こげぱんの資産運用

ピンチはチャンスなりをモットーに株式投資を中心とした資産運用についてつづります

AI cross【4476】について

初投稿:2021.4.6、更新日:2022.3.28

こんにちは!

この記事は、AI cross【4476】に関心のある方に向けた株主としてのコメントをまとめたものです。

・テンバーガー候補について

・若くて小さい会社

【目次】

株主総会が開催された本社ビル 愛宕イーストビル】

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1 AI crossについて

⑴ 会社概要

社名の通り、AI(人工知能)関連の会社です。

ミッション

Smart Work, Smart Life~テクノロジーでビジネススタイルをスマートに

ビジョン

AIでコミュニケーションの次元を高める会社

主な事業

・メッセージング(SMS配信)サービス

・ビジネスチャット→2021年4月1日に事業譲渡

・ヒューマンリソース(こころと仕事の機微情報の可視化)

3つ2つです。

⑵ 株主となったきっかけ

2020年秋に株主になりました。

10バーガー銘柄を探していた時、

・売上高成長率20%以上

売上高営業利益率10%以上

・創業者が筆頭株主

・上場後5年以内

との要件を満たしていることから将来性を期待して株式を購入。

現在は、塩漬けかつ底這い状態ですが、長期で付き合っていこうと考えています。

ちなみに株主還元(配当、株主優待、自社株買い)はありません。

⑶ 経営分析

収益性

・売上高総利益率:36%

売上高営業利益率:11%

高収益の優良株と言って良いでしょう。

特に、社長が売上高営業利益率10%以上を目標にしており、有言実行と考えます。

安全性

流動比率(200%以上が望ましい):406%

自己資本比率(30%以上が望ましい):78%

効率性

・有形固定資産回転率:120.11

不動産のコストも売上に比べて小さく効率的な経営ができているとようです。

駅近の本社オフィスも実用的な印象を受けました。

2 株主総会

⑴ 2022年3月の株主総会

第7期定時株主総会 2022年3月25日(金) 愛宕イーストビル 本社オフィス

綺麗なオフィスに昨年と同様、数名の株主が集っていました。

社長の「おはようございます」の第一声で始まり、途中、ビデオで業績等の報告、さらに対処すべき課題と続きました。

主な質疑応答

Q.人員確保について

A.途中15名増となったが決算末には4名増となった。退職者がでたことに対する対策を行い人員確保の改善を図る。

Q.株価低迷に対する対策について(1年間で約1/3)

A.申し訳ない。業績向上とともにコロナ空けに個人投資家及び機関投資家に対してしっかりとIR活動を行う。

Q.AI企業なのにPBRが低い(約2倍)ことについて

A.会社がSMS企業と見られており、AI企業としての認知が進んでいないためと認識している。

Q.海外へのIRについて

A.現時点では時価総額が小さいので、海外の投資家へのアプローチは将来実施したい。

Q.SMSの健全化について(スパム対策等)

A.業界の健全化に努めている。併せて、さまざまなコミュニケーションが可能なことを説明会等で呼びかけていきたい。

Q.働き方ICT市場の規模について

A.1兆3千億円である。会社としては、SMSについて企業や自治体に対してDMやコールセンターの置き換えとして、HRについて転職市場や人事等におけるアナログデータをデジタル化に置き換えることで収益拡大を実現していく。

決議事項

・定款一部変更の件

・取締役3名選任の件

・監査等委員である取締役2名選任の件

・取締役に対する株式報酬等の付与のための報酬決定の件

全て滞りなく可決されました。

また、総会終了後、社長や役員の方々がエレベーターまで見送っていただいたことが印象に残っています。

⑵ 2021年3月の株主総会

第6回定時株主総会 2021年3月26日(金)愛宕イーストビル(会社オフィス) 

最寄り駅はメトロ日比谷線虎ノ門ヒルズ駅」。

キレイなオフィスでした。

参加者は十数人程度でしたが、質問も多く有意義なものだったと思います。

主な質疑応答

Q.営業利益率10%にこだわる理由は?

