こげぱんの資産運用

ピンチはチャンスなりをモットーに株式投資を中心とした資産運用についてつづります

いちご【2337】について〜株主総会雑感

初投稿:2021.6.14、更新日:2022.6

こんにちは!

この記事は、いちご【2337】に関心のある方に向けた株主としてのコメントをまとめたものです。

なお、2022年5月の株主総会に参加した時のことなどを追記し、記事をアップデートしています(更新箇所は青字です)。

・好業績、夢のある成長ストーリーなのに株価低迷の”謎”

・不動産の可能性を学べる会社

★★★

【目次】

【毎年株主総化が実施される第一ホテル】

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1 いちごについて

⑴ 会社概要

不動産再生の「心築」事業とREIT(オフィス、ホテル、クリーンエネルギー)、太陽光等の発電事業の3本柱を有する会社。

いちごは「一期一会」に由来するものとのこと。

経営理念

日本を世界一豊かに。

その未来へ心を尽くす一期一会の「いちご」

行動指針

●プロフェッショナル

ベンチャー・スピリット&ダイバーシティ

●チームワーク

事業(セグメント)

●心築(しんちく)事業(不動産再生事業)

 AIレベニューマネジメント(売上管理)システム「PROPERA」の導入で、稼働率回復。

●アセットマネジメント事業

・いちごオフィス投資法人(8975)

・いちごホテルリート投資法人(3463)

・いちごグリーンインフラ投資法人(9282)

●クリーンエネルギー事業

太陽光発電

風力発電

バイオマス発電

長期ヴィジョン

「いちご2030」

2020年2月期~2030年2月期(11年間)

ROE自己資本利益率)期間平均15%以上

・「JPX日経インデックス400」11年間継続の組み入れ

・エコノミック営業キャッシュフロー 11年間継続の当期純利益超過

・ストック収益比率 60%以上

・「安心安定配当」の累進的配当政策減配しない

・DOE(株主資本配当率) 3%以上

・機動的な自社株買い

⑵ 株主になったきっかけ

新興不動産企業全盛の時代、いちごが、アセットマネージャーズという会社の時代からの古い付き合いです。

かつては値嵩株であり、それなりに利益を確保させていただきました。

また、毎年の年賀状も楽しみでした。

スコットさんに率いられて、いちごとして再生してからは比較的穏やかな株価。

ある意味、腐れ縁のようなものを感じています。

⑶ 2022年2月期の経営分析

収益性

・売上高総利益率:28%

売上高営業利益率:18%

収益性は悪くありません。

しかも昨年よりも向上しています。

それなのに株価が冴えないのはある意味”謎”です。

安全性

流動比率(200%以上が望ましい):589%

自己資本比率(30%以上が望ましい):33%

安全性についても悪くない財務状況が継続していると考えます。

コロナ禍にあってホテルを経営していることを考慮すると健闘していると思います。

効率性 

・有形固定資産回転率:0.28

他の不動産会社と同水準の回転率です。

霞ヶ関キャピタルのように半年で仕入れた土地を売却するようなビジネスモデルでない限り、顕著な向上は難しいと考えます。

⑷ 2021年2月期の経営分析

2021年2月期は減収減益です。

コロナ禍で赤字にならなかっただけでも立派だと思います。

収益性

・売上高総利益率:25%

売上高営業利益率:16%

なかなか良いと思います。

安全性

流動比率:540%

当座比率:233%

・負債比率:215%

自己資本比率:32%

流動比率当座比率については問題ありません。

それに比べると、負債比率と自己資本比率が比較的安全性が低いと考えられます。

負債が多いが長期で借りているということの強みでしょうか。

 効率性

棚卸資産回転率:0.96

・有形固定資産回転率:0.29

物件の売却が進んでいない(止めている)ためなのか、効率性はコロナ禍の影響を受けているように考えられます。

不動産がいつごろから売れるようなるか要注目です。

【第一ホテルにて】

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2 株主総会

⑴ 2022年5月の株主総会

第22期定時株主総会 2022年5月29日(日)第一ホテル

主な質疑応答

Q.株価が低い、新たな成長マーケットへの投資が足りないのでは?

A.日本のレストランは世界一レベルだがホテルはそのレベルになく、価値提供の観点からホテルブランドを新たに作ったり、「PROPERA」のようにバランスシートに依存しないビジネスを展開したりしている。増収・増益・増配を持って恩返しさせて頂けるよう努める!

Q.取締役選定の理由について(新任取締役候補から一言)

A.取締役の任期は10年が平均と認識しており、年数とともに監督する力が向上する。その一方で、新陳代謝や世代交代も重要である。そのバランスを踏まえ、選任している。

新任取締役(公衆衛生医療が専門)からネット配信を通じて心意気が語られる(若干聞き取りにくかった)

Q.太陽光発電についてのネガティブなイメージについて

A.地球に優しいという理念に沿ったもので、問題はこれまでもなかったし今後も無いようにしっかりと対応していく。

Q.TV広告よりもネット広告の方が良いのではないか?

A.その認識は持っている。現在のTV広告は安いコスト(無料?)で実施している。

Q.子供向けのいちごのイベントの継続の要望について

A.ありがとうございます。

Q.配当金を1号議案としない理由は?

A.いちごは指名委員会等設置会社でありガバナンスが整っているので取締役会で配当を決めることが法律で許されているため。

決議事項

●定款一部変更の件

●取締役10名選任の件

拍手を持って賛成・可決されました。

事業説明会

総会が11時10分頃終了し、20分から事業説明会が実施されました。

内容は今後の事業戦略について

・不動産の取得と売却によるフロー収益の向上

・いちごオーナーズという新しい小口取引の開始

・3つのリート(オフィス、ホテル、クリーンエネルギー)

・「PROPERA」(不動テック)

などの概要説明がありました。

主な質疑応答

Q.いちごオーナーズの内容について

A.リートでは出来ない対象をDXを駆使してコモディティかした個人向け国債ビジネスである。同業他社でも同様な商品が提供されているが、管轄が金融庁国交省かなどで細部の差異がある。

Q.借入金の返済要領について

A.自己資本比率30%以上を維持しており、銀行からの返済圧力は2年間はない。

Q.自社株買いについて

A.自社株買いのメリットは、EPSの向上による中長期定期な株式価値の向上に加え、短期的には株主構成を変える効果の2点がある。

これまで、8.5%を取得しその成果があったと認識。

そして、取得した株式については全て償却を予定している(M&A等は考えていない)。

Q.林業への参入について

A.非常に魅力的なビジネスと認識している。ご提言を検討する。

⑵ 2021年5月の株主総会

第21期定時株主総会 2021年5月23日(日)第一ホテル

毎年、5月下旬の日曜日に第一ホテルにて開催。

今年はトレイルランニングと競合したため不参加。

後日、ビデオで総会の様子を確認。

主な質疑応答

Q.ホテル事業とクリーンエネルギーへの投資拡大をどう考えるか?

A.いちごのストックの1/4はホテル。将来観光ブームが来た時の準備を着実に進めている。クリーンエネルギーについても同様に投資を継続する。

Q.YouTubeの活用は?

A.やりましょう!

Q.財務体質は?

A.キャッシュ利益を重視している。

Q.「PROPERA」とは?

A.AIを活用した客単価を上げていく仕組み。ノンアセットでの収益拡大を図るチャンスととらえている。

Q.いちごとリートの間で利益相反は無いか?

A.独立性を重視しており、そのようなことはない。

Q.不動産売却判断の分岐点は?

A.20~30%

⑶ 株主還元

配当

2021年2月期:7円

減配しないという方針は立派です。

株主優待

Jリーグ鑑賞券

コロナ禍等の理由により使用できず。

【2022年5月の株主総会でいただいたお土産】

                      

3 株主としてのコメント

⑴ 不動産の可能性を学ぶ 

 今回の「PROPERA」という、AIを駆使したホテルの客単価を上げるための仕組みのように、これまでいろいろな不動産にかかる事業についていちごを通じて学んできました。

これからバイオマス発電にも注力するようです。

不動産の可能性をいちごの事業展開を通じて学び続けたいと思います。

⑵ 経営陣との対話を楽しみに

以前は、家族全員で懇親会に参加したことも有ります。

いろいろな話をしたり聴いたりすることが楽しみでもあります。

スコット会長も同じお気持ちのご様子。

いちごとは、今までも、そして、これからも長い付き合いになりそうです。

⑶ 株主総会雑感

株価低迷の謎について考えてみました。

ビジョンレベルとしては

日本を世界一豊かに

という理念は多くの人から支持を得ていると考えます。

戦略レベルでの、バランスシートに依存しない「PROPERA」や、個人向け小口投資商品など将来についての成長ストーリー作りもしっかりとしていると思います。

問題はオペレーションレベルではないか?

根拠は3つ

1 株主総会招集通知の表紙を飾っているお台場のビルの入居率が50%と低いのみならず、社長がそのことについて株主対してふつうに話せているという問題意識のなさ。

2 株主総会会場で新任取締役候補の音声が聞き取りずらかったという総会運営要領の稚拙さ。

3 株主の中で多くの質問者がいるにもかかわらず、一番先に手を挙げた株主に複数回発言させようとしていた司会者の全般俯瞰能力の欠如(結果的には、会長からの一言で多くの株主に発言が許されましたが)。

レストランや小売の会社であれば”末端レベルの現場社員”と接する機会がありますが、いちごのような不動産会社の場合、現場レベルの状況が見えにくいという特性があるように思います。

将来の成長ストーリーもいいですが、足元をしっかりと見据え現実を直視し、本業をしっかりと立て直す(空室率を下げる)ことができていないと、どんなビジネスも”絵に描いた餅”になりかねません。

問題が社員にあるのか?、中間管理職のマネジメントにあるのか?などさまざまな要因が重なり合っているように感じられます。

謎解きには程遠いですが、株価の低迷の要因としてオペレーショナルレベルの不振がどう解決されていくかについて着目していきたいと思います。

4 まとめ

いちごについて述べてきました。

業績好調、夢のある成長ストーリー、不祥事とも無縁にもかかわず株価は低迷をつづけています。

株主総会に参加し、その”謎”の原因としてオペレーショナルレベル(現場)に問題を抱えているのではないかと感じました。

本業と新規事業のバランスを考えたいちごの事業活動を引き続き株主として見守っていきたいと思います。

お読みいただき、ありがとうございました。   

  

※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。 

#投資 #株式 #株主総会 #資産形成 #資産運用 #いちご

  

ビザスク【4490】について~2年連続株主総会に参加して感じたこと

初投稿2021.6.11、更新日2022.6.2

こんにちは!

