こげぱんの資産運用

ピンチはチャンスなりをモットーに株式投資を中心とした資産運用についてつづります

ギグワークス【2375】〜株主総会雑感(頑張った分の報酬が得られる社会へ)

初投稿:2021.2.16、更新日:2022.2.4、2023.2.16、2024.2.3

こんにちは!

この記事は、ギグワークス【2375】に関心のある方に向けた約4年間の株主としてのコメントをまとめたものです。

なお、2024年1月の株主総会などを追記して記事をアップデートしています(更新箇所は青字です)。

・3期連続の増収減益→赤字

・デジタルマーケティング事業に秋元康氏が総合プロデューサーに就任

【目次】

【2022年1月の株主総会会場となった赤坂インターシティAIR

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1 ギグワークスについて

IT軸の営業支援、PC等機器導入、工事、運用などの受託・派遣が柱の会社です。

コールセンターも注力しつつ日本直販・悠々生活の通販を買収して事業展開中。

売上高264億円、総資産91億円、時価総額139億円の事業規模。

会社の付加価値(のれん、ブランド力)を示すPBRは4.17倍と高評価です。

⑴  会社概要

インターネットなどを通じて単発・短期の仕事を受発注する仕組みを提供する「ギグ・エコノミーのプラットフォーマー」として事業活動する会社です。

そのビジョンは『日本一のギグ・エコノミーのプラットフォーマーになり、労働市場に革命を起こす』という壮大なものです。

セグメント

株主になったときは2つのセグメントでしたが、現在は下記の4つから構成されています。

オンデマンドエコノミー事業

オンデマンドエコノミー事業は、ライフスタイルや人生のステージに合わせて「必要な時に必要なだけ働ける」をテーマとしたプラットフォームを提供すること。

現在、5000人を超える個人事業主フリーランスが働き手として活躍中。

⚫️デジタルマーケティング事業

デジタルマーケティング事業は日本直販・悠々生活ブランドでの総合通販を主体としたサービスを提供すること。

創業以来1485万人の顧客に利用されています。

⚫️システムソリューション事業

システムソリューション事業は、ITエンジニアによるシステム開発を主体としたプロフェッショナルサービスを提供すること。

シェアリングエコノミー事業

シェアリングエコノミー事業は、「必要な時に、必要な分だけ使う(借りる)」をテーマに、主に起業家や個人事業主支援を目的にスペースシェアを主体としてシェアリングサービスを提供すること。

首都圏を中心に59拠点をシェアオフィスとして個人事業主に提供中。

政府が進める働き方改革、テレワークの普及、IT支援サービス業界における人手不足などを背景として業績は拡大中。

⑵ 株主となったきっかけ

10月決算企業であり、株主優待ビットコインがいただける目新しさから約2年前に株主になりました。

当時は株価は上昇トレンドでしたが最近は低迷し塩漬け状態。

NISA口座のため再度の株価上昇を期待していたところ、2023年秋の秋元康氏関連の報道で急騰したところで利益を確定。

その後、今度は特定口座で買い戻し、株主を続けました。

⑶ 2023年10月期の経営分析

収益性

●売上高総利益率:25%

売上高営業利益率:0%

粗利率は上昇しました。

けれども営業利益率は0%で赤字の結果となりました。

会社の説明では不採算部門の減損処理によるもので、将来に向けての前向きな措置とのことです。

今後の回復に期待します。

安全性

流動比率(100%以上が望ましい):133%

自己資本比率(30%以上が望ましい):34%

これまで同様に、短期的にも中・長期的にも多少の懸念があるレベルです。

効率性

●有形固定資産回転率:23.56

前期よりも向上しました。

レベルとしては平均的なものと考えます。

⑷ 2022年10月期の経営分析

収益性

●売上高総利益率:22%

売上高営業利益率:2%

2期連続の減益ということで、収益性は芳しくありません。

アフターコロナという事業環境にうまく適応できるかどうかが重要です。

そもそも株価が好調だった2年前の売上高営業利益率も5%程度。

薄利多売のビジネスモデルが気になります。

安全性

流動比率(200%以上が望ましい):100%

自己資本比率(30%以上が望ましい):37%

短期的にも中・長期的にもちょっと懸念が残ります。

効率性

●有形固定資産回転率:15.15

平均的な数値で、有形固定資産に対しては非効率的な経営は為されていないと考えます。

逆に考えるとここ数年土地建物には大きな投資がないとも言えそうです。

【広々とした赤坂インターシティAIR内の様子】

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2 株主総会

⑴ 2023年1月の株主総会&経営懇談会

第47期定時株主総会等 2023年1月30日(火) 虎ノ門ツインビルディング

会場には30名前後の株主が集っていたと思います(ずいぶん増えました)。

株主総会と経営懇談会の2本建の会議となっていました。

社長からは、不採算部門の処理に伴う減損が赤字の原因であることの説明がありました。

主な質疑応答

Q.5号議案で株式を取締役(監査等委員である取締役及び社外取締役を除く)に対する譲渡制限付株式の付与は良いことだが、従業員に対してはどうか?

