こげぱんの資産運用

ピンチはチャンスなりをモットーに株式投資を中心とした資産運用についてつづります

DTS【9682】〜地味ですが好業績で株主還元に積極的なホワイトなSI大手

投稿日:2022.1.26、更新日:2022.7.21

こんにちは!

この記事は、東証1部上場銘柄のDTS【9682】に関心のある方に向けた株主としてのコメントをまとめたものです。

なお、株主総会ライブ配信で視聴した内容を追記し記事をアップデートしています(更新箇所は青字です)。

・2030年に売上利益2倍を目指す

配当性向:50%、総還元性向70%の株主重視の姿勢

★★★

【目次】 

東京ゲートブリッジ

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1 DTSについて

⑴ 会社概要

SI・ソフトウエア開発企業です。

会社四季報時価総額順位では21/232となっています。

総資産791億円、売上高944億円、時価総額1,646億円の事業規模です。

PBRも2.44倍と比較的高い評価。

四季報では「独立系」となっていますが、取締役の方には会長、社長をはじめNTTデータ出身者が少なくありません。

業界1位のNTTデータとの関係踏まえて考察しています。

ちなみに、DTSは

Delibering Tomorrow's Solution

の略です。

企業理念 

Value Engagement Partner

お客様の価値観を共有するパートナー

セグメント

セグメントは4つで( )は2020年度の売上高構成比を示しています。

・金融社会(31.4%)

・法人ソリューション(29.1%)

・運用基盤BPO(27.9%)

・地域・海外(11.5%)

4つのセグメントのバランスが良いと考えます。

特に、金融に強いことが特徴です。

⑵ 株主になったきっかけ

DX関連の銘柄に関心を持っています。

新興企業はバリュエーションが高く、かつ既に数銘柄を保有していました。

よって、補完の意味で大企業で高配当の会社ということで数ヶ月前にDTSの株主になりました。

地味な印象ですが、逆に、そこが良いのかも知れません。

【株主通信】

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⑶ 2022年3月期の経営分析

・12期連続の増収増益

・8期連続の過去最高益

ということで業績は良いと考えます。

収益性

・売上高総利益率:20%

売上高営業利益率(10%以上は優良銘柄):12%

収益性は高く、優良銘柄とみなせます。

ただし、昨年とほぼ同水準なので物足りな気もします。

安全性

流動比率(200%以上が望ましい):422%

自己資本比率(30%以上が望ましい)79%

こちらも、昨年同様に盤石な財務と見なせます。

ただし、もう少し投資を増やしても良さそうに感じています。

効率性

・有形固定回転率:25.81

売上高に比べ有形固定の額が少なく効率的な経営が為されていると思います。

自社ビルを保有せず、従業員の客先常駐によるものと考えます。

⑷ 2021年3月期の経営分析

収益性

・売上高総利益率:20

売上高営業利益率:12%

IT企業の中では高めの数値だと考えます。

また、ROE:13.3%、ROA:10.1%

とこちらも高い値です。

ちなみに、NTTデータの場合

・売上高総利益率:25%

売上高営業利益率:6%

となっています。

営業利益率がDTSはNTTデータの2倍です。

売上高営業利益率12%は会社の経営指標でもあり、DTSの販管費のコントロールによるものと考えます。

一般に販管費

・地代家賃

・旅費交通費

・広告宣伝費

からなります。

オフィスのコストを局限し、社員を取引先に常駐させ、B to B中心(消費者向けの広告をしない)とする事で12%を達成していると考えます。

ちなみに、日米のITベンダーの営業利益率は下記のとおりです。

米国:15〜35%

日本:7〜15%

米国の利益率が高い理由は

・戦略的に最上位であるITコンサルティングへの特化(アクセンチュアIBM

・自社パッケージ・サービスへの特化(SAP、マイクロソフト、オラクル)

