こげぱんの資産運用

ピンチはチャンスなりをモットーに株式投資を中心とした資産運用についてつづります

クリエイト・レストランツ・ホールディングス【3387】について~エリアで使える株主優待

投稿日:2021.6.5、更新日:2021.11.16、2022.1.14、2022.6.13

こんにちは!

この記事は、東証1部銘柄のクリエイト・レストランツ・ホールディングス【3387に関心のある方に向けた、株主としてのコメントをまとめたものです。

M&Aで成長したコロワイドとの比較

・エリアで使える株主優待

なお、更新箇所を青字で示しています。

★★★

 【目次】

 【株主総会の会場となったTOC五反田】

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1 クリエイト・レストランツ・ホールディングスについて

⑴ 会社概要

 ショッピングセンター内にレストランやカフェを展開している会社です。

日本全国に249ブランド、899店舗あるとのこと。

総資産1336億円、売上高783億円、時価総額2203億円の事業規模。

PBRは8.4倍と投資家からの期待が高い会社です。

 主要カテゴリー

●CRカテゴリー

フードコート・フードホールへの出店

●SFPカテゴリー

磯丸水産等有するSFPホールディングス

●専門ブランドカテゴリー

「あずさ珈琲」を展開するKRホールディングス等

●海外カテゴリー

シンガポールの「しゃぶ菜」、香港の「つけめんTETSU」等

⑵ 株主になったきっかけ

ポストコロナにおいて外食産業の復活を見込んで2021年2月に購入。

以前、子会社のSFPホールディングスの株主でもあったことから親しみを感じます。

SFPホールディングスについては株主優待が使えるお店が比較的限られていました。

その点、当社の株主優待でいろいろなレストランを楽しめることはありがたく感じています。

⑶ 2022年2月期の経営分析

業績は黒字回復&復配を実現しています。

収益性

・売上高総利益率:72%

売上高営業利益率:10%

前期に比べ粗利率が1%向上するとともに、営業黒字、しかも比較的高収益を達成しています。

コロナ禍を乗り越えて業績回復中と考えられます。

安全性

流動比率(200%以上が望ましい):90%

自己資本比率(30%以上が望ましい):23%

短期及び中・長期的にも安全性には懸念が残ります。

けれども前期に比べれば改善傾向が続いているところは少し安心できます。

ちなみに、2021年11月に公募増資により162億円を調達し、財務体質の改善を図っています。

効率性 

・有形固定資産回転率:1.27

低い数値となっており、土地・建物等の資産に比べると売上額が低く資金の効率的経営がイマイチと言えると思います。

また、前期と比較しても数値の変更は大きくありません。

このことは過去1年間、あまり土地・建物の新規取得が活発ではなかったことw意味します。

レストラン業というのはある意味、”立地家業”

その意味で、コロナ禍は不動産を取得する絶好の機会だったはず。

ちょっと残念な気がします。

ただし、あのドトール日レスHDも同様の傾向が見られることから割安な物件は意外と少なかったのかもしれません。

⑷ 2021年2月期の経営分析

赤字です。

招集通知に記載の連結計算書類をもとに簡単な分析をしてみます。

収益性

売上高総利益率は71%

飲食店は一般に原価3割が基本とのことなので、妥当な粗利率と考えます。

ちなみに

これは同業他社であるコロワイドの場合、

・売上高総利益率は57%

東京都を訴えたグローバルダイニングの場合、

・売上高総利益率は10%

おなじ飲食業でも大きく粗利率は異なります。

このように比較するとクリエイト・レストランツ・ホールディングスは適正な経営がなされていると考えられます。

けれども、ここから販管費を差し引くと赤字となります。

会社も、コスト削減に努めたのだと思います。

招集通知の従業員の状況(2021.2.28現在)

