初投稿:2021.4.22、更新日:2022.4.4 、2022.3.27
こんにちは!
この記事は、ビーロット【3452】に関心のある方に向けた株主としてのコメントをまとめたものです。
なお、2022年12月期の株主総会の様子などを追記して記事をアップデートしています(更新箇所は青字です)。
・100年継続する企業を目指すための中期経営計画
・ナインアワーズに親しみ
【目次】
【2022年3月の株主総会会場】
1 ビーロットについて
⑴ 会社概要
中古のオフィスビルやマンションなどの収益力を高めて売却する会社です。
売上高199億円、総資産560億円、時価総額124億円の事業規模。
PBRは1.01倍と厳しめです。
四季報によると不動産業ではなく証券・先物となっており、時価総額順位は48社中30位となっています。
なお、類似企業としてはロードスターキャピタル【3482】が挙げられれいます。
Mission
不動産分野・金融分野において社会へ価値を与えるビジネスの創出を行い「社会から求められる企業」として社会に貢献
Core Values
プロフェッショナル
エンジョイ
Vision
Beat our brain
「一生懸命考える」、「知恵を絞る」
ロゴに込めた想い
赤:情熱・闘魂
黄:明るさ・笑み
青:誠実・フェア精神
緑:すべての調和・創造性
セグメント
●不動産投資開発事業(45%)
不動産の投資再生事業及び投資開発事業(売却益ビジネス)。
●不動産コンサルティング事業(32%)
不動産仲介業、賃貸仲介事業および販売受託事業を行なっています(手数料ビジネス)。
●不動産マネジメント事業(23%)
プロパティマネジメント事業、アセットマネジメント事業及びオペレーションマネジメント事業(賃料収入及び報酬等ビジネス)。
また、招集通知に自社の保有物件や売却物件を掲載している姿勢に好感が持てます。
( )内の数字は粗利実績
⑵ 株主となったきっかけ
約5年ほど前に、右肩上がりのチャートに魅力を感じて株式を購入しました。
しばらくは株価は堅調でしたが、新型コロナ等により株価は下落。
塩漬け状態に至っています。
右肩上がりのチャートで選んだのなら、チャートの下落サインを見逃さないで売却すべきでした。
投機(株価の変動が源泉)と投資(会社の成長が源泉)の区分が上手くついてないことが反省点です。
⑶ 2022年12月期の経営分析
収益性
・売上高総利益率:30%
・売上高営業利益率(10%以上が優良株):15%
昨年同様に高収益性を維持しています。
安全性
・流動比率(200%以上が望ましい):293%
・自己資本比率(30%以上が望ましい):22%
短期的には問題ないレベルです。
中・長期的には望ましいレベルを下回っていますが、昨年と同数値であり一昨年よりは良い状態であり懸念は少ないと考えます。
効率性
・有形固定資産回転率:19.5
不動産会社であれば高い数値となりますが、業種が証券・先物なので業界平均としては”ふつう以下”の効率性と考えます。
⑷ 2021年12月期の経営分析
業績は減収増益。
不動産の売却のタイミングを見極めているようです。
連結計算書類を踏まえ経営分析を試みます。
収益性
・売上高総利益率:33%
・売上高営業利益率:15%
比較的高収益といえると思います。
但し、不動産事業を展開する持株会社のヒューリックと比較すると、それぞれの利益率が35%、26%ということでちょっと物足りなさをも感じます。
安全性
・流動比率(200%以上が望ましい):249%
・自己資本比率(30%以上が望ましい):22%
短期的には問題ないものの、中・長期的には懸念が残ります。
”100年続く企業を目指す”に当たり大きな課題と考えます。
但し、昨年の17%からは自己資本比率は向上しており1年間の取り組みの成果が現れているようです。
ちなみに、ヒューリックの場合は307%、29%であり、若干の差異が見られます。
効率性
・有形固定資産回転率:14.12
業界平均値を考えると効率的な経営と言えるかもしれません。
但し、前期の有形固定資産回転率が24を超えていたことを考えると効率性は落ちているとも言えそうです。
いずれにしても、構造変革の影響が顕著に現れていると考えます。
⑸ 2020年12月期の経営分析
増収・減益
収益性
・売上高営業利益率は6%
サムティが18%、ファーストブラザーズが16%であることに比較すると物足りなさを感じます。
安全性
・負債比率は472%(100%以下が望ましい)
・自己資本比率は17%(30%以上が望ましい)
上記の通り、安全性は懸念が残ります。
100年継続する企業に関するコンセプトも、現在の財務基盤の脆弱性に関係しているかもしれません。
100年継続する企業を目指し、中期経営計画を公表しています。