この記事は、ビザスク【4490】に関心のある方に向けた株主としてのコメントをまとめたものです。

なお、2022年5月の株主総会に参加した時のことを追記し記事をアップデートしています(更新箇所は青字です)。

・変化し続ける会社とそのリスクについて

株主総会に参加して気になったこと

★★★

【目次】 

 【株主総会会場 住友不動産青葉台ヒルズ】

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1 ビザスクについて

⑴ 会社概要

スポットコンサル(ビジネス知見を持つアドバイザーと顧客をマッチングし、インタビューを設営するサービス)が主力の会社。

総資産187億円、売上高37億円、時価総額221億円の事業規模です。

売上高に比べ、時価総額が高いことは市場や投資家の評価の高さを物語っています。

そのことは、裏を返せば失望売りが出やすいというリスクに通じます。

グローバル7拠点、登録者46万人の企業グループです。

色々な意味で、興味深い会社です

セグメント

知見プラットフォーム事業(単一セグメント)

⑵ 株主になったきっかけ

成長株を探していたところでその要件と考えた

・売上高成長率20%以上

売上高営業利益率10%以上

・創業者が筆頭株主

・上場後5年以内

時価総額が300億円以下

を満たしていたことから2020年10月に特定口座で購入しました。

また、 情報・サービス業界、米国で先行するビジネスを日本に導入、女性創業者の社長、会社が所在するビルでの株主総会開催という点で、自分の中ではAIクロス【4476】と共通点があると感じています。

AIクロスに関する過去の記事は下記リンクからご覧下さい。

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⑶ 2022年2月期の経営分析

収益性

売上高営業利益率:−3%

営業損失が発生した理由は、コールマン社買収の費用が約9.5億円によるものとのことです。

安全性

流動比率(200%以上が望ましい):169%

自己資本比率(30%以上が望ましい):54%

昨年に比べ、短期的な安全性が若干低下しているものの、反対に中・長期的には僅かに安全性の改善が見られます。

効率性 

・有形固定資産回転率:55.42

有形固定資産については効率的な経営が続いていると考えます。

有形固定資産の内訳については「工具、器具及び備品」約2億円ある一方、減価償却累計額が約1.6億円あることが特徴です。

そのことも、有形固定資産回転率の向上につながっています。

⑷ 2021年2月期の経営分析

収益性

売上高営業利益率:13%

成長企業らしい収益性を確保しています。

安全性

 流動比率:232%

 当座比率:228%

 負債比率:94%

 自己資本比率:51%

 財務についても問題は見当たりません。

効率性

 売上債権回転率3.89

 サービス業の平均約30を大きく下回ります。

 有形固定資産回転率:69.75

 サービス業の平均約2.0を大きく上回ります。

 債権の回収に時間を要している一方で、有形固定資産のコストは抑えられているようです。

経営に関しては、他の成長企業同様に順調になされていると分析します。 

株主総会会場】

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2 スポットコンサルタントについて  

ビザスクで生産調達関連の分野でコンサルタントとして登録しています。

積極的に活動しないまま約1年半年経過した頃、報酬つきアンケートをいただきました。

前職に関係する質問でしたので、1000字程度の文章を解答することで報酬をいただきました(振り込まれたのは株主総会当日)。

自分で体験してみて、スポットコンサルタント業の将来性楽しさを実感する貴重な体験ができました。

【総会で頂いたお水】

3 株主総会

⑴ 第10期定時株主総会 2021年5月31日(火)住友不動産青葉台ヒル

昨年に引き続き、受付にてお水をいただきました。

株主総会招集通知記載の内容を社長が読み上げる要領で、事業報告や議案の説明等がなされました。

主な質疑応答

Q.コールマン社買収に至る経緯

A.M&Aについて2週間に1回のペースで勉強会を開いて準備をしていたところ、瓜生取締役のツテで得られた交流がM&Aに進展した。

Q.M&Aのシナジーについて

A.日・米の強みを活かすことで世界を目指すことに貢献すると考える。

Q.(ケビン取締役へ)会社を売却しようと思った理由について

A.バリューを共有でき、世界で戦うポイントになると考えた。

Q.(ケビン取締役へ)コールマン社の強みは?

A.テクノロジー系企業に強い。金融関係の顧客が多いことからコンプライアンスが徹底されている。

Q.5年後の市場規模とポジショニングについて

Bto Bプラット市場の売上規模は3720億円であり、毎年18%で伸びているという試算もある。

コールマン社はコンサルとインタビューに特化しているが、日本の市場は働き方改革の影響もあり特殊な要因もある。

さまざまな提案、或いは、商品やサービス(試作品)について試行した意見を提供したりして日本市場特有のニーズにも応えていく。

Q.ビザスクとコールマン社のシステム統合について

A.検討中。現在は、コールマン社のシステム端末を日本の社員が活用している段階。

大切なのはそれぞれの共有するデータベースを顧客のために活用し得るシステムを実現すること。小さなことから始めていきたい。

Q.資金需要を考えナスダックに上場する考えは?

A.ない。日本市場が気に入っておりやるべきことがまだまだある。

Q.アドバイザリーの質を向上させるための教育について

A.教育というのはおこがましいが、コンプライアンス守秘義務厳守等)については、年に1回のオンラインセミナー受講をお願いしている。

Q.恒常業務のイメージについて

A.例えば、顧客からの質問に関するアンケートメール等をアドバイザーに送付し、その知見の表現をより適切にできるようにすることを実施している。

Q.社員の給料が安いのでは?

A.報酬については適時見直しを実施していく。業績連動の賞与を設けたりして魅力ある職場づくりに努める。

Q.同業他社との違い(強み)について

A.グローバルプレーヤーの中で、日本に強いプレーヤーは少ない。日本やアジアでの強みを活かすことが重要と考える。

Q.社長が動画配信をすることについて

A.個人的な好みから考えていない。

Q.役員等の席に名札を掲げて欲しい。

A.承知した。

決議事項

●定款一部変更の件(監査等委員会設置会社へ)

●取締役3名選任の件

●監査等委員である取締役3名選任の件

●取締役の報酬額決定の件

●監査等委員である取締役の報酬額決定の件

拍手を持って賛成・可決されました。

総会中は笑い声を交えながら主導的に議事を進行されていた社長のメンタルの強さが頼もしく感じられました。

⑵ 第9期定時株主総会 2021年5月28日(金) 住友不動産青葉台ヒル

受付終了後に、ミネラルウオーターを頂きました。

クリエイト・レストランツ・ホールディングス(3387)に続き、お水を頂くのは2社目です。

 【会場でいただいたミネラルウオーター】

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事業概要の説明に続いて質疑応答がなされました。

質疑応答

Q.来春に目指す市場は?

A.まずは、グロース。ゆくゆくはプライム

Q.他社との差別化策は?

A.膨大なアドバイザーのデータベースを有しており容易には追いつけない。

Q.海外展開の方向性は?

A.まずは、日本企業の海外調査に係るニーズに応えることを優先させる。

Q.伸びている会社の監査のポイントは?

A.(社外監査役の方が答えるが)下を向いて現行棒読みなので良く分からず。

Q.ビザスクライトが使いにくい。

A.貴重なご意見ありがとうございます。検討します。

Q.ビザスクが属している業界とその中での位置づけは?

A.インタビュー市場(世界で1500億円、そのうち米国が800億円)において当社が日本のマーケットを開拓していく。

併せて、ナレッジソリューションとしての可能性を追求していく。

Q.社長が株式の過半数を握っているがゴーイング・コンサーンとして株式を取引先企業等に持ってもらい予定はないのか?

A.後継者のことは考えず、現状で頑張りたい。

Q.招集通知の総会会場の案内図が分かりずらく、かつ、会場前に案内人ひとりたてていないのはいかがなものか?

A.陳謝

Q.取締役会の雰囲気は?

A.明るくオープンで活発な意見が交わされる。社長はアイデア豊富でチャーミング。社長のアイデアを発散させそれを収斂させるための取締役会。

決議事項

・取締役選任の件

・取締役及び監査役の報酬額改定の件

について可決。

約1時間ほどで終了。

余談ですが、AIクロスは総会終了後、社長と役員の方がエレベーターまで株主全員を見送りましたが、ビザスクの場合、それはありませんでした。

共通することが多いビザスクとAIクロスですが、株主総会において、最初と最後有形と無形という点で対照的でした。

⑶ 株主還元

配当

なし

株主優待

なし

【第9期株主総会の案内板】   

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4 株主としてのコメント

⑴ 2021年5月の株主総会で感じた2つのリスク

数年でテンバーガーになる会社について冒頭での要件とは別に、

・伸びる領域で

・優秀な経営陣が

・真面目にやっていること。

というものがあります。

これをビザスクに当てはめてみます。 

伸びる領域か?

