初投稿:2021.7.21、更新日:2022.7.2、2023.7.1、2024.6.23
こんにちは!
この記事は、JALCO【6625】に関心のある方に向けた株主としてのコメントをまとめたものです。
・懇親会に落選
・社長の話
なお、2023年6月の株主総会に参加した際の内容を追記して記事をアップデートしています(更新箇所は青字です)。
★★★
【目次】
1 JALCOについて
⑴ 会社概要
アミューズメント(パチンコ)向け等の不動産事業とM&Aコンサルの2本柱経営。
売上高127億円、総資産726億円、時価総額536億円の事業規模。
会社の付加価値(のれん、ブランド力)を示すPBRは2.63倍と前期から大幅に評価をあげています。
セグメント
・貸金事業
・不動産賃貸事業
・M&Aコンサルティング事業
から成立。
特に貸金事業(ソーシャルレンディング)に特徴を見出しています。
⑵ 株主になったきっかけ
身近な人が保有していたことで会社を知りました。
社名を見た時にJALの子会社と思っていました。
総会に参加して、思っていた会社と違うことに気づきびっくり!
でも、今は面白い会社と出会えてよかったと思っています。
⑶ 2023年3月期の経営分析
業績は増収・増益で極めて好調です。
収益性
・売上高総利益率:57%
・売上高営業利益率:50%
収益性は極めて高いです。
ただし、前期より数値は低下しています。
それでも、パチンコ業界に関わっている限りは収益性の高さは維持されるのではないかと推察します。
安全性
・流動比率(100%以上が望ましい):302%
・自己資本比率(30%以上が望ましい):26%
短期的には問題ありません。
前期よりも数値が高まっています。
中・長期期には懸念されるそうですが、金融機関とみなした場合、妥当な水準かもしれません。
効率性
・有形固定資産回転率:0.28
不動産を扱う会社らしく有形固定資産回転率は高くはありません。
数値は前期に比べ若干高まっています。
⑷ 2023年4月期の経営分析
業績は増収増益で好調です。
収益性
・売上高総利益率:79%
・売上高営業利益率:65%
著しく高収益です。
しかも前期よりも収益性向上。
今後も期待したいです。
安全性
・流動比率(100%以上が望ましい):169%
・自己資本比率(30%以上が望ましい):28%
前期とほぼ同レベル。
自己資本比率は一般的には30%以上が望ましいとされています。
けれども、金融機関の場合、資本効率を高めるために30%以下の場合が少なくありません。
安全性と資本効率のバランスが重要と考えます。
効率性
・有形固定資産回転率:0.12
前期よりは数値が高まっています。
ただし、不動産を扱う会社らしく有形固定資産回転率は高くはありません。
⑸ 2022年3月期の経営分析
全般として増収減益。
ただし、パチンコホール企業等の優良事業会社を賃借人とする長期保有資産の取得を進めた結果、長期安定的な黒字形状が見込める収益体質を確立したとのことです。
収益性
・売上高総利益率:77%
・売上高営業利益率:59%
著しく高収益です。
安全性
・流動比率:157%
・自己資本比率:29%
昨年に比べて、短期的及び中・長期的な安全性に関する数値は低下しています。
直ちに著しい影響があるとはないと思いますが、気にかけておくべきレベルではあると思います。
効率性
・有形固定資産回転率:0.07
不動産を扱う会社らしく有形固定資産回転率は高くはありません。
販売可能な不動産を多く保有しているという見方もあると思います。
⑹ 2021年3月期の経営分析
増収増益です。
収益性
・売上高営業利益率:47%
高い収益性です。
これほど高い収益性の会社はM&Aか一部の金融関係の会社に限られると思います。
安全性
・流動比率:165%
・負債比率:163%
・自己資本比率:38%
全般として良いというほどではありませんが、問題は認められません。
効率性
・有形固定資産回転率:0.1%
一般的にはいい数値とはいい難いですが、不動産業・物品賃貸業の平均が0.59ということなので、不動産に関する資金の効率性については平均以下ということは言えるでしょう。
なお、会社は保有不動産の入替を継続的に図っていくとしていますので、深刻な懸念事項には至らないと考えます。
2 株主総会等
⑴ 2024年6月の株主総会
第13回定時株主総会 2024年6月22日(土) ベルサール東京日本橋
ペットボトルの水をいただきましたが、会場の冷房が強く寒かったです。
