投稿日:2020.6.28、更新日:2020.8.18、2021.1.21、2022.9.7、2023.7.20
こんにちは!
この記事は、オリックス【8591】の株式に関心のある方に対して、株主としてのコメントをまとめたものです。
なお、2023年6月の株主総会の内容を追記し記事をアップデートしています(更新箇所は青字です)。
・社長のハイブリッド・コミュニケーション
・オリックスカーシェア利用
【目次】
【グランドプリンスホテル新高輪新高輪にて】
【バッファローズの優勝記念】
【以前、株主総会が実施された新高輪プリンスホテル「飛天」のロビー】
1 オリックス について
⑴ 会社概要
2021年に25年ぶりに優勝したプロ野球のバッファローズを有する金融サービス会社です。
金融と言っても国内外のさまざまな分野に進出しており事業内容を理解するのは結構大変です。
セグメント
コロナ禍において、オリックスのビジネスはそれ以前の6つのセグメントから10のセグメントに変更されています。
コロナ禍の厳しい状況下、責任の明確化を図ったのかもしれません。
なお、株主通信では
・法人営業・メンテナンスリース
・不動産
・ORIX USA
・ORIX Europe
・アジア・豪州
の5つのセグメントが大きく伸張したとのことでした。
目標とする経営指標
3つの目標とする経営指標が明示されており、経営の実態の理解に役立ちます。
2022年3月期の実績は次のとおりです。
・利益成長(当期純利益) 目標:3000億円 実績:3121憶円
・資本効率(ROE) 目標:11% 実績:9.9%
・健全性(長期信用格付) 目標:A格以上を努力 実績:A格以上
資金調達を重視することから格付けを目標としているところに特色があります。
また、格付けというのはアナリスト評価に株価が左右されるということを和らげる効果もあるようです。
⑵ 株主になったきっかけ
優待が魅力だったことと、コロナ禍の影響で株価が割安だったことからまずは夫婦で、次に家族全員で株主になっています。
キャピタルゲインはあまり期待していませんでしたが意外と緩やかな右肩上がりです。元々配当や優待に魅力を感じたことから長期で付き合いたいと考えています。
【株主総会の案内板】
⑶ 2023年3月期の経営分析
収益性
・売上高営業利益率:12%
昨年と同様、高収益なビジネスモデルです。
安全性
・自己資本比率(30%以上が望ましい):22%
連続して低下しています。
問題とはいえませんが、水準と下降トレンドが気になります。
ROEを高めるという資本の効率化の影響もあるのかもしれません。
効率性
・有形固定資産回転率:10.51
前期と同様です。
有形固定資産については大きな変動はなく、効率性に顕著な変化は無かったと推察します。
⑷ 2022年3月期の経営分析
収益性
・売上高営業利益率:12%
高収益なビジネスモデルです。
安全性
・自己資本比率:24%
昨年よりも低下しています。
問題とはいえませんが、水準と下降トレンドが気になります。
なお、社長も株主総会の中で財務の健全性には留意している旨の発言がありました。
効率性
・有形固定資産回転率:11.14
昨年よりも大きく向上しています。
⑸ 2021年3月期の経営分析
収益性
・売上高総利益率:41%
・売上高営業利益率:28%
高い収益率のビジですモデルであることが分かります。
安全性
・流動比率(200%以上が望ましい):334%
・自己資本比率(30%以上が望ましい)26%
短期的な安全性は流動比率から問題ないと考えます。
中・長期的な安全性を見る自己資本比率は30%に届きませんが金融関連であることから、安全性に問題となるレベルではなさそうです。
効率性
・有形固定資産回転率:2.64
低めの数値ですが、不動産開発事業に関係していると考えられます。
【オリックスカーシェアのメンバーズカード】
2 株主総会等
⑴ 2023年6月の株主総会
2023年6月22日(金) グランドプリンスホテル新高輪「飛天」
ライブ配信を視聴しました。
主な質疑応答
【事前】
Q.コンセッション事業の117億円の赤字についての担当取締役の責任について
A.短期的な赤字についてはご指摘の通り。
けれども、7年間の通期で考えれば1657億円の累積黒字を計上していることと、今後はインバウンドを背景に黒字が予測されることから担当取締役の評価は妥当と考える。
Q.株主優待の廃止について
A.株主還元の公平性を考慮した結果である。
総還元性向は20%から50%に向上となる予定。
ご理解いただきたい。
Q.一部、不適切な表現について
A.今後は使用しない。
Q.IR事業の進捗について
A.2029年開業を目指し、MGMの知見を活かしながら、土壌汚染や地盤沈下対策などの懸念事項について大阪市議会と調整中である。
Q.PBR1倍割れ回復のためのロードマップについて
A.PBRはROEとの相関性があり、ROE11%を目標に頑張る。
併せて、投資家へのIR活動も強化する。
Q.オリックスはリース会社なのか?総合商社なのか?
