投稿日:2022.4.20、更新日:2023.4.20
こんにちは!
この記事は、Kaizen Platform【4170】に関心のある方に向けた株主としてのコメントをまとめたものです。
・将来に期待が持てる成長企業
・動画や事業報告書のわかりやすさ
【目次】
【会社から届いた事業報告書】
1 Kaizen Platformについて
⑴ 会社概要
企業サービスのデジタル化を支援するUX/DXソリューションと動画ソリューションの2本柱の会社。
総資産42億円、売上高22億円、時価総額95億円の事業規模。
上場が2020年12月22日というベンチャー企業です。
ビジネスモデルは「人材が不足する市場において、企業のグロースを支えるプラットフォームとチームを提供」とあります。
企業理念 Corporate Philosophy
Kaizen the World
なめらかな働き方で世界を改善する
実現したい未来像 Future Vision
成長していくDX市場におけるプラットフォームとしてのポジションをより強固にするための投資を行い、DXのEMS(Elecrrinics Manufacturing Service:電子機器の受託生産を行うサービス)を目指す。
セグメント( )は構成比
・UX/DXソリューション(64.1%)
・動画ソリューション(35.9%)
⑵ 株主になったきっかけ
将来性に魅力を感じました。
また、動画に強い会社ということで、個人的な関心も背中を押しました。
⑶ 2022年12月の経営分析
2期連続の増収減益です。
一般的に株価が下落するのは増収減益と言われます。
そのことは、ここ2年間の株価下落トレンドに符合します。
招集通知に計算書類がなく、わざわざネットで検索して見る価値がないので、収益性、安全性、効率性等の分析は省略します。
⑷ 2021年12月の経営分析
収益性
・売上高総利益率:42%
・営業赤字
粗利率は高いですが、残念ながら営業赤字です。
株主総会の説明では、為替(3,600万円を超える)の影響とのことでした。
支払金利も2,600万円を超えており、気になります。
安全性
・流動比率(200%以上が望ましい):173%
・自己資本比率(30%以上が望ましい):57%
それほど悪くはありません。
ただし、利益剰余金が10億円を超える赤字ということで財務的には恒常的に厳しい状態でここまでやってきたようです。
効率性
・有形固定資産回転率:999.67
非常に高い数値です。
有形固定資産の内訳は「工具、器具及び備品」の約200万円で、非常に低コストだと考えます。
比較的効率的な経営がなされていると思います。
2 株主総会等
⑴ 2023年3月の株主総会
第6回定時株主総会 2023年3月29日(水)
バーチャルオンリー株主総会
主な質疑応答
【事前】
Q.取締役のプロフィールについて
A.郵送したものには記載はないが、電子データとして提供しているのでそちらを参照されたい。
Q.暴落している株価について
A.心苦しく感じている。
株価については言及しない。
業績向上が最大の株価対策と考える。
Q.事業計画の開示について
A.当社は事業規模が市場に比べて小さくボラティリティの影響を受けやすいので中期経営計画は非開示としている。
【当日】
Q.行使された議決権についての数値の開示について
A.改善点として承る。
Q.(Chat GPT等)AI との競合について
A.自社の競争力を有意に捨ためにAIを活かす。
決議事項
・取締役5名選任の件
クリックにより可決。
社長の回答に対するKaizen提案
質疑応答時の社長の回答に違和感を感じたので自分なりのKaizen提案を考えてみました。
・取締役のプロフィールについて
ライブ配信視聴中に
「知りたければネットで検索しろ」
と言われても、それはちょっと株主には酷です。
改善提案として、事前にIRから個人宛、あるいは前株主に対して情報提供を実施し、そのような対応を実施済みであることを、回答に付言しておけば、株主重視の姿勢が伝わったと思います。
・株価低迷について
社長は業績向上で株価を上げると回答しました。
社長は基本的な株価のことを理解していないのでは?
株価=EPS(一株あたりの当期純利益)×PER(株価収益率)
という式で株価は決まります。
この中で、業績向上はEPSの向上にしかつながりません。
よって、PERを向上するために、IRを積極的に実施するなど市場の評価を上げることも不可欠です。
さらに、経営者からのメッセージとして自社株買いをすることが、上場企業の標準になていることを踏まえると、社長は株価に無関心と言われれも仕方がないと考えます。
また、株価に言及することは控えると発言していましたが、東証はPBR1倍割の企業に対する是正処置を勧告しています。
当社のPBRも1.9程度で成長企業にしては市場の評価が低すぎます。
社長は上場企業の経営者としての自覚が必要です。
改善提案として、業績以外のIRや上場企業としてのPBR向上策についての言及を挙げます。
・中期経営計画を発表しないことについて
会社の規模が市場環境の変化に対応できないので計画を非開示にしていると社長は言いました。
リスクを回避するためと理解しましたが、そもそも成長企業がリスクを取らなくてどうするのですか?