グループ従業員数 4,144名 331名減

当社従業員数 93名 40名減

販管費の中の人件費を削減するために大規模なリストラを断行したと考えられます。

そしてそのリストラも社長の交代に関係しているのかもしれません。

安全性

流動比率(200%以上が好ましい):71%

当座比率:66%

負債比率(100%以下が好ましい):596%

自己資本比率:14%

財務基盤は厳しいものがあります。

GC注記がついたワイズテーブルとあまり変わらない財務状況です。

「劣後ローン」によって債務超過を免れ継続企業の前提に関する不確実性を回避したと考えます。

効率性

まちまちです。

棚卸資産回転率が113回転:小売業平均を上回る

有形固定資産回転率が1回:小売業平均を下回る

棚卸資産回転率の高さから商品やサービスが売れていることが伺える一方で有形固定資産回転率が低いことから、店舗等に高いお金が投じられていると推測されます。

社長が直近でM&Aに力を注いだという発言も関連するかもしれません。

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2 株主総会

⑴ 2022年5月の株主総会

第25期定時株主総会 2022年5月27日(金) TOC五反田

当日は雨でした。

都合がつかず不参加でした。

参加した人の話だと、会社の発展を願う株主からの建設的な提言や質問が多かったとのことでした。

⑵ 2021年5月の株主総会

第24期定時株主総会 2021年5月27日(木) TOC五反田

「おはようございます。」

という社長のあいさつで始まりました。

続いて、大きな赤字となったことと、無配にする旨についてのお詫びがありました。

主な質疑応答

Q.来場した株主に対する配慮が足りない(質問限定など)。アンケートによる顧客の意向調査も不足。

A.真摯に受け止め対応していく。

Q.減資の理由は?

A.減資により中小企業となることで法人税対策等有利になるため。法人税は2億円。

Q.社長退任の理由は?

A.創業から二十数年間ずっと社長をやってきた。当初は三菱商事の後ろ盾があったが、その後完全独立しM&Aで多きなった。さらなる発展のために、次世代のリーダーシップを考えバトンタッチした。老害を回避し、安定した経営が継承されることが大切。上場企業として社長交代はもっと早く行っておくべきであった。

Q.役員に女性がいないのはいかがなものか?

A.新入社員の6~7割は女性であり、役員候補者もいる。

Q.優待ありがとう!M&Aはこれからも続けるのか?

A.ご縁がありともに成長できる会社がある限り継続する。

Q.同業他社(コロワイド)との違いは?

A.”グループ連邦経営”ということで各会社を尊重していることが最大の違い。敵対的買収は当社では考えられない。

Q.食材の供給について共通化は?

A.独立性の強いSFPホールディングスなどを除き、共通できる会社は共通化している。

Q.劣後ローン150億円の使い道は?

A.買収資金、短期ローン返済、DX関連

Q.横浜シャルの照明が暗い

A.適時改善していく。

Q.赤字に対する役員の責任の取り方?

A.一律報酬カット。また、従業員の賞与も削減。

Q.一株当たりの利益がここ数年落ちており、会社の稼ぐ力が落ちている原因は?