とされています。

DTSのみならす日本企業全般に言えますが、強みを活かすことがますます重要になってくると考えます。

安全性

流動比率(200%以上が望ましい):424%

自己資本比率(30%以上が望ましい):79%

短期的にも中・長期的にも安全性に問題は認められません。

参考に業界1位のNTTデータ

流動比率(200%以上が望ましい):120%

自己資本比率(30%以上が望ましい):39%

よりも財務面はしっかりしてます。

効率性 

・有形固定資産回転率:23.98

この点でも豊洲に自社ビルを持つNTTデータと比較すると

NTTデータの有形固定資産回転率:6.84

ということから、IT企業らしく(オフィス等のコストが少ないため)、効率的な経営がなされていると考えます。

しっかりした経営がなされている背景には、外国人等が37.4%(株主通信より)の一番の大株主であることが関係していると推測します。

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2 株主総会

⑴ 株主総会

第50回定時株主総会 2022年6月23日(木) エンパイヤビル

社長の司会によりビデオを駆使して事業報告やVISION2030の説明がなされていました。

印象に残っているのは下記の3点です。

・「健康経営銘柄」&「健康経営優良法人(ホワイト500)」に初認定

マネーロンダリング対策システム「AMLion」の新規事業の創出

・2030年に売上・利益ともに現在の2倍を目指すこと

主な質疑応答

【事前】

Q.今後の成長投資について

A.DXによる早い変化に対応すべく、研究開発や人材への投資に注力する。

Q.監査等委員会への移行のメリットについて

A.社外取締役の活躍によりガバナンスが強化されるとともに、業務執行の権限を取締役に下ろすことができるのでスピード感のある経営が期待される。

【会場】

なし

決議事項

・剰余金処分の件

・定款一部変更の件

・監査等委員でない取締役9名選任の件

・監査等委員である取締役4名選任の件

・監査等委員でない取締役の報酬等の額

・監査等委員である取締役の報酬等の額

・監査等委員でない取締役に対する譲渡制限付き株式の割当のための報酬決定の件

拍手を持って賛成・可決されました。

株主総会雑感

良かったと感じたことは3つ。

・好業績の継続

・2030年に向けての成長戦略の明確化

・株主還元を重視する姿勢(記念配当50円を含む)

ちょっと気になったことは2つ。

・会場からの説明に際して、ライブ配信中にも関わらず株主の名前を明らかにするように指示したこと(株主のプライバシー保護は大丈夫なのでしょうか?)

会場の株主からの質問がなかったこと

・社長にはもう少し原稿を上手に読んでいただたかった

まとめると、株主総会ライブ配信を視聴して、成長性や株主還元という点で非常に魅力的な会社にも関わらず地味で目立たないということが改めて明らかになりました。

でも、そのことは”荒らされていない”ということにも通じるのかもしれません。

ある意味、”お宝銘柄”と思って長く株主を続けていきたいと思います。

⑵ 株主還元

配当   

一株あたりの配当金の推移は下記の通りです。

2022年3月期:70円

2021年3月期:60円

2020年3月期:55円

2019年3月期:95円

2018年3月期:80円

直近では増配が続いておりありがたい事です。

なお、50周年記念の配当50円が予想されています。

株主優待

なし

自社株買い

約10億円(385,200株)の自社株買いを実施しています。

なお、自社株買いは9期連続とのことです。 

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3 株主としてのコメント

⑴ IT業界の特徴

IT企業の分類

IT企業は次の5つに分類されます

( )は売上規模を示します。

・プライムベンダー(500億以上):NTTデータIBM、日立、富士通

・準大手ベンダー(100〜500億未満):システム情報、セラク

・中堅ベンダー(10〜100億未満)

・中小ベンダー(1〜10億未満)

・孫請け(1億未満)

DTSは売上高900億円なのでプライムベンダーに位置付けられます。

IT業界の問題点

■技術者不足

DXの進展によりIT人材の争奪戦が繰り広げられています。

情報サービス産業は”人が全て”であり、各社とも腰を据えて取り組んでいるようです。

クラウド化の流れ

クラウド化の流れにより、それまでのIT業界の大きな稼ぎ口であったゼロからシステムを構築しそのシステムの保守運用する仕事が減少しています。

業態転換等の必要性が高まってきていいます。

⑵ NTTデータとの比較

経営分析(収益性、安全性、効率性)の点でNTTデータより良い経営がなされていたと考えます。

さらに、配当も2.61%であり配当株としても魅力です。

では、近い将来の展望はどうでしょうか?

⑶ NTTデータとの関係

冒頭でも述べましたが、独立系でありながらNTTデータ出身者が多く筆頭取引先もNTTデータであるということをどう捉えるべきか。

戦略的に正しいのではないかと考えます。

理由は2つ。

一つは競争の激しいIT業界で生き残る際、業界1位企業とのつながりは有効であるため。

例えば、国家の覇権争いを見ていると米国が覇権を維持するために2番手を3番手以降の国家とともに叩いてきた歴史があります。

企業にもこのロジックを当てはめると、業界1位のNTTデータは”ライバル社”に対峙するために業界25位のDTSを重視すると考えられます。

少なくとも、敵対することはありません。

それだけでもNTTデータとの関係を維持する意味は十分にあります。

もう一つは、自社の強みを活かすためです。

米国IT企業が自社の強みを活かして高い収益を上げている事を述べました。

DTSが金融等の強みを強化する過程で、選択と集中が必要になってきます。

その際、同業他社との良好な関係があった方が取捨選択に有利と考えます。

守りと攻めの2つの理由でNTTデータとの関係強化は良い方向性だと思います。

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4 まとめ

地味ですが情報サービス業大手のDTSについてNTTデータとの関係を踏まえ述べてきました。

NTTデータよりも経営が上手で、かつ高配当なDTSですが、DXを契機としてさらに発展する可能性を秘めていると考えます。

また、前述の通り株主通信によると所有者別株式数では外国人等が37.4%と一番多く保有しており、このことは外国人投資家から見ても魅力的な会社であることを物語っていると考えます。

併せて、「デジタルソリューション事業本部」を新設したり、ネットワーク構築に強いSI企業をDTSグループ入りさせたことも紹介されていて、ネットワークソリューションビジネスの更なる拡大が期待されます。

ITやDX関連の新興企業にはない安心・安定な事業展開を望みます。

最後に、本記事のIT業界の動向については下記の書籍を参考としています。

お読みいただき、ありがとうございました。   

※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。 

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