初投稿2021.6.11、更新日2022.6.2、2024.6.1
こんにちは!
この記事は、ビザスク【4490】に関心のある方に向けた株主としてのコメントをまとめたものです。
なお、2024年5月の株主総会に参加した時のことを追記し記事をアップデートしています(更新箇所は青字です)。
・さまざまなリスクを伴いながら
・社内取締役が1名になることについて
【目次】
1 ビザスクについて
⑴ 会社概要
スポットコンサル(ビジネス知見を持つアドバイザーと顧客をマッチングし、インタビューを設営するサービス)が主力の会社。
売上高89億円、総資産72億円、時価総額86億円の事業規模です。
買収した米国のコールマン社業績低迷に伴うのれん減損の影響で株価は大幅下落。
残念ながら、長期の塩漬け状態です。
セグメント
知見プラットフォーム事業(単一セグメント)
⑵ 株主になったきっかけ
成長株を探していたところでその要件と考えた
・売上高成長率20%以上
・売上高営業利益率10%以上
・創業者が筆頭株主
・上場後5年以内
・時価総額が300億円以下
を満たしていたことから2020年10月に特定口座で購入しました。
また、 情報・サービス業界、米国で先行するビジネスを日本に導入、女性創業者の社長、会社が所在するビルでの株主総会開催という点で、自分の中ではAIクロス【4476】と共通点があると感じています。
AIクロスに関する過去の記事は下記リンクからご覧下さい。
⑶ スポットコンサルタントについて
ビザスクで生産調達関連の分野でコンサルタントとして登録しています。
積極的に活動しないまま約1年半年経過した頃、報酬つきアンケートをいただきました。
前職に関係する質問でしたので、1000字程度の文章を解答することで報酬をいただきました(振り込まれたのは株主総会当日)。
自分で体験してみて、スポットコンサルタント業の将来性や楽しさを実感する貴重な体験ができました。
⑷ 2024年2月期の経営分析
収益性
・売上高営業利益率:−1%(営業赤字)
安全性
・流動比率(100%以上が望ましい):169%
・自己資本比率(30%以上が望ましい)4%
短期的には問題なさそうです。
ただし、中・長期的な財務は問題と考えます。
金利上昇を踏まえた財務面の強化が急務だと思います。
効率性
・有形固定資産回転率:246
IT企業らしく有形固定について効率的な経営がなされてると考えます。
⑸ 2022年2月期の経営分析
収益性
・売上高営業利益率:−3%
営業損失が発生した理由は、コールマン社買収の費用が約9.5億円によるものとのことです。
安全性
・流動比率(100%以上が望ましい):169%
・自己資本比率(30%以上が望ましい):54%
昨年に比べ、短期的な安全性が若干低下しているものの、反対に中・長期的には僅かに安全性の改善が見られます。
効率性
・有形固定資産回転率:55.42
有形固定資産については効率的な経営が続いていると考えます。
有形固定資産の内訳については「工具、器具及び備品」が約2億円ある一方、減価償却累計額が約1.6億円あることが特徴です。
そのことも、有形固定資産回転率の向上につながっています。
⑹ 2021年2月期の経営分析
収益性
売上高営業利益率:13%
成長企業らしい収益性を確保しています。
安全性
流動比率:232%
当座比率:228%
負債比率:94%
自己資本比率:51%
財務についても問題は見当たりません。
効率性
売上債権回転率3.89
サービス業の平均約30を大きく下回ります。
有形固定資産回転率:69.75
サービス業の平均約2.0を大きく上回ります。
債権の回収に時間を要している一方で、有形固定資産のコストは抑えられているようです。
経営に関しては、他の成長企業同様に順調になされていると分析します。
【株主総会会場】
【総会で頂いたお水】
2 株主総会等
⑴ 第12期定時株主総会 2024年5月31日(火)住友不動産青葉台ヒルズ
今回も受付でお水をいただきました。
十数名の株主が集っていました。
社長からの説明は10分ちょと、質疑応答20分ちょっとで短期間で終了しましたが、いろいろな気づきが得られました。
主な質疑応答
Q.社内取締役が3名から1名に削減されることについて
A.中期経営計画策定の過程で検討されたものである。
自分自身は、執行と監督は別であるべきと考える。
Q.監査役から一言お願いします
A.コールマン買収ののれんの減損についての「1」、「0」ではなく、しっかりレビューしていいきたい。
また、組織面の変化ということでPMIについても強化を図っっていきたい。
Q.社内取締役削減の理由である機動的の意味は?
