初投稿:2022.6.18、更新日:2023.6.
こんにちは!
この記事は、トヨタ【7203】に関心のある方に向けた株主としてのコメントをまとめたものです。
なお、2023年6月の株主総会の内容を追記し、記事をアップデートしています(更新箇所は青字です)。
・CASE時代に向けて
・パレットタウン地区の再開発に期待
【目次】
1 トヨタについて
⑴ 会社概要
お馴染みのトヨタです。
4輪自動車で世界首位の会社。
総資産74兆円、売上高37兆円、時価総額37兆円の事業規模です。
PBRは約1倍と低評価。
しかも、株主総会2日前に全固体電池のEV発表でようやくPBR1倍割を解消するという”奇策”によるもの。
かつては王者と言われていただけに、姑息な印象を持ちました。
企業理念
株主総会の招集通知では企業理念として2つが紹介されていました。
●「豊田綱領」
●「トヨタフィロソフィー」
モビリティカンパニーへの変革に向けた未来への道標
・豊田綱領
・Mission:幸せを量産する
・Vision:可動性を社会の可能性に変える
100年を超える伝統のある企業を支える重要な”企業理念”と考えます。
セグメント
3つの事業から構成されています。
●自動車事業(車両、生産用部品、部品、その他)
●金融事業
●その他事業
金融事業を柱にしていることは意外でした。
⑵ 株主になったきっかけ
日本を代表する巨大企業ということで興味がありました。
自動車業界への期待や高配当も魅力。
株式を5分割したことから2022年にNISA口座で保有しています。
⑶ 2023年3月期の経営分析
収益性
・売上高営業利益率:7%
減益でした。
収益性は前期よりも3%低下。
株価同様、業績も冴えません。
安全性
・流動比率(200%以上が望ましい):110%
・自己資本比率(30%以上が望ましい):39%
短期的にも中・長期的にも前期とほとんど変化はありません。
リスク管理にはしっかりと取り組んでいるようです。
効率性
・有形固定資産回転率:2.94
有形固定に関しては前期よりも数値は向上しています。
これは有形固定資産の金額よりも売上高の伸びが大きかったためです。
⑷ 2022年3月期の経営分析
収益性
・売上高営業利益率:10%
大企業にもかかわらず収益性は高いです。
優良株とも言えそうです。
安全性
・流動比率(200%以上が望ましい):109%
・自己資本比率(30%以上が望ましい):40%
短期的にも中・長期的にも懸念はありません。
効率性
・有形固定資産回転率:2.55
有形固定に関しては比較的効率的な経営がなされていると考えます。
有形固定資産の内訳は金額の大きな順に、「機械装置」、「賃貸用車両及び器具」、「建物」となっています。
また、極めて巨額の減価償却が計上されていることもトヨタの特徴だと思います。
2 株主総会等
⑴ 2023年6月の株主総会
第119回定時株主総会 2023年6月14日(水) トヨタ本社
⑵ 2022年6月の株主総会
第118回定時株主総会 2022年6月15日(水) トヨタ本社
参加せず。
報道によると脱炭素に向けた方針について説明があったとのことです。
また、過去の株主総会の様子を動画で見ましたが、社長の就任以来の激闘が熱く語られていました。
今回の株主総会の様子は「トヨタイズム」にて発信されるとのこと。
期待します。
対処すべき課題
株主総会招集通知で掲げられた対処すべき解題の項目は以下の通りです。
・商品を軸にした経営
・カーボンニュートラル実現に向けた取り組み
・ソフトウエアとコネクティッドの取り組み
・商用領域の取り組み
・Woven City(ウーブン・シティ)
・従業員との話し合い、人材育成
ちなみに、CASEとはConnected(コネクティッド)、Autonomous/Automated(自動化)、Shared(シェアリング、Electric(電動化)の頭文字をとった略称とのことです。
決議事項
・取締役9名選任の件
・監査役2名選任の件
・補欠監査役1名選任の件
・取締役に対する譲渡制限付株式報酬制度改訂の件
・定款一部変更の件
⑶ 株主還元
配当
過去の一株あたりの配当の推移は以下のとおりです。
2022年3月期:148円
2021年3月期:240円
2020年3月期:220円
2019年3月期:220円
22年期はコロナ禍等の影響により厳しい環境だったようです。
ちなみに配当性向は30%とのこと。
また、トヨタの機関設計は指名員会等設置会社なので、配当金については取締役会で決定することができるようです。
そのため、5月には配当金が振り込まれていました。
さすがです。
株主優待
なし
【お台場のメガウエーブにて(2021年12月31日に閉館)】
3 株主としてのコメント
⑴ 期待していること
円安効果
円安により様々な影響が出ています。
日経平均株価がドルベースではピークから3割減なのに対して、円ベースでは1割ちょっとの下落で済んでおり、投資家(ロング)にとってはありがたい話です。
また、ドル円がピークから2割円安になったことから、日本のDGPが2%上昇との試算も報じられています。
円安効果がトヨタの業績にどのくらいの好業績をもたらすのか・・・期待しています。
CASEについて
トヨタは車の将来についての取り組みも目が離せません。
CASEの時代にあって、トヨタが培ってきたハードウエアの強みを活かしながら、車両開発プラットフォーム「Arene(アーリン)」を用いて安全で高品質な最新のソフトウエア開発の実現を目指すとのことです。
近い将来、どのような車が登場するか楽しみです。
Woven City(ウーブン・シティ)
動画によるとウーブン・シティというのは、東日本大震災後の東北復興のために工場を建てることと引き換えに東富士工場を閉鎖しなければならなかったことから、ここに研究開発の拠点を構えたとのことです。
こうした新しい試みが成功し、一つのモデルとして普及することが望ましいと考えます。
⑵ 気になっていること
株主総会のライブ配信
愛知県での総会参加は厳しい方が多いのでは?
ライブ配信は今日、標準化されつつあります。
来期からの実施に期待します。
不祥事
招集通知で、レクサス高輪における検査結果の改ざん、連結子会社である日野自動車の燃費に関する不正な認証申請などが挙げられていました。
再発防止には徹底を期していただきたいと思います。
それにしても、ちょっと悪質な不祥事があったにも関わらず株価はそれほど大きな影響を受けていません。
それは、PBR1倍という割安さゆえなのかもしれません。
ゲームチェンジャー
SONYがホンダと組んでEV市場に乗り込んできました。
GAFAも本格参入の予定と報じられています。
自動車業界にもゲームチェンジャー候補が続々と登場。
迎え撃つトヨタの対応が気になります。
お台場の再開発
お台場のパレットタウン地区(メガウエーブ、ヴィーナスフォート、大観覧車等)が閉館となり2025年にトヨタが中心となって新しい商業施設をつくるとのこと。
約1万人収容の大型複合アリーナが誕生すると言われています。
期待しています!
【再開発が決まったパレットタウン地区】
4 まとめ
トヨタについて述べてきました。
円安による好業績が期待されます。
合わせて日本の将来を左右する大きなインパクトを持つ会社として注目しています。
株価は冴えませんが、トヨタが進める様々な取り組みに注目し、応援したいと思います。
お読みいただき、ありがとうございました。
※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。
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