良く分からないというのが正直な感想です。

というのも事業領域について

招集通知では、

・「情報・サービス系の産業」

・「B to B情報プラットフォーム事業」

セグメントでは

・「知見プラットフォーム事業」

ネット広告では

・「スポットコンサル」

社長の口からは

・「インタビュー市場」

と、いろいろなキーワードが飛び交っていますが、結局何をやっている会社なのか良く分かりません。

インタビュー市場という世界で1500憶円という規模もそれほど大きなものとは思えませんでした。

さらに、「インタビュー市場」という単語をグーグルで調べましたが何も出てこないことが不安を募らせます。

参入障壁を気にする前に、その「インタビュー市場」が今後日本で成立するのかを見極めることが死活的に重要です。

どんなにビザスクが頑張っても、他社が参入してこないことには市場は成立しません。

もちろん自分の勉強不足はありますが、調べれば調べるほど、伸びる領域という確信を持ちえないというところが、総会で感じた一つ目のリスクです。

優秀な経営陣か?

社長の経歴だけ見れば優秀と思いがちです。

では、優秀の定義は?

経営には攻め守りの2つの面があり、どちらも欠くことは出来ません。

コロナ禍を背景に、情報・サービス系の産業は追い風が吹いていますが、やがて厳しい経営環境に立たされる状況も必ず訪れます。

その際には、多面的に考えつつ守りを徹底することが必要になります。

そのことは、一人の経営者の判断に依存し過ぎないことを意味します。

そのようなことを踏まえつつ、”経営陣”という組織としてビザスクを見つめると一抹の不安を感じます。

ポイントを列挙すると

社長が株式の過半数を握っており、かつ、その状態を変える気はないので株主からの”歯止め”が効かない

取締役も社長をチャーミングと評価しており、社長の誤った判断を止められるか疑問(ソフトバンクの取締役だった柳井さんは孫さんを止めるのが自分の仕事と明言)。

若い女性の監査役の方の株主からの質問に下を向いて原稿を棒読みしながら対応する姿をみて、”難しい事案”を適切に監査する意志も能力もないと確信

株主からの質問も、社長に対する憧憬のようなものが目立ち、ファン化していた(道に迷って遅れてきたおじいさんを除く)。

社長、取締役、監査人、株主の側から見てきましたが、調子のよい時はそれなりに順調にいくでしょうが、社長の判断が危うい時や守りに立たされた際に今の経営陣等で果たして切り抜けられるのか疑問を感じました。

⑵ 2022年5月の株主総会で感じたこと

1年前の株主総会で事業領域と経営陣についてのリスクを感じましたが、今回の総会参加でそのリスクは少なくなりました。

一方で、新たなリスクも感じられるようになりました。

細部は以下の通りです。

事業領域であるスポットコンサルについて

1年前は事業領域について社長の話を聞いてもあまりピンと来ませんでした。

けれども、アンケートに解答して報酬をいただく経験を通じてビザスクのビジネスモデルの一端を理解することができました。

アドバイザーとして比較的簡単に自分の知見が役に立ちお礼をいただけるというのは、多くの人にとっても楽しい経験につながると感じます。

そのことはスポットコンサル市場の拡大につながるものと予想します。

経営陣の属性が似通っていることについて

年齢層を含む経営陣の属性があまりに似通っているため、攻めは強いが守りはどうなのか?という懸念を持っていました。

今回、コールマン社を買収してケビンさん(1969年生まれ)が取締役に加わることでそうした懸念はだいぶ払拭されました。

50代の紳士的な外国人取締役の存在株主総会である意味”安定感”をもたらしてくれます。

日本及び米国における地域分散がビジネスのリスク低減、ひいては安定感のある経営に通じることを期待します。

PBR約20倍という高バリュエーションについて

少し前までは、PBRが2倍程度でハイパーグロース企業にしては割安と考えていました。

しかし、M&A後はPBRは20倍となり、一気に割高な水準になっています。

無形固定資産134億円の中で、勘定科目「のれん」の金額は61億円もあります。

高バリュエーションゆえに株価が大きく乱高下するリスクを覚悟する必要があると思います。

システム統合について

システム統合の質問が出ましたが、新たなリスクだと感じました。

ドトールコーヒー日本レストランシステムが統合して15年以上が経過してもいまだにシステム統合がなされていないため、顧客情報が共有されず、消費者は不便を強いられています(ドトールバリューカードが星乃珈琲で使えないなど)。

ビザスクの場合、直近では2社の端末を並べて使いつつ、限定的にシステムの”連接”を試みていくと予想します。

けれども、(5年以上先の)将来には最新のIT技術を取り入れてシステムを”換装”することが望ましいと思います。

うまくいけば、業務の効率化のみならず、ビックデータの活用による”新たな知見の創造””データの商品化”にも通じると考えます。

ただし、そのためにはCTO(最高技術責任者)の配置、IT企業の買収又は業務提携、社内での人材の育成など多岐にわたる準備が必要になってきます(株主総会招集通知記載の対処すべき課題の中で「業務プロセスの効率化及び高度化」で掲げられていることも含みます)。

M&A勉強会を開催していた時のような全社的な積極的な取組などに注視していきたいと思います。

⑶ 株主総会で気になったこと

社長のアニメ声

個人的には社長の声はアニメ声だと思います。

アニメ声というのは、聴きやすく癒される声であってしかもインパクトもある声という意味です。

今回のM&Aを含め、ビジネスの交渉においては強力な武器になるのではないでしょうか?

そして、社長は動画はあまり出ないとのことでしたので、話を聴く機会があればレアキャラに遭遇した時のような感動が得られるかもしれません。

社長の靴

社長の鮮やかな緑色のハイヒールが印象に残っています。

会社のトップが服装のセンスに気を配れるというのは活力がある証拠であり、好ましいことと考えます。

ただし、もし緑色にこだわりをお持ちなら、ちょっと考えものです。

東京都知事とイメージが被らない方が良いと思います。

受付の人の多さ

受付の人数が多いのが気になりました。

半分に減らしても大丈夫だと思います。

残りの半分で、エレベーターの下とかビルの前で会場案内をした方がよほど経営資源の有効活用につながると考えます。

まだ株主総会も10回目なので、試行錯誤しながらより良い運営を目指していただきたいと思います。

本社の表彰状

株主総会会場の後方にたくさんの表彰状などがありました。

株主の方はあまりご覧になっていないご様子。

でも、個人的にはとても気になりました。

もし来年同じ場所で総会が開催されたら、ちょっと早めに会場に足を運んでじっくりと賞状などを見てみたいと思います。

【第10期株主総会の案内板】

5 まとめ

ビザスクについて述べてきました。

2年連続で株主総会に参加し、M&A等により会社が大きく変化していることを感じました。

初めて株主総会に参加した時に感じた事業領域経営陣についてのリスクは低減し、代わりにビザスクのM&Aに伴う高バリュエーションやコールマン社とのシステム統合についてのリスクが台頭してきました。

株価同様、事業についてもいろいろあると思いますが長期投資家として関わっていければと考えています。

お読みいただき、ありがとうございました。 

 

※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。 

#投資 #株式 #株主総会 #資産形成 #資産運用 #ビザスク #スポットコンサル

  

大塚家具の株主優待で家具を買いました

こんにちは!

 

大塚家具の株主優待を使って家具を買いました。

本社ショールームで選ぶのに長い時間がかかりましたが、気に入ったものが安く手に入り喜んでいます

 

ところで、大塚家具と言えば、父と娘の争いが「親子喧嘩」と報じられてきました。

公認会計士の前川修密氏の著書『会計士は見た!』

という本によれば、経営の合理化に対する姿勢の違いがその争いの本質があったと分析されています。

在庫数・平均年間給与・従業員数の推移などの財務諸表から、創業者の大塚勝久氏が家具と従業員を大切にする経営を貫いたことが業績低迷につながったと説明されています。

在庫一掃バーゲンセール、リストラやアルバイトに安易に手を染めなかったことが、かえって経営的には厳しい状況を招いたとの仮説は説得力があります。

 

その一方で、

久美子氏も本書で説明されたほど合理化を徹底していなかったのではないか?

というのが、自分の感想です。

むしろ、どちらかと言えば父と同じように家具や従業員を大切にしていたとさえ思っています。

 

その根拠は?

大塚家具で家具を買った後に手書きのお礼状を頂いたからです。

 

【大塚家具から届いた手書きのお礼状と株主優待

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やはり、父から娘に経営が移っても家具や社員を大切にする経営はずっと続いていたのだと思います。

 

そして、株主優待も50期の記念ということで15%も割り引いてくれる優待を使わせていただきました。

久美子氏が経営している間、大塚家具の株価は低迷し続けていましたが、この優待を見る限り、株主を大切にする気持ちも持ち合わせていたと思います。

 

家具と従業員を愛し、株主に報いようとした久美子氏が大塚家具の経営から離れてしまったのは寂しく思います。

けれども、まだまだお若いので、まずはゆっく休んで人生を謳歌してください。

その後のさらなるご活躍を楽しみにしています。

 

おつきあいいただき、ありがとうございました。

 

 

#大塚家具 #株式 #株主優待 #株主総会 #大塚久美子 #会計士は見た

クリエイト・レストランツ・ホールディングス【3387】~株主総会雑感(買い増しについて)

投稿日:2021.6.5、更新日:2021.11.16、2022.1.14、2022.6.13、2023.5.27

こんにちは!

