初投稿:2022.9.28
こんにちは!
この記事は、アバント【3836】に関心のある方に向けた株主としてのコメントをまとめたものです。
★★★★
・企業価値の向上のための事業再編
・世界に通用するソフトウエア企業と外国人取締役
【目次】
1 アバントについて
⑴ 会社概要
会社四季報によるとパッケージソフト業種に区分されるソフトウエア会社。
総資産166億円、売上高187億円、時価総額507億円の事業規模。
PBRは4.79倍の評価。
企業理念等
下記の通りで、多少分かりずらさはありますが、よく考えられていると思います。
●ビジョン
Be Global
〜世界に通用するソフトウエア会社〜
●ミッション
経営情報の大衆化
〜経営情報を未来の地図に変えていく〜
●企業理念
100年企業の創造
〜価値創造に全員が燃える会社〜
●企業理念を支える価値観
・OPEN:開かれた精神を基礎となす。
・VALUE:価値創造への情熱を育てる。
・STRETCH:最善への挑戦を続ける。
セグメント
2022年6月30日現在では「株式会社アバント」として下記の3つに区分されています。
●グループ・ガバナンス事業
●デジタルトランスフォーメーション推進事業
●アウトソーシング事業
なお、2022年10月1日以降、組織再編により「株式会社アバントグループ」に再編されるとのこと。
セグメント区分の変更はわかりませんが、
・(新生)株式会社ディーバ
・(新生)株式会社アバント
・(新生)株式会社ジール
となるとのことです。
⑵ 株主になったきっかけ
6月決算銘柄で配当をしている成長企業を探していて発見しました。
NISA口座で保有しており概ね含み益で推移しています。
⑶ 経営分析
収益性
・売上高総利益率:48%
・売上高営業利益率(10%以上は優良株):17%
高収益なビジネスモデルです。
会社はROEは20%以上を目標値としています。
今後も高収益が持続することを期待します。
安全性
・流動比率(200%以上が望ましい):236%
・自己資本比率(30%以上が望ましい):65%
短期的にも中・長期的にも財務的に懸念のない経営がなされていると考えます。
効率性
・有形固定資産回転率:46.98
IT企業らしく、有形固定資産については効率的な経営がなされていると考えます。
2 株主総会等
⑴ 株主総会
第26期定時株主総会 2022年9月27日(火) 経団連会館
お水とお土産をいただいて会場へ入室しました。
広い会場で、感染症対策もしっかりとなされ机付き。
株主への配慮が伺えて感心しました。
前の2列はスーツを着た方が着席されていました。
おそらく会社関係者と思いますが、TBSの株主総会のように不自然な拍手をするわけでもなく”ふつう”でした。
社長からは、事業再編を中心に熱のこもった説明を聞くことができました。
また、質疑応答に際しては社長は真摯に対応されているご様子でしたが、微妙に答弁のずれを感じました。
下の写真にある「統合報告書」で書かれていますが、「対話力不足」なのかもしれません。
ちなみに、自分の中で質疑応答で”会話の成立度”が最も高かった社長は、アウトソーシング【2427】の社長さんです。
主な質疑応答
【事前】
Q.組織再編と企業成長の関係について
A.オーバーラップしている部分を省き、顧客により一層寄り添える体制にするため。
Q.ディーバがアバントになったりして顧客に混乱を生じさせるのでは?
A.懸念はあるものの、顧客との関係の再構築への良き機会と捉えている。
Q.M&Aの考え方について
A.単に売り上げを上げるためでは意味がない。何のために行うかということまでしっかりと検討することが重要。
【会場】
Q.サイバーセキュリティについて
A.過去に攻撃を受けたことはあるが、顧客に大きな影響を及ぼすレベルではなかった。
また、米国でもサイバーセキュリティに注力しており、当社も同様の姿勢で臨んでいる。
Q.キラーソフトウエアについて
A.(集める、整える、意味付ける、届ける)のサプライチェーンを実現する上で重要なソフト。
Q.ROE、DOEの目標値は自社株買いを前提としているのか?
A.自社株買いをせず、収益性と配当性向を上げることで実現を目指す。
Q.クラウドサービスへの取り組みについて
A.当社は、ソフトウエアas a BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)を目指しており、業務の部分に応じてパッケージやクラウドを適用しサービスの最適化を図っている。
Q.Go-Global、Be-Globalの次は?
A.世界を見据えつつ日本の顧客に最適なものを目指す。
決議事項
・剰余金処分の件
・定款の一部変更の件
・取締役4名選任の件
・監査等委員である取締役3名選任の件
・取締役の報酬額設定及び業績連動型株式報酬に係る報酬決定の件
・監査等委員である取締役の報酬額設定の件
拍手を持って賛成可決されました。
⑵ 株主還元
配当
一株あたりの配当の推移は下記の通りです。
2022年6月期:13円
2021年6月期:11円
2020年6月期:9円
2019年6月期:15円
2018年6月期:12円
増減はあるものの一貫して配当していることは評価できると思います。
株主優待
なし
自社株買い
なし
なお、写真のようなお土産を頂きました。
【株主総会でいただいた”お土産”】
3 株主としてのコメント
⑴ 気に入っていること
下記については気に入っています。
・野心的な数値目標(CAGR20%、ROE20%、DOE5〜8%)を掲げる経営
・社内及び社外の外国人取締役の活躍
・お土産を含む株主を重視する姿勢(個人投資家が4割)
・社長が長距離ランナー
特に、”統合報告書”にて、株価を上げることが企業価値向上ひいては社会貢献(みんながハッピーになる)に通じると外国人の社外取締役が社長に力説されたと記載されています。
世界に通用するソフトウエア会社を目指す上で外国人取締役の活躍が期待されます。
また、社長が長距離ランナーであることを”統合報告書”の”ハセツネ”を読んで知りました。
自分も2022年10月9日に3年ぶりに開催される日本山岳耐久レース(通称「ハセツネ」、奥多摩の山奥を24時間以内で71.5km走る)に社長と共に走るので親しみを感じています。
⑵ 気になったこと
株主総会にリモートで参加していた外国人取締役の方が、議案採決の際に拍手していたのがお茶目で良かったです。
ただ、散会直前の新役員紹介の際、選任対象外だった二人の社外取締役の方が紹介されなかったのがちょっと不自然にも感じられました。
【読みやすくかつ読みごたえのあるアバントの統合報告書】
4 まとめ
アバントについて述べてきました。
最初は、業績好調なIT企業ぐらいの認識しかありませんでした。
けれども、株主総会に出席したり統合報告書を読む中で、世界に通用する企業への成長ストーリーへの期待や長距離ランナーとしての社長への親しみの気持ちが高まってきました。
株主総会へのお土産に象徴されるように、株主を大切にする姿勢もありがたいです。
今後の飛躍を期待しています。
お読みいただき、ありがとうございました。
※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。
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