A.M&Aのコストによる。PMI(Post Merger Integration)の影響。

Q.退任する岡本社長から一言頂きたい。

A.運に恵まれた幸せな二十数年間、社長として勤務でき感謝の気持ちでいっぱい。

今までできなかったことにもビジネス以外のことにも挑戦し、人生のバランスを取り戻したい。

Q.川井新社長から一言お願いします。

A.地元に密着した互恵の関係を大切にしていきたい。 

株主総会でいただいたミネラルウオーター】

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⑶ 株主還元

配当

一株あたりの配当実績は下記の通りです。

少し、でこぼこした印象を受けます。

今期の復配は株主としてはありがたく受け止めています。

2022年2月期:4.5円

2021年2月期:無配

2020年2月期:6円

2019年2月期:12円

2018年2月期:10円

株主優待

2月末日・8月末日

100株以上 2000円分のお食事券

上記に加え

1年以上継続保有

400株以上:2000円分のお食事券

今回、来年5月期限の優待券を頂きました。

それがきっかけで今年11月期限の優待が未使用だったことに気づきました。

危ないところでした。

優待を使えるお店はたくさんあるのですが、249ブランドもある使えるお店の一覧表がないとついつい先送りしがちです。

以前は磯丸水産が気に入っていましたが、コロナ禍で最寄り店が撤退。

これからは、家に近いお店から順番に使っていこうと思います。

【2021年11月までと2022年5月までの株主優待券】

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3 株主としてのコメント

⑴  2021年5月の株主総会の感想

2021年5月の株主総会で退任した岡本社長、お疲れさまでした。

株主からの最後の質問が手厳しかったので、心ある株主から岡本社長への退任のあいさつで総会を締めくくろとする配慮がありました。

株主からも社員からも信頼されていたのだと思います。

質疑応答においてもそのお人柄の良さが伺えました。

57歳

人生まだまだこれからです。

今後のさらなるご活躍を祈念致します。

⑵  外食業界の中の位置付け

外食業界は統合が進むチェーン系列個人店の2極化していると言われています。

世界一のミシュラン星獲得数から分かるように、それこそ命をかけて頑張っている個人店の頑張りはこの先も続くものと考えます。

一方で、チェーン系列については、マクドナルドやスターバックスのような世界的なレベルには至ってはいません。

業界1位のゼンショーHD2位のコロワイドはM&Aで巨大化しましたが、まだまだ成長の余地はあると思います。

その意味で、同様にM&Aで事業を拡大し続けたクリエイトレストランツHDもM&Aによる成長が期待されます。

⑶  M&Aについて

ただし、M&Aについて気になること2つあります。

一つはTOBに反対する姿勢

クリエイトは経営陣が統合に反対する会社とはうまくいかないと考えているようです。

でも、それは本当でしょうか?

例えば、コロワイド大戸屋買収はどうでしょう。

コロワイド株主総会では大戸屋の買収は成功だったと説明されています。

経営陣は買収に反対だったが、従業員はそれほど反対していたわけでなく、むしろ吸収合併後にコロワイドの組織文化に触れて生産性が高まったとのことです。

他にも、NTTがNTTドコモの社長を更迭して完全子会社化したり、SBIがTOBにより新生銀行の経営陣を刷新したことなどが報じられています。

株主としてはTOBも悪くないと考え、注視しています。

⑷  PMI問題

気になることの2つ目はPMI(吸収合併後の統合プロセス)問題です。

まずは、会社のEPS(一株当たりの純利益)の推移をご覧ください。

17年2月期:17.4円

18年2月期:13.3円

19年2月期:7.0円

20年2月期:6.9円

21年2月期:▲74.3円

見事な右肩下がりです。

毎年、稼ぐ力が減ってきているのが明らかです。

会社の説明ではEPSの低下はPMIのコストによるものだとのことでした。

一般に、PMIは経営統合・業務統合・意識統合から成り立っていると言われます。

この中でどこがコスト高を招いているのかはわかりません。

ただし、一般的きM&Aの成否はPMIによって大きく左右されます。

もちろん自社でそれなりにPMIのノウハウは持っていると思います。

けれども、EPSの低下がこれだけ顕著であるという現実を直視すれば、専門家のアドバイスを受けるなりして対策を取るべきだと考えます。

当社がM&Aで成長を続けていく中で、TOBと共にPMIにも着目して行きたいと思います。

⑸ 点から面の株主優待政策

クリレスの株主優待の特徴は多くのお店で使えることです。

ただし、そのことはあちこちのお店に足を運ばなければならないということでもあります。

けれども最近では、例えば東京ミッドタウン日比谷の地下1階のレストラン街では全てのお店でクリレスの株主優待が使えるようなエリアが増えてきています。

このような点から面で株主優待が使えるお店の拡充を期待します。

株主優待を利用した東京ミッドタウン日比谷地下1階のジャン・フランソワ】

4 まとめ

M&Aで成長を続けるクリエイトレストランツHDについてコロワイドとの比較を入れながら述べてきました。

同じM&Aで成長した外食産業の大企業ですが、組織文化は正反対

コロワイドは優勝劣敗のもと、強力なリーダーシップの集団

クリエイトはグループ連邦のもと、緩やかな絆の集団

アフターコロナの時代、今後の両社の展開が楽しみです。

お読みいただき、ありがとうございました。   

  

※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。 

#投資 #株式 #株主総会 #資産運用 #クリエイト・レストランツ・ホールディングス #SFPホールディングス