A.上場2年目であり、会社の成長と企業価値向上のための指標のひとつと考える。

Q.研究開発費が少ないのでは(売上高に対して3%程度あっても良いのでは)?

A.新規事業投資等を踏まえて検討する。

Q.Aの会社なのにバーチャル株主総会をしなかった理由は?

A.事前に検討したが、費用対効果等を考慮し今回は見送った。

Q.「資本金の額の減少の件」の効果は?

A.成長戦略を実現するための財務戦略の一環。これにより、財政標準課税が無くなり1000万円の税金の支払いが無くなる。

Q.プライム市場へ移行する考えは?

A.無い。グロース市場を目指す。

Q.LINEの個人情報問題がビジネスに与える影響は?

A.今のところ直接的な影響はない。

Q.SMS、チャット、ヒューマンリソース(HR)の3つの事業の将来展望は?

A.SMSの日本での市場規模は150憶円で、米国の10分の1。米国のCPaaS(コミュニケーション・プラットフォーム・アズアサービス)の発展を見越して、この分野のシェアナンバーワンを目指す。チャットはSMSとの親和性が良いビジネス。HRは別次元のビジネスととらえている。

Q.配当については?

A.企業価値向上を優先し、しばらくは無配としたい。

Q.社長が会社の成長ストーリーを維持するために着目している指標は?

A.売上高成長率:30%、(導入)企業数、売上高営業利益率の3指数を重視している。ただし、利益率はブレが大きいことを考慮している。

総会終了後、役員の皆さんにエレベーター前で株主を見送っていただきました。

良かったと思います。

【本社オフィスの玄関】

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3 株主としてのコメント

⑴  会社の強み

株主総会での質疑応答を聞いていて、社長は非常に頭の良い方だと思いました。

レスポンスが速く論理的に回答している姿は好感が持てました。

ただし、少し専門用語が多かったご様子。

この辺りは、経験を積みながら相手に合わせたコミュニケーションが取れるようになると思います。

女性創業者である原田社長のリーダーシップが発揮されている間は、非常に面白い会社であると思います。

また、4月1日付で、ビジネスチャット事業の事業譲渡が報じられました。

社長の果断な決断力によるものと思います。

 競争が激しい業界なので、限られた経営資源選択と集中を進め、機会損失の無いように経営に全力を注いでいると評価します。

⑵ テンバーガー候補について

ある株主の方も

「証券会社にテンバーガー候補と言われて買ったもののなかなか株価が上がらないどころか、買値の三分の一となってしまった・・・」

と嘆いていました。

テンバーガーは難しいですね。

でも、2019年10月の上場からまだ2年半足らずです。

あの、日本M&Aセンターはピーク時に、時価総額1兆円上場時の株価の約70倍にまでなりましたが、それでも上場から約8年間は低迷を続けていました。

テンバーガーになるなら数年単位でホールドする覚悟が必要だと思います。

⑶ 気になっていること

時価総額

時価総額が約37億円であり、規模が小さいです。

テンバーガーになっても500億円未満でまだまだ大きいとは言えません。

海外投資家など投資の要件としてある一定以上の時価総額を挙げているところもあります。

よって、まずは時価総額の向上に努めて欲しいと思います。

成長ストーリー

霞ヶ関キャピタル中期経営計画を通じた成長ストーリーを出すことで株価が急騰しました(その後は”行って来い”でしたが)。

企業価値向上のためには、市場や投資家の心に刺さるような成長ストーリーが不可欠です。

社長の話は誠意があり正確なのかもしれませんが、ちょっとイメージが湧きにくいことが懸念されます。

とは言え、まだまだ若い会社なので今後の継続的改善に期待です。

4 まとめ

AI crossについて述べてきました。

時価総額、人員とも小さく若い会社です。

年単位という時間軸を持ちながらSMS市場の拡大とその分野でのリーディングカンパニーとしてのさらなる成長・発展に向けての社長の経営手腕を見守っていきたいと思います。

お読み頂き、ありがとうございました。

 

※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。 

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