そして、2023年までに、主要事業の構成比を変える収益構造変革に取り組むとのこと。
それによって安定成長を目指す方向性です。
株主として、しっかりと着目していきたいと考えています。
2 株主総会等
⑴ 2023年3月の株主総会
第15回定時株主総会 2023年3月24日(金) 日比谷国際ビル
主な質疑応答
Q.Web版招集通知(計算書類等付)のダウンロードの改善について
A.要望として、承りました。
Q.金利の上昇について
A.金利の上昇分を見込んで良い物件を購入しているので問題ないと考える。
Q.資金調達のリスクについて
A.50行以上の銀行の担当者と直接会って良好な関係を築いている。
併せて、長期で借りているので大丈夫である。
Q.配当性向の数値目標について
A.20%以上を掲げている。
併せて、業績を上げることに注力している。
Q.障害者の雇用率について
A.昨年より1名は雇用している。
さらに積極的に採用を進めていきたい。
Q.配当の展望について
A.20円の維持については明言できない。
ただし、優待を廃止しているのでそれ以上を目指して頑張りたい。
決議事項
・剰余金処分の件
・定款一部変更の件
・取締役6名選任の件
⑵ 2022年3月の株主総会
第14回 2022年3月25日(金) 国際新赤坂ビル東館
都合がつかず一度も参加できていません。
残念ながらライブ中継もアーカイブ配信もありません。
ただし、総会参加者に聞いたところ、質問もなく滞りなく終了したとのことでした。
また、2021年12月期の決算説明動画のリンクは下記の通りです。
わかりやすいプレゼンだと思います。
⑶ 2021年3月の株主総会
第13回 2021年3月26日(金) 国際新赤坂ビル東館
都合がつかず未参加。
・剰余金処分の件
・取締役選任の件
は滞りなく承認されています。
⑷ 株主還元
配当
1株配当実績は次のとおりです。
最近は増配されましたが、業績の影響を受けて増減しています。
・2022年12月期:20円
・2021年12月期:15円
・2020年12月期:15円
・2019年12月期:60円
・2018年12月期:50円
株主優待
廃止
12月末日時点の100株以上の株主は、
1000円の自社オリジナルクオカード
を頂けます。
3 株主としてのコメント
⑴ 親しみを感じたこと
ビーロットはカプセルホテルを運営するナインアワーズと業務提携しているとのこと。
水道橋と浜松町で利用したことがあります。
使いやすく気に入っています。
最近ビーロットが関わっているということで親しみを感じています。
【ナインアワーズ水道橋】
【ナインアワーズ浜松町のラウンジにて】
⑵ 気になること
クラウドファンディングに乗り出すことが気になっています。
事業報告の中で触れられていなく、唐突に送付されてきた株主優待で知りました。
この分野はあまり詳しくはありませんが、SBIがソーシャルレンディング(クラウドファンディングの一種)で行政処分を受けたり、ZUUが苦戦していたりしてあまり良い印象を持っていません。
ビーロットは本業に専念するのではダメなのでしょうか?
気になるクラウドファンディングについて調べていこうと思います。
⑶ 今後の方針
あまり会社のことを調べずに、投機のつもりで購入したものの売り時を逸し塩漬け状態。
それでも、中期経営計画などを見ながら今後に期待しつつ、NISA口座の期間内の株価上昇に期待。
さらに、100年続く企業を目指す取り組みに関わっていたいという気持ちもあります。
私事ですが、不動産会社については三菱地所に代表されるような財閥系の不動産会社から不動産テックを駆使したベンチャー系の会社まで保有しています。
そのような他社との比較も含め、ビーロットで得られた経験をレビューしつつ、不動産分野の知見を高めていきたいと考えています。
4 まとめ
ビーロットについて述べてきました。
NISA口座で保有してきましたが、今年中に売却することになりそうです。
残念ながら、損切りになりそうですがそれでもナインアワーズなど馴染みのある施設に関係していたことは思い出深いものがあります。
5年近くの株主であった間に、株主優待の廃止や大幅な業績悪化などもあり、ビジネスモデルが良くても”いろいろある”ことを痛感することが多かった気がします。
類似企業のロードスターキャピタルや不動産株を複数保有していますが、ビーロット株主の経験を不動産関連株の投資に活かしたいと思います。
お読みいただき、ありがとうございました。
※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。
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