A.従業員に対しても譲渡制限付株式の付与については実施している。

Q.不採算部門の減損処理を実施している現状を踏まえ、1号議案で定款を変更して事業内容の拡充を図ることの是非について

A.減損処理については環境の変化に起因することでやむを得なかった。

一方、事業内容の拡充は当社の成長にとって必要不可欠なことと認識している。

事業をしっかりと展開していくので、ご理解頂きたい。

Q.株価の変動に伴って参入した、新しい株主に対する対応について

A.特に対応は考えていない。

当社に対する良きイメージを持っていただけるよう本総会もしっかり頑張る。

決議事項

・定款一部変更の件

・取締役7名選任の件

・監査等委員である取締役3名選任の件

・補欠の監査等委員である取締役1名選任の件

・取締役(監査等委員である取締役及び社外取締役を除く。)に対する譲渡制限付株式の付与のための報酬決定の件

拍手を持って承認・可決されました。

なお、総会終了時に、新役員の紹介がありました。

経営懇談会

10分間の休憩(その間に取締役会が開かれ社長の続投が決定とのこと)を挟んで、約30分間、社長からの成長戦略が熱く語られました。

和やかな雰囲気で夢のある楽しい時間でした。

主なポイントは下記の通りです。

日本直販と悠々生活のM&Aによる成長を実現

・2つの通販会社を1つにすることで効率化に尽力

・オーガニック(既存事業)成長は厳しかった

・オンディマンドビジネスはコロナ禍等の有事に強いが(火事場の馬鹿力)平時は・・・

・このため絶えず新しい案件が必要

・当社はパソコンの家庭教師&パソコンの設定・設置が原点

半導体不足によるパソコン不足の影響もあり、忙しいのに儲からなかった

・システムソリューションは好調

・シェアリングエコノミーは黒字化

コンサルティングサービスにおいては秋元康氏とのビジネス開始

・当社がAIに注力するのは、既存事業がAIに置き換わることを見越して当社からAIサービスを提供するため

・「SNPIT」(スナップイット:記念カメラNFT)は売れている(1万個完売)!

日本直販は売りきりの発想のみで、サブスクという概念がなかった

日本直販は生まれ変わります!

・アイドルのサポート(セカンドライフで企業の広報への就職支援等)も実施

・シェアサロンでギグワーカースタイリストが年収5000万円越え

・他の企業と違うことを実施していく

・働く人が頑張った分の報酬が得られる社会の実現を目指す!

・Web3.0に注力(リアル+バーチャル)

・オンディマンドエコノミーのためのSNPIT

・STP(仮想通貨)の上場準備

・B to C領域の拡大を図る(アウトソーシングのみでは厳しい)

・顧客との接点を大切にする

・モノ売りに加え、コト売り、トキ売りも

・グループ全体のLTV(ライフタイムバリュー)向上を目指す

質疑応答の中では

株は上がりますか?

につての本音ベースのものもあり社長もニコニコしながら

頑張ります!

と応える面もあり和気藹々とした雰囲気でした。

株主総会雑感

アルバイトのように頑張ってもそうでなくても報酬は一緒というのではなく、

”働く人が頑張った分の報酬が得られる社会の実現を目指す!”

という理念に共感を持ちました。

また、秋元康氏とのビジネスという戦略も素晴らしいと感じました。

あとは、現場社員がどれだけ”やり切る力”を発揮できるかどうかが当社の成長の鍵となるように感じました。

株主総会で接した社員の方は少し緊張気味のご様子。

夢を持って生き生きと全社一丸となって事業展開されることを期待しています。

【2024年1月の株主総会の看板】

⑵ 2023年1月の株主総会

第46期定時株主総会 2023年1月27日(金) 虎ノ門ツインビルディング

参加できず。

ただし、参加した人の話を聞くことができました。

その中で、株主分割に対する質問について市場変更のために実施したがまだ実現に至ってないとの回答だったそうです。

⑶ 2022年1月の株主総会

第45期定時株主総会 2022年1月28日(金) 赤坂インターシティAIR

他の総会に参加のため参加できませんでした。

そのため、ライブ配信を視聴しています。

業績は増収減益であったことが淡々と説明されていました。

併せて自己資本比率は比較的しっかりしているとの補足もありました。

決議事項

・定款一部変更の件(監査等委員会設置会社へ)