A.どちらでもない。
なぜなら、リース事業の売上比率は小さく、リース事業として位置付けることは困難であり、かつ、エネルギー・資源に投資をしていないので総合商社とは似て非なるビジネスモデルである。
Q.球団の選手やCMタレントの不祥事について
A.平素からコンプライアンスについて厳しく伝えてある。
Q.小林化工の健康被害について
A.300億円の賠償を実施し、和解済みである。
Q.株主資本主義(株主の短期的な利益を重視)とステークホルダー資本主義(ESGを踏まえた全利害関係者の利益を重視)について
A.当社は、ステークホルダー資本主義である。
Q.もっと増配できないのか?
A.当社は指名委員会等設置会社であり、(株主総会でなく)取締役会で配当を決定できるようになっている。そこでの審議を通じて妥当な配当を決定している。
Q.サイバーセキュリティ対策について
A.スレットインテリジェンスサービスなどトップクラスの対策を実施している。
【会場】
Q.太陽光発電についての法令違反について
A.当社は法令遵守の上でビジネスを実施している。
個別の資料については後ほど拝見させていただく。
Q.株主優待の廃止について
A.株主の75%が機関投資家であることをご理解いただき、ご支援下さい。
廃止までまだ時間があるので、されに良い株主還元を考えていく。
Q.DHCについての差別発言や炎上事案について
A.前会長の個人的見解によるものと認識。
社員も前社長のポリシーに同調していたわけではない。
当社の人権ポリシーに基づき、社員に所要の教育を実施している。
なお、ポストクロージング(100日計画)によって、所要の統合化をすることが当社の買収の鉄則である。
よって、一般的にオーナー社長経営は”厳しい”ものであるが、ふつうの会社になりつつある。
Q.環境エネルギー分野の展望について
A.今回利益が出たのは、前々期の現存と、前期の売却益によるものである。
今後も、ベース利益200億円を踏まえ、事業拡大に努める。
なお、1MWの太陽光発電により二酸化炭素300tの削減効果がある。
FIT終了後の利益の楽しみ(?)を踏まえつつ、マーケットとの対話を重ねながら、キャピタルリサイクリングを徹底していく。
Q.オリックスのマンションの評価が98点で嬉しい。
A.今後も頑張る。
Q.株主総会のお土産について(会場から拍手)
A.5年前に廃止したが当時は二千人の株主が来場しており会場の混乱が発生していた。
お土産復活は困難と思うが、より良い株主総会実現について検討していきたい。
Q.入江取締役のゴタゴタについて
A.ワコーパレットについては利益が伸びており、関係各位に感謝している。コロナ禍等により会って話をする機会が少なかったなどがゴタゴタの原因として考えられる。至らないところもあったかもしれないし、これを教訓として精進していきたい。
Q.ファンミーティング(?)の実施について
A.会場の確保hが困難であることをご理解いただきたい。
Q.役員報酬について
A.当社は指名委員会等設置会社であり、報酬委員会の決定に従って報酬が支給されている。
非開示事項については公表できないのでご理解いただきたい。
Q.減益なのは問題ないか?
A.減益は”弥生会計”売却の影響によるもので、売却益を考えるとプラスである。
なお、セグメント別では各国の税制が異なるため税前利益、グループとしては税引き後の利益で公表させていただいている(株主が自分が主張する平仄に合わせるよう要求するも、社長からOKがもらえなかったため、”そういう姿勢の会社なんだ”と捨て台詞)。
Q.DHCの今後について
A.透明性の高い、社会と共生できる会社にするためには力が入り作業が不可欠。
オリックスの社員を送り込んで汗をかきながら文化を変えつつ成長を追求していく。
Q.東芝への1000億円の投資について
A.当社は、1.2兆円規模の有限責任組合に投資をしている。
その際、リーダーシップをとっている日本産業パートナーズとコミュニケーションをとりながら状況をモニターしている。
決議事項
・取締役11名選任の件
拍手を持って承認・可決されました。
なお、株主提案のあった取締役1名解任の件については否決されました。
社長のハイブリッド・コミュニケーション
”ビジネスモデルがリース会社でも商社でもない世界的にも類のないところがオリックスのユニークなところ”
という説明がありました。
ユニークなところはもう一つあると思います。
それは社長の表情の豊かなところ。
何を言われてもポーカーフェイスな社長が多い中、当社の社長の喜怒哀楽の表情はとても豊かだと感じました。
というより、あの名優イッセー尾形もびっくりなほどの”顔芸”!
