こげぱんの資産運用

ピンチはチャンスなりをモットーに株式投資を中心とした資産運用についてつづります

WDI【3068】~株主総会雑感(ブランド力のある店舗と厚い株主優待が魅力)

初投稿:2021.7.15、更新日:2022.7.7、2023.7.5

こんにちは!

この記事は、WDI【3068】に関心のある方に向けた株主としてのコメントをまとめたたものです。

なお、2023年6月の株主総会に参加した時のことを追記し、記事をアップデートしています(更新箇所は青字です)。

・おしゃれなレストラン

株主優待はおススメ

 ★★★★

【目次】 

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1 WDIについて

⑴ 会社概要

 ダイニングレストランの老舗です。

ウルフギャング・ステーキ・ハウス、カプリチョーザエッグスンシングスハードロックカフェなどを運営。

売上高261憶円、総資産211憶円、時価総額140憶円の事業規模です。

PBRは2.97倍と比較定高めです。

⑵ 株主になったきっかけ

コロナ収束後のレストラン業界の復活期待と株主優待目当てで購入しました。

株主優待を堪能しつつ含み益を得ています。

また、5年間保有による長期株主優待も楽しみです。

⑶ 2023年3月期の経営分析

収益性

・売上高総利益率:71%

売上高営業利益率:3%

売上高総利益率をみると原価が約3割ということで教科書通りの堅実な経営がなされていると考えます。

また、営業黒字達成で一安心しているところです。

安全性

流動比率:150%

自己資本比率:30%

安全性に関しては、ギリギリ問題ないと考えます。

効率性

・売上債権回転率:32.67

・有形固定資産回転率:2.36

例年と同水準の売上債権回転率です。

有形固定資産回転率は売上高が上昇にも関わらず昨年よりも低下していることを考えると投資がなされていると推測します。

収益性貢献に期待します。

⑷ 2022年3月期の経営分析

営業赤字でしたが、雇用調整助成金及び時短協力金の「助成金収入」「債務免除益」等により当期純利益として7.25億円が計上されています。

収益性

・売上高総利益率:71%

営業損失

売上高総利益率をみると原価が約3割ということで教科書通りの堅実な経営がなされていると考えます。

また、損失額も前期よりも改善されており、今後の展開が楽しみです。

安全性

流動比率:197%

自己資本比率:31%

財務的には短期的には問題ありません。

若干、中・長期的に考えると懸念されますが当社の過去の低めの自己資本比率を考えるとむしろ安全性は高まっていると考えられます。

効率性

・売上債権回転率:30.36

・有形固定資産回転率:2.87

昨年同様売上債権回転率は悪くありません。

取引先に恵まれていると考えます。

一方、有形固定資産回転率は宿泊・飲食業の平均が1.62であることを考慮すると頑張っているように思えます。

ただし、文京区千駄木に賃貸用不動産を購入しておりここからの収益がどのようになるかが気になります。

⑸ 2022年3月期の経営分析

収益性

減収増益です。

増益の理由は不動産(社員寮)の売却によるものとコストコトロールを徹底した結果、63億円の黒字を達成したとの社長からの説明でした。

安全性

流動比率(200%以上が望ましい):290%

・負債比率(100%以下が望ましい):222%

自己資本比率(30%以上が望ましい):31%

一見すると流動比率は問題ありませんが、負債比率が高く自己資本比率も低めであることが分かります。

ただし、社長の説明によると、十数年間にわたって自己資本比率十数パーセントで経営してきたことを考えると、土地売却により財務基盤は改善されたと考えられます。

効率性

・売上債権回転率:31.47

他のレストラン企業に比べても悪くありません。

債権回収がきちんと管理されており効率的に資金が使われていると分析します。

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2 株主総会

⑴ 2023年6月の株主総会

第69期定時株主総会 2023年6月27日(火) 国際文化会館

参加者は2〜30人で、短時間で終了しました。

対処すべき課題では

・チームの再生

・適正価格への納得

・インバウンド需要の獲得

・サステイナビリティ経営のアクションスタート

が挙げられていました。

主な質疑応答

Q.インバウンドの取り込みにあたり他者との差別化は?