これまで最も多くの株主が集っていました。
社長のお話は面白いと思う反面、専門用語や独特の表現が多く、株主にどれだけ理解されているのか?とちょっと気になりました。
ちなみに、自分の場合は半分も理解できていないと自覚しています。
主なポイント
・業績は増収増益
・累進配当制とし今回は一株18円
・2012年ごろの当社は電子部品を扱っており株主総会のための(シナリオ)資料の読み合わせを繰り返したり、総会前日には最寄りホテルに宿泊するなど形式にこだわることが多かったが、その頃に比べればましな会社になった。
・取締役候補者の吉岡さんがいたから詐欺師に騙されず今の自分がある
・スプレッドが詰まらない分野を探して利益を確保している
・肌感覚、直感、現場感を重視
・今年は不動産を柔軟かつ積極的に購入していく
・その際、金融機関からの借入では間に合わない
・利益を出しながら資産を増やしていく
主な質疑応答
Q.今期の業績予想について
A.基本的には右肩上がりを予想。
自分は天下を取るつもりで起業している。
大学の三木谷先輩にも負けていない。
自分に足りないのは時間であり、GAFAに負けない東洋人たる。
現状は「近未来の巻き戻しのスロー再生」でありイライラすることもある。
30%の複利で利益を伸ばせるが原資がないのがネック。
Q.海外勢が日本の不動産を買っていることについて
A.パチンコ関連の不動産においては競争はほぼない。
現在金融機関から2.5%の金利で借りているが家賃はそれ以上。
パチンコのオーナーは資産100億円以上の富裕層が多く、マクロ経済のお金を活かすことが大切。
円安もインフレも追い風と認識。
また、3月から当社に関心を持つ30社あまりのファンドと面談をしている。
Q.当社の都心における不動産業の強み
A.パチンコ関連のみならず民事再生法に係る不動産(秋葉原のガイア)についても果敢に参画できること。
Q.エクイティファイナンスのスキームについて
A.株式か債券か、或いは、投資による自己資金か18%による融資無担保ローンによる融資か、新株予約権かなど色々ある。
最終的には融資も投資も同じではないか?
また、当社は200億円必要であるが、証券会社に依存すれば6%である12億円の手数料が生じる。
エクイティファイナンスが嫌われるのは、希薄化するからではない。
需給が悪化するからである(株式をすぐ売る人に買ってもらうため)。
最強のBSは、
・銀行〜三菱、住友
・保険〜バークシャ
であり最終的には自分が金融機関になるのが一番良い。
極端にやってみたい気持ちもあるが、58年間生きてきて慎重に生きることの大切さも心得ているつもりである。
Q.当社のビジネスモデルの賞味期限について
A.基本的にパチンコが無くなるまで。
最近の20代はパチンコをする人が減っているのでそのような日が来るかもしれない。
あるいは、他のギャンブルのように国営になる時が行き着く先かもしれない。
あと、パチンコ業界に参入するような勇気のある会社は10年間は出ないものと考えている。
Q.大阪のデータセンターの開発について
A.データセンターの開発を実施すると決まったわけではなく、仮にデータセンター用とした場合の試算である。
Q.配当とエクイティファイナンスは相反するのでは?
A.累進配当制を導入したのはみなさんから集めたお金だから皆さんにお返しする趣旨である。
そのことを考えれば、エクイティファイナンスについて自ずと分かるのではないか。
儲かれば何でも良いというものではない。
Q.経産省がM&A仲介に対する指導を強化していることの影響について
A.現代は、雨後の筍のようにM&A仲介会社が乱立している。
それらが事業承継にかこつけて詐欺のような営業活動(エグい率の手数料)を継続しているため経産省が規制強化に乗り出したものと認識。
自分は、業界の老舗はレコフや野村であるが、自分は野村時代からM&Aに関わってきた。
当社の場合はM&Aという名前がついているが、安く買って高く売るビジネスモデルであり、厳密にはM&Aではないと考える。
Q.YouTubeで社長を拝見してその熱量が羨ましい
A.自分は幼い頃から生意気なやつだった。
できることもあるが、できないことも多い。
できないことを悲観しない方が良い。
相対的に幸福なことが良いのではないか。
このような質問が自分としては一番い好きである!
決議事項
・取締役3名選任の件
・監査役1名選任の件
拍手を持って承認・可決されました。
株主総会雑感
残念ながら、株主懇談会落選!