「ありがとうございます(笑)」
「そこを何とか、ご理解ください・・・。」
「もうそろそろ、ご勘弁を・・・。」
「もう、いい加減にして下さい!!」
そんな社長の心の叫びが伝わってきました。
そもそも70歳を超えてのこれほどの表情筋の強さは尋常ではありません。
『人は見た目が9割』という著書でノンバーバル・コミュニケーションの重要さが謳われています。
その意味で社長は、ノンバーバル・コミュニケーションが極めて高い人物だと推察しました。
そして、キーワードと数値を駆使したロジカルな(バーバルな)言葉による伝達能力と豊な表情による(ノンバーバルな)言葉以外の伝達能力が合わさったハイブリッド・コミュニケーションによるリーダーシップが、オリックスの成長の原動力になっていると感じました。
ある意味、”コミュニケーション”を学ぶ上でとても参考になる”社長の答弁”だったと思います。
⑵ 2022年6月の株主総会
ライブ配信を視聴しました。
ビデオで増収増益の業績について説明がありました。
社長からは株主優待廃止と配当を含む総還元性向についての説明、「中長期の成長」ということで2025年3月期の予想について言及されました。
主な質疑応答
【事前】
Q.2号議案(社外取締役)の選任について
A.知識・経験・能力を中心として選定している。
竹中氏の退任は社内で規定している6年という任期の満了に伴うもの。
Q.社外取締役の兼務の多さについて
A.ほぼ全ての取締役会に出席しており問題ない。
A.自社のみの意向では引き上げられない。
ただし、魅力的な定期預金を有しているので紹介に注力する。
Q.株価水準について
A.割安と認識。コングロマリットディスカウント等の影響。
PBRは1倍程度ではなく、2倍を目標にしている。
Q.円安の影響について
A.前期の円安の影響はわずか。
今季は円安の影響を受けるが、多くのビジネスを有しているので一概に良い、悪いはいえない。
Q.株主優待のコストについて
A.30億円のコストを投じている。
一株当たり2.4円となる。
今後は最低一株当たり85.6円以上の配当を実施し、2025年3月きに経営目標を達成した場合には、一株当たり120円の配当を実施する計画である。
Q.京セラドームの集客について
A.コロナ禍前の水準には至っていないが回復中。
Q.宮内氏について
A.シニアチェアマンという肩書きではあるが、経営には一切関わっていない。
Q.大京の施行不良について
A.管理会社と理事会の間の問題と認識。
Q.住宅ローンの今後の展開について
A.長期及び短期プライムレートに連動している。
突発的に上げないように猶予期間を設けている。
Q.うつ病社員の給与の支払い期間は?
A.3年。
Q.男女の賃金格差は?
A.同じ仕事をしている限り格差はない。
Q.竹中氏の再任について
A.一部反対意見があることは承知しているが、過去5年間株主の99%が賛同している事実をご理解いただきたい。
Q.社外取締役が株を持っていないことについて
A.独立性を担保するためである。
Q.サル痘について
A.遠い世界の話で、”待ち”の状態である。
Q.富士通との関係について
A.基幹システムを富士通に依頼しており引き続き良好な関係を維持している。
Q.機関投資家からのプレッシャーについて
A.機関投資家から、社外取締役を2/3以上にすること、株主優待の廃止、CEOを議長から外すことなどを要求さてている。
Q.大京のマンションに対するクレームや接待について(二人の株主より)
A.理事会を通じてクレームを上げて欲しい。
→議長の判断いて話を打ち切り!→会場の株主から拍手!
Q.株主優待廃止の影響について
A.分からない。
株主還元についてはできることは全て実施する。
Q.竹中氏は何故、嫌われるのか?
A.(ご本人から)当たり前のことを普通に言うからではないか?
