%だがインフレ率が60%なので実質金利はマイナス
・日本は賃上げがインフレを超えられるかがポイント(賃上げ5%、実感16%)
・日銀財務省の過去のデフレのトラウマ
・中国は良い意味でも悪い意味でもデフレマシン
・円安が中々収まらないのは工場の日本回帰のため?
・ゴールドと日経平均を比較するとほぼ一緒→株価は上がっていなかった
・株価の上昇は初動
質疑応答
Q.日経平均30万円について
A.過去30年はサプライチェーンが日本から出て行ったため苦戦した。新冷戦で日本に工場が進出中。
初任給も現在の20万円がやがて100万円になり暮らしは豊になると予想。
Q.米国の景気について
A.ノーランディングはあり得ないと考える。
Q.アンティークコインについて
A.供給がなく市場があるので良いと思う。
Q.外国について
A.インド、ベトナムは有望、ドイツも悪くない、トルコはだめ。
中国は厳しい、不動産バブルと人口減少が原因、日本と中国の違いは日本の場合お金持ちになってから年をとったのに対して、中国の場合お金持ちになる前に年をとった。
また、不動産バブルについては日本は克服のために100兆円を投じたが、中国はその20倍は必要。
コメント
エミンさんの著書は愛読しており、資産運用EXPOでも講演会を毎年聞いていています。
特に、米国経済について「ノーランディングはあり得ないのではないか?」とのお考えは投資を継続する上で参考になりました。
いつも感じるのは沢山の指数に普段からもっと馴染んでおけばもっと話の納得感が増すだろうということ。
著書も買ってさっと目を通してはいるのですが・・・まだまだ勉強不足を実感しています。
3 『家計相談1000世帯越え!我慢しない「貯蓄・節約・資産運用のコツ」』 FP事務所アイプランニング代表 飯村久美氏
自分もFPということで前回に引き続き講演会に参加しました。
主なポイント
・貯蓄・節約・資産運用のコツを”さしすせそ”でまとめ
・さ:先取りしよう貯蓄投資
・し:収入アップのチャンスをつかめる
・す:スッキリ家計の整える
・せ:生活設計で方向性チェック
・そ:その支出見直そう
・年収が高く物価が安い件は・・・1位:岐阜、2位:奈良、3位:佐賀
・やってよかったトップ5・・・新NISA、iDeCo、家計簿アプリ、株主優待、ふるさと納税
・やらなくてよかったトップ3・・・オートチャージ、箱買い・まとめ買い、リボ払い
・ノー買い物デーを作る
質疑応答
Q.アクティブ投資とインデックス投資について
A.インデックスが9割勝っているということから、まずはインデックスで良い。
Q.FPの会社運営について
A.個人事務所として自己資金なしで小さく始めた。
コメント
FPは金融に関する知識のみならず、表現力(言葉遣い、立ち居振る舞い、容姿、姿勢など)も重要だと感じました。
”さしすせそ”のまとめは苦労されたご様子(自分は覚えられませんでした)。
講演の”骨格”は毎年同じで内容を更新されているように思いました。
家計のホームドクターとしてのお手本として大変参考になり良かったです。
4 『2024年注目セクターのご紹介』日本金融経済研究所代表理事 馬渕磨理子氏
乳がんについての告知があり、応援する聴講者が多かったようです。
馬渕さんも感謝の気持ちを込めて講演するとのことで、気持ちの良い時間を過ごせました。
主なポイント
・日経平均はフェーズが変わってきている=利益を伴った株価上昇へ
・バブル期の日経平均のPERが70倍だったのに対し、現在は16倍
・アノマリー:辰年(28%)、大統領選の年(19%)は株価が上がりやすい
・改革:市場改革、PBR1倍割れ対策、製作保有株の解消(例:トヨタとデンソー)、国内改革、値上げ、賃上げ、新NISA
・業績:好業績
・日経平均=EPS(利益)×PER(期待値)
・EPSは今年は10%アップ
・PERは過去のデータから12〜16倍
・S&Pの場合はPER20(19.5)倍→2024年は5200ポイント予想
・リスク:米国のインフレ、大統領選による混乱、日本のマイナス金利解除、日本の賃上げ率
・NISA関連銘柄:高配当、通信(NTT等)、金融(MUFG等)、飲食(サイゼリア等)、食品(味の素等)
・内需:通信、金融、飲食、食品、建設(インフロニア等)
・外需:機械、半導体、自動車
・資本コストを意識した経営とはP/L脳からB/S脳への転換
・株主資本を効率的に使うとは?
1 成長投資、M&A、賃上げ
2 増配、自社株買い
3 政策保有株の解消
・配当については利益をベースとした配当性向(短期)から株主資本をベースとしたDOE(長期)が高い評価を得る
・日立とレゾナックのようなwin-winの関係
質疑応答
乳がんについてのお話。
馬渕さんのお母様もガンになったことがあったものの手術で回復し、今も元気でご活躍とのこと。
そのお母様の様子を見ていたことで今回の手術の判断も早かったとのこと。
必ず元気になって帰ってくるとの力強い言葉が聞けて何よりです。
コメント
馬渕さんの講演会もよく聞いています。
定番の日経平均株価の予想も納得感がありました。
さらに、バランスシートをもとにしたDOEという指標についての解説も新鮮で勉強になりました。
お若いので、いろいろな切り口からの話が聞けるのが魅力です。
また、
”ビジネスは先に怒った方が負け”、”無形は無敵”
という言葉もありがたかったです。
健康、利益、豊かな人生が実現しますように、パカラ、バカラ!
5 まとめ
毎年参加していて世の中のトレンドを感じることができます。
資産運用EXPOが年々活況になっていることは、デフレからインフレへの時代の転換を意味していると思います。
大きなトレンドを読みつつ、個々の金融商品の精査しながら今回得られたことを資産運用に活かしていきたいと思います。
初めて参加された方は、終わった後のLINEやメールでの勧誘の多さにびっくりされるかもしれません。
それらに対応することも含めて、今後も資産運用EXPOに参加していきたいと思います。
お読みいただき、ありがとうございました。