初投稿:2021.3.24、更新日:2022.2.11、2023.3.
こんにちは!
この記事は、サムティ【3244】に関心のある方に向けた株主としてのコメントをまとめたものです。
・議決権行使への謝礼としてのQUOカード(1000円)など手厚い株主還元
・旅行付きの人にはホテル無料宿泊券も魅力
なお、2023年2月の株主総会招集通知を受け取ったことをきっかけに記事をアップデートしています(更新箇所は青字です)。
【目次】
1 サムティについて
⑴ 会社概要
大阪発祥の総合不動産会社です。
四季報では
「ファンド、REIT、投資家向けに新築や再生マンションを販売」
とあります。
「サムティ、サムティ・・・♬」の歌で始まる柴犬まるちゃんのCMでおなじみの方も少なくないと思います(CMが変わりました)。
レジデンス、商業施設、オフィスなどからの賃貸収入による安定性(ストックビジネス)と、不動産流動化や投資用マンションの卸販売(フロービジネス)の2本が主な収益源です。
経営理念
「倫理、情熱、挑戦 そして夢の実現」
サムティらしさが出ていると思います。
また、中期経営計画「サムティ強靭化計画(アフターコロナ版)」では収益モデルの転換を重点戦略として掲げ、
「不動産を、超えてゆけ。」
をスローガンに、資産規模拡大に向け事業を推進しているとのこと。
積極的な事業展開も注目です。
セグメント
不動産開発事業(売上高構成比42.9%)
不動産ソリューション事業(売上高構成比41.0%)
海外事業(売上高構成比0.7%)
不動産賃貸事業(売上高構成比8.8%)
ホテル賃貸・運営事業(売上高構成比3.0%)
その他事業(売上高構成比2.8%)
となっています。
セグメント数が増え、事業の収益構造がより分かりやすくなったと考えます。
なお、サムティという社名は創業者の方々の頭文字にちなんだものだそうです。
⑵ 株主となったきっかけ
旅行好きなためホテルの無料宿泊券に魅力を感じて株式を購入しました。
高配当かつ押し目をつくりながらも右肩上がりのため約4年間、保有し続けています
余談ですが、以前は志摩のリゾートホテルの無料宿泊券を株主優待としていた会社がありましたが、その会社が優待を廃止した今、サムティの存在は貴重なものと考えます。
⑶ 経営分析
6期連続増収、8期連続の増益・増配です。
収益性
・売上高総利益率:20%
・売上高営業利益率:10%
10%という売上高営業利益率は優良株と考えます。
売上高総利益率が20%ということは売上原価が約80%ということ。
それにそれに比べれば約10%である販管費が比較的小さいことが分かります。
安全性
・流動比率(200%以上が望ましい):412%
・自己資本日率(30%以上が望ましい):30%
短期的な安全性を評価する流動比率に懸念はありません。
それに比べると、中・長期的な安全性を示す自己資本比率は低めと考えます。
ただし、他の不動産会社も30%前後のところがほとんどなので経営及ぼす影響はそれほど大きくはないのかもしれません。
効率性
・有形固定資産回転率:0.99
持株会社の中堅不動産会社では有形固定資産は二桁以上です。
有形固定資産が1未満というのは三菱地所、三井不動産、東急不動産などの大規模開発を継続する大手不動産会社です。
サムティも新規ホテルを開業するなどしているために有形固定資産額が急増したと考えます。
新規ホテルの収益性には要注目です。
【株主優待~使えるホテル数が増加】
2 株主還元
⑴ 株主優待
11月末日の200株以上の株主に対して優待カードとしてホテル共通ご優待券(電子チケット)が株主数に応じていただけます。
⑵ 配当金
以下の通り5期連続の増配が続いています。
35期(2016年11月期):33円
36期(2017年11月期):47円
37期(2018年11月期):68円
38期(2019年11月期):79円
39期(2020年11月期):82円
40期(2021年11月期):90円
ありがたいことです。
なお、予想配当利回りは4.14%と高配当となっています。
⑶ 自己株式の取得
2020年8月までなど、適時実施しているようで、株価に対しても所要の対策をしているようです。
株価下落の際の安心材料です。
⑷ 議決権行使の謝礼
サムティの株主還元として特筆すべきは、議決権行使のみで謝礼としてクオカード(1000円)を送付するサービスです。
3期ぐらい続いており画期的な試みだと思います。
他の会社にも広がるように、この謝礼サービスの継続を強く支持します!