この記事は、クリエイト・レストランツ・ホールディングス【3387に関心のある方に向けた、株主としてのコメントをまとめたものです。

なお、2023年5月の株主総会の内容を追記し、記事をアップデートしています(更新箇所は青字です)。

M&Aで成長したコロワイドとの比較

・買い増しについて

なお、更新箇所を青字で示しています。

★★★

 【目次】

株主総会の会場 品川グランドセンタラルタワー】

【過去の株主総会の会場 TOC五反田】

f:id:cogepan20:20210602130257j:plain                      

1 クリエイト・レストランツ・ホールディングスについて

⑴ 会社概要

 ショッピングセンター内にレストランやカフェを展開している会社です。

日本全国に249ブランド、899店舗あるとのこと。

売上高1182億円、総資産1335億円、時価総額2160億円の事業規模。

PBRは7.83倍と投資家からの期待が高い会社です。

 主要カテゴリー

●CRカテゴリー

フードコート・フードホールへの出店

●SFPカテゴリー

磯丸水産等有するSFPホールディングス

●専門ブランドカテゴリー

「あずさ珈琲」を展開するKRホールディングス等

●海外カテゴリー

シンガポールの「しゃぶ菜」、香港の「つけめんTETSU」等

⑵ 株主になったきっかけ

ポストコロナにおいて外食産業の復活を見込んで2021年2月に購入。

以前、子会社のSFPホールディングスの株主でもあったことから親しみを感じます。

SFPホールディングスについては株主優待が使えるお店が比較的限られていました。

その点、当社の株主優待でいろいろなレストランを楽しめることはありがたく感じています。

⑶ 2023年2月期の経営分析

収益性

・売上高総利益率:72%

売上高営業利益率:4%

粗利率から原価管理は比較的うまくいっていると考えます。

ただし、営業利益率は前期より大幅低下。

株主総会における説明では、時短営業の助成金がなくなったためとのこと。

伝統的にM&Aに伴うPMIのコストで収益性は低い状態が続いています。

収益性についての経営陣の姿勢が、ちょっと気になります。

安全性

流動比率(200%以上が望ましい):88%

自己資本比率(30%以上が望ましい):26%

短期及び中・長期的にも安全性には懸念が残ります。

改善していません。

公募増資や借入金で所要の資金を調達していますが、財務的には改善の兆しがみられません。

この点についても、経営陣の姿勢が気になります。

効率性 

・有形固定資産回転率:2.05

昨年よりも、ちょっと改善しています。

「ロケーションビジネス」から「ブランドビジネス」へ転換をはかると、株主総会では説明がありました。

有形固定資産の推移についても注目していきたいと思います。

⑷ 2022年2月期の経営分析

業績は黒字回復&復配を実現しています。

収益性

・売上高総利益率:72%

売上高営業利益率:10%

前期に比べ粗利率が1%向上するとともに、営業黒字、しかも比較的高収益を達成しています。

コロナ禍を乗り越えて業績回復中と考えられます。

安全性

流動比率(200%以上が望ましい):90%

自己資本比率(30%以上が望ましい):23%

短期及び中・長期的にも安全性には懸念が残ります。

けれども前期に比べれば改善傾向が続いているところは少し安心できます。

ちなみに、2021年11月に公募増資により162億円を調達し、財務体質の改善を図っています。

効率性 

・有形固定資産回転率:1.27

低い数値となっており、土地・建物等の資産に比べると売上額が低く資金の効率的経営がイマイチと言えると思います。

また、前期と比較しても数値の変更は大きくありません。

このことは過去1年間、あまり土地・建物の新規取得が活発ではなかったことw意味します。

レストラン業というのはある意味、”立地家業”

その意味で、コロナ禍は不動産を取得する絶好の機会だったはず。

ちょっと残念な気がします。

ただし、あのドトール日レスHDも同様の傾向が見られることから割安な物件は意外と少なかったのかもしれません。

⑷ 2021年2月期の経営分析

赤字です。

招集通知に記載の連結計算書類をもとに簡単な分析をしてみます。

収益性

売上高総利益率は71%

飲食店は一般に原価3割が基本とのことなので、妥当な粗利率と考えます。

ちなみに

これは同業他社であるコロワイドの場合、

・売上高総利益率は57%

東京都を訴えたグローバルダイニングの場合、

・売上高総利益率は10%

おなじ飲食業でも大きく粗利率は異なります。

このように比較するとクリエイト・レストランツ・ホールディングスは適正な経営がなされていると考えられます。

けれども、ここから販管費を差し引くと赤字となります。

会社も、コスト削減に努めたのだと思います。

招集通知の従業員の状況(2021.2.28現在)

グループ従業員数 4,144名 331名減

当社従業員数 93名 40名減

販管費の中の人件費を削減するために大規模なリストラを断行したと考えられます。

そしてそのリストラも社長の交代に関係しているのかもしれません。

安全性

流動比率(200%以上が好ましい):71%

当座比率:66%

負債比率(100%以下が好ましい):596%

自己資本比率:14%

財務基盤は厳しいものがあります。

GC注記がついたワイズテーブルとあまり変わらない財務状況です。

「劣後ローン」によって債務超過を免れ継続企業の前提に関する不確実性を回避したと考えます。

効率性

まちまちです。

棚卸資産回転率が113回転:小売業平均を上回る

有形固定資産回転率が1回:小売業平均を下回る

棚卸資産回転率の高さから商品やサービスが売れていることが伺える一方で有形固定資産回転率が低いことから、店舗等に高いお金が投じられていると推測されます。

社長が直近でM&Aに力を注いだという発言も関連するかもしれません。

【第26期】

【第24期】

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2 株主総会

⑴ 2023年5月の株主総会

第26期定時株主総会 2023年5月26日(金) 品川グランドセントラルタワー

2年ぶりに参加。

新しい会場に100名を超えるであろう株主が参集していました。

受付で水とフルバージョンの株主総会招集通知をいただきました。

ビデオによる業績紹介と社長からの今後の成長戦略についての説明が続き質疑応答へ。

主な質疑応答

Q.コアブランド25について

A.200を超えるブランドから、店舗数の多さや成長期待を踏まえて選出した。

具体的にはしゃぶ菜、デザート王国、磯丸水産、かごの屋、つけめんTETSUなどがある。

Q.株式分割以降悪い会社になったのでは?

A.頑張って良い会社を目指します。

Q.特徴的な企業文化とは?

A.グループ連邦経営をしている。

20を超える専業会社がコーポレート性の統合をしつつ、エッジは削らないことが特徴。

コストコトロールに長けた会社や夜に強い店などそれぞれの良さを活かしている。

Q.増収減益について

A.増収はサンジェルマンの売上が加わったため。

減益は現存は1億程度で、昨年いただいていた営業時間短縮協力金100億円が剥落したため。

Q.人財確保を重点としながら採用コストを圧縮することについて

A.効率化を図るという意味である。

具体的には、人が集まらない時期に無駄なコストを掛けて一時的に人を集めるようなことをなくしていくことなどが挙げられる。

Q.DX推進について

本社と店舗の2本建で実施している。

本社では、口座を設けることで社内の所要の情報にアクセスできるような仕組みを構築。

店舗では、モバイルオーダー、セルフレジ、会員に向けてお得な情報を提供する顧客管理を適時、実施している。

Q.人事担当の役員の辞任について

A.本人の都合により辞任に至っており、後任者が後を引き継いでいる。

Q.グループ横断の人事異動について

A.グループ連邦の良さを活かし、各社の課題解決に資するよう柔軟に実施している。

Q.居酒屋のM&Aの絶好の機会では?

A.良い条件がそろえば「日常、定番、地域密着」を踏まえて、実施する。

Q.店舗の評価について

A.所要の体制のもと、商品の質・サービス、原価費や人件費といった損益管理を実施している。

併せて、インスペクションシートも活用している。

Q.東京ミッドタウン日比谷の地下は株主優待が全部使えるがそうでない店もある。なぜか?

A.東京ミッドタウン日比谷の場合は、三井不動産から一括経営を任されたため、ワンフロア全部のお店で株主優待が利用できる。

その他の店舗では個別に精査して出店している。

Q.新年度の業績見通しについて

A.春休みとリベンジ消費以上の勢いをがあった。

保守的に見積りつつコスト削減を徹底しつつ頑張っていきたい。

Q.財務バランスとM&Aについて

A.当社の筋肉質なコスト体質を活かすことにより、買収した会社は2〜3年で利益を出すようになっている。

同時に、様々な会社を通じて目から鱗のようなアイデアが生ずることも少なくない。

よって、財務バランスを考慮しつつ積極的に実施していきたい。

Q.異物混入等に対する危機管理について

A.信頼できる仕入れ業者の採用、調理の段階等で複数チェックしてリスク管理につ止めている。

それでも、事案が生じた際いは真摯に、心を込めて対応させていただく。

なお、危機においてはスピードが大切と認識。

ファクトファインディングを優先し、バッドニュース・イズ・ファーストを社員には周知させている。

Q.海外戦略について

A.海外(米国、シンガポール、香港等)に50店舗展開している。

今後は、現場のニーズを踏まえつつ、米国を中心に注力していく予定である。

Q.食品ロス(環境問題)と消費期限について

A.食品には日付けシールを添付してチェックの徹底を図っている。

なお、SDGsでは5つの目標を立ててサステナビリティに努めている。

具体的には、パンがあまりそうな時にアプリを用いて”助けてください”とメッセージを出すこともある。

Q.シニアの活用について

A.70歳まで再雇用が可能である。

Q.外国籍の方について

A.外国籍の方で本社に勤務している人は存在する。

お祈りする施設は設けてはいないが、ケースバイケースで対応する。

Q.出戻り社員について

A.存在するし、実際当社から呼びかけたりしている。

Q.サンジェルマン(創業50年、北海道サンジェルマン30年)のJTからのM&Aについて

A.グループインしたことを契機としてベーカリー事業の強化を図りたい。

Q.SFPのように当社と子会社の両方の株主優待が使える会社は他にあるのか?

