こげぱんの資産運用

ピンチはチャンスなりをモットーに株式投資を中心とした資産運用についてつづります

ユーグレナ【2931】について〜株主総会雑感

投稿日:2022.4.5

こんにちは!

この記事は、ユーグレナ【2931】についてに関心のある方に向けた株主としてのコメントをまとめたものです。

・既視感(デジャビュー)

・最後はその会社の商品・サービスがなくて困るかどうか

【目次】 

【本社オフィス兼株主総会会場となったG -BASE田町】

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1 ユーグレナについて

⑴ 会社概要

微細藻ミドリムシを活用した、食品、化粧品、バイオジェット燃料等を販売する会社。

総資産は277億円、売上高344億円、は時価総額967億円の規模です。

企業理念等は下記のとおりです。

ユーグレナ・フィロソフィー

サステナビリティ・ファースト

パーパス

人と地球を健康にする

タグライン(合言葉)

生きる、楽しむ、サステナブる。

企業理念等を読んでみて・・・。

地球を健康にするって?

企業理念等というのは、それを意識することで社員の心が熱くなるものだと考えています。

ユーグレナの社員の皆さんが下記のフィロソフィー等でどれほどテンションを上げられるのか?興味深いところです。

セグメント

大きく2つの事業を展開しています。

ただし、使用人数はヘルスケアに偏っています。

●ヘルスケア事業

主に直販・流通・OEMチャンネルを通じて、微細藻類ユーグレナやユニークなコンセプトを軸とした食品・化粧品を販売。

使用人数:804名

●エネルギー・環境事業

バイオ燃料の生産・普及に向けた活動を推進するとともに、バイオ燃料の減量となるユーグレナの培養技術に関する研究開発を実施。

使用人数:33名

⑵ 株主になったきっかけ

5年以上も前に、バイオ燃料という新しい技術に興味を持って株主となりました。

⑶ 経営分析

収益性

・売上高総利益率:62%

売上高営業利益率:−19%

売上原価が安いビジネスモデルですが、販管費等が多く4期連続の赤字です。

なお、キューサイを吸収合併したために売上高は伸びていますが、利益が出ておらず収益性は低いです。

安全性

流動比率(200%以上が望ましい):338%

自己資本比率(30%以上が望ましい):80%

短期的にも中・長期的にも安全性は高い数値となっています。

高い自己資本比率にはずっと無配を続けたことが寄与していると考えます。

効率性 

・売上債権回転率:45.32

債権の回収については効率的な経営がなされているようです。

【G -BASE田町ビル1階の様子】

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2 株主総会

⑴ 株主総会

第17期定時株主総会 2022年3月26日(土) G -BASE田町 本社オフィス

バーチャル総会で会場参加者は事前申込制(10名限定)で、来場したのは6名でした。

土曜日に実施するのは好感が持てますが、会場参加者に制限を加えるのは恣意的なものを感じてしまいます。

一番問題だったのは、リアルもバーチャルも含めて直接株主に質問を許さなかったこと

会場参加者も含め質問は全て書面で提出させていました。

何が問題か?

改ざんです。

実際自分の質問が似て非なる質問となって職員に読み上げられていました。

聞きたかったポイントが巧妙に外されていました。

狡猾です。

これでは、株主総会が適正に実施されたとは言えないのではなでしょうか?

また、株主総会当日の動画のアーカイブ配信も、主な質疑応答のPDFもありません。

社長が”3万人の新しい株主”と連呼していた割には、株主に対する説明は後ろ向きな姿勢だと思います。

また、社長は失言が多く

・プライム市場をプレミア市場と言い間違え(後に訂正)

ドクターイエローをイエロードクターと言い間違え(気づかず)

不安になります。

主な質疑応答

Q.黒字化の目処について

A.未定

Q.配当の見通し

A.当面ない

Q.株価下落についての対策は

A.2026年に売上高1000億を達成し、良い意味でびっくりしてもらう?

Q.株主優待はいつ届くのか

A.3月末から順次送付する。

Q.キューサイとのシナジーについて

A.ユーグレナの有するDXの力を用いてキューサイのコスト削減に努める。

Q.バイオ燃料はコストが高すぎるのでは

A.現在は実証製造工場の価格。将来商業プラントによる製造により価格は抑えられる。

Q.2代目CFO(未来責任者)と3代目CFOについて

A.コロナ禍により計画を変更し2代目は今年6月まで、3代目は今年7月からの予定。

⑵ 株主還元    

配当

無配

株主優待   

2021年12月末の株主に対して持株数に応じた自社製品の割引販売があるようです。

ただし、Yahooファイナンスでは「株主優待情報はありません。」となっています。

【ビルのインフォメーション】 

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3 株主としてのコメント

⑴ デジャビュー(他の企業との共通点)

会社ロゴの変更

株主総会冒頭、社長が自分が身につけていたネクタイを指差してグリーンにピンクを加えてデザインを変更したと説明していました。

そういえば、パーク24もいきなり数億円かけて会社ロゴを変更しました。

その際、パーク24の経営に見切りをつけて売却。

その後、パーク24は2期連続の赤字に陥っています。

株主総会会場参加者の限定

同じ田町に本社を持つマネーフォワードも同じような株主総会会場参加者の制限を加えていました。

マネーフォワードの場合、制限を知らずに会場参加した株主は別室にてビデオ視聴という対応でした。

両者は何らかのつながりがあるのかもしれません。

社長が語る創業の想い

社長がネクタイの次に語ったのは、創業の想い

大学生の時にバングラディッシュを旅行した話が始まりました。

そういえば、時価総額100兆円を目指すZUUの社長も創業の想いを株主総会開始後50分ぐらい語り続けていたことを思い出しました。

情緒的な表現も度を越すと返って反感を買うものです。

M&Aによる売上高の増加率の強調

キューサイを買収したことで売上高が急増しました。

2026年にトップライン(売上高)1000億円を目指すとのこと。

そういえば、AI会社のPKSHAテクノロジーも駐車場会社を始め本業との関係がよく分からない会社を買収しつつ、トップラインの増加率を熱く語っていました。

ただし、PKSHAテクノロジーの場合、一応低いながらも利益が出ていましたが、ユーグレナの場合、赤字であるだけ株主への懸念材料が大きいと思います。

大学発ベンチャー企業

ユーグレナ東大発のベンチャー企業です。

大阪大発のベンチャー企業アンジェスとの間に、大学発のベンチャー企業という共通点があります。

その他に、

・継続する赤字

株主優待は割引価格で自社商品を買わせるもの

という共通点があります。

大学は違えど発想は似たり寄ったりです。

⑵ 今後の方針

5年以上株主をしてました。

今回、株主総会で社長の振る舞いを見て売却しました。

誠実さを感じない経営と将来の成長ストーリーを信じられなかったからです。

ただし、キューサイについて答弁していた執行役員CEOが社長になったら、会社は生まれ変わるかもしれないという期待もあります。

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4 まとめ

ユーグレナについて述べてきました。

ミドリムシをビジネスにする興味深い会社ということで5年以上も前から株主でしたがほとんど放置状態でした。

今回、株主総会参加し、自分の中で評価の低い会社との共通点が多いことなどを理由に、売却に至りました。

けれども、最終的な判断はその会社の商品やサービスがないと困るかどうかです。

ユーグレナの商品やサービスが無くなっても1ミリも困らないので関係を断ちました。

ただし、株主数は9万人から12万人と1年間で3万人も増えているとのことにはびっくりしました。

その方々に幸あれ!

お読みいただき、ありがとうございました。   

  

※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。 

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