1名になって機動的になる例としては、準備する資料の英訳がなくなるなどが挙げられる。
Q.社内取締役1名体制についてのスケジュール感について
A.今後議論していくもので、現時点では決まったものはない。
ただし、個人的には客観的に考えて社外取締役が多い方が良いと考える。
Q.株主総会の招集通知の発送が遅いのでは?
A.業務の前倒しを心がけているが、のれん減損の処理等で業務負荷が多かった可能性もあるが、社員はしっかりとやっている。
Q.ナレッジプラットフォーム事業の競合先について
A.当社は海外発の事業を日本で展開している。
よって、グローバルENS(エキスパート・ネットワーク・サービス:グローバルなコンサルティング・ファーム、金融機関 等を主要顧客層とする事業領域)においては、同業のプレーヤーは存在する。
国内であれば、”知見を得る”ということでは採用エージェントやレポート発行会社が同業と考えられるかもしれない(同じ悩みに対する違うアプローチ)。
なお、日本企業もこの10年間で、知見(情報)にお金を払うことが当たり前というように大きく変わってきたと思う。
Q.外部環境以外で世界シェア向上のためにできることについて
A.他社と差別化できるものを強化することが重要。
コールマンはIT分野に強みを持つ。
コールマンで2年見てきて、まだまだ入り込めないお客様が多いと実感している。
そのため、営業により知ってもらい、使ってもらえるように良きデリバリーに努めることが大切だと考える。
(ケビンより)
セールスは重要である。
適任者を適任のポジションにつけることが大切。
米国経済は底打ち感がある。
M&Aに活かせるキャッシュを持っていることも強み。
決議事項
・取締役(監査等委員である取締役を除く。)1名選任の件
・監査等委員である取締役3名選任の件
・補欠取締役(監査等委員である取締役を除く。)1名選任の件
拍手を持って承認・可決されました。
閉会後に退任者の挨拶がありました
(瓜生さん)
131億円の知見取扱高は皆様のサポートのおかげです。
のれん減損でご迷惑とご心配をおかけしたことをお詫びします。
マーケットのボトムアウトが予想されます。
知見プラットフォーム等は時間がかかっても成長するものと信じます。
(ケビン)
ビザスク&コールマンで働いてきたことを光栄に思います。
たくさんのことを学ぶことができました。
退任後も何かあればいつでも応えます。
株主総会雑感
総会参加までは1号議案の理由が良く分かりませんでした。
以前、PKSHAでも取締役が1名になったことがありましたが、こちらは経営陣の権力闘争によるもの(その後、共同創業者の一人はマネックスグループへ)。
それに対して当社の場合、社長が創業者かつ筆頭株主なので取締役を削る理由が見当たりませんでした。
けれども、総会に参加して退任者2名の挨拶を聞くことでハッとさせられました。
退任したお二人はコールマン社ののれん等の減損損失の経営責任を取ったのだと受け止めました。
やはりステークホルダーのことを考えれば、126億円の当期純損失を計上したことの”けじめ”は必要なのでしょう。
と同時に、”底打ち”の手応えを確信したからこそ、このタイミングで経営陣から退いたのだとも感じました。
取締役の姿勢について、いろいろと教わりました。
来て良かったです。
⑵ 第10期定時株主総会 2022年5月31日(火)住友不動産青葉台ヒルズ
昨年に引き続き、受付にてお水をいただきました。
株主総会招集通知記載の内容を社長が読み上げる要領で、事業報告や議案の説明等がなされました。
主な質疑応答
Q.コールマン社買収に至る経緯
A.M&Aについて2週間に1回のペースで勉強会を開いて準備をしていたところ、瓜生取締役のツテで得られた交流がM&Aに進展した。
Q.M&Aのシナジーについて
A.日・米の強みを活かすことで世界を目指すことに貢献すると考える。
Q.(ケビン取締役へ)会社を売却しようと思った理由について
A.バリューを共有でき、世界で戦うポイントになると考えた。
Q.(ケビン取締役へ)コールマン社の強みは?