お弁当の手配の都合なのでやむを得ないと理解しています。
ただ、よくよく考えるとお弁当が優先されて、社長の話が聞けないというのは本末転倒だと思いました。
高級弁当に釣られたのか、今年は今まで見かけないような株主が多かったように思います。
マネックスのように、まい泉のカツサンドとお茶で済ましても十分でしょう。
あるいは、SBI HDのインフォメーションミーティングのように、午後から開催するのも悪くないでしょう(お弁当は無し)。
半年に1回、平日の午後に北尾社長が200枚のパワーポイント資料を駆使して2時間熱く語り(必ず、「世のため人のため」というセリフが入ります!)、その後参加者から30分間の質疑応答が続きます。
しかも参加者は直近の帝国ホテルの場合、1800人とのこと。
経営者の話を聞きたい株主はたくさんいるのです。
そしてそれが、ある意味、それが最大の株主還元とも考えられます(もちろん、累進配当制もありがたいですが)。
当社の場合、社長の話が弁当の手配に負けるのは、ちょっと悲しい気がします。
来年の改善に期待します。
⑵ 2023年6月の株主総会
第12回定時株主総会 2023年6月24日(土) ベルサール東京日本橋
今年も受付で冷えたお水をいただきました。
飛行機等で遠方から来場された株主も多いとのこと。
好調な業績と今後の方針について社長からの説明がありました。
株主総会&懇親会の概要
・1000〜1040 株主総会:和やかな雰囲気で終了
・1040〜1050 会場準備:廊下にておしゃべり
・1150〜1300 昼食:弁当は72人分用意され約60人が喫食
・1300〜1410 懇談会:弁当食べた人はほぼ全員参加
社長他2名の方からの事業等に関する説明、最後はビデオ鑑賞
主なポイント
・懇談会実施の趣旨は、当社のステークホルダーの輪の中に入って欲しいため。
・時価発行増資の場合証券会社は手数料6%を取得し、すぐに株式を売却する。
・私は情に厚いが親切な人間ではなく実践合理主義者である。
・パチンコ店1店舗支援のため20〜30億円が必要。
・三菱ふそう等の底地を売却してパチンコ店に集中している(パチンコシフト)。
・イオンであっても売上高が10%減少したら危ないが、当社はそれにも耐えられる。
・オリエンタルランドと比較した当社の動態分析(フロー)と静態分析(ストック)によると当社株は伸び代がある。
・当社株は400円ぐらいの価値があるが、それが200円ぐらいで売買されている。
・相手が必要ないものを売るのが販売で、前職は販売力が強かった。
・相手が必要なものを売るのがマーケティングで、コンサルと一緒になって営業となる。
・コスト意識は粗利を生み出すためもの。
・毎日バランスシートを更新しながら経営に当たっている。
・1兆円の資金ニーズに応える完璧なプランを朝3時に思いついた。
・M&Aは時間短縮に役立つ。
・当社は、従業員数の少なさ、一人当たりの利益、利益率で日本有数の会社。
・ある意味、SBIの北尾社長(先輩)とやりたいことが重なる部分がある。
・電子部品会社の経営で損しないことの大切さを学んだ。
・会社が大きくなったので適時開示をふつうに出せるようになった(以前は、「こんなん出すんですか?」と言われたこともあり)。
・投資担当者より、不動産投資の判断のために4回は見にいく。
・資金調達、不動産、貸金等の業務を横断的に実施できるのは良い。
・社長がリスクを取ってくれるのが当社の良い点。
・メガバンクのように仕組みを構築してストック収入が定期的に入るよう努力中。
・人材については、若くて素直な人が伸びる。
・自社で育てる方が早く戦力化できる。
・少人数の会社ではあるが、語学やPCに長けた新人が入社してきている。
・人手不足は提携会社の社員の人のサポートでカバー知っている。
・IRは頑張る、ヤフー掲示板はチェックしている。
・現在は金融機関のいいねがないとビジネスが成立しない時代。
・業界のトップに上り詰めて自分のお金を自分で決めていける会社にしたい。
・背中の痒みをとるような感覚で、将来、3000億円の営業利益を達成する予定。
・(ビデオ鑑賞後)澄んだ心で考える!
主な質疑応答
【株主総会】
Q.配当政策について
A.20〜30%の配当性向が多い中、当社は50%を基準としている。
これは、長く株主でいて頂きたいとの思いからである。
Q.役員報酬における売上高総利益率と現金総利益率の違いについて
A.現金総利益率とは現金でどの程度稼いだのかを示している。
一般に、コンサル会社は30%、大企業で20%であるのに対し、当社では6%程度であり妥当と考える。
Q.増資について
将来2兆円規模のビジネスをするためには自己資本を4000億円まで引き上げたい。
そのために、増資は実施する。
その際、希薄化の懸念があるが当社の場合、すぐには株を売らない第3社に引き受けていただくようにしている。
ちなみに当社はこれまで、時価発行増資をしたことはない。
【懇談会】
Q.(社長から)株式の平均取得単価は?