A.ない

決議事項

・取締役5名選任の件

拍手を持って賛成・可決されました。

総会終了後、新役員の紹介。

散会に際しては、拍手が上がっていました。

株主総会雑感

優待目当てに買い増しを考えつつ、総会に参加しました。

結論としては、買い増しは見送ることにしました。

理由は3つ。

財務が悪いだけでなく、それに本気で取り組む姿勢が現経営陣に感じられなかった(会社に万が一のことがあれば優待の話では済まない)。

・DX対応の遅れによる機会損失(DXによる効率化には、コスト削減(分母を小さくする)と売上を伸ばす(分子を大きくする)ことがありますが、スマホアプリによる顧客のライフタイムバリューの最大化など大きく他社に遅れをとっているのが現状。)

ロケーションビジネスからランドビジネスという成長ストーリーに説得力がない(インフレの現在、「日常、定番、地元密着」だけではより付加価値の高いブランドにはつながらないのではないかと考えます。)

また、公募増資、借入金、協力金で株主、銀行、国の金でビジネスをしていますが、既存事業を通じてオーガニックに成長するとともに、フリーキャッシュフローをもっと増やして財務の健全化と成長投資を両立させられる会社になって欲しいと株主として感じました。

⑵ 2022年5月の株主総会

第25期定時株主総会 2022年5月27日(金) TOC五反田

当日は雨でした。

都合がつかず不参加でした。

参加した人の話だと、会社の発展を願う株主からの建設的な提言や質問が多かったとのことでした。

⑶ 2021年5月の株主総会

第24期定時株主総会 2021年5月27日(木) TOC五反田

「おはようございます。」

という社長のあいさつで始まりました。

続いて、大きな赤字となったことと、無配にする旨についてのお詫びがありました。

主な質疑応答

Q.来場した株主に対する配慮が足りない(質問限定など)。アンケートによる顧客の意向調査も不足。

A.真摯に受け止め対応していく。

Q.減資の理由は?

A.減資により中小企業となることで法人税対策等有利になるため。法人税は2億円。

Q.社長退任の理由は?

A.創業から二十数年間ずっと社長をやってきた。当初は三菱商事の後ろ盾があったが、その後完全独立しM&Aで多きなった。さらなる発展のために、次世代のリーダーシップを考えバトンタッチした。老害を回避し、安定した経営が継承されることが大切。上場企業として社長交代はもっと早く行っておくべきであった。

Q.役員に女性がいないのはいかがなものか?

A.新入社員の6~7割は女性であり、役員候補者もいる。

Q.優待ありがとう!M&Aはこれからも続けるのか?

A.ご縁がありともに成長できる会社がある限り継続する。

Q.同業他社(コロワイド)との違いは?

A.”グループ連邦経営”ということで各会社を尊重していることが最大の違い。敵対的買収は当社では考えられない。

Q.食材の供給について共通化は?

A.独立性の強いSFPホールディングスなどを除き、共通できる会社は共通化している。

Q.劣後ローン150億円の使い道は?

A.買収資金、短期ローン返済、DX関連

Q.横浜シャルの照明が暗い

A.適時改善していく。

Q.赤字に対する役員の責任の取り方?

A.一律報酬カット。また、従業員の賞与も削減。

Q.一株当たりの利益がここ数年落ちており、会社の稼ぐ力が落ちている原因は?

A.M&Aのコストによる。PMI(Post Merger Integration)の影響。

Q.退任する岡本社長から一言頂きたい。

A.運に恵まれた幸せな二十数年間、社長として勤務でき感謝の気持ちでいっぱい。

今までできなかったことにもビジネス以外のことにも挑戦し、人生のバランスを取り戻したい。

Q.川井新社長から一言お願いします。

A.地元に密着した互恵の関係を大切にしていきたい。 

株主総会でいただいたミネラルウオーター】

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⑷ 株主還元

配当

一株あたりの配当実績は下記の通りです。

少し、でこぼこした印象を受けます。

今期の復配は株主としてはありがたく受け止めています。

2022年2月期:4.5円

2021年2月期:無配

2020年2月期:6円

2019年2月期:12円

2018年2月期:10円

株主優待

2月末日・8月末日

100株以上 2000円分のお食事券

上記に加え

1年以上継続保有

400株以上:2000円分のお食事券

今回、来年5月期限の優待券を頂きました。

それがきっかけで今年11月期限の優待が未使用だったことに気づきました。

危ないところでした。

優待を使えるお店はたくさんあるのですが、249ブランドもある使えるお店の一覧表がないとついつい先送りしがちです。

以前は磯丸水産が気に入っていましたが、コロナ禍で最寄り店が撤退。

これからは、家に近いお店から順番に使っていこうと思います。

【2021年11月までと2022年5月までの株主優待券】

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3 株主としてのコメント

⑴  2021年5月の株主総会の感想

2021年5月の株主総会で退任した岡本社長、お疲れさまでした。

株主からの最後の質問が手厳しかったので、心ある株主から岡本社長への退任のあいさつで総会を締めくくろとする配慮がありました。

株主からも社員からも信頼されていたのだと思います。

質疑応答においてもそのお人柄の良さが伺えました。

57歳

人生まだまだこれからです。

今後のさらなるご活躍を祈念致します。

⑵  外食業界の中の位置付け

外食業界は統合が進むチェーン系列個人店の2極化していると言われています。

世界一のミシュラン星獲得数から分かるように、それこそ命をかけて頑張っている個人店の頑張りはこの先も続くものと考えます。

一方で、チェーン系列については、マクドナルドやスターバックスのような世界的なレベルには至ってはいません。

業界1位のゼンショーHD2位のコロワイドはM&Aで巨大化しましたが、まだまだ成長の余地はあると思います。

その意味で、同様にM&Aで事業を拡大し続けたクリエイトレストランツHDもM&Aによる成長が期待されます。

⑶  M&Aについて

ただし、M&Aについて気になること2つあります。

一つはTOBに反対する姿勢

クリエイトは経営陣が統合に反対する会社とはうまくいかないと考えているようです。

でも、それは本当でしょうか?

例えば、コロワイド大戸屋買収はどうでしょう。

コロワイド株主総会では大戸屋の買収は成功だったと説明されています。

経営陣は買収に反対だったが、従業員はそれほど反対していたわけでなく、むしろ吸収合併後にコロワイドの組織文化に触れて生産性が高まったとのことです。

他にも、NTTがNTTドコモの社長を更迭して完全子会社化したり、SBIがTOBにより新生銀行の経営陣を刷新したことなどが報じられています。

株主としてはTOBも悪くないと考え、注視しています。

⑷  PMI問題

気になることの2つ目はPMI(吸収合併後の統合プロセス)問題です。

まずは、会社のEPS(一株当たりの純利益)の推移をご覧ください。

17年2月期:17.4円

18年2月期:13.3円

19年2月期:7.0円

20年2月期:6.9円

21年2月期:▲74.3円

見事な右肩下がりです。

毎年、稼ぐ力が減ってきているのが明らかです。

会社の説明ではEPSの低下はPMIのコストによるものだとのことでした。

一般に、PMIは経営統合・業務統合・意識統合から成り立っていると言われます。

この中でどこがコスト高を招いているのかはわかりません。

ただし、一般的きM&Aの成否はPMIによって大きく左右されます。

もちろん自社でそれなりにPMIのノウハウは持っていると思います。

けれども、EPSの低下がこれだけ顕著であるという現実を直視すれば、専門家のアドバイスを受けるなりして対策を取るべきだと考えます。

当社がM&Aで成長を続けていく中で、TOBと共にPMIにも着目して行きたいと思います。

⑸ 点から面の株主優待政策

クリレスの株主優待の特徴は多くのお店で使えることです。

ただし、そのことはあちこちのお店に足を運ばなければならないということでもあります。

けれども最近では、例えば東京ミッドタウン日比谷の地下1階のレストラン街では全てのお店でクリレスの株主優待が使えるようなエリアが増えてきています。

このような点から面で株主優待が使えるお店の拡充を期待します。

株主優待を利用した東京ミッドタウン日比谷地下1階のジャン・フランソワ】

4 まとめ

M&Aで成長を続けるクリエイトレストランツHDについてコロワイドとの比較を入れながら述べてきました。

同じM&Aで成長した外食産業の大企業ですが、組織文化は正反対

コロワイドは優勝劣敗のもと、強力なリーダーシップの集団

クリエイトはグループ連邦のもと、緩やかな絆の集団

アフターコロナの時代、今後の両社の展開が楽しみです。

お読みいただき、ありがとうございました。   

  

※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。 

#投資 #株式 #株主総会 #資産運用 #クリエイト・レストランツ・ホールディングス #SFPホールディングス

  

2021年5月の投資のふりかえり

こんにちは!