A.SNS等による情報発信や社員のインターナショナルなホスピタリティについては努力を継続している。

あと、当社レストランを選んでいただけるような仕組みづくりを心がけている。

例えば、長期の旅行者に対して当社レストランに来店して、日本と母国の料理を1回ずつ楽しんでもらえるよう、所要の調整をしている。

Q.有形固定資産の中で最も金額の大きい使用権資産について

A.米国のリース契約によるもので、賃料を資産と負債の両方に計上しなければならないのでこのような結果となった。

決議事項

・剰余金処分の件

・取締役1名選任の件

監査役1名選任の件

拍手を持って、承認・可決されました。

株主総会雑感

外食産業の会社といえば、コロワイドやクリエイトレストランツHDなどが挙げられます。

それらの会社に比べると、株主総会も静かで落ち着いています。

けれども、株主優待の充実度ウルフギャングステーキハウスやティム・ホー・ワンなどのブランド力はそれら2社に負けないものと感じています。

このまま、静かにかつ着実に成長を続けるとともに、株主還元をますます厚くしていただくことを期待しています。

【2023年3月期の株主優待

⑵ 2022年6月の株主総会

第68期定時株主総会 2022年6月28日(火) 国際文化会館

猛暑の中のこじんまりとした株主総会でした。

近江商人の三方良しに未来良しを加えた四方良しの経営という言葉が印象に残りました。

主な質疑応答

Q.社員の退職金、住宅手当、家族手当について

A.20年前に年功序列を見直して以来、退職金等は給与の中に含めた報酬体系となっている。

Q.社員の身だしなみについて

A.茶髪については禁止していない。

個性を尊重している。

ただし、靴の汚れには気を付けるよう指導している。

Q.コロナ禍における営業日数について

A.働く場を守ることと、飲食業は社会のインフラという認識のもと、商業施設がクローズされるのでなければ開業を心掛けてきた。

なお、2022年時点ではほぼ通常営業となっている。

Q.浅草ちんやの買収について

A.事業承継、のれんを守る、サステナビリティ重視という観点でじっしした。今後も事業承継支援を積極的に行う。

Q.M&Aのソーシング(対象企業の発見・交渉)について

A.マルチブランド戦略を掲げる当社には関係者から月に2~3件の割合で、事業承継話が持ち込まれるので、自社から対象企業を探しに行くことはない。

Q.合併後の統合(PMI)について

A.当社はプロのオペレーターという自負がある。

独自のマニュアル類も確立されているので合併後の統合はノーコストで実施している。

Q.5年、10年といった長期保有者向けの株主優待について

A.前向きに検討する。

決議事項

・剰余金処分の件

・定款一部変更の件

・取締役4名選任の件

・取締役に対する譲渡制限付き株式報酬の付与に係る報酬決定の件

拍手をもって賛成・可決されました。

約40分で散開となりました。

株主総会雑感

外食産業と言えば、コロワイド、クリエイトレストランツホールディングス等のようなM&Aによる成長企業というイメージを強く持っていました。

ところが、WDIはM&Aは今回のちんやが初めて(社長は事業承継支援と認識)であるいっぽうで、ハードロックカフェ、サラベスなど世界中の有名ブランドを抱えています。

このことは、量ではなく質を重視したことによる業界内の信用の高さを物語っているように感じました。

さすが外食事業参入50周年!

今後のサステナビリティ経営にも期待します。

【2022年3月期の株主優待カード】

⑶ 2021年6月の株主総会

第67期定時株主総会 2021年6月25日(金)国際文化会館

土砂降りの中、こじんまりとした株主総会でした。

コロナ禍で厳しい環境の中にあっても、居ぬき物件に着目するなど攻めの姿勢で対応する旨の説明がありました。

主な質疑応答

Q.今後の資本政策(増資の有無)については?

