こんにちは!
この記事は、ぺプチドリーム(4587)の株式に関心のある方に向けて、株主として上場直後から約8年近くの間、ぺプチドリームの株式を売買してきたことの所感をまとめたものです。
【目次】
1 ぺプチドリームについて
⑴ 会社概要
⑵ 株式購入のきっかけ
⑶ 業績
2 株主還元&総会
⑴ 株主還元
⑵ 株主総会
3 株主としてのコメント
1 ぺプチドリームについて
⑴ 会社概要
PDPS(Peptide Discovery Platform System)という独自の創薬開発プラットフォームを活用し、
①創薬共同研究開発契約:20社
②PDPSの技術ライセンス:9社
③戦略的提携による自社パイプライン(医薬品候補化合物)の拡充:11社、1アカデミア、1機関
の3つを事業戦略としています(赤数字はパートナー数)。
専門用語が多くて分かりずらいですが、特殊ペプチドによる創薬を完成させて、世界中にいる疫病で苦しむ方々に貢献することを目的としている会社です。
⑵ 株式購入のきっかけ
2012年10月8日に山中教授がIPS細胞でノーベル賞を受賞され、当時、バイオベンチャー企業に注目が集まっていました。
2013年6月11日にぺプチドリームが上場。
IPOは外れましたが、押し目をねらってセカンダリーとして株式を購入し、以来、売買を繰り返しながら、適時、利益を確定をしながら今日に至っています。
⑶ 業績
前期、事業年度が6月30日から12月31日に変更されています。
売上高、利益ともに過去最高益を更新。
経営についても収益性、安全性ともに問題を見つけることは出来ませんでした。
効率性については、有形固定資産回転率が2.02となっています。
このことは、一般的には有形固定資産額に比べて売り上げが低いことを意味します。
おそらく、有形固定資産が高いのは、2017年8月の本社の川崎への移転によるものだと思います。
けれども、ここ数年間のこの指標は1.0程度で推移していましたが、今期は2を超えており、減価償却が着実に進みつつ、売り上げの伸びが大きかったと考えられます。
ちなみに、移転直後の株主総会では、素晴らしいオフィス&研究施設の紹介による祝福ムードいっぱいで、株主からも研究室の見学会の要望まであったと記憶しています。
プレゼンの上手な会社だと感心したものです。
2 株主還元&総会
⑴ 株主還元
配当、株主優待ともにありません。
けれども、株主総会のお土産は毎回豪華なものです。
2020年は、茅乃舎(かやのや)のドレッシングでした。
2021年は、コロナ禍を反映し、お土産はありませんでした。
利益剰余金が約139億円強あります。
株主還元として配当してもよさそうですが無配です。
あえて内部留保を厚くしているというのは成長する気満々といった会社の意気込みと理解しています。
⑵ 株主総会&説明会
第15回 2021年3月25日(木) ランドプリンスホテル高輪
遅れて説明会に出席
聞き取った質疑応答は以下の通り。
Q.成長に対する考え方は如何に?
A.成長については2つある。
・基幹ソフトの成長(PDPS)~毎年着実に成長している
・製品の成長(薬)~計画に対する多少の遅れは生じがち
Q.IRを積極的にできないのか?
A.パートナー企業が絡むことなのでその制約があることを理解していただきたい。
10分程度しか参加できませんでしたが、相変わらずの熱い議論が感じられました。
昔、窪田さん、菅さん、枡屋さん、パトリックさんが壇上に上がってぺプチの将来について熱く語っていたことが懐かしく思い出され、うれしかったです。
なお、今回、窪田会長がリタイアされるとのことでした。
お疲れさまでしす。
蛇足ですが、窪田会長は大株主として来年からの総会にも出席されるとのこと。
持株数が14,106,400株なので、1株5,000円で計算すると約700億円!!
ご本人は家と車が良くなったとおっしゃっていたそうですが・・・。
経営のバトンタッチも見事ですが、資産運用も並外れていました!
クボタドリームです!
第14回 2020年3月27日(金) グランドプリンスホテル高輪
コロナを理由に総会そのものの短縮を図る会社が少なくない中、コロナ対策を実施したうえで、例年通りの開催でした。
10時からスタートして、説明会を含め12時頃まで実施されました。
医療に関する専門用語が多く、理解することは容易ではありませんが、経営陣による分かっていただきたいという熱心な説明には感服するものがあります。
毎年、総会の後、元気な気持ちになるから不思議なものです。
印象に残っている質問は、コロナウイルス対策についてぺプチドリームの参加するかどうかについて問うもの。
これに対して、経営陣からは、
・今回のコロナは2002から流行したSARSが変異したもの。
・ぺプチドリームとして、コロナ対策に取り組めば、治療薬やワクチンなどの開発は可能。
・けれども、SARSの際は、各製薬会社等が治療薬の開発等に取り組んでいる途中でSARSが収まってしまったため製品化に至らなかった。
・会社としてコロナ対策に取り組む際は、SARSの時のようなリスクを踏まえて株主からの貴重な投資を受けていることを踏まえての高度な判断が必要。
・ただし、コロナに間に合わなかったとしても、将来の発生が予測される(当然、時期は未定)コロナX(エックス)発生時には大きく貢献できる!
という趣旨の回答がありました。
会社の持つ高い技術力、SARSからコロナXという長期的な時間軸、株主に対する責任感、疫病で苦しんでいる人を救いたいと情熱など、いろいろ、考えさせられました。
3 株主としてのコメント
ぺプチドリームの特徴には、自己資本率が極めて高い、研究施設が立派に加え、経営陣の話の上手さがあります。
経営陣の話は本当に上手です。
怖いくらい。
分かったような気持ちになります。
けれども、専門的識能がなく理解は出来ていません。
また、会社のモットーは
Our Dream can come TRUE!
です。
canというとオバマ前米大統領をほうふつさせますが、ひょっとして、このcan一文字に何か重大な意味があるのかと深読みすると・・・、やめておきます。
いろいろな意味でこのDreamが会社の一番の魅力なのかもしれません。
ぺプチドリームの株式を保有し続けてきた理由
・これまで、たびたび利益を確定させてもらったありがたい株であること。
・全世界の病気で苦しんでいる方に「ありがとう」と言ってもらえる仕事をしたい会社を支えているという大義名分
・成長ストーリーが明確であり、今後の大きな飛躍が期待できる!
一方で懸念材料もあります。
・そもそも、研究開発というのは長い年月、膨大な経費、多くの人々の情熱を注いでも必ずしも結果が出るとは限らないという厳しい世界であること
・医療に関する専門的な知識が足りず、事業内容を十分に理解していない。
・経営陣のプレゼンが上手すぎて、時々、だまされているのではないかと不安になる。
これまでぺプチドリームとは8年近い付き合いですが、株式投資も研究開発同様、甘っちょろい考えでは生き抜けない世界です。
定期的に利益を確定しつつ、夢の実現に向かってさらに長くぺプチドリームと付き合っていきたいと思います。
おつきあいいただき、ありがとうございました。
※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。
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