 

5月の相場は4月に引き続き厳しかったです。

 

・5月の株式投資の含み損は約100万円(本年の含み損は約68万円)

・5月の株式の確定した損失はマイナス約21万円(本年の利益は約61万円)

 

・日銀がETFを購入しなかった。

・米国のCPIが予想以上に上昇したことによる市場の混乱

 

という市場環境が背景にあると思います。

それでも、一番の原因は、

まだまだ自分の投資の力が未熟

ということに尽きると思います。

投資についてのスキルアップのための具体的な行動に結びつけるために5月の投資を振り返ってみたいと思います。

 

なお、エビデンスとしてスクリーンショットを掲載していますが、参考程度にしていてください。

ご存じの通り、スクリーンショットはアプリを使えば容易に改ざんできますから、スクリーンショットで儲けたという話が”真実”であると単純に信じない方が”無難”かと思います。

 

 

 

 

 

【5月に登った奥多摩方面の山より】  

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1 株式の売買 

⑴ 売却

・明星電気(NISA口座):200株

・明南M&A(特定口座):200株

・デンカ(NISA口座):100株

 

⑵ 購入

・サムティ(特定口座、11月決算):100株

・オーケストラホールディングス(NISA口座、12月決算):100株

・ヨシムラフードサービス(特定口座、2月決算):100株

・CRE(NISA口座、7月決算):100株

イオンディライト(NISA口座、2月決算):100株

・DTS(NISA口座、3月決算):100株

  

【マネーフォワードからの抜粋】

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 株式については、大きく落ち込んだ後に上昇している様子が分かります。

これは、

・急落した市場がその後回復した

・急落時に株式を買い増しした

ためです。

 

反省点としては

・損切が遅れた(明南M&A)

・買う銘柄は決まっていたが買う価格を考えていなかったので買うタイミングが遅れた

が挙げられます。

 

投資は

価値に対して価格が安ければ「買い」、反対に高ければ「売り」

が基本。

そのことを認識しつつ価値のある銘柄を安く手に入れることに努めたいと思います。

 

 

2 配当

・イオン 1,800円(100株)

ビックカメラ 1,000円(200株)

・いちご 3,500円(500株)

ドトール 1,200円(100株)

乃村工藝社 2,500円(100株)

 

  合計 10,000円

 

2月決算期の銘柄と8月決算期の銘柄の(中間)配当です。 

 

3 株主優待

5月に届いた主な株主優待は次の通りです。

 

JAL:株主割引券

・ワイズテーブル:食事券、会員権

・クリエイトレストランツホールディングス:食事券

・ラックランド:グルメギフト

ビックカメラ:商品券等

 

4 株主総会

5月に参加した株主総会は以下の通りです。

 

ドトール(記事アップ済み)

・イオン(記事アップ済み)

クリエイト・レストランツ・ホールディングス

・ビザスク

 

招集通知は8社から頂いていましたが、競合していたため4社しか参加できませんでした。 

総会に参加した企業を中心に、持株会社の記事を引き続きアップする予定です。

 

5 投資信託等(iDeCoを除く)

 長期・積立・分散投資を実施しているのは次の8社です。

積立投資を始めた年月も表示しています。

 

・ウエルスナビ :15万円/月(月5回) 

 2019年10月~:20カ月

セゾン投信:20万円/月(毎月4日、8日)

 2020年2月?~:16カ月

SBI証券で投資信託『ひふみプラス』:2万円/週(毎週金曜日)

 2020年6月~:12カ月

さわかみファンド:1万円/月(毎月1日) 

 2020年8月~:10カ月

コモンズ投信:4万円/月(毎月1日) 

 2020年9月~:9カ月

マネックス証券eMAXIS Sim米国株式(S&P500):10万円/月(毎月1日)

  2020年9月~:9ヵ月

楽天証券でiFreeNEXT NASDAQ100インデックス:2万円/月

 2020年12月~:6カ月

コインチェックビットコイン積立:1万円/月 (毎月1日)

 2020年12月~:6カ月

 

現在の積立投資は毎月約63万円です(先月までは、セゾンポケットで購入していた投信を加えていましたがマネフォに反映されないので外しています)。

  

【マネーフォワードから抜粋】

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投資信託の金額が直近下落しています。

これは、

マネックス ファンド・オブ・ファンズ シリーズⅠ ーMonexーHFR プライベートエクイティファンドヘッジファンド・インベストメンツ 2006/2007」

という名前の投資信託が償還されたためです。

 

そもそも、約15年前にこの投資信託に50万円ほど投資したのが約15年ほど前。

このブログの見える化によって、利回りが10%にしかなっていない資金効率の悪さが明らかになって約半年前に解約手続きをしたことが実現したもの。

自分は解約手続きをしたのですが、投資信託そのものが償還となったということは自分が一番最後まで残っていたということ・・・?

他の投資家さんを見習って、

・良い金融商品を選ぶ、

・その商品が良いことを確認し続ける

に努めたいと思います。
 

 

6 貸株金利 

SBI証券にて貸株をしています。

 

 4月の金利受取額 5,401円

 

ちなみに、高金利銘柄の4月から5月への推移は

 

・サンアスタリスクは8.5%→10.25%

ペッパーフードサービスは8.0%→7%

 

となっています。

それにしてもサンアスタリスク金利の高さは凄いですね!

また、ペッパーフードサービスは、最近は株価も堅調で高い金利を払ってまで空売りする美味しさが薄れたと考える人が増えたのかもしれません。

 

 

7 気づき

 4月の投資についての”気づき”は次の3点です。

 

⑴ 投資の王道~長期・分散・積立投資

 

金融庁等が推奨する長期・分散・積立投資が急落に平均購買単価を下げる威力が発揮されることが改めて確認できました。

金融資本を大切にしながら、投資の王道を継続していきます。

 

⑵ 損切の遅れ

明南M&A40万円近くの損切でした。

チャートは明らかに下落トレンド。

業績も計画未達。

M&A業界だから儲かっているに違いない」

という思い込みがこの事態を招きました。

 きちんと決算資料を読み込んで会社を理解しないと手痛い目に合うことを思い知らされました。

 

 

⑶ グロース株からバリュー株へ

 

昨年はIPOも含め、DX関連のグロース株を中心にPFを組んできました。

ところが、マザーズ指数は昨年10月をピークに半年以上、20%以上の下落が続いています。

一般に、”調整”には日柄調整価格調整があり、日柄では約半年、価格では2割が基本と言われています。

それを超えると調整ではなくトレンド転換になるそうです。

マザーズ指数が調整終了なのか下落トレンド入りなのかは残念ながら自分には良く分かりません。

けれども、グロース株からバリュー株へのお金の流れは肌で感じています。

トヨタも株価10,000円が見えてきたと報じれれています。

グロース株について注視しつつ、日本を代表するようなバリュー株(大型株)への投資も継続したいと思います。

 

 

最後に

6月になりました。

月が代わったのでツキが変わることを信じて、メリハリの利いた投資を心掛けたいと思います。 

 

おつきあいいただき、ありがとうございました。

 

※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。

 

#資産形成 #資産運用 #投資 #株式 #株主総会 #配当 #株主優待 #投資信託 #ロボアドバイザー #マネックス

  

イオン【8267】〜株主懇談会雑感(株主の変革に追いつけない経営陣)

初投稿:2021.6.2、更新日:2022.1.18、2022.5.29、2022.12.9、2023.6.17

こんにちは!

この記事は、イオン【8267】に関心のある方に向けた株主としてのコメントをまとめたものです。

2023年5月の株主総会の内容を追記し記事をアップデートしています(更新箇所は青字です)。

・中国に固執するイオンへの不安

・長期投資の効果

★★★★★

【目次】

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1 イオンについて

⑴ 会社概要

皆さんよくご存じの総合スーパーで有名なイオンです。

小売業に区分されますが、M&Aで成長し金融や不動産など業種が多岐にわたります。

⑵ 株主になったきっかけ

イオンで買い物をすることが多かったことから株主優待を目当てに10年以上前に100株購入しました。

⑶ 2023年2月期の営業分析

収益性

・売上高営業総利益率:36%

・売上高総利益率:29%

売上高営業利益率:9%

イオンは小売事業に加えて総合金融事業も手掛けています。

小売としての粗利率は29%です。

前期に比べて改善している点が評価できます。

また、総合金融事業も含めると粗利率は36%に向上しており、高収益と考えます。

安全性

流動比率(100%以上が望ましい):103%

自己資本比率(30%以上が望ましい):16%

前期と同水準の数値です。

金融事業としての面を考えると大丈夫なのかもしれませんが、短期的にも中・長期的にも懸念が残る財務です。

効率性 

・有形固定資産回転率:2.41

ほぼ前期と同じです。

有形固定資産については大きな投資も売却もなかったと考えます。

⑷ 2022年2月期の経営分析

業績については増収・増益でした。

収益性

・売上高総利益率:28%

売上高営業利益率:8%

業績が芳しくなかった2021年2月期からは回復基調にあると思います。

コロナ禍が収まり続ければ収益性はさらに高まると予想します。

安全性

流動比率(200%以上が望ましい):102%

自己資本比率(30%以上が望ましい):16%

短期的及び中・長期的な安全性については懸念が残る数値です。

ただし、昨年までに比べて著しい変化が有ったわけではないことと、金融業も営んでいることを考え合わせると、事業全体の及ぼす影響は大きくないと判断します。

効率性 

・有形固定資産回転率:2.45

数値としては昨年からは大きな変化はありません。

有形固定資産については金額そのものが上昇していることもあり、売上が増えたとはいえ、効率的な経営とはいえない水準と考えます。

なお、有形固定の内訳は「建物」が約96億円、「土地」が40億円等となっています。

⑸ 2021年2月期までの経営分析

招集通知の連結計算書類をもとに簡単な経営分析をしてみます。

イオンは小売業でありつつも、イオン銀行を抱えていることから銀行業としての特性もあり、そのことが分析する点でのポイントとなります。

流動資産の中で、「現金及び預金」(約1.2兆円)より、「受取手形及び売掛金」(約1.6兆円)の科目が大きいことは意外でした。

というのも、小売業であれば、現金多めが”ふつう”と予想していたからです。

おそらくイオンカードによる売上債権が多いからだと思います。

それ以上に、流動資産で興味を引いたのは、一番金額の大きな科目が「銀行業における貸出金」(約2.3兆円)です。

棚卸資産については、約0.54兆円と在庫が巨額であることは小売業でとしての特色が表れています。

収益性

小売業の売上総利益率は30~25%と言われていますが、イオンの場合27%であることから標準的と言えます。

特筆すべきは、FC加盟店からのロイヤルティ(加盟料)収入やイオン銀行からの収益が併せて1.1兆円あるということです。

直営店からの売上総利益が約2兆円強であることを考えても、本業以外で稼ぐ力の大きさが伺えます。

また、

売上高営業利益率:2021年2月期:7%

         2020年2月期:10%

収益性が落ちています。

安全性

安全性については、流動比率200%以上、当座比率100%以上という安全性についての基準値を割っています。

特に、自己資本比率については17%であり財務基盤は良いとは言えません

ネット証券でイオンのファンダメンタルズの分析を見ても安全性は極めて低いスコア

けれども、流動負債における金額の一番大きな項目が「銀行業における預金」で3.7兆円、流動資産の「現金及び預金」も1.2兆円であることからイオン銀行の利用者からの大量の現金を保有していることが大きな特徴と言えます。