なお、雇用の流動化後にパソナの社外取締役になったことについて批判があるが、パソナは製造業への派遣は一切行っていない。
Q.太陽光発電に必要な蓄電池のコスト(現在、200万円)について
A.NECと協業してより安くて性能の良い製品作りにも注力している。
Q.DX戦略について
A.事業ポートフォリオの見える化(イエローカード、レッドカード)が期待される。
ただし、人材の枯渇が一番の問題であり、出来上がるまでに数年を要すると見込んでる。
Q.台湾有事について
A.リースが大半であり、700億円を投資している。
台湾の持つ半導体の価値を考えれば、ウクライナのようにはならないようにも思うが、全ては習近平次第。
Q.(札幌から飛行機を利用して出席した株主から)雪や曇りに対応したソーラパネルの開発について
A.地域の特性に合わせた設計や運用を試みている。
Q.バッファローズについて
A.球団を保有し続けるのが基本的な姿勢。
Q.京セラドームの老朽化について
A.リノベーションは適時実施している。
ただし、観客席については対応は容易ではないと認識。
Q.2023年3月期の目標について
A.3年後の目標を出したメッセージの意味(1〜2年は布石の期間)をご理解いただきたい。
ただし、配当は85.6円以上とさせて頂く。
Q.監査法人の変更について
A.毎年、経理や子会社のヒアリングを含めて評価を実施している。その結果、変更に至る場合もある。
Q.水素発電について
A.当社はメーカーではないので大きく関わることはない。
ただし、投資対象としてなど、今後のテーマとして様子見という姿勢になる。
Q.リーマンショック時に個人株主が少なかったことで株価が下落した。
その反省から株主優待の拡充を図った。
今回、株主優待を廃止して、リーマン級のショックに襲われた場合は大丈夫か?
A.当時の配当性向は20%で今は30%以上。
配当や自社株買いを含め個人投資家に対する株主還元も十分配慮している。
仮に将来のショック安時に、当社の株価が大幅下落するとしても単に株主還元のみではなく、当社の将来性を含んだ評価が原因になるのではないかと思量する。
Q.法人部門の弥生売却をのぞいた利益について
A.弥生売却以外のレンタルについても好調だった。
その背景は半導体不足により納車できないケースが頻発し、償却後の車のリースの需要が大きかったからである。
決議事項
・定款一部変更の件
・取締役会11名選任の件
拍手を持って賛成・可決されました。
新役員の紹介も含め、拍手で散会となりました。
株主総会雑感
3回連続して会場及び配信で株主総会を見てきました。
井上社長の株主総会の仕切りは相変わらず切れ味抜群だと思います。
また、聞き分けのない株主の発言を社長が中止させた際の、会場から湧き上がった株主の拍手はそのレベルの高さを物語っていると感じました。
ちょっと、気になったのは2025年3月の目標設定について。
3年後の好業績・高配当が期待されます。
でも、裏を返せばそれまでの2年間は布石の時であまり期待できない部分もあるということ。
意地悪い見方ですが、資金効率の最大化を重視する投資家ならば、3年後に投資をしようとするのではないでしょうか?
もちろん、オリックスのことですからこの布石の2年間でも投資をしたくなるような新規事業などを立ち上げているかもしれません。
ただし、今回の株主総会ではそこまで切り込んだ質問がなかったので、株主としてはその辺りについてもIR等を通じて調べてみたいと思いました。
⑶ 2021年の株主総会
第58回定時株主総会 2021年6月27日(金)グランドプリンスホテル新高輪
他の企業と競合したため参加できず。
株主総会の動画は見ることができます。
ただし、質疑応答はカットされていました。
個人的には質疑応答も公開した方が経営陣安定感がしっかりと伝わると感じています。
⑷ 2020年の株主総会
2020年6月26日(金) グランドプリンスホテル新高輪「飛天」
初めて参加しました。
・「総会は30分で終わらせたいと思います。」
・「質問は一人一問を厳守してください。」
など逃げの姿勢の社長が多く見受けられます。
けれども、オリックスの井上社長は積極的に株主からの質問を受け入れる議事進行を行っており、好感が持てました。
特に、マンション管理に関するサービス品質のバラツキについての株主からの意見に対しても発言者だけでなく多くの株主が「それはそうだよね」と納得のいく回答をされていました。
また、バッファローズの低迷については一番頭の痛い問題のひとつであるとのこと。
コロナ禍で、試合数が少なく短期決戦のため実力の差が生じることなく善戦するのではないかとの期待も空しく予想通りの大低迷を続けるバッファローズ。
それでも球団の広報としてペイしているということは驚きでした。
⑸ 株主還元
配当
配当には力を入れているように思います。
1株配当経緯は以下の通りです。
2023年3月期:85.6円
2022年3月期:85.6円
2021年3月期:78円
2020年3月期:76円
2019年3月期:76円
2018年3月期:66円
株主優待
2024年3月31日をもって廃止となります。
ふるさと優待(カタログギフト)と株主優待カードがあります。
3年以上保有者に対してはふるさと優待は商品がアップグレードする優遇があります。
また、株主優待カードではカーシェア新規入会の特典やレンタカーのお得なキャンペーンの特典が受けられます。
さて、初めての優待が届きました。
ふるさと優待Bコース(3年未満)
東京都からチーズ・プロシュート・ハモンセラーノ詰合せ(2020.8) ★★★★☆
注文して、1か月ちょっとでした。
普段、なかなか手が出しにくいちょっとお高めの美味しいチーズが堪能出来て満足してます。
もう少し欲を言えば、もう少し量があればさらに良かったと思います。
株主総会のお土産
2020年の総会ではお土産はありませんでした。
帰り際にペッドボトルのお水「南アルプスの天然水」を頂きました。
自社株買い
・2025年3月期:機動的に実施予定
・2024年3月期:500億円の自社株買いを予定。
・2023年3月期:500億円の自社株買いを実施。
・2022年3月期:500億円の自社株買いを実施。
・2021年3月期:558億円で自社株買いを実施。
堅調な株価の背景には自社株買いの効果があると推測します。
3 株主としてのコメント
⑴ 今後の方針
長期保有を考えています。
理由は二つ。
一つ目は、株主重視の会社だから。
それは高配当、株主優待の充実、自社株買いというだけでなく、総会に足を運んだ株主の質問に真摯に答えようとする姿勢も含めてのこと。
株式投資は厳しい状況も少なくありません。
よって、そういった株主に報いようとする会社とは長く付き合うことが出来ます。
二つ目は、オリックスという会社が金融のプロ集団だから。
高い格付けに基づき大規模な資金調達を行いさまざまな金融のノウハウを活かして収益を上げるビジネスモデルは、個人投資家にとっても勉強になります。
もちろん、とても素人がマネできるレベルではありませんが、航空機のオペレーティング・リースやプライベートエクイティの話など金融最先端の話を垣間見ることが出来ます。
お金を上手に働かせるという意味では、オリックスの企業活動を通じて学べるものは少なくありません。
学びながら、株主としての地位を楽しみながら、豊かになることを祈念しつつ株式をホールドしていきたいと考えています。
⑵ コロナ禍において、リーマンショック時ほど株価が下がらない理由
リーマンショックの時には株価が約10分の1(1株170円)に株価が下落したのにコロナショックでは2~3割程度(1株1200円)程度しか下げていません。
このことに触れているアナリストの説明を聞いたことはありませんが、格付けが効いているのではないかと考えています。
オリックスは調達した資金を融資することでビジネスが展開されています。
しかし、リーマンショックのような金融危機においては資金調達も容易でなくなる場合も想定されます。
そんな時、格付けが今回のようにAであれば信用が担保され、資金調達に関するリスクの低減が図られます。
ソフトバンクが格付け会社からジャンク債と評価されたため、経営が苦しくなり4.5兆円の資産売却を強いられたことも符合します。
その意味で、リーマンショックの教訓を取り入れ、同じことが起きた場合に備えた経営に対してはきちんとPDCAが回っていると思います。
問題に対しては、”治療”するよりも、”予防”するほうが格段に良いということをコロナ禍で多くの経営者は感じたはず。
株主として、過去に生じた危機を乗り越えた経験を活かしつつ安定した経営を強く希望しています。
⑶ オリックスのカーシェアについて
断捨離の一環で愛車を半年ほど前に手放しました。
同時にオリックスのカーシェアを開始しました。
良かったことを列挙します。
・水素自動車、電気自動車、ハイブリッド車、ガソリン車など多種多様な車の利用
・年間の車維持費(駐車場代、保険料、税金、ガソリン代等)約60万円が毎月のカーシェア基本料金840円へ大幅削減
・メンテナンスが行き届いており故障の心配がほとんどない
・利用できる車種が毎年増えている
・夜間の利用が充実するなどお値打ちなプランが続々登場
・20歳前後のドラライバーでも保険が高いということはない
・実際に駐車場内で物損事故を起こした際の支払いは2万円で済んだ
などです。
お恥ずかしい話ですが、事故率の高い初心者ドラーバーほどカーシェアはある意味”お値打ち”なのかもしれないと実感しています。
【利用したトヨタの水素自動車 ミライ】
4 まとめ
オリックスについて述べてきました。
株主総会を3回連続して参加して、安定感と将来性に大いに期待しています。
株主優待が廃止されるのは寂しいですが、その分、配当や自社株買いによって報いようとする姿勢も評価しています。
さらに、個人的にもオリックスカーシェアを含め生活の中に深く関わっている会社です。
2025年3月期までの布石の期間は気になりますが、末長く株主を続けたいと思います。
お読み頂き、ありがとうございました。
※当ブログに掲載されている所感は、あくまでも個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなりません。投資は自己責任でお願いします。