・取締役7名選任の件

・監査等委員である取締役3名選任の件

・取締役の報酬等の額決定の件

・監査等委員である取締役報酬等の額決定の件

すべて可決されました。

質疑応答

Q.株主総会来場自粛の招集通知について

A.株主を排除する意図はない。

 株主総会アーカイブ配信質問の事前受付については前向きに検討する。

Q.最近の株価低迷について

A.自分も30%保有する株主であり気にかけている(※おそらく法人等を含めててのことだと思います)。

 事業をしっかりすることとIRを強化することで頑張る。

Q.後継者について

A.社長として9年経過し、後継者と交代時期についてはしっかり考えている。

⑷ 2021年1月の株主総会

2021年1月29日(金) 虎ノ門ツインビルディング

虎ノ門ツインビルディングには本社があり、そのビルの一室で総会が開催されました。

出席した株主は5人とこじんまりとしたものでした。

社長の簡潔な説明により総会は円滑に進行していきました。

決議事項については

・定款一部変更の件

・取締等の選任の件

・取締役に対する譲渡制限付株式の付与のための報酬決定の件

でした。

出席した株主もあまり会社のことを理解していなかったようで、

・会社の強みと弱みを踏まえた沿革を教えてほしい

・業績が良い中、何故敢えて定款を変更して新業種へ参画しようとするのか?

というものでした。

会社はもともと、パソコンの設定を手伝うことから始まったようです。

強みとしては、ITに強い特徴を活かし、デジタルトランスフォーメーションを追い風として業績を拡大されたということでした。

弱みとしては、認知度が低いとのこと。

総会出席人数を含め、確かにまだ広く世間に知られているとはいいがたいと思われました。

また、事業の多角化については総会が年1回ということもあり、タイミングを逸しなように定款変更に至ったとのことでした。

成長性を追求する姿勢に好感が持てました。

決議事項は承認され、滞りなく総会は終了しました。

⑸ 株主還元

配当

1株配当実績は下記の通りです。

2023年10月期:4円

2022年10月期:8円

2021年10月期:22円

2020年10月期:22円

2019年10月期:14円

増配が続いていましたが、2期連続の減配です。

業績の回復に伴う増配に期待します。

株主優待

【過去】

10月末と4月末の100株以上の株主に対して

こども商品券、ビットコイン、寄付の3種類から選択できました。

個人的には、ビットコインをもらい続けています。

1000円相当ですが、価格が乱高下するのでエンタメとしては悪くありません。

【現在】

日本直販株式会社WEBサイト内で1年間利用可能な30%割引クーポン。

個人的には、ビットコインがもらえず寂しく感じています。

株主総会のお土産

株主総会と経営懇談会の間に、お茶と”吐息は薔薇”のサプリが提供されました。

お心遣いに感謝します。

株主総会のお土産のサプリ 右上は実家からの黒ニンニク】

3 株主としてのコメント

⑴  株主優待としてのビットコイン→廃止

ITに強いという強みを生かして、株主優待としてビットコインを提供していることもこの会社の大きな特徴だと思います。

自分の場合、株主優待としてビットコインを頂くのは実はこれが2回目。

最初はマネックス証券から頂きました。

その際、マネックスグループ傘下のコインチェックに口座を開くことでビットコイン500円分を頂きました。

口座を開くのはネット上で完結しましたが、意外と本人確認等の手続きが厳しくて3回ぐらい”やり直し”を食らいました。

今回は1000円相当ビットコインを頂きましたが、ビットコインを取り扱える口座があったおかげです。

フィンテック関連に関わっている人は、コインチェックのような暗号資産を扱えるサービスアカウントは必須となっていくように感じました。

ただし、ビットコインを頂いたタイミングは1ビットコイン当たり500万円を超えたタイミングでしたので、もう少し早く頂ければ・・・と、少し残念でした。

⑵ 株価低迷について

株価=EPS(一株当たりの純利益)×PER(株価収益率)

で決まります。

このうちPERは市場の評価を表しており日々変動します。

ではEPSの推移はどうでしょうか。

2018年10月期:15円56銭

2019年10月期:22円46銭

2020年10月期:32円65銭

2021年10月期:21円47銭

今期のEPSが下がっています。

これでは株価が低迷するのもやむを得ませんね。

まずは、赤字のシェアリングエコノミーを黒字化ししっかりと利益を出すこと。

そして、IRによって将来の成長ストーリーを明確にしてPERを高めることに全力を注いでほしいと思います。

株主総会の会場となった虎ノ門ツインビルディング】

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4 まとめ

ギグワークについて述べてきました。  

創業40年を超える会社が昨年まで5年連続増収増益できたことに感心していました。

残念ながら2期連続で増収減益となり今回の株主総会では赤字報告

それでも、将来に対する成長ストーリーにより株価は乱高下を繰り返しています。

頑張った人が報われる社会の実現という理念に共感し、秋元康を仲間に入れるという戦略は素晴らしいと思います。

あとは、現場のやり切る力がどこまでアップするかにかかっていると思います。

そんなことを考えながら、今後も当社の株主として着目指定行きたいと思います。

お読みいただき、ありがとうございました。

 

※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。 

#株式 #投資 #資産運用 #株主総会 #株主優待 #ギグワークス #SNPIT