効率性

売上債権回転率の小売業の平均が12回に比べるとイオンの4.7回は見劣りがします。

棚卸期間回転率は小売業平均とほぼ同じ14.0回。

有形固定資産回転率も業界平均の5.7回に対してイオンは半分以下の2.5回。

効率的な経営に関してはイオンは業界平均達していないと言えそうです。                      

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2 株主総会

⑴ 2023年5月の株主総会

第98期定時株主総会 2023年5月26日(金) 幕張メッセ

オンラインで視聴しました。

主な質疑応答

【事前】

Q.ラウンジの再会について

A.予約制で、月5回の制限付きで5月から順次再開させる。

Q.株主優待について

A.アプリへの登録や現金のみならずWAONポイントでの還元などを可能にするよう努めている。

Q.(BCP)大規模地震に対する対策について

A.幕張、小牧をセンターとして、自衛隊等との共同訓練を実施するなどの対策をしている。

Q.子育て世代への対策について

A.子供の遊び場の提供に努めている。

Q.食品廃棄削減について

A.売り切りや、AIの活用等による発注精度向上に努めている。

【会場】

Q.報告の中で小売の話ばかり出ていたが、稼ぎ頭の金融の説明がないのは何故?

売上構成と利益構成の違いの質問と認識。

我々が5年間頑張って小売を回復させてきたことを理解してほしい。

金融といってもイオン銀行はイオンの売り場にあるのだから、一般の銀行とは違う(何を言っているのか意味不明)。

ただし、金融の説明が弱いというご指摘は次回以降の改善点として受けとめる。

Q.イオンモールとなみの映画館の採算について

A.映画館のある売り場の方が良いことが分かっているので、収益向上に努める。

Q.CO2削減の理想の社員への徹底について

A.社員が室内のCO2濃度について答えられなかったのは、我々の努力不足である。

ただし、CO2濃度を1000ppm以下に下げる必要換気量が推奨されているのに対して、450ppm(外気と変わらない)を目指している。

Q.茨城県のイオンやカスミ等のグループ系列における商品連携について

A.適時、商品の連携を強化していく。

Q.イトーヨーカ堂が衣類のPBをやめたことについて

A.当社においては衣料品は3年間厳しい状況であったが、回復基調であり、機能性衣類を強化する方針で対応していく。

Q.イトーヨーカ堂に株価でも配当でも負けていることについて

A.長い期間ではご指摘のとおり。

しかし、ここ1年間で見れば平均をアウトパフォームしている。

5つの変革をやり遂げることで企業価値向上に努める。

Q.会計基準の変革が財務(有利子負債1兆円)に与えるインパクについて

A.オペレーティング・リースのオンバランス化等の影響が予想されるが、今後、グループで対応するとともに、丁寧な開示を心がける。

Q.米国で出資したスタートアップ企業が破産したことについて

A.本総会では説明しなかったが、破綻は事実。

しかし、DX推進のためスタートアップへの出資は今後も続ける。

【ネット】

Q.平和について語っていたが、中台が衝突した際、どうするのか?

A.当社としては何もできないが、相互理解を通じた努力目標を訴えたかった。

Q.中途半端な株主総会の改善について

A.来場する株主が2000名を超えると、何かと不都合が生じるのでネットを活用するあり方を模索したい(武道館等で万単位の株主が集う総会が正々とこれまで実施されてきたことを思うと理解に苦しむ。)

【会場】

Q.冷凍食品の拡充について

A.グループ全体の課題として取り組んでいく。

決議事項

・定款一部変更の件

・取締役7名選任の件

拍手を持って賛成・可決されました。

最後に退任役員の挨拶がありました。

株主総会雑感

当ブログで株主総会についてお伝えするのは4年連続です。

毎年、質疑応答における株主からの質問が鋭くなる一方で、回答する経営陣(事務局)の答弁能力の劣化が著しく感じています。

今回の総会も2時間の間で、1時間20分間は会社からの一方的な説明。

”立派な企業理念”やよくわからない”平和”の話が多く、イメージ映像が3回も流されました。

”何やっているの、イオン?”

という感想を持ちました。

株主からの質問は四十数分しかなく、しかも途中で打ち切られています(十分な審議が尽くされていません)。

イオンは5つの変革の有効性を力説していましたが、株主の変革(財務面を中心とした質問のレベルアップ)のスピードに現在の経営陣は追いついていないように思いました。

例えば、株価低迷についてのイトーヨーカ堂に出し抜かれていることについて質問されているのに、(想定問答通り?)1年間でアウトパフォームしていることで論点をずらす回答しかできな財務担当役員の答弁は、まさに大企業病そのもの。

来年も株主総会の劣化が進行するのか?それとも、経営陣が真摯な態度でなるほど共感を得られるような答弁能力を取り戻すのか?、静かに見守りたいと思います。

⑵ 株主懇談会

2022年11月29日(火) 1400〜1600 ハイブリッド形式

オンラインで視聴しました。

経営陣についてちょっと不安になり途中で視聴をやめてしまいました。

概要は以下の通りです。

主なポイント

・2年ぶりの懇談会(ハイブリッド形式)による意見交換

・社長による中期経営計画の説明

・節約志向(価格訴求)vsアフターコロナの消費の盛り上がり(新価値創造)

・社長の後に地域の取組について説明した役員は原稿棒読みで呆然

質疑応答

【事前の質問】

Q.円安の影響について

A.円安により物価高となりコストプッシュ型が予想される。

しかし、商品の豊富さや物流の大きさ等、イオンのスケールが活かせる点でチャンスとも捉えている。

Q.チャイナリスクについて

A.中国は世界最大の市場?であり、中国のお客様も大切にしていく。

Q.イオンラウンジの再開について

A.2001年の対象者は1万5千人、2022年は88万人でこの間、60倍となった。

引き続き、検討を続ける。

Q.イオン1%クラブについて

A.ビデオで活動を紹介するのでご理解いただきたい。

【会場からの質問】

Q.冷凍食品よりフリーズドライの拡充について

A.コストや技術的な課題を抱えているが利便性が高い商品であり拡充に努める。

Q.電子レンジの表示について

A.分かりやすさを追求する。

Q.トップバリュー製品のメリット

A.自社のニーズに応える商品であり無駄がなく、物流・保管コストをカットできるメリットがある。

Q.OKスーパーがイオンを草刈場にしているのでは?

A.OKスーパーが近傍に誕生して共存している状態である。

Q.スマホアプリが使いずらい(複数の下請けゆえの一気通貫となってない問題)

A.セクショナリズム防止に努める。

今後はiAEONアプリを中心にやっていく。

Q.オーナーズカードが利用できないグループ会社について(カスミ等)

A.適時対応していく。

Q.海外の事業展開について

A.ベトナム及びカンボジアの事業は堅調であり利益率は日本以上。

特にカンボジアはコンペティターがない。

Q.品川シーサイドで実施されていた早朝コミュニケーションの取組中止について

A.活動については適時見直しを実施している。

株主としての雑感

下記の点で経営陣の資質に疑問を感じました。

・地域の活動について原稿棒読みの役員で大丈夫なのか?

・社長は世界最大のマーケットと発言したが、本当か?

GDPの8割が個人消費であるアメリカや2023年に人口が世界一になるインドについてはどう考えているのか?

・イオン1%クラブは”グレタさん”を量産する集団なのか?

長年イオンの株主をしていますが、こんなにイオンに不安を感じたのは初めてです。

すぐにどうこうなるということはないと思いますが、長期的には懸念を感じます。

特に、中国に執着する理由が理解できません。

株主懇親会でイオンの”闇”を垣間見た気がします。

⑶ 第97期定時株主総会 2022年5月25日(水) イオンタワー別棟 

オンラインにて参加しました。

事前の登録による会場参加とネット経由での参加のハイブリッド方式。

総会時間は約1時間45分で、ネット参加者は385名だったそうです。

●会長:事業全般の説明・議案の上程

●監査:監査報告

社外取締役:取締役会の状況報告、ガバナンス強化、経営のダッシュボード化

●ビデオ:事業報告

●社長:中期経営計画の概要説明

多少、冗長さも感じましたが、内容の濃い話が延々と続きました。

主な質疑応答

【事前の質問】

Q.イオンワンパーセントクラブを受益者、みずほ銀行を受託者とするスキームについて

A.確実な管理、透明性確保の観点からスキームを構築し、過去の実績からみずほ信託銀行を選択した。

Q.株価下落について

A.株価は需給、金利、為替等に左右されるが計画未達の影響が大きいと認識。前期は増収増益となったので今後は回復するものと考える。

Q.ウクライナとロシアのリスクについて

A.店舗を展開していないが、物流(輸送費)と原材料費の上昇の影響が見込まれる。これに対してはコスト削減を徹底させる。

Q.チャイナリスクについて

A.中国固有のリスクについては認識している。そもそもカントリーリスクはあらゆる国にある。中国に進出して30年、暴動やゼロコロナなど様々な事案を経験してきた。

Q.商品の値上げについて

A.安易な値上げのないように努める。

Q.ネットスーパーが盛んになった場合の店舗営業について

A.オンとオフがシームレスにつながるよう両方とも経営を継続する

【会場からの質問】

Q.ワンパーセントクラブのスキームについて

A.これまでの財団運営の実績と財源の安定化を優先してこのような仕組みを構築した。

Q.ディスカウントブランドの乱立について

A.ベストプライス、ザ・ビッグ、ビッグエイト等は差別化のためカテゴライズを進めている。

Q.マスクを着用しなかったことで不快感を持った株主からのクレームについて

A.しっかりと調査を行った上で、対策を講じる。

【ネットからの質問】

Q.エネルギー価格高騰の影響について

A.電気料金だけでも1800億円を要しており、省エネや太陽光パネルの設置等で対応している。

Q.増配について

A.配当性向30%を基本としており、増配は利益成長次第。

Q.イオンラウンジの再開について

A.コロナ対策に加え、80万人の株主の利用を考え検討を継続している。

決議事項

●定款一部変更の件

●取締役7名選任の件

●公益財団法人イオンワンパーセントクラブの社会貢献活動支援を目標値した第三者割当による自己株式処分の件

拍手を持って賛成・可決されました。

⑷ 2021年5月26日(水) オンライン株主総会

・赤字決算について陳謝

・事業報告のビデオ

・吉田社長からの5つの経営方針説明

・議案の説明。とりわけ買収防衛策については3年ごと見直しをしており、TOBが実施された際に、株主に正しい判断をしていただくために必要な時間と情報を確保することが趣旨。

などが実施されたのち質疑応答に移りました。

主な質疑応答

Q.店舗の込み具合が分かるようにしてほしい。

A.アプリ等実施済み。

Q.イオンラウンジの再会は?

A.コロナ禍終息後に実施予定。

Q.クーポンやアプリが多すぎる。

A.おっしゃる通り。真摯に受け止め改善を継続する。

Q.女性役員が少ない。

A.管理職の27%が女性である。ダイバーシティ経営を心掛ける。

Q.おなかに手をのせて挨拶をするのはおかしいのではないか?

A.承知した。一部、そのような挨拶のマニュアルが残っているので改善を進める。

Q.ジェノサイド関連でウイグル商品を扱うユニクロが米国から輸入差し止め処分となったが、イオンは大丈夫か?

A.(顔を引きつらせながら)そのような商品はない。また、オーストラリアの研究所が公表したジェノサイドに関わる企業の中にはイオンは入っていない。

Q.イオンにおける証券部門の立ち上げは?

A.イオンフィナンシャルの中で検討中。

⑸ 2020年5月22日(金) オンライン株主総会

初めてオンライン株主総会に参加しました。

オンライン総会と言っても、ZOOMを使った双方向というのではなく、YouTubeで総会の様子をみるという方式です。

株主からの事前の質問の大多数を占めたのが、マスク不足に関すもので、これに対しては、強靭なサプライチェーンを再構築されるとのこと。

主な質疑応答

Q.ウソをつく中国で展開するイオンが没収されるリスクについてどう考えるか?

A.武漢の例を挙げて、社員が頑張っている。米国リスクもある(米国からは撤退)。

  覚悟をもって対応していく(最も歯切れの悪い回答)。

Q.国産ブランドに力を入れることはしないのか?

A.個々の商品ごとに対応する。

Q.イオンラウンジの再会はいつか?

A.ウイズコロナを見据えて、新しい形でオープンさせる。

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3 株主還元

⑴ 配当

一株当たりの配当の推移は下記の通りです。

2023年2月期:36円

2022年2月期:36円

2021年2月期:36円

2020年2月期:36円

連結配当性向30%が目標です。

⑵ 株主優待

株主優待カード(イオンオーナーズカード)にとる保有株に応じた返金率でのキャッシュバック。

また、1000株以上の株主に対する長期保有制度もあります。

100株以上:3%

500株以上:4%

1000株以上:5%

3000株以上:7%

⑶ 株主総会のお土産

最近は無くなりましたが、以前は、当日イオンで使える割引券のお土産がありました。

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4 株主としてのコメント

⑴  チャイナリスクについて

イオンの株主になったのも10年以上も前で、株価も買値の3倍弱となっています。

自宅から歩いて5分の場所にイオンがあり、もはや切っても切れない関係。

ただし、チャイナリスクに対する懸念が深まりました

米中対立が長期化する中、米国は国家にも企業にも米中どちらにつくのか踏み絵を踏ませています。

ウイグル人に対するジェノサイドを理由に米国への輸入が差し止めとなったユニクロ

・テンセント(中国)からの出資により日米両政府から監視企業となった楽天

米国の この2社に対するアプローチは始まったばかり。

今後、より厳しくなる可能性もあります。

さらに、他の企業も対象になる可能性もあります。

現状のイオンは明らかに”中国志向”

その理由は岡田会長の言葉を借りれば、過去の米国進出と撤退の経験に基づく”米国リスク”。

けれども、米中対立の現在、日米関係は劇的に変化しています。

岡田屋の家訓に

「大黒柱に車をつけよ!」

というものがあり、環境の変化に対応することの重要性が言い伝えられています。

ダイバシティ経営というものは女性を採用すれば済むというような単純な話ではありません。

三菱電機では経済安全保障担当という役員を儲けたと報じられています。

米国とのビジネスや経済安保に知見のある役員の採用を通じて、会社の持続的発展に取り組むことを切に願っています。

⑵  長期投資の効果

過去2回の決算発表時に業績が芳しくないことなどから株価が下落しています。

これに対してあまり問題視していません。

理由は下記のとおりです。

・赤字はコロナ禍によるスーパーの低迷によるもので原因が明らかになっている。

・イオンはスーパーのみならず、不動産、金融、薬局等多角化によって利益を確保している。

・ここ数年間で売上高は8兆円はほぼ維持している依然として巨大企業である。

・個人的に長期の株主であり”もとは引いている”

長期投資の効果について補足します。

イオンの株式を約10年前に約10万円で100株購入しました。

株主優待でオーナーズカード(3%キャッシュバック)を利用しています。

近所にイオンがありよく使うこともあり、年間で80万円程度は買い物をします。

そうすると

80万円×3%=2万4千円

となります。

すでに10年利用しているので約24万円程度のキャッシュバックを受けています。

しかもこれに配当が加わります。

株価は下落していますが、評価益は10万円以上あります。

長期投資の効果を実感しています。

株式投資はとかく短期的な値動きに振り回されがちです。

けれども、10年単位の長期な発想も有効な場合があることは覚えておくべきだと考えます。

5 まとめ

イオンについて述べてきました。

消費者として株主として長い付き合いの会社です。

株主総会で、会長、社外取締役、社長等がそれぞれの想いをしっかりと語られる様子からガバナンスのしっかりとした会社だと感じています(指名委員会等設置会社)。

ただし、2022年秋の株主懇談会では経営陣に対する不安を感じました。

先入観を持たずに、経営状況を注視していこうと思います。

お読み頂き、ありがとうございました。   

  

※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。 

#株式 #投資 #株主優待 #株主総会 #資産運用 #イオン #経済安全保障 #長期投資 #平和 #大企業病

  

ワイズテーブル(2798)からの株主優待

こんにちは!

 

先日、ワイズテーブル(2798)から株主優待を頂きました。

 

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ワイズテーブルの株主優待制度

2月末日・8月末日

株主優待

100株以上で 1000円×5枚→(年1万円相当)

 

また、3年以上継続保有(2月末)

会員証「XEX MEMBERS CLUB」(10%割引券)

なお、会員証の裏面には株主の名前が印刷されており丁寧なつくりになっています。

 

 【XEX愛宕ヒルズ

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株主優待を利用して

 

よく株主優待に否定的な人は、優待のコストを配当に回した方が合理的と指摘します。

確かに、一理あると思います。

けれども、

「配当をもらって高級レストランに行くか? 」

と問われれば、必ずしもそうするとは限らないと思います。

少なくとも、自分のような田舎者は、XEXのような高級レストランは敷居が高く感じられます。

その点、株主優待券を利用することによって、背中を押され、非日常のレストランで、子供の受験合格祝いや就職内定祝い の素晴らしい思い出を得ることが出来たことは貴重な経験と考えております。

 

会社の経営が大変な時ですが、株主のそのような思いを大切にして株主優待制度の維持を強く希望しています。


 【上層階にXEXがある愛宕ヒルズ

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株主としての今後

2021年5月28日、会社が債務超過上場廃止までの2年の猶予期間に入ったとの発表を受け、本日株価は8%を超える安値引けとなりました。

賢明な投資家ならここでいったん手仕舞うところかもしれません。

けれども、

 

・もう10年以上前からワイズテーブルの株主である

・家族との貴重な思い出が詰まったレストランがこれからも続いてほしい

・ワクチン接種が加速すれば2年以内に債務返済は可能

・会員証の保持

 

などの理由から株式の売却は考えていません。

腹をくくりました。

 

また、過去のワイズテーブルの株主総会において株主からの質問が1件もない時期がありました。

そして、先日の株主総会で、会長から

「この会社はお金を貯めることをしてこなかった。無駄遣いも沢山あった。」

との発言もあったようです。

そのことは、同時に株主もその経営姿勢を問題視してこなかったと言えなくもないでしょう。

そのことを肝に銘じるためにも、会社のV字回復を信じて微力ながら応援していきたいと思います。

 

 

 

おつきあいいただき、ありがとうございました。   

  

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#投資 #株式 #株主総会 #資産形成 #資産運用 #ワイズテーブル #XEX #サルバトーレクオモ