A.自己資本比率が15%で15年間経営してきたので現在の30%は安定した財務状況である。金融機関とも良好な関係を維持している。

Q.(IPO時代からの株主による)修正動議:役員報酬を自主返納して社員のための退職金制度や住宅手当に充てるべき。

A.社員に対するベネフィットは継続的に実施している。

Q.減資による取得単価の影響は?

A.ない

Q.持株会は?

A.ある。1.7%の比率である。

決議事項

・剰余金処分の件

・取締役選任の件

監査役選任の件

・資本金の額の減少の件

働きの良い社員のことを思っての修正動議が出ましたが、株主も役員も落ち着いた対応で採決が行われ原案のとおり承認されました。

⑷ 株主還元

配当

過去の一株当たりの配当の推移は下記の通りです。

2023年3月期:12円

2022年3月期:13円

2021年3月期:8円

2020年3月期:0円

2019年3月期:15円

減配はちょっと残念です。

株主優待

WDI VIP CARD(20%割引)

株数と保有期間に応じた株主優待券(食事券)

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3 レストランにて

⑴ ブヴェット(ガストロテック)@東京ミッドタウン日比谷1階

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ガストロテックとは一日を通して食べたり飲んだりできる格式張らない日常使いのお店だそうです。

ニューヨーク、パリに続いて東京が世界で3店舗目とのこと。

日常使いといいつつ、入店の際に、

「予約はされていますか?」

と聞かれるくらい人気のお店でした。

あいにく予約はしていませんでしたが、眺めの良い席に案内されました。

まわりは若い女性を中心にほぼ満席。

ランチを頂きました。

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おしゃれな空間と美味しい料理を満喫。

心地よい時間を過ごすことが出来ました。

20%割引の優待カードも使え、満足感がさらにアップ。

同時に、ここに通う女性のどのくらいがこの優待カードのことを知っているのか・・・とてもお得なだけに、ちょっと気になりました。

⑵ ハードロックカフェUSJユニバーサルスタジオジャパン)@大阪

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アメリカン・レストランです。

ずいぶん昔、アメリカに滞在していたことがあったので米国内の観光地にあるハードロックカフェ巡りをしたことが思い出されました。

久しぶりのハードロックカフェ

お店の独特のアメリカンな雰囲気を楽しめつつも、一点だけ気になることがありました。

それは、店員さんの関西弁がキツイ!

アメリカンな雰囲気が・・・!!

でも、料理も美味しくボリュームもあり、USJで遊び疲れた身体には最高のご馳走でした!

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それほど安いお店ではありませんが、ここでも2割引きがききました。

良き思い出です。

4 株主としてのコメント

 レストラン業界では、コロワイドやクリエイトレストランツのようにM&Aで成長してきた会社が少なくありません。

この点、WDIはM&Aを一度もしたことが無いとのこと。

それでも1954年4月の設立以来69年間も会社が存続してることはしっかりとした経営がなされているという証左。

株主優待の利用可能店舗の一覧リストも、一店舗ごとに、WDI VIP CARD と株主優待券の使用の可否が載っており助かります。

例えばエッグスンシングス(ハワイアンカジュアルレストラン)は直営店とそれ以外で株主優待の使用の可否を分けていたりします。

この点は、コロワイドも見習ってほしいです。

株主優待好きとしては、いい会社いい優待と出会えたと喜んでいます。

長期株主として応援していきたいと思います。

5 まとめ

WDIについて述べてきました。

多くの外食産業がM&Aで規模拡大を目指す中、プロのオペレーターとしてのクオリティの高い商品・サービスを提供し続ける姿勢に共感を持ちました。

また、浅草ちんやのように事業承継支援の展開も注目しています。

まずは、長期株主5年を目指して株主を続けたいと思います。

お読みいただき、ありがとうございました。   

  

※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。 

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