A.現在の株価よりも低い株主が多いようだった。
Q.(社長から)当社の株式を買ったきっかけは?
A.藤本さんのユーチューブを見た人が複数
Q.(社長から)個人金融資産2000兆円のお金の流れを当社に引き込むには?
A.ログミーファイナンス、カビュー、ネット、動画等を駆使して会社をアピールしては?
Q.会計監査人の選定について
A.会計監査人は売り手市場。
大手の会計監査人のコストは5000万円。
中堅・中小の中の選択肢は少なく、現在の形となった。
決議事項
・定款一部変更の件
・取締役3名選任の件
・監査役2名選任の件
・会計監査人選任の件
・取締役報酬限度額変更の件
拍手を持って、承認・可決されました。
株主総会&懇親会雑感
美味しいお弁当、ごちそうさまでした。
気づきは以下の4点です。
・株主総会&懇談会の理解度
一生懸命に話を聴きましたが、おそらく(間違えを含めて)理解度は半分くらい。
業界のこと、企業経営のこと、当社のことなどもっと勉強しないといけないと痛感。
そして、話の理解度が上がれば、自分の投資力そのものももっとアップすると感じました。
・社員の平均年齢
当社11名の平均年齢は51.3歳で比較的高齢だと思います。
けれども、懇談会には会場前後に若い社員が3名いました。
それにもかかわらず、平均年齢が高いというのはシニアのかたがいらっしゃるためだと推察します。
シニアになっても働ける会社は良い会社だと思いました。
・SBI HD北尾社長との共通点
SBIも株主総会やインフォメーションミーティングで当社と同じようなイベントを下記のように実施しています。
・2時間以上、北尾社長が語りまくる。
・”世のため人のため”を連呼する。
・書籍やサプリなどお土産が盛りだくさん。
当社社長と北尾社長はともに野村證券出身の社長。
販売力が強い会社で勤務されたことの反作用が、株主を大切にし”世のため人のため”に事業に注力することの原動力になっているのかもしれないと感じました。
・後継者について
当社の”田辺商店”的な面をリスクと捉える株主もいると思います。
けれども、北尾社長の流れを汲む人物であれば、あと20年は精力的に事業に情熱を注げると思料します。
その間に、自然と懸念事項も解決するのでは?
後継者問題という将来の緊急事態に認知資源を割くのは時期尚早。
社長には今を大切にし、好きな仕事を好きなだけ打ち込んで企業価値向上に貢献していただきたいと感じました。
【懇談会前のお弁当】
【いただきます!】
⑶ 2022年6月の株主総会
第11回定時株主総会 2022年6月25日(土) ベルサール東京日本橋
クーラーボックスから冷えたお水を受付にていただきました。
会場は20名程度で、若い株主が多かったです。
社長からの説明のポイントは以下の通り。
・自社株買い7億円、配当2億円としたが配当を重視することも含めて試行錯誤していく。
・ガイア盛岡の物件の売却を通じた銀行からの信用に獲得について。
・低コスト体制(1ヶ月300万円)により少数精鋭の頭脳営業が可能となる(タクシーチケットではなく給与を高くすることの効果)。
・若手社員の入社とDNAを最大限に発動させる仕事について。
主な質疑応答
Q.株価低迷について
A.悔しい感情をぶつけてくれて嬉しい。
時間効率で考え株主の期待に沿えるよう努める。
Q.人材育成について
A.日本には資産100億円の富裕層が1万人いる。
当社で5〜7年勤務後に独立してそのような富裕層の期待に応えられるような人材に育つことが理想。
一般に人は脳力の5%程度しか使用していない。
よって、知らないことを詰め込み、圧を掛け、化学反応を起こさせ(北斗の拳のように)DNAの最大発現を促すことが大切だと思う。
Q.パチンコホールの目利き力について
A.タクシードラーばーから地元のパチンコの歴史について聞いたり、自分で実際に”打った”感覚を重視している。
Q.決算発表の時期について
A.今後は午後3時から5時に実施する。
Q.今後の展開について
A.パチンコホールの改革についてコンサルフィーを頂けるようなビジネスも考える。
決議事項
・定款一部変更の件
・取締役3名専任の件
・会計監査法人専任の件
拍手を持って賛成・可決されました。
なお、会場の制約から11半過ぎで散開となりましたが、まだまだ質問したい株主が沢山いたようです。
ちなみに、総会の締めくくりにおいて社長から
「株主総会の朝は明鏡止水の境地」
「欲の塊のような自分の物欲が無くなってきて、JALCOを純粋に良い会社にして恩返しをしたいようになってきた・・・」
「一緒にやっていこうぜ!」
などの力強い発言を聞くことができ、安心しました。
⑷ 2021年6月の株主総会
第10回定時株主総会 2021年6月26日(土) ベルサール東京日本橋
昨年に続き、2回目の参加です。
会場で、子会社の売却に関する書類を頂きました。
スピード感をもって経営に当たっていると感じました。
■課題
・計画未達
・資金調達力の強化
・低コスト体制
・人材確保
質疑応答
Q.JALCOのクレジットについての考えは?