【議決権講師の謝礼として頂いた1000円のQUOカード】
3 株主としてのコメント
⑴ 株主優待の利用について
株主優待を使って利用させていただいたホテルは以下の通りです。
センターホテル大阪×2回:2019年2月、2019年12月(現在は優待対象外)
センターホテル東京×2回:2019年10月、2020年1月
エスペリアイン日本橋箱崎×2回:2021年1月、2021年2月
エスペリアホテル京都×2回:2021年12月
宿泊したのは全てビジネスホテルです。
どのホテルも、きれいでかつ実用的で、もちろん、Wi-Fiも標準装備です。
終日Wi-Fiを使っていましたが、特に、時間帯によるつながりにくさや遅延もなく、比較的太い回線を使っていると思いました。
ユニットバスも清潔でアメニティも過不足ありませんでした。
また、最近宿泊したエスペリアホテル京都ではツインルームかつ大浴場も堪能できました。
さらに京都の宿泊税まで会社が負担してくれるというサービスの徹底ぶりは嬉しかったです。
なお、株主本人でなくても、家族であれば使えるそうです。
【株主優待~過去に頂いたセンターホテル東京の宿泊券】
⑵ 保有方針について
当初はNISA口座で保有していましたが、適時、利益を確定ています。
優待や高い配当のみならずキャピタルゲインも得ることができ感謝しています。
現在は、旅行好きなのでホテル宿泊券という株主優待にに魅力を感じていることから特定口座で株式を再購入しています。
基本的には長期保有の方針です。
⑶ 気になる点
京都のホテル
京都のホテル事業に力を注いでいるようです。
けれども、京都全体としては2015年に比べてホテル数が1.8倍になったとの報道もあります。
そこに加えてインバウンド需要の蒸発。
競争の激化が懸念されます。
そのことは、旅行好きの個人としても、
”京都は新しくてサービスの良いホテルが格安”
という肌感覚とも一致します。
収益の展望について気になります。
設立したホテルREITの上場とその後展開についてもウオッチしていきます。
自己資本比率の低さ
経営分析で述べたとおり、自己資本比率は30%と高いとは言えない水準です。
招集通知の対処すべき解題として
「資金調達方法の多様性と財務基盤の強化」
が記載されています。
当然その中には、公募増資が含まれると考えます。
よって、公募増資による資本増強に伴う株式の希薄化、一時的な株価下落もあり得ると考えます。
EPSの低迷
一株あたりの当期純利益(EPS)の推移は以下の通りです。
2018年11月期:283.9円
2019年11月期:247.1円
2020年11月期:261.2円
2021年12月期:242.5円
直近4年間で、稼ぐ力が伸びていません。
また、2020年11月期の予想も芳しくありません。
資産規模拡大による事業展開で収益性がどの程度向上できるのか、期待しています。
大和証券との関係
大手証券会社のグループとしての安心感、安定感はあると思います。
ただし、大和証券からの関与がどのようなものがあるのかが気になっています。
新しいCM
2022年になって、柴犬まるちゃんに変わって、アニメの犬のCMに変わりました。
「チキチキマシン猛レース」に登場するケンケン(♫・・プロベラがわりのケンケンの尻尾・・・♫)のようで好感度は下がりました。
個人的には前の柴犬まるちゃんの方が良かったと思います。
4 まとめ
サムティについて述べてきました。
株主思いの良い会社だと思います。
ただし、京都のホテル事業の将来性や「資金調達法法の多様化と財務基盤の強化」(公募増資)など気になるポイントもいくつかあります。
長期保有を基本としつつ、株価が大きく下落した際には注意深く買い増しできるような余裕を持った投資を心がけていきたいと思います。
お読みいただき、ありがとうございました。
※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。
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