A.テクノロジー系企業に強い。金融関係の顧客が多いことからコンプライアンスが徹底されている。
Q.5年後の市場規模とポジショニングについて
Bto Bプラット市場の売上規模は3720億円であり、毎年18%で伸びているという試算もある。
コールマン社はコンサルとインタビューに特化しているが、日本の市場は働き方改革の影響もあり特殊な要因もある。
さまざまな提案、或いは、商品やサービス(試作品)について試行した意見を提供したりして日本市場特有のニーズにも応えていく。
Q.ビザスクとコールマン社のシステム統合について
A.検討中。現在は、コールマン社のシステム端末を日本の社員が活用している段階。
大切なのはそれぞれの共有するデータベースを顧客のために活用し得るシステムを実現すること。小さなことから始めていきたい。
Q.資金需要を考えナスダックに上場する考えは?
A.ない。日本市場が気に入っておりやるべきことがまだまだある。
Q.アドバイザリーの質を向上させるための教育について
A.教育というのはおこがましいが、コンプライアンス(守秘義務厳守等)については、年に1回のオンラインセミナー受講をお願いしている。
Q.恒常業務のイメージについて
A.例えば、顧客からの質問に関するアンケートメール等をアドバイザーに送付し、その知見の表現をより適切にできるようにすることを実施している。
Q.社員の給料が安いのでは?
A.報酬については適時見直しを実施していく。業績連動の賞与を設けたりして魅力ある職場づくりに努める。
Q.同業他社との違い(強み)について
A.グローバルプレーヤーの中で、日本に強いプレーヤーは少ない。日本やアジアでの強みを活かすことが重要と考える。
Q.社長が動画配信をすることについて
A.個人的な好みから考えていない。
Q.役員等の席に名札を掲げて欲しい。
A.承知した。
決議事項
●定款一部変更の件(監査等委員会設置会社へ)
●取締役3名選任の件
●監査等委員である取締役3名選任の件
●取締役の報酬額決定の件
●監査等委員である取締役の報酬額決定の件
拍手を持って賛成・可決されました。
総会中は笑い声を交えながら主導的に議事を進行されていた社長のメンタルの強さが頼もしく感じられました。
株主総会雑感
1年前の株主総会で事業領域と経営陣についてのリスクを感じましたが、今回の総会参加でそのリスクは少なくなりました。
一方で、新たなリスクも感じられるようになりました。
細部は以下の通りです。
⚫️事業領域であるスポットコンサルについて
1年前は事業領域について社長の話を聞いてもあまりピンと来ませんでした。
けれども、アンケートに解答して報酬をいただく経験を通じてビザスクのビジネスモデルの一端を理解することができました。
アドバイザーとして比較的簡単に自分の知見が役に立ちお礼をいただけるというのは、多くの人にとっても楽しい経験につながると感じます。
そのことはスポットコンサル市場の拡大につながるものと予想します。
⚫️経営陣の属性が似通っていることについて
年齢層を含む経営陣の属性があまりに似通っているため、攻めは強いが守りはどうなのか?という懸念を持っていました。
今回、コールマン社を買収してケビンさん(1969年生まれ)が取締役に加わることでそうした懸念はだいぶ払拭されました。
50代の紳士的な外国人取締役の存在は株主総会である意味”安定感”をもたらしてくれます。
日本及び米国における地域分散がビジネスのリスク低減、ひいては安定感のある経営に通じることを期待します。
⚫️PBR約20倍という高バリュエーションについて
少し前までは、PBRが2倍程度でハイパーグロース企業にしては割安と考えていました。
しかし、M&A後はPBRは20倍となり、一気に割高な水準になっています。
無形固定資産134億円の中で、勘定科目「のれん」の金額は61億円もあります。
高バリュエーションゆえに株価が大きく乱高下するリスクを覚悟する必要があると思います。
⚫️システム統合について
システム統合の質問が出ましたが、新たなリスクだと感じました。
ドトールコーヒーと日本レストランシステムが統合して15年以上が経過してもいまだにシステム統合がなされていないため、顧客情報が共有されず、消費者は不便を強いられています(ドトールバリューカードが星乃珈琲で使えないなど)。
ビザスクの場合、直近では2社の端末を並べて使いつつ、限定的にシステムの”連接”を試みていくと予想します。
けれども、(5年以上先の)将来には最新のIT技術を取り入れてシステムを”換装”することが望ましいと思います。
うまくいけば、業務の効率化のみならず、ビックデータの活用による”新たな知見の創造”や”データの商品化”にも通じると考えます。
ただし、そのためにはCTO(最高技術責任者)の配置、IT企業の買収又は業務提携、社内での人材の育成など多岐にわたる準備が必要になってきます(株主総会招集通知記載の対処すべき課題の中で「業務プロセスの効率化及び高度化」で掲げられていることも含みます)。
M&A勉強会を開催していた時のような全社的な積極的な取組などに注視していきたいと思います。
その他気になった事
⚫️社長のアニメ声
個人的には社長の声はアニメ声だと思います。
アニメ声というのは、聴きやすく癒される声であってしかもインパクトもある声という意味です。
今回のM&Aを含め、ビジネスの交渉においては強力な武器になるのではないでしょうか?