A.金融機関がJALCOの中身を理解したら2.4%の金利が2%下がって0.4%になることも可能。
利益が50億円を超えたら金利は下がると予想。
自己資本800億円以上、格付けの取得を目指す。
Q.取締役2名の所信表明をお願いします。
A.(社長から)取締役と執行役員の違いは、自分の城をもってリスクをとれる人かどうかで決まる。二人との付き合いは長く、危うく騙されるところを助けられたこともある。
(取締役から)夢・ビジョンを持つ社長とともにしっかりと頑張っていきたい!
Q.増資はやめてほしい。
A.これからの会社の成長を考えれば増資はやめられない。
現状の140億円の自己資本では天下は取れないから。
ただし、ファイナンスのやり方は考える(すぐに株式を売却しない人に売るなど)ことでけじめはつける。
IT便利グッズをつくり、キャッシュを出し続けられるようにしていく。
現在は一人当たり1.6憶円の利益だが、これを10億円を目指す。
Q.コロナ禍の影響は?
A.ない。
ありとあらゆるダメになるパターンを想定して経営に当たっている。
不動産賃貸業については、家賃の遅れも値下げもしていない。
Q.クラウドファンディングの規制は今後強まるのか?
A.ソーシャルレンディング関連の社長の力量を考えると、規制はある程度強めたほうがいい。
安心して貸し出せる先はそんなには増えない。
Q.子会社売却の経緯は?
A.当社はコトを売る会社。子会社47人はモノを売る意識が強く、自分の指導力の限界を感じたため売却に至った。
また、今後の会社の成長は100億の剰余金をうまく回せるかにかかっている。総合格闘家が強くなるイメージに近い。
変な人の話を聞きに来る人を幸せにしたいという一念で頑張る!
⑸ 株主還元
配当
・2024年3月期:18円
・2023年3月期:6円
・2022年3月期:2円
・2021年3月期:2円
・2020年3月期:無配
株主優待
3000株以上の株主に対し、株数に応じたクオカード
自社株買い
適時実施
【2022年6月の株主総会で頂いた冷えたお茶】
3 株主としてのコメント
⑴ 社長のトークについて
社長が語る夢、ビジョン、本音、現実のトークが魅力です。
「3年間、株価が上昇しないことについて、1日7回ぐらい考え続けている・・・。」
というような独特の言い回しも、他の社長にはない発言です。
また、他の株主の鋭いかつディープな質問も、投資家として参考になることが少なくありません。
ちょっとマニアックすぎるかもしれませんが、金融リテラシーを高める上で、毎年6月下旬の土曜日に行われる株主総会が楽しみです。
なお、収益性の高さやコロナ禍においても増収増益であることから今後の成長も楽しみな企業でもあります。
配当も出るようになりました。
株主優待もあります。
株価も低いところは買い増しを行い、長期で会社の成長をモニターしていきたいと思います。
⑵ 自社株買いか配当か
利益剰余金の配当と自社株買いの割合について社長が言及していました。
社長が”3年株を保有してほしい”と株主に語りかけているので長期投資家に報いるという意味では良い方向性と思います。
ただし、自社株買いにはROEを高めるという効果もあります。
現在のJALCOのROEは6.5%(四季報)と低めであるので、自社株買いが減ることによるROEの低下が懸念されます。
ROEは収益性、回転率、財務レバレッジの積となるので、自社株買いが減少(財務レバレッジの低下)しても収益性や回転率でカバーできるような経営も期待します。
【2021年の株主総会会場で配られた水】
4 まとめ
JALCOについて述べてきました。
ユニークなビジネスモデルと社長のリーダーシップが特徴の会社です。
増収増益かつ累進配当制にも魅力を感じています。
ただし、これまでは若い株主が土曜日の株主総会に多く参加し熱い議論を交わす光景を楽しみにしていましたが、株主懇談会開始以降は、お弁当に釣られてか、高齢者がやたら増えたように感じました。
抽選制ではなく、社長の話を聞きたい株主全員が聴くことができる環境を期待します。
お読みいただき、ありがとうございました。
※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。
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