こげぱんの資産運用

ピンチはチャンスなりをモットーに株式投資を中心とした資産運用についてつづります

HIS(9603)の株主総会に出席して株主であることに不安を感じた3つの理由

こんにちは!

 

この記事は、HISに関心のある方に向けた個人投資家(株主)としてのコメントを記したものです。

 

本日(2021.1.28)にGO-TOトラベルの予算1兆円が決まったことを受けHISの株価は8.46%上昇しました。

株主としてはうれしい反面、会社の持続的な発展には懸念を抱いています。

その懸念は、昨日行われた第40回となる株主総会に出席したことで生じました。

以下、株主総会の概要に続き、会社の将来性に不安を感じた理由を、創業者、経営態勢、株主の3点に着目してお話ししたいと思います。

 

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株主総会の概要

2021年1月27日(水) ヒルトン東京

ホテルの立派な一室にそれなりの人数が集っていました。

意外とスーツを着ている人が多く、自分のようなカジュアル服装はむしろ少数でした。

業績の報告について、収益が約半分赤字は250億円今期は無配ということが淡々と説明されました。

澤田会長から謝罪に類する発言は一切ありません。

議案については

・剰余金処分の件

・定款一部変更の件

・取締等の選任の件

でした。

 

この中で、定款変更により新たに追加される事業については、グリーニング業、食品製造業、林業、漁業、葬儀の請負、葬儀に関する用品の販売及びレンタル・・・などが挙げられており、シナジー効果経営資源の有効活用との関連は不明。

ほとんど、思い付きに近いように感じました。

また、旅行中に事故死が発生した際に、遺族から葬儀費用を請求しようとしているとしたらちょっとやりすぎのような気がします。

 

主な質疑応答は次の通り

Q.コロナ禍はいつまで続くと考えるか?

A.ワクチン次第だが、夏ごろには収まっていることを期待している。

Q.株主優待の有効期限の延長をしてほしい。

A.検討する。(後で訂正し、)すでに延長することは周知済み

Q.パーム油を用いたバイオマス発電について撤退の署名も集まってるのに何故続けるのか?

A.日本政府の要請の応じて始めたもので、法令違反の無いように事業を進めていく。

 

1時間半前後で議案はすべて可決され、総会は終了。

 

株主総会の会場となったヒルトン東京

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■創業者について~疲れが見える

澤田秀雄会長も69歳で、コロナ禍のためか疲れがみえました。

株主優待期間の延長について把握していないことも含め、会長兼社長として部下の指導が行き届いているのか疑問。

それは、経営の多角化、新規事業の実施の時期について問われたときにも、

「用意できたものから順番にやってみたい考えている。」

という回答からも明らかなように、十分な検討がなされたものではありません。

反対に、会長の疲れをいいことに経営陣が、リスク管理もほどほどにイケイケの経営をしているとしたら、それは組織文化を超えたガバナンスのほころびに相当します。

多角化の実態は、コロナ禍で仕事がなく暇なため社員からやってみたいことを列挙したレベルのように思えました。

 

そして、

・コロナ禍が収まった時には旅行需要が一気に高まることが目に見えており、その際に人手不足になりはしないか?

・バイトやアウトソースするにしてもサービスのクオリティは確保できるのか?

心配になりました。

 

 

さらに、この澤田社長の姿勢にライザップの失敗がかぶって見えました。

いろいろな会社をM&Aしましたが、結局はまともな事業にならず大赤字に転落したことは周知のとおりです。

古いところでは、自社ビルを売却したエイベックスも、映画に手を出して大赤字となっています。

HISの新規事業の立ち上げもこれに近いものがあり、結局、経営資源の無駄遣いに終わる懸念を抱いています。

どの企業も生き残りのために必死なのです。

ままごとのような新規事業が許されるほど、企業経営は甘くはありません。

 

■経営態勢について

今回7名の役員が選出されましたが、1番が澤田秀雄(69)7番が澤田秀太(39)となっており、創業家から2名選出されている。

同じように創業家から親子2名が参画する企業にコロワイドがあります。

コロナ禍の渦中において大戸屋を買収し事業を拡大させるとともに、今期の株主優待を1万円増加させるなど、積極的な経営で外食産業世界一を目指している会社です。

コロワイドの場合、創業者は会長で、社長は証券会社出身の外部人材、そして創業者の息子が参画するという態勢であり、この創業家ではない社長がいまの会社をぐいぐいひっぱっていることが特徴として挙げられます。

これに対して、HISの場合は澤田秀雄氏が会長兼社長という立場であり、世代交代、外部人材の活用、創業家一族の育成についてコロワイドに遠く及びません。

 

・結局、役員はみな澤田秀雄氏の顔色しか見ていないのではないか?

 

新社長が実質”不在”の状態に速やかに手を打つことを切に希望します。

 

■株主について

バイオマス発電についての質問を除けば、これだけ酷い経営をしているにもかかわらず、株主からの質問も”やさしい”ものが目立った。

会社発行済みの株式の四分の一を澤田秀雄氏が握っていることを除いても、ちょっと、緊張感がたりないと思いました。

ビックカメラの総会では、株主の質問により、業績不振の責任を取って役員報酬の削減されたことが明らかにされました。

次回の総会では、叱咤激励する株主の登場を期待します。

ちなみに、総会終了時に拍手がある会社はいい会社というのが自分の経験則ですが、本総会でも拍手はありました。

けれども不思議だったのは、新取締役が紹介され、挨拶したにもかかわらず、会場が無反応だったこと。

逆のパターンは良く見てきましたが、新たに選出されたひとにはちょっと気の毒なスタートでした。

そういったことも含め、ちょっと恣意的なものを感じました。

 

ヒルトン4階の様子】

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■株主としての今後の方針

 HISの株主に似合ったのは約2年前。

旅行をする際、お世話になっていたのが株主になった理由です。

そして、コロナ禍で株価は買値の約半分になり塩漬け状態。

それでも経営陣を直接見て長期株主として応援しようと思っていましたが、本総会で逆に不安を感じることになりました。

お疲れの創業者、外部からの社長の不在、大赤字の責任を問わない株主など、想定外でした。

 

話はそれますが、先ほど述べたように、旅行のほとんどHISにお世話になっていました。

ところが、12月に沖縄に旅行に行きましたが利用した旅行会社は、ダントツの安さからHISではなくビックホリデーという会社にしてみました。

初めて利用するので最初はドキドキでしたが、価格の安さのみならず、質問に対する回答の速さ(ビックホリデーは当日に回答、HISは翌日以降が多い)、タイムリーなメールや書類の郵送など質の高いサービス、そして安心・安全に旅行を楽しめたことから、これからは沖縄旅行はビックホリデーを利用しよう考えています。

 

このように、世の中の変化は速く競争も激化していくことでしょう。

ままごとのような多角化や新規事業、批判を浴びるバイオマス事業などにうつつをぬかしていて、本業である旅行で後れを取るようなことがあっては本末転倒です。

おそらく、これからコロナ禍がおさまることによって一時的に業績が拡大する場面もあると信じます。

そんな、チャンスを逃さないためにも、HISの経営を注意深く見守っていきたいと思います。

 

 

引き続き、株主としてモニターをつづけます。

 

おつきあいいただき、ありがとうございました。

 

 

※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。