そして、社長は動画はあまり出ないとのことでしたので、話を聴く機会があればレアキャラに遭遇した時のような感動が得られるかもしれません。
⚫️社長の靴
社長の鮮やかな緑色のハイヒールが印象に残っています。
会社のトップが服装のセンスに気を配れるというのは活力がある証拠であり、好ましいことと考えます。
ただし、もし緑色にこだわりをお持ちなら、ちょっと考えものです。
東京都知事とイメージが被らない方が良いと思います。
⚫️受付の人の多さ
受付の人数が多いのが気になりました。
半分に減らしても大丈夫だと思います。
残りの半分で、エレベーターの下とかビルの前で会場案内をした方がよほど経営資源の有効活用につながると考えます。
まだ株主総会も10回目なので、試行錯誤しながらより良い運営を目指していただきたいと思います。
⚫️本社の表彰状
株主総会会場の後方にたくさんの表彰状などがありました。
株主の方はあまりご覧になっていないご様子。
でも、個人的にはとても気になりました。
もし来年同じ場所で総会が開催されたら、ちょっと早めに会場に足を運んでじっくりと賞状などを見てみたいと思います。
⑶ 第9期定時株主総会 2021年5月28日(金) 住友不動産青葉台ヒルズ
受付終了後に、ミネラルウオーターを頂きました。
クリエイト・レストランツ・ホールディングス(3387)に続き、お水を頂くのは2社目です。
【会場でいただいたミネラルウオーター】
事業概要の説明に続いて質疑応答がなされました。
質疑応答
Q.来春に目指す市場は?
A.まずは、グロース。ゆくゆくはプライム
Q.他社との差別化策は?
A.膨大なアドバイザーのデータベースを有しており容易には追いつけない。
Q.海外展開の方向性は?
A.まずは、日本企業の海外調査に係るニーズに応えることを優先させる。
Q.伸びている会社の監査のポイントは?
A.(社外監査役の方が答えるが)下を向いて現行棒読みなので良く分からず。
Q.ビザスクライトが使いにくい。
A.貴重なご意見ありがとうございます。検討します。
Q.ビザスクが属している業界とその中での位置づけは?
A.インタビュー市場(世界で1500億円、そのうち米国が800億円)において当社が日本のマーケットを開拓していく。
併せて、ナレッジソリューションとしての可能性を追求していく。
Q.社長が株式の過半数を握っているがゴーイング・コンサーンとして株式を取引先企業等に持ってもらい予定はないのか?
A.後継者のことは考えず、現状で頑張りたい。
Q.招集通知の総会会場の案内図が分かりずらく、かつ、会場前に案内人ひとりたてていないのはいかがなものか?
A.陳謝
Q.取締役会の雰囲気は?
A.明るくオープンで活発な意見が交わされる。社長はアイデア豊富でチャーミング。社長のアイデアを発散させそれを収斂させるための取締役会。
決議事項
・取締役選任の件
・取締役及び監査役の報酬額改定の件
について可決。
約1時間ほどで終了。
余談ですが、AIクロスは総会終了後、社長と役員の方がエレベーターまで株主全員を見送りましたが、ビザスクの場合、それはありませんでした。
共通することが多いビザスクとAIクロスですが、株主総会において、最初と最後、有形と無形という点で対照的でした。
株主総会で感じた2つのリスク
数年でテンバーガーになる会社について冒頭での要件とは別に、
・伸びる領域で
・優秀な経営陣が
・真面目にやっていること。
というものがあります。
これをビザスクに当てはめてみます。
⚫️伸びる領域か?