他社のことですが、オペレーションリースの会社でJIAという会社があります(株主です)。
この会社が、コロナ禍において当社と同じ理由(リスク回避)から中計を非開示としていました。
その結果、ライバル社のFPGに大きく差をつけられてしまっています。
リスク回避とキレイゴトを言ってますが、責任を取りたくない逃げの姿勢であるように見えて仕方ありません。
リスクを取らなければリターンはなく、それがジリ貧の現状に通じています。
スピード感のある積極的な姿勢について改善提案します。
バーチャルオンリー株主総会について
つまらない総会の一言に尽きます。
理由は、
・会社からの一方的な総会(双方向性の欠如)。
・社長の話に熱意が感じられない。
・集計のための沈黙の時間が長くテンポがわるい。
・株主が他の株主の”発言”を直接伺う機会の喪失。
などです。
自分は会場に電車賃と時間を割いて足を運ぶことが多いですが、9割は
「来て良かった」
とい満足感が得られます。
そして、
「応援しよう」
という気持ちになります。
バーチャルオンリー総会でそのようなことは期待できません。
今後、バーチャルオンリー総会の会社とは距離を置くようにしたいと思います。
⑵ 2022年3月の株主総会
第5回定時株主総会 2022年3月29日(火) 三田NNビル
主な質疑応答
Q.中期経営計画について
A.会社の事業規模が小さく経営環境も流動的なので、将来、計画を策定する予定。
Q.株価について
A.常に注目している。業績によって株価向上に努める。
Q.株主還元について
A.現状は成長フェーズなので内部留保を優先させたい。
Q.派遣会社の新規立ち上げについて
A.成長を続けている現在、既存事業にしっかり注力する。株主の意見は参考とする。
Q.経常損失について
A.為替差損等によるものである。事業をしっかり行うことで黒字化を目指す。
Q.IR態勢について
A.メールの回答が遅れたことについは申し訳ありません。年に4回の決算説明会を実施しているので、そちらもご活用下さい。
Q.共同創業者の株式売却とガバナンスについて
A.個人の判断によるものであり、会社としてはコメントできない。ガバナンスについては強化を続ける。
決議事項
・定款一部変更の件×2
・取締役5名選任の件
・取締役に対する譲渡制限付株式の付与のための報酬決定の件
滞りなく賛成・可決されました。
⑶ 株主還元
配当
なし
株主優待
なし
【三田付近の様子 慶應大学三田キャンパス】
3 株主としてのコメント
⑴ 株主総会動画の配信
HPで株主総会の動画を閲覧することができます。
株主への説明責任を果たす姿勢に好感が持てると共に投資家へのアピールにも通じると考えます。
また、動画を得意としている会社らしく構成、画角、編集等も良かったと思います。
持株会社でバーチャルオンリー株主総会を実施したウイルズも見習って欲しいです。
⑵ KAIZEN Report
得意なのは動画だけではなさそうです。
送付されてきた事業報告書も、図や表が洗練されており分かりやすかったです。
特に、大事なキーワードについて英語表記が良かったと思います。
特に、注目したのが「グロースハッカー」という言葉。
これは、「Webサイトの効果や収益性を高め、企業やサービスを成長させる施策を行う人材の総称」だそうです。
グロースハッカーというコトバがより一般化し、会社の強みがより浸透することを期待しています。
⑶ 役員人事の多様性
同年代の比較的若い経営者層で固まっているベンチャー企業が少なくありません。
持株の中では、ビザスクやOrchestra Holdingsがそれに該当します。
環境の変化が急な時代においては、多様な考え方、特にベテランの知見が会社の存在を左右する場合が少なくないと言われています。
詳細は下記の『成熟脳』をご覧下さい。
その点、Kaizen Platformの場合は、社外取締役にザッパラスやユニ・チャームでの経営経験を有する”ベテラン兼プロ”がいることが強みと考えます。
ライザップの業績が良い時には、カルビーの経営者の参画などもその好業績の原動力となっていたはず。
優秀な取締役の知見を吸収しながら会社の成長に尽力してほしいです。
⑷ 気になっていること
社長の寝癖
動画で社長の頭髪の寝癖が気になって仕方ありませんでした。
人は、尖ったものに集中する習性があります。
せっかくいいことを言っても、寝癖が気になっていては話の内容が入ってきません。
次はしっかりと整髪することを望みます。
累計表示
”事業報告書”の中で拡大するサービスのグラフが、累計アカウント数と累計登録ユーザー数の表記となっていました。
累計なので、当然、解約数も含まれています。
グロースではなくネットの数値も気になります。
M&Aに伴うPMI
D・ZEROという会社のM&Aについては、積極的な成長を目指す姿勢として評価したいと思います。
ただし、M&Aは経費や期間を要する面もあります。
一般的にPMI(Post Merger Integlation:合併後の統合プロセス)と呼ばれるものですが、自社オンリーで行うのか、それとも専門のプロにお願いするのか気になります。
ビジョンのPR不足
『ビジョナリーカンパニー』というベストセラー本は、ベンチャー企業が大企業になる過程を研究したものです。
その中で、
「ベンチャー企業が大企業に成長を遂げるか否かは、ビジョンをいかに周りに浸透させるかにかかっている」
という趣旨が述べられていました。
そういう視点で社長の言動を見てみると、ちょっと物足りない気がします。
もちろん、ビジョンを熱く語ればいいという単純な話ではありません。
ZUUやユーグレナの株主総会において、総会開始早々、長々と社長が創業の想いを語り出すスタイルは必ずしも賛同を得られるものではありませんでした。
思い出に残ってるのは、株価が右肩上がりだった数年前のアルベルトの社長。
総会終了後、1分程度で”会社の目指すものとカタリスト戦略による非連続的な成長”について語っていた姿が頼もしく思われました。
4 まとめ
Kaizen Platformについて述べてきました。
1年前の株主総会を視聴したときは期待していました。
けれども、1年間の株価低迷とバーチャルオンリー株主総会を視聴して、社長の力量と株主軽視の姿勢に幻滅したため株式を損切りしています。
ちなみに、一般論として増収減益のときは株が下がりやすいことを申し添えます。
お読みいただき、ありがとうございました。
※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。
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