良く分からないというのが正直な感想です。
というのも事業領域について
招集通知では、
・「情報・サービス系の産業」
・「B to B情報プラットフォーム事業」
セグメントでは
・「知見プラットフォーム事業」
ネット広告では
・「スポットコンサル」
社長の口からは
・「インタビュー市場」
と、いろいろなキーワードが飛び交っていますが、結局何をやっている会社なのか良く分かりません。
インタビュー市場という世界で1500憶円という規模もそれほど大きなものとは思えませんでした。
さらに、「インタビュー市場」という単語をグーグルで調べましたが何も出てこないことが不安を募らせます。
参入障壁を気にする前に、その「インタビュー市場」が今後日本で成立するのかを見極めることが死活的に重要です。
どんなにビザスクが頑張っても、他社が参入してこないことには市場は成立しません。
もちろん自分の勉強不足はありますが、調べれば調べるほど、伸びる領域という確信を持ちえないというところが、総会で感じた一つ目のリスクです。
⚫️優秀な経営陣か?
社長の経歴だけ見れば優秀と思いがちです。
では、優秀の定義は?
経営には攻めと守りの2つの面があり、どちらも欠くことは出来ません。
コロナ禍を背景に、情報・サービス系の産業は追い風が吹いていますが、やがて厳しい経営環境に立たされる状況も必ず訪れます。
その際には、多面的に考えつつ守りを徹底することが必要になります。
そのことは、一人の経営者の判断に依存し過ぎないことを意味します。
そのようなことを踏まえつつ、”経営陣”という組織としてビザスクを見つめると一抹の不安を感じます。
ポイントを列挙すると
・社長が株式の過半数を握っており、かつ、その状態を変える気はないので株主からの”歯止め”が効かない。
・取締役も社長をチャーミングと評価しており、社長の誤った判断を止められるか疑問(ソフトバンクの取締役だった柳井さんは孫さんを止めるのが自分の仕事と明言)。
・若い女性の監査役の方の株主からの質問に下を向いて原稿を棒読みしながら対応する姿をみて、”難しい事案”を適切に監査する意志も能力もないと確信。
・株主からの質問も、社長に対する憧憬のようなものが目立ち、ファン化していた(道に迷って遅れてきたおじいさんを除く)。
社長、取締役、監査人、株主の側から見てきましたが、調子のよい時はそれなりに順調にいくでしょうが、社長の判断が危うい時や守りに立たされた際に今の経営陣等で果たして切り抜けられるのか疑問を感じました。
⑷ 株主還元
配当
なし
株主優待
なし
【第9期株主総会の案内板】
【第10期株主総会の案内板】
3 株主としてのコメント
⑴ 気に入っていること
グロース指数が3年前の半分になっていることについて、マネックス証券主催のセミナーで質問がありました。
それに対する答えは、
・グロース企業は規模が小さすぎる(リソース不足)
・グロース企業には海外展開する発想がない(積極性不足)
などの理由により期待が持てないとのことでした。
この点、当社の場合現在は時価総額は100億未満ですが、
・現在の株価が942円に対して数年前のピーク時には7120円
・コールマン社のM&A
などを考慮するとそれなりの(潜在的な)リソースはあるのではないかと考えます。
また、海外展開につてはむしろそちらが最前線といっても良いかもしれません。
よって、新興企業企業でありながらも、今後の成長を期待しています。
⑵ 気になっていること
取締役が社長一人になってしまったため、後がありません。
次の株主総会にでも、株主があっと驚くような社外取締役が選任されることがないか・・・気になっています。
あとは何といっても財務。
【第12期の案内板】
4 まとめ
ビザスクについて述べてきました。
初めて株主総会に参加して以来、事業領域、経営陣、かつての高バリュエーション、コールマン社合併、システム統合など様々なリスクを感じてきました。
その中で、のれんの減損が発生し株価が大きく下落し、取締役2名が退任となりました。
その一方で、当社の株価の下落は他の多くの新興企業とは異なり、積極果敢な事業展開に基づくものであることに対しては期待しています。
これからも、いろいろなことが発生するだろうと覚悟はしつつ株主を続けていきたいと思います。
お読みいただき、